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【発明の名称】 互いに同軸的に配置された2つのエレメントを結合させるための結合装置
【発明者】 【氏名】ヴォルフガング レーマン

【氏名】ベルント キュンツル

【要約】 【課題】ブラケットのその都度の組付け位置とは無関係に、傾動モーメントの影響を排除する。

【解決手段】第1のエレメント6の壁8が、互いに整合しかつ第2のエレメント2に設けられた保持溝22に整合する2つの保持開口10,10′を有しており、両保持開口を、ばねエレメントとして形成されたU字形のブラケット12の波形成形部32,32′を有する脚部16,16′が貫通しており、該脚部の、保持溝22内への押込み時に、波形成形部32,32′が、より直線的な形状をとるように曲げ可能であり、これによって第2のエレメント2を案内開口内に保持するプレロード力が形成可能であり、一方の脚部16の波形成形部32が、他方の脚部16′の波形成形部32′に対してずらされて配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに同軸的に配置された2つのエレメントを結合させるための結合装置(1)であって、案内開口を有する第1のエレメント(6)と、該第1のエレメント(6)の前記案内開口内に挿入可能である案内区分を備えた第2のエレメント(2)とが設けられていて、第1のエレメント(6)の壁(8)が、互いに整合しかつ第2のエレメント(2)に設けられた保持溝(22)に整合する2つの保持開口(10,10′)を互いに向かい合って位置するように有しており、両保持開口(10,10′)を、ばねエレメントとして形成されたU字形のブラケット(12)の、少なくともそれぞれ1つの波形成形部(32,32′)を有する脚部(16,16′)が貫通しており、該脚部(16,16′)の、前記保持溝(22)内への押込み時に、前記波形成形部(32,32′)が、より直線的な形状をとるように曲げ可能であり、これによって第2のエレメント(2)を案内開口内に保持するプレロード力が形成可能である形式のものにおいて、一方の脚部(16)の波形成形部(32)が、他方の脚部(16′)の波形成形部(32′)に対してずらされて配置されていることを特徴とする、互いに同軸的に配置された2つのエレメントを結合させるための結合装置。
【請求項2】 第1のエレメント(6)が、有利には自動車の冷却媒体通路(4)に対して直交する横方向に延びる収容ブシュ(6)であり、該収容ブシュ(6)が、冷却媒体通路(4)に設けられた入口開口に接続された、案内開口を形成する段付孔を有しており、該段付孔の直径が、冷却媒体通路(4)へ向かって段部によって減じられている、請求項1記載の結合装置。
【請求項3】 第2のエレメント(2)がセンサエレメント、有利には温度センサ(2)であり、該温度センサ(2)が、ブラケット(12)によって段付孔の段部に向かって緊締されている、請求項2記載の結合装置。
【請求項4】 U字形のブラケット(12)が、横ビーム(14)により互いに結合された脚部(16,16′)を有しており、該脚部(16,16′)が、横ビーム(14)に続いた始端区分(18)の範囲では互いに平行に延びており、中間区分(20)では温度センサ(2)の保持溝(22)に対して相補的に成形された円弧部分(26,26′)を形成しており、該円弧部分(26,26′)が、終端区分(28)へ移行しており、該終端区分(28)で前記脚部(16,16′)がまず互いに平行に延びて、次いで最終的に端部側でホッパ状に拡開している、請求項3記載の結合装置。
【請求項5】 ブラケット(12)の中間区分(20)の円弧部分(26,26′)に波形成形部(32,32′)が一体成形されており、該波形成形部(32,32′)が、円弧部分(26,26′)を含む1つの平面に対して垂直な平面に延びており、しかも脚部(16,16′)の波形成形部(32,32′)が、それぞれ1つのほぼ1周期の正弦形の曲線により形成されており、一方の脚部(16)の波形成形部(32)が、他方の脚部(16′)の波形成形部(32′)に対して180度だけ位相シフトされている、請求項4記載の結合装置。
【請求項6】 収容ブシュ(6)の保持開口がスリット(10,10′)によって形成されており、該スリット(10,10′)が、半径方向で収容ブシュ(6)の壁(8)内へ所定の深さで突入するように延びていて、該壁(8)の残りの2つの残留円弧区分(30,30′)が、ブラケット(12)の横ビーム(14)の長さにほぼ相当する幅を有している、請求項5記載の結合装置。
【請求項7】 ブラケット(12)が、有利には弾性変形可能な鋼線材から成っている、請求項5記載の結合装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに同軸的に配置された2つのエレメントを結合させるための結合装置であって、案内開口を有する第1のエレメントと、該第1のエレメントの前記案内開口内に挿入可能である案内区分を備えた第2のエレメントとが設けられていて、第1のエレメントの壁が、互いに整合しかつ第2のエレメントに設けられた保持溝に整合する2つの保持開口を互いに向かい合って位置するように有しており、両保持開口を、ばねエレメントとして形成されたU字形のブラケットの、少なくともそれぞれ1つの波形成形部を有する脚部が貫通しており、該脚部の、前記保持溝内への押込み時に、前記波形成形部が、より直線的な形状をとるように曲げ可能であり、これによって第2のエレメントを案内開口内に保持するプレロード力が形成可能である形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】このような形式の結合装置は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3607811号明細書に基づき公知である。