| 【発明の名称】 |
ポリアミド/ポリオレフィン光ファイバー緩衝チューブ材料 |
| 【発明者】 |
【氏名】スリダール ケー.シッダーマリ
|
| 【要約】 |
【課題】ポリアミド/ポリオレフィンブレンドから作られた光ファイバー緩衝チューブ、および光ファイバーケーブルを提供する。
【解決手段】ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、ナイロン6およびポリエチレンのブレンドからなる。光ファイバーケーブルは、少なくとも一つの緩衝チューブ、および該緩衝チューブ内に配置される少なくとも一つの伝送媒体から構成される。緩衝チューブはポリアミド/ポリオレフィンブレンドから作られ、ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、ナイロン6およびポリエチレンのブレンドからなる。ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約50〜90%のナイロン6および約10〜50%のポリエチレンである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリアミド/ポリオレフィンブレンドを含む光ファイバー緩衝チューブ。 【請求項2】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、ナイロン6およびポリエチレンのブレンドを含む、請求項1記載の光ファイバー緩衝チューブ。 【請求項3】 前記ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約50〜90%のナイロン6および約10〜50%のポリエチレンである、請求項2記載の緩衝チューブ。 【請求項4】 前記ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約60〜80%のナイロン6および約20〜40%のポリエチレンである、請求項2記載の緩衝チューブ。 【請求項5】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、再利用可能な材料からなる、請求項1記載の緩衝チューブ。 【請求項6】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、耐熱性コポリマーである、請求項1記載の緩衝チューブ。 【請求項7】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、耐キンク性である、請求項1記載の緩衝チューブ。 【請求項8】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、刻線部で破断可能である、請求項1記載の緩衝チューブ。 【請求項9】 ポリアミド/ポリオレフィンブレンドからなる少なくとも1つの緩衝チューブと、該緩衝チューブ中に配置される少なくとも1つの伝送媒体とをを含む、光ファイバーケーブル。 【請求項10】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、ナイロン6およびポリエチレンのブレンドを含む、請求項9記載のケーブル。 【請求項11】 前記ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約50〜90%のナイロン6および約10〜50%のポリエチレンである、請求項10記載のケーブル。 【請求項12】 前記ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約60〜80%のナイロン6および約20〜40%のポリエチレンである、請求項10記載のケーブル。 【請求項13】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、再利用可能な材料からなる、請求項9記載のケーブル。 【請求項14】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、耐熱性コポリマーである、請求項9記載のケーブル。 【請求項15】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、耐キンク性である、請求項9記載のケーブル。 【請求項16】 前記ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、刻線部で破断可能である、請求項9記載のケーブル。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、包括的には光ファイバーケーブル、より詳細には、光ファイバー緩衝チューブに関する。 【0002】 【従来の技術】光ファイバーケーブルは、長距離間を非常に高速で情報を伝送するために、通信産業において長年にわたり使用されてきた。光ファイバーケーブルにおいては、情報は光信号の形態でグラスファイバー中を搬送される。このようなグラスファイバーはケーブルの構造により外環境や外力から保護される。 【0003】光ファイバーケーブルは、そのケーブル構造により、ルースチューブ型、スロットコア型、および単一チューブ型の三種類に一般に分類されうる。ルースチューブ型の光ファイバーケーブルにおいては、光ファイバーは複数の光ファイバー緩衝チューブ中にあり、これらの緩衝チューブは一般に例えばゲルのようなある種の水遮断性化合物で充填されている。ルースチューブ型緩衝チューブは中心強度部材のまわりに撚り合わされている。ルースチューブ型の設計においては、最大ファイバー総数ケーブルのファイバー総数より少ないファイバー総数について設計上対称を与えるために、緩衝チューブに加えて、充填材ロッドが中心部材のまわりに撚り合わされてもよい。充填材ロッドは緻密または発泡ポリマーから作られうる。 【0004】スロットコア型ケーブルの場合、光ファイバーは、一般に水遮断性ゲルで充たされたチャネルまたはスロット中に存在する。チャネルまたはスロットは、中心のコアのまわりに対称的に配置され、1本以上の光ファイバーを収容するためのケーブルの長手軸方向に沿って延びるらせん状または逆らせん状の溝を形成する。ケーブルが曲がったときに、光ファイバーが破壊的な引張応力および圧縮応力を受けないことを確実にするために、各スロットは、らせん路に沿うように作られうる。このように、ケーブルの曲がった部分において、光ファイバーは、圧縮や引張を受ける。また、曲がっている部分の全長にわたり、応力は少なくとも部分的にうち消し合う。いくつかのケーブルにおいては、らせん路の方向が周期的な間隔で逆転する場合もある。 【0005】単一チューブ型ケーブルでは、光ファイバーは、一般には、ある種の水遮断化合物で充たされている中心チューブ中に存在する。このような構造のすべてにおいて、緩衝チューブまたはコアが、その内部に収容されている細い光ファイバーを保護するための一次構造をもたらす。典型的には、緩衝チューブまたはコアは、さらなる保護層で覆われている。それに加えて、強化用糸もしくはファイバー、ならびにゲルもしくは熱溶融物、水膨潤性の粉末、糸もしくはテープの形態の水遮断性物質、および/または、波形状外装は、光ファイバーを強化および保護するために、外被と内方ケーブル層との間に配置される場合もある。 