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【発明の名称】 可撓性ホース
【発明者】 【氏名】福井 弘毅

【氏名】桝井 宏之

【氏名】中西 俊博

【要約】 【課題】通気性を有しながらなおかつ充分な強度を備えた可撓性ホースを提供することを目的とするものである。

【解決手段】螺旋状に巻回して構成される可撓性ホース(6)において、巻回される樹脂製テープ(1)のホース長手方向に先行するテープ端縁部と後続する端縁部との間に、不織布若しくは織布からなる通気性テープ(5)を介在させて、一体的に螺旋状に巻回して構成するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軟質の樹脂製テープを螺旋状に巻回して構成されるホースであって、前記樹脂製テープのホース長手方向に先行するテープ端縁部と後続する端縁部との間に、通気性テープを介在させてこの通気性テープと共に一体的に螺旋状に巻回されてなることを特徴とする可撓性ホース。
【請求項2】 通気性テープの両端縁を樹脂製テープの端縁に重ねて、これらの重ね部を相互に接着若しくは融着してあることを特徴とする請求項1記載の可撓性ホース。
【請求項3】 樹脂製テープが、ホース外周面を構成する外側テープと、同じく内周面を構成する内側テープとからなり、それら外側テープと内側テープの端縁部間に、通気性テープの端縁部を挟み込んで相互に接着若しくは融着してあることを特徴とする請求項1記載の可撓性ホース。
【請求項4】 通気性テープが不織布若しくは織布であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載した可撓性ホース。
【請求項5】 樹脂製テープの幅方向の1又は複数箇所に、そのテープの長手方向に沿って補強芯材を配置してなる請求項1から4のいずれかに記載した可撓性ホース。
【請求項6】 前記可撓性ホースの内側に可撓性ホースからなる別のホースを内管として配置して、その内管と外側の可撓性ホースとの間に気体の流通空間を形成してなる請求項1から5のいずれかに記載した可撓性ホース。
【請求項7】 通気性テープを螺旋状に巻回して構成されるホースであって、前記通気性テープの幅方向の1又は複数箇所に、そのテープの長手方向に沿って補強芯材を配置してなることを特徴とする可撓性ホース。
【請求項8】 前記可撓性ホースの内側に可撓性ホースからなる別のホースを内管として配置して、その内管と外側の可撓性ホースとの間に気体の流通空間を形成してなる請求項7記載の可撓性ホース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通気性を有する構造でありながら適度な可撓性と強度とを備えた可撓性ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸・排気用若しくは送風用のダクト等に用いられる可撓性ホースにおいて、ホース内を通過する空気の一部をそのホースの途中で外部に排出したり、或いは、外部から吸い込む必要のある場合がある。例えば、ホース内に電気伝導線を挿通して、このホース内を冷却用空気を通すことで、電気伝導線の発熱を押さえることができ、その際に、ホース長手方向の各部から新気を外部より導入することで、より冷却効率を向上させることができる。
【0003】或いは、暖房用ファンヒーターの温風吹き出し口にホース入り口を臨ませて設置し、このホース内へ前記の温風を導入してその途中の通気部から温風を吹き出させるようにすることで、洗濯物の乾燥用に利用したり、通気部に湿った布をおくことで加湿器として利用するといったことが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような可撓性ホースでは、通気口を設けていることから、ホース全体の強度が低下しやすく、また保形性が悪くなるという欠点がある。
【0005】この発明は、通気性を有しながらなおかつ充分な強度を備えた可撓性ホースを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、この発明は、軟質の樹脂製テープを螺旋状に巻回して構成されるホースであって、前記樹脂製テープのホース長手方向に隣接する端縁部間に、通気性テープを介在させてこの通気性テープと共に一体的に螺旋状に巻回されてなることを特徴とするものである。
【0007】また、この出願の請求項2の発明は、上記において、通気性テープの両端縁を樹脂製テープの端縁に重ねて、これらの重ね部を相互に接着若しくは融着してあるものが提供される。
【0008】また、この出願の請求項3の発明においては、樹脂製テープが、ホース外周面を構成する外側テープと、同じく内周面を構成する内側テープとからなり、それら外側テープと内側テープの端縁部間に、通気性テープの端縁部を挟み込んで互いに接着若しくは融着してあるものが提供される。
【0009】更に、通気性テープは、不織布若しくは織布が好適に用いられる。
【0010】この出願の請求項5の発明では、上記において、樹脂製テープの幅方向の1又は複数箇所に、そのテープの長手方向に沿って補強芯材を配置したものが得られる。