この公知の結合装置は、自動車の燃料分配管路に対して直交する横方向に延びる収容ブシュに圧力制御弁を結合するために働く。この収容ブシュは燃料分配管路に設けられた入口開口に連通した貫通孔を有している。このためには、圧力制御弁の底部分が収容ブシュの貫通孔内へ挿入されており、この収容ブシュの壁は、互いに向かい合って位置するように2つの保持開口を有しており、両保持開口は互いに整合すると同時に、圧力制御弁に設けられた保持溝に対して整合する。両保持開口は、ばねエレメントとして形成されたU字形の線材ブラケットに設けられた、それぞれ1つの波形成形部を有する脚部によって貫通される。この場合、保持溝内への脚部の押込み時に波形成形部が曲げられて、より直線的な形状を有するようになっており、これにより収容ブシュ内に圧力制御弁を保持する予荷重力もしくはプレロード力が形成されるようになっている。線材ブラケットに設けられた波形成形部の弾性変形により生ぜしめられた前記プレロード力によって、自動車に発生する振動に基づき、圧力制御弁と、冷却水通路に結合された収容ブシュとの間に相対運動が生じることを阻止することができる。特に、冷却水によって貫流される冷却水通路と圧力制御弁との間の結合部のシール性が維持されることが保証されていなければならない。線材ブラケットの両脚部に設けられた波形成形部は互いに整合するように配置されている。すなわち、一方の脚部に設けられた波形成形部の波最高部(山の頂部)が、他方の脚部に設けられた波形成形部の波最低部(谷の底部)に合致するように向かい合って位置している。これにより、線材ブラケットの組付け時に、たとえば波最高部が、圧力制御弁の中心軸線から間隔を置いて配置された保持溝範囲に向かって緊締され、ひいては偏心的に作用する予荷重力もしくはプレロード力が形成されるようになる。その結果、圧力制御弁には傾動モーメントが作用し、圧力制御弁が収容ブシュ内に遊びなく嵌合していないと、この傾動モーメントにより、圧力制御弁は収容ブシュに対して傾斜位置を占め、それゆえに圧力制御弁の底部分に配置されたシールリングがもはや信頼性良いシール機能を発揮しなくなってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭で述べた形式の結合装置を改良して、ブラケットのその都度の組付け位置とは無関係に、傾動モーメントの影響が排除されているような結合装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明の構成では、一方の脚部の波形成形部が、他方の脚部の波形成形部に対してずらされて配置されているようにした。
【0005】
【発明の効果】本発明による装置には、従来のものに比べて次のような利点がある。すなわち、U字形のブラケットの両脚部に設けられた波形成形部がずらされて配置されていることに基づき、ブラケットのその都度の組付け位置とは無関係に、たとえば一方の脚に設けられた波形成形部の、保持溝に偏心的に作用する波山部により生ぜしめられる傾動モーメントが、他方の脚部に設けられた波形成形部の、一方の脚部の波形成形部の前記波山部に対してずらされた、つまり他方の脚部の波形成形部の、前記保持溝の別の箇所に作用する波山部から生ぜしめられる対向モーメントによって補償可能であることが保証されている。したがって、全体としては、たとえば温度センサとして形成された第2のエレメントへ作用する、センタリング作用を有する予荷重力もしくはプレロード力が生ぜしめられるので、温度センサの傾倒位置ひいては非シール性を回避することができる。
【0006】請求項2以下に記載の手段により、請求項1に記載の本発明による結合装置の有利な改良が可能である。
【0007】本発明の特に有利な構成では、U字形のブラケットが、横ビームによって互いに結合された脚部を有しており、これらの脚部が、横ビームに続いた始端区分の範囲では互いに平行に延びていて、そして中間区分では第2のエレメントの保持溝に対して相補的に成形された円弧部分を形成している。これらの円弧部分は終端区分へ移行しており、この終端区分では脚部がまず互いに平行に延びており、次いで最終的に端部側でホッパ状に拡開している。脚部の中間区分の、固定されるべき第2のエレメントに設けられた保持溝に適合された円弧状の構成に基づき、ブラケットと第2のエレメントとの間には、好都合な嵌合特性が得られるので、力伝達面は大きく形成され、そして高い局所的応力が回避され得る。
【0008】さらに、収容ブシュの保持開口がスリットによって形成されると有利である。これらのスリットは収容ブシュの壁内に半径方向で所定の深さで突入する用に延びていて、この場合、収容ブシュの壁の残った2つの残留円弧区分は、ブラケットの横ビームの長さにほぼ相当するか、もしくはブラケットの中間区分の端部で平行に延びる両脚部の間隔にほぼ相当する幅を有するようになる。その場合、ブラケットを誤った角度位置でも収容ブシュの保持開口内へ挿入することができる。なぜならば、脚部の端部側がホッパ状に拡開されていることにより、壁の残留円弧区分に脚部が容易に手繰り込み可能となるからである。したがって、上記手段によってブラケットの組付けが一層容易となる。
