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【発明の名称】 管継手
【発明者】 【氏名】尾崎 義一

【氏名】桑原 徹也

【要約】 【課題】スリーブの全長の短縮化が図れ、且つ流体の流通を支障なく行わせることができる管継手を提供する。

【解決手段】適宜の施錠機構14を備え着脱自在に接続できるソケット1とプラグ2とからなり、前記ソケット1に略へ字状に屈曲されたホースエンド28がその向きを可変し得るように回転自在に取付けられた管継手であって、前記ソケット1を構成する主筒体10に、その軸線に対して傾斜した向きで接続孔27を形成し、該接続孔27内に前記ホースエンド28の基部28aを回転自在に嵌合支持させ、更に、前記主筒体10内には内筒体11を形成し、該内筒体11の先端に弁押体12を分割形成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 適宜の施錠機構を備え着脱自在に接続できるソケットとプラグとからなり、前記ソケットに略へ字状に屈曲されたホースエンドがその向きを可変し得るように回転自在に取付けられた管継手であって、前記ソケットを構成する内部に流通孔を形成した主筒体には、その軸線に対して傾斜した向きで前記流通孔に連なる接続孔が形成され、該接続孔内には前記ホースエンドの基部が回転自在に嵌合支持され、更に、前記主筒体内には内筒体が形成され、該内筒体の先端に弁押体が分割形成されていることを特徴とする管継手。
【請求項2】 前記主筒体内に形成された流通孔には、前記ホースエンドの基部の先端面に全体に対向する流体溜まり空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
【請求項3】 前記主筒体内に形成された流通孔の一端部には、前記ホースエンドの基部の先端面に向けて面が連なるように傾斜するガイド面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の管継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にガス配管接続に用いられる管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス燃焼器具用ホースや元栓の継手として迅速管継手が使用されている。一般に元栓は壁面や床面に埋設されるようになっており、この元栓には管継手のプラグが設けられ、一方ガス燃焼器具にガスを供給するガスホースの端部には管継手のソケットが設けられ、使用時に、ソケットをプラグに接続することによりガス燃焼器具にガスが供給できるようになっている。
【0003】従来、この種の管継手として、ガスホースによる事故防止対策として、ホースエンドを略へ字状に屈曲し、該ホースエンドをソケットにその向きを可変し得るように回転自在に取り付けたものが知られている。
【0004】この管継手は、ソケットを構成する主筒体にアダプタが、その軸線が主筒体の軸線に対し傾斜するように取り付けられ、該アダプタに略へ字状に屈曲したホースエンドの基部が回転自在に嵌合保持されており、該ホースエンドを回転させることにより、ホースエンドの向きが、前記ソケットを構成する主筒体の軸線に対し平行から直角までの範囲で可変し得るような構造となっている。このような管継手によれば、ソケットに対しホースエンドの向きを自由に変えることができるので、このホースエンドに接続されるガスホースを例えば歩行の邪魔にならない方向に向けて接続することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ガス配管接続に用いられる管継手にあっては、壁面や床面に埋設されているプラグにソケットを接続したとき、ソケットの壁面や床面からの突出量をできるだ小さくすることが安全上好ましいが、上記のような構造の管継手によれば、ソケットを構成する主筒体にアダプタを介してホースエンドを取り付けているため、アダプタの分ソケットの全長が長くなり、ソケットをプラグに接続したとき、壁面や床面からのソケットの突出量が大きくなってしまうといった問題があった。
【0006】また、上記の管継手によれば、主筒体の流路にホースエンドの基部の流路の開口端部が主筒体の流路の軸心線と交叉するように開口しているので、ホースエンドの基部の開口端部前面でのガス流体の抵抗が増大し、流量の低下を来すといった問題があった。
【0007】本発明の目的とするところは、スリーブの全長の短縮化が図れ、且つ流体の流通を支障なく行わせることができる管継手を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、適宜の施錠機構を備え着脱自在に接続できるソケットとプラグとからなり、前記ソケットに略へ字状に屈曲されたホースエンドがその向きを可変し得るように回転自在に取付けられた管継手であって、前記ソケットを構成する内部に流通孔を形成した主筒体には、その軸線に対して傾斜した向きで前記流通孔に連なる接続孔が形成され、該接続孔内には前記ホースエンドの基部が回転自在に嵌合支持され、更に、前記主筒体内には内筒体が形成され、該内筒体の先端に弁押体が分割形成されていることを特徴とする。