【0011】同じく、この出願の請求項6の発明では、上記のような可撓性ホースにおいて、更に、その内側に可撓性ホースからなる別のホースを内管として配置して、その内管と外側の可撓性ホースとの間に気体の流通空間を形成してなるものが得られる。
【0012】また、この出願の請求項7の発明では、通気性テープを螺旋状に巻回して構成されるホースであって、前記通気性テープの幅方向の1又は複数箇所に、そのテープの長手方向に沿って補強芯材を配置してなることを特徴とする。
【0013】同じく、この出願の請求項8の発明では、上記のような可撓性ホースにおいて、更に、その内側に可撓性ホースからなる別のホースを内管として配置して、その内管と外側の可撓性ホースとの間に気体の流通空間を形成してなるものが得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の可撓性ホースの断面図、図2は、同じく要部の拡大断面図であり、図3は、同じくホースの巻回方法を示す斜視図である。
【0015】これらの図において、(1)は、この発明の軟質の樹脂製テープであって、例えばポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂などの脱塩化ビニール系の樹脂或いは塩化ビニール系の樹脂が用いられる。
【0016】この樹脂製テープ(1)は、その幅方向に間隔をおいた2箇所を、外方に半円状に膨出させることによって、ホース外周面となる外側部分に、テープ長手方向に沿った2本の突条(2)(2)が形成され、内周面となる内側部分に同じくテープ長手方向に沿った2本の凹溝(3)(3)が形成されている。
【0017】上記の凹溝(3)(3)には、それぞれ線状の補強芯材(4)(4)が埋め込んで固着され、これによって、テープ(1)に適度な可撓性と強度とを与えている。これら補強芯材(4)(4)の材質としては、例えば、ポリプロピレンなどの硬質樹脂、或いは金属線などが用いられる。
【0018】(5)は、この発明の通気性テープであって、その素材としては不織布若しくは織布が用いられるが、通気性を有し且つ適度な可撓性を有するものであれば、他の材質であっても構わない。
【0019】そして、上記の樹脂製テープ(1)と通気性テープ(5)とは共に螺旋状に巻回することによってホース(6)を形成するが、その際、螺旋状に巻回される樹脂製テープ(1)のホース長手方向に先行するテープ端縁部と後続する端縁部との間に間隔を設け、通気性テープ(5)でこの間隔を埋めるようにして、共に一体に螺旋状に巻回し、これによって、ホース長手方向に対して部分的に通気部を備えた可撓性ホース(6)が形成される。
【0020】この場合、図1及び図2の実施形態では、特に図2で示すように、通気性テープ(5)の一方の端縁を互いに対向する樹脂製テープ(1)の一方の端縁の内側に重ね、同じく通気性テープ(5)の他方の端縁を樹脂製テープ(1)の他方の端縁の内側に重ねて、互いに接着剤層(7)を介して接着するか、又は、融着することで、相互に一体化してある。このとき、通気性テープ(5)は、その端縁部を樹脂製テープ(1)の外側に重ねて接着若しくは融着しても良い。
【0021】上記の可撓性ホース(6)においては、空気又はその他の気体や液体を、風速及び流速を限りなく0に近づけながら通気性テープ(5)より大量に吸入・排出するといった通気性を有しているが、ホース全体から見れば強度の高い樹脂製ホース(1)が全体の保形性を確保しており、繰り返し屈曲されるような用途に用いた場合でも優れた保形性と強度を保つことができる。
【0022】この可撓性ホース(6)の用途としては、例えば、ゴミ処理機、コンポスト、漬物槽等発酵槽内に配管して発酵槽用空気供給ホースとして使用が考えられ、この場合、新鮮な空気をまんべんに供給することができ、嫌気性細菌の増殖を抑えて腐敗を防ぐことができ、攪拌頻度を少なくすることも可能となる。
【0023】また、いけす内、特に海上のいけす内に配管して養殖いけす用酸素供給ホースとして使用すれば、ポンプで空気(酸素)を広範囲にわたり手軽に供給することができ、特に夏場の赤潮、アオコ等の発生で溶存酸素不足による養殖魚の大量死を防止できる。____図4は、上記の可撓性ホース(6)の使用の一つの具体例であって、この可撓性ホース(6)を二重管構造の外管として用いることによって、内管(8)内を通る気体若しくは液体を、その内管(8)と外管である可撓性ホース(6)との間の空気によって冷却するようにしたものである。
【0024】例えば、内管(8)内には、図の矢印A方向である左方向に気体若しくは液体が流れるが、この発明の可撓性ホース(6)と内管(8)との間の空間部に、図の矢印B方向である右方向に冷却用空気を強制的に流すことで、内管(8)内の気体若しくは液体を冷却することができ、その際に、可撓性ホース(6)の通気性テープ(5)部分から適量の新気を導入することで、より冷却効率を高めることができる。また、内管(8)を通して送った気体をその送り先で折り返して、外管であるこの発明の可撓性ホース(6)へ循環させるとともに、一部又は全部を通気性テープ(5)の部分から排出するといった使用方法も考えられる。