【0009】本発明のさらに別の有利な構成では、波形成形部がブラケットの中間区分の円弧部分に一体に成形されていて、円弧部分を含む1つの平面に対して垂直なに延びており、この場合、脚部に設けられた波形成形部はそれぞれ1つのほぼ1周期の正弦形の曲線により形成され、そして一方の脚部の波形成形部は他方の脚部の波形成形部に対して180度だけ位相シフト(位相ずれ)されている。この比較的大きな位相ずれに基づき、大きな直径を有するエレメントの、位置決めされた剛性的な支持も可能となる。なぜならば、波形成形部のずれが大きくなるにつれて支持幅が増大するからである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面につき詳細に説明する。
【0011】図1に示した実施例において、符号1で示した本発明による結合装置は、たとえば冷却媒体通路4に対して直交する横方向に延びる収容ブシュ6内に温度センサ2を固定するために働く。この温度センサ2によって、冷却媒体通路4内を流れる冷却媒体の温度が測定されることが望まれる。収容ブシュ6は、冷却媒体通路4に設けられた、図1では見えていない入口開口に接続された段付孔を有しており、段付孔の直径は冷却媒体通路4へ向かって段部によって減じられている。収容ブシュ6は冷却媒体通路4に一体成形されていると有利であるが、しかしこの収容ブシュ6はろう接または溶接によって冷却媒体通路4に結合されていてもよい。円筒状の収容ブシュ6の壁8には、互いに向かい合って位置しかつ周方向に延びている2つのスリット10,10′が形成されており、両スリット10,10′は、有利には弾性的な鋼線材から成形されたU字形のブラケット12のための保持開口を成している。
【0012】図2から最も良く判るように、このU字形のブラケット12は、横ビーム14によって結合された2つの脚部16,16′を有しており、これらの脚部16,16′は、横ビーム14に続いた始端区分18の範囲では互いに平行に延びており、そして中間区分20では温度センサ2に設けられた保持溝22に対して相補的に成形された、仮想の円形面を取り囲む円弧部分26,26′を形成している。これらの円弧部分26,26′は終端区分28に移行しており、この終端区分28では両脚部16,16′がまず互いに平行に延びていて、次いで端部側でホッパ状に拡開している。
【0013】図1から判るように、収容ブシュ6の壁8に設けられたスリット10,10′は、半径方向で所定の深さで壁8に突入するように延びており、この場合、壁8の残った2つの残留円弧区分30,30′が、ほぼブラケット12の横ビーム14の長さもしくはブラケット12の両脚部16,16′の終端区分28の相互間隔にほぼ相当する幅を有している。これにより、ブラケット12の脚部16,16′を側方から接線方向でスリット10,10′内へ、最大でも横ビーム14が壁8の両残留円弧区分30,30′のいずれか一方の残留円弧区分30′に当接するまで押し込むことができる。ブラケット12は、ホッパ状に拡開された終端区分28が組付け位置において壁8の他方の残留円弧区分30を部分的に越えて突出する程度の長さを有していると有利である。
【0014】図3に示したブラケット12の側面図から判るように、ブラケット12の中間区分20の円弧部分26,26′には波形成形部32,32′が一体成形されている。これらの波形成形部32,32′は、円弧部分26,26′を含む1つの平面に対して垂直の平面に延びているので、ブラケット12はその中間区分20において2つの方向で直線から偏倚している。このような波形成形部32,32′は、たとえばそれぞれ1つのほぼ1周期の正弦形の曲線により形成され、この場合、一方の脚部16の波形成形部32は他方の脚部16′の波形成形部32′に対して180度だけ位相シフトされている。
【0015】温度センサ2が収容ブシュ6内へ差し込まれていると、収容ブシュ6の両スリット10,10′は、温度センサ2の周面に形成された保持溝22と整合している。この保持溝22の内径は、ブラケット12の両脚部16,16′の円弧部分26,26′により取り囲まれた仮想の円形面24の直径にほぼ相当している。したがって、収容ブシュ6のスリット10,10′内へのブラケット12の押込み時では、図1から最も良く判るように、ブラケット12の脚部16,16′が保持溝22内へ係合し、かつこの保持溝22に沿って周方向に延びる。このとき、両脚部16,16′がまず拡開し、次いで円弧部分26,26′が保持溝22に当接して温度センサ2を両側から形状接続的に、つまり嵌合に基づく係合により、取り囲む。保持溝22の幅は両脚部16,16′の波形成形部32,32′の振幅よりも小さく形成されているので、保持溝22内への脚部16,16′の押込み時に波形成形部32,32′は曲げられて、より直線的な真っ直ぐな形状をとる。ブラケット12の始端区分18と終端区分28とが収容ブシュ6のスリット10,10′内に支持されるので、波形成形部32,32′のこの弾性変形により予荷重力もしくはプレロード力が形成され、このプレロード力は温度センサ2を収容ブシュ6の段付孔の段部に向かって緊締する。
【出願人】 【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成12年12月18日(2000.12.18)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−241584(P2001−241584A)
【公開日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願番号】 特願2000−384318(P2000−384318)