【0009】かかる構成から、ホースエンドは、その基部がソケットを構成する主筒体に形成された接続孔に嵌合支持されるので、従来のアダプタを介して取り付けられる構造に比べソケットの全長を短くすることができる。また、主筒体内の内筒体の先端に形成されている弁押体が、該内筒体と分割して形成されているので、主筒体の成形にあたり、内部に形成される流通孔の内径を弁押体により制限を受けることなく大きくすることができ、流体の流量を十分に確保することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記主筒体内に形成された流通孔には、前記ホースエンドの基部の先端面に全体に対向する流体溜まり空間が形成されていることを特徴とする。
【0011】かかる構成から、流通孔を流れる流体がホースエンドの基端の前面に全体に対向するように形成された流体溜まり空間に入りホースエンド内に流れるので、ホースエンドの基端の前面での流体の抵抗が増大せず、流体の流通を支障無く行わせることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の前記主筒体内に形成された流通孔の一端部には、前記ホースエンドの基部の先端面に向けて面が連なるように傾斜するガイド面が形成されていることを特徴とする。
【0013】かかる構成から、流通孔を流れる流体がガイド面によりホースエンドの基部の先端面の前面にガイドされることになり、流体の流通を円滑に行わせることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明に係る管継手における実施の形態の一例を示したもので、図1は本例の管継手の縦断面図、図2は本例の管継手のソケットに取り付けられているホースエンドの向きの変更状態を示す縦断面図である。
【0015】図面において、1はソケット、2はソケット1に着脱自在に接続されるプラグである。プラグ2の流通孔3内には,弁体4がスプリング5により前進方向に付勢されて設けられている。スプリング5により前進方向に付勢された弁体4は、流通孔3内に突設された弁座6に当接して流通孔3を閉じ、スプリング5の弾発力に抗して後退し流通孔3を開くようになっている。弁体4には弁体4と弁座6との間をシールするシールリング7が装着されている。またプラグ2の外周には、後述する施錠機構を構成するロックボールが係止する環状溝8が設けられている。
【0016】前記ソケット1は、内部に流通孔9を貫通して設けた主筒体10により構成されている。この主筒体10の内部には内筒体11が先端側に向けて突設されており、この内筒体11の先端には、前記ソケット1とプラグ2との接続時に、プラグ2に内蔵されている弁体4に当接しこれを押圧して後退させる弁押体12が突設されている。前記内筒体11と弁押体12とは別体に分割して形成されており、内筒体11と弁押体12との接合固定手段にあっては、材質の弾性変形を利用した無理込め、螺着、溶着、接着剤による接着等、特に限定されるものではない。この弁押体12には前記流通孔9に連通する連通孔13が形成されている。また内筒体11の後端は主筒体10と一体となって内筒体11と主筒体10との間が袋状となっている。
【0017】14はソケット1とプラグ2とを着脱自在に接続する施錠機構であり、本例では次のような構成となっている。
【0018】前記ソケット1を構成する主筒体10の先端部に、周方向に複数の貫通孔15が形成され、これら貫通孔15には直径が主筒体10の筒壁の厚さより大きいロックボール16が求遠心方向に出没自在に嵌合している。
【0019】そして、前記主筒体10の外周には前進して前記ロックボール16を求心方向に押圧移動させ、後退してその押圧を解除し遠心方向への移動を可能にするスリーブ17が軸方向に摺動自在に嵌合しており、このスリーブ17はスプリング18により前進方向に付勢されている。19は前記スリーブ17の内面に形成されたロックボール押圧面、20は同じくスリーブ17の内面に形成されたロックボール押圧解除凹部である。
【0020】また、前記主筒体10と内筒体11との間には可動筒体21が軸方向に摺動自在に嵌合しており、前進位置にてその外周面で前記ロックボール16を支え、その求心方向への移動即ち主筒体10内への没入を阻止し、後退してロックボール16から外れ、ロックボール16の求心方向への移動を可能とするようになっており、この可動筒体21はスプリング22により前進方向に付勢されている。
【0021】そして、前記スリーブ17と可動筒体21との関係にあっては、可動筒体21が前進位置にあるとき、ロックボール16は可動筒体21に求心側から支えられて遠心方向に移動し、主筒体10の外方へ突出したロックボール16は後退位置にあるスリーブ17のロックボール押圧解除凹部20に入り、ロックボール押圧面19とロックボール押圧解除凹部20との間に形成される段部33が前記ロックボール16に係合してスリーブ17はその前進が阻止され後退位置に保持される状態となり、そして可動筒体21が後退して前記ロックボール16から外れると、ロックボール16はスリーブ17に押されて求心方向に移動し、これによりスリーブ17が前進してその内周面に形成したロックボール押圧面19によりロックボール16を求心方向に押さえ、ロックボール16の遠心方向への移動を阻止するようになっている。