【0025】図4において、内管(8)も可撓性を有するホースからなるものであり、前記樹脂製テープ(1)と同様の軟質樹脂製テープ(9)を螺旋状に巻回して、長手方向に先行するテープ端縁部と後続するテープ端縁部との対向端縁部を互いに接着若しくは融着して形成される。また、この内管(8)を構成するテープ(9)においても、幅方向の複数箇所を半円状に外方へ膨出させて、内周に凹溝(10)を形成し、この凹溝(10)内に、硬質の合成樹脂若しくは金属線材からなる補強用芯材(11)を埋め込んで取り付けている。
【0026】図5は、この発明の可撓性ホース(6)の別の実施形態であって、螺旋状に巻回される軟質合成樹脂製テープ(1)を、ホース外周面を形成する外側テープ(13)と、同じく内周面を形成する内側テープ(14)とからなる二重構造とし、それら外側テープ(13)と内側テープ(14)の各端縁部間に、通気性テープ(5)の端縁部を差し込んで、その通気性テープ(5)の表裏両面と外側テープ(13)若しくは内側テープ(14)とを、互いに接着若しくは融着して一体に螺旋状に巻回している。
【0027】この実施形態では、外側テープ(13)の幅方向の一箇所を半円状に膨出させて、その外面に突条(2)を形成し、内面に凹溝(3)を形成して、この凹溝(3)内に硬質樹脂からなる補強芯材(4)を埋め込んで取付け、この補強芯材(4)を挟んだ両側部分において、外側テープ(13)と内側テープ(14)とを互いに接着若しくは融着して、一体化させている。
【0028】また、この他にも、通気性テープ(5)を2重構造として、樹脂製テープ(1)の端縁部間に介在させても良い。さらに、樹脂製テープ(1)の端縁部と通気性テープ(5)の端縁部とを重ね合わせずに、これら端縁部同士を補強芯材(4)を介して接続するようにしても良い。
【0029】なお、上記のような通気部を形成する手段としては、前記樹脂製テープ(1)を螺旋状に巻回する際に、ホース(6)長手方向に先行するテープ端縁部と後続するテープ端縁部の重なり部分に、この重なり部分を通ってテープ幅方向にホース内外を連通させるような通気穴付きテープを挟んで接着若しくは融着するしたり、或いは、同方向の隙間ができるような突起付きテープを挟んで同様に接着若しくは融着することが考えられる。或いは、樹脂製テープ自身に、その幅方向の溝を予め形成しておいて、その端縁同士を接着若しくは融着することで、その溝を通して通気路が形成されるようにすることが考えられる。
【0030】図6は、樹脂製テープを使用せずに通気性テープ(5)だけで形成した可撓性ホース(20)を示している。この可撓性ホース(20)は、通気性テープ(5)を螺旋状に巻回して、長手方向に先行するテープ端縁部と後続するテープ端縁部との対向端縁部を互いに接着若しくは融着して形成される。また、通気性テープ(5)には、その幅方向の3箇所に、そのテープの長手方向に沿って硬質の合成樹脂若しくは金属線材からなる補強芯材(4)(4)…を埋め込んで取り付けている。
【0031】図7は、上記の可撓性ホース(20)の使用の一つの具体例であって、図4に示す構造のものと同様に、可撓性ホース(20)を二重管構造の外管として用い、その内部に内管(8)を配置している。これにより、図4に示す構造のものと同様な用途に使用可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明では、軟質樹脂を螺旋状に巻回して得られるホースにおいて、そのテープのホース長手方向の端縁部間に通気性テープを介在させて一体的に巻回してなるものであるから、この軟質樹脂テープの保形性と可撓性によって、通気性を有するものでありながら、ホース全体の強度と適度な可撓性を持たせることができるという効果がある。
【0033】勿論、樹脂製テープと通気性テープとはともに螺旋状に巻回して形成されるものであるから、短いものから非常に長い物まで所望の長さのものを任意に製作することができる。
【0034】また、この出願の請求項5の発明では、軟質樹脂からなる樹脂製テープが補強芯材によって補強されているので、より適度な可撓性と強度を備え、繰り返し屈曲されるような用途のホースとして最適のものが得られる。
【0035】また、この出願の請求項7の発明では、補強芯材によって補強された通気性テープを螺旋状に巻回して可撓性ホースを構成していることから、ホース全体にわたって充分な通気性を確保しながら、ホース全体の強度と適度な可撓性を持たせることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000221502
【氏名又は名称】東拓工業株式会社
【出願日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【代理人】 【識別番号】100082278
【弁理士】
【氏名又は名称】樽本 久幸
【公開番号】 特開2001−241576(P2001−241576A)
【公開日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願番号】 特願2000−50342(P2000−50342)