【0022】前記可動筒体21は、その先端がソケット1とプラグ2との接続時にソケット1に挿入されたプラグ2の先端に当接し、プラグ2に押されて後退するようになっている。この可動筒体21の先端には、前記プラグ2の先端に当接し可動筒体21とプラグ2との間をシールするパッキン23が設けられている。また可動筒体21の内周面には、可動筒体21の内周面と内筒体11の外周面との間をシールするシールリング24が装着されている。また、可動筒体21は、その後端外周に突設したストッパー部25が主筒体10の内周に突設したストッパー部26に当接することにより前進方向への抜け止めが図られている。
【0023】前記主筒体10の後端側には、流通孔9に連通する接続孔27が、その軸線Bが主筒体10の軸線Aに対して傾斜した向きで形成されている。この接続孔27内には、略へ字状に屈曲された基部28aを有するホースエンド28の該基部28aが係止部材29を介して回転自在に嵌合支持され、該ホースエンド28を回転させることにより、ホースエンド28の向き、即ちホースエンド28の軸線Cが、前記ソケット1を構成する主筒体10の軸線Aに対し平行から直角までの範囲で可変し得るようになっている。前記基部28aの外周には、基部28aと接続孔27との間をシールするシールリング30が装着されている。
【0024】また、前記主筒体10の流通孔9には、前記接続孔27に嵌合したホースエンド28の基部28aの先端面の前面に全体に対向する流体溜まり空間31が、基部28aの先端面にほぼ平行する向きで形成されている。また、前記主筒体10内に形成された流通孔9の一端部には、前記ホースエンド28の基部28aの先端面に向けて面が連なるように傾斜するガイド面32が形成されている。
【0025】上記構成からなる管継手によれば、ソケット1へのホースエンド28の取り付けは、ソケット1を構成する主筒体10に形成された傾斜した接続孔27内にホースエンド28の基部28aを嵌込み支持させるだけなので、アダプタ等が不要になり、その分ソケット1の長さを短くすることができ、小形化を図ることができる。また、アダプタやアダプタと主筒体との間をシールするシールリング等が不要になる分、部品点数を少なくすることができ、コストダウンを図ることができる。
【0026】また、主筒体内10の内筒体11の先端に形成されている弁押体12が、該内筒体11と分割して形成されているので、主筒体10の成形にあたり、内部に形成される流通孔9の内径を弁押体12により制限を受けることなく大きくすることができ、流体の流量を十分に確保することができる。
【0027】また、前記主筒体10の流通孔9には、前記接続孔27に嵌合したホースエンド28の基部28aの先端面の前面に全体に対向する流体溜まり空間31が、基部28aの先端面にほぼ平行する向きで形成されているので、流通孔9を流れる流体が流体溜まり空間31に入りホースエンド28内に流れることになり、ホースエンド28の基部28aの先端面の前面での流体の抵抗が増大せず、流体の流通を支障無く行わせることができる。
【0028】また、前記主筒体10内に形成された流通孔9の一端部には、前記ホースエンド28の基部28aの先端面に向けて面が連なるように傾斜するガイド面32が形成されているので、流通孔9を流れる流体がガイド面32によりホースエンド28の基部28aの先端面の前面にガイドされることになり、流体の流通を円滑に行わせることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明によれば、ホースエンドは、その基部がソケットを構成する主筒体に形成された接続孔に嵌合支持されるので、従来のアダプタを介して取り付けられる構造に比べソケットの全長を短くすることができる。また、主筒体内の内筒体の先端に形成されている弁押体が、該内筒体と分割して形成されているので、主筒体の成形にあたり、内部に形成される流通孔の内径を弁押体により制限を受けることなく大きくすることができ、流体の流量を十分に確保することができる。更には、従来のアダプタを介して取り付けられる構造に比べ、アダプタやアダプタと主筒体との間をシールするシールリング等が不要になる分、部品点数を少なくすることができ、コストダウンを図ることができる。
【0030】また、請求項2に記載の発明によれば、前記主筒体内に形成された流通孔には、前記ホースエンドの基部の先端面に全体に対向する流体溜まり空間が形成されているので、流通孔を流れる流体がホースエンドの基端の前面に全体に対向するように形成された流体溜まり空間に入りホースエンド内に流れることになり、ホースエンドの基端の前面での流体の抵抗が増大せず、流体の流通を支障無く行わせることができる。
【0031】また、請求項3に記載の発明によれば、前記主筒体内に形成された流通孔の一端部には、前記ホースエンドの基部の先端面に向けて面が連なるように傾斜するガイド面が形成されているので、流通孔を流れる流体がガイド面によりホースエンドの基部の先端面の前面にガイドされることになり、流体の流通を円滑に行わせることができる。
【出願人】 【識別番号】000227386
【氏名又は名称】日東工器株式会社
【出願日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【代理人】 【識別番号】100074181
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 明博 (外1名)
【公開番号】 特開2001−241585(P2001−241585A)
【公開日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願番号】 特願2000−49048(P2000−49048)