【0006】いずれの緩衝チューブ設計においても、基本的な材料特性ならびに加工性の観点から両立可能であり、かつエンジニアリングサーモプラスチックとしての望ましい特性が発揮できる、材料の組み合わせの選択が重要である。材料および加工条件を選択する際に重要な性質としては、水分への低感受性、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性、低密度、再利用可能性が挙げられる。より具体的には、耐キンク性や耐破砕性を有し、刻線部で破断可能なチューブを製造できるように、材料および加工条件を選択すべきである。材料および加工条件の選択に関連する追加的なパラメーターには、引張強度、曲げ強さ、および曲げ弾性率がある。 【0007】材料や加工条件は、高い耐圧縮性および引張強さを生み出すように選択されるべきであり、少ない残留応力と組合わされるべきである。また、時間および温度の関数としての寸法の変化が最小である、材料および加工条件の組み合わせを選ぶことも重要である。ケーブルがその環境において遭遇する最高ないし最低温度に耐える際に、ファイバーが応力下におかれないことを確実にするために、低い熱膨張係数を有するような材料が望ましい。プロセス誘発配向を最小にする好ましい材料および加工条件もまた望まれる。なぜなら、これらは、ケーブル部品の押出後の緩和および収縮を最小にするからである。緩衝チューブの押出後収縮は過剰ファイバー長(ファイバー長対実際のチューブ長の比率)の増大に通じる可能性があり、ひいては過剰ファイバー長によりファイバーの減衰の増大が起ることもありうる。 【0008】ケーブル構造を設計する際には、ケーブルの製造に関連するプロセス誘発応力または構造誘発応力が光ファイバーの性能にとって障害にならないことを確実にすることが重要である。当業界における一般的傾向は、製造装置に関してライン速度を速めることにより、製造速度を増して需要を満たしかつ採算性を上げることである。光ファイバー緩衝チューブ、充填材ロッド、コア、あるいは外被のような押出部品について、より高いライン速度は、特に最適な材料が用いられない場合、一層大きい剪断速度ならびに最終製品におけるより高い配向および残留応力をもたらしうる。 【0009】ポリカーボネート、フッ素ポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン12、ポリプロピレン−ポリエチレンコポリマー、ポリエステルエラストマー、およびアセタール樹脂などが緩衝チューブ材料として使用されている。しかしながら、これらの材料は、材料上、製品上、性能上、そして経済上の欠点を有する。 【0010】たとえば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)は、ルースチューブ型光ファイバー緩衝チューブ製造用に最も一般に使用される高分子材料である。しかし、PBTにはいくつかの本質的欠点がある。その一つに、PBTは加水分解しやすいため強度が落ちるということが挙げられる。そのうえ、PBTは堅い材料(曲げ弾性率は少なくとも330,000psi)であり、柔軟性を改善(柔らかく)しようとすると、より高価な製品となってしまう。 【0011】ポリアミドは、優れた機械的性質および耐薬品性に関して好評である。しかし、ポリアミドの耐加水分解性は限られたものである。さらに、ポリアミドは吸湿性を有し、水分を吸収しやすいため、寸法安定性だけでなく機械的および電気的性質に悪影響を与える。 【0012】ポリプロピレン−ポリエチレン(PP)コポリマーは、PBTの代替物として緩衝チューブ材料に用いられている。このポリマーは約200,000psiの曲げ弾性率を有しており、PBTより柔軟性が高い。しかし、樹脂に関連して望ましくない性質を別に有している。すなわち、PPコポリマーは加工中および加工後に収縮するため、その結果として、光ファイバーの減衰に影響する重要なパラメーターである過剰ファイバー長に大いに関係してくる。それに加えて、PPはPBTよりも低い引張強度、曲げ強さおよび圧縮強度を有する。耐熱性もまたエンジニアリング熱可塑性樹脂に劣る。これらの性質のすべてが、光ファイバーケーブルの、何らかのより要求度の高い応用に必要とされる。 【0013】ポリエチレン(PE)は柔軟であるが、耐熱性および機械的性質に劣る。PEは非常に大きな寸法収縮を生じるため、「過剰ファイバー長」の値はより大きくなる。 【0014】ナイロン6は吸湿性を有するため、高湿環境下において水分を吸収しやすい。さらに、ナイロンの加工には、剪断に関して感度のより低い、特殊なスクリュー/バレルの設計を必要とする。ナイロン6はまた、押出中および押出後の両方において収縮を起こし、ひいては、ファイバー対チューブ比に悪影響を与え、過剰ファイバー長を生じる。このようないくつかの理由により、ナイロン6とPEのいずれもが光ファイバー業界において「業界標準」緩衝チューブ材料として、これまで確立されることがなかった。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】したがって、PBTの熱−機械的性能での利点と、ナイロンの耐薬品性、およびポリオレフィンの柔軟性ならびに価格的魅力を備えた緩衝チューブ材料が当業界において求められている。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアミド/ポリオレフィンブレンドから作られた光ファイバー緩衝チューブを提供する。本発明において、ポリアミド/ポリオレフィンブレンドはナイロン6およびポリエチレンのブレンドを含む。ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約50〜90%のナイロン6および約10〜50%のポリエチレンである。もしくは、ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約60〜80%のナイロン6および約20〜40%のポリエチレンである。ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは再利用可能な材料から作られ、耐熱性、耐キンク性を有し、刻線部にて破断可能である。 【0017】本発明はまた、光ファイバーケーブルとしても考えられる。光ファイバーケーブルは、少なくとも一つの緩衝チューブおよび該緩衝チューブ内に配置される少なくとも一つの伝送媒体から構成される。緩衝チューブは、ポリアミド/ポリオレフィンブレンドから作られ、上記のように、ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは、ナイロン6およびポリエチレンのブレンドを含む。ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約50〜90%のナイロン6および約10〜50%のポリエチレンである。もしくは、ナイロン6およびポリエチレンブレンドは、約60〜80%のナイロン6および約20〜40%のポリエチレンである。ポリアミド/ポリオレフィンブレンドは再利用可能な材料から作られ、耐熱性、耐キンク性を有し、刻線部にて破断可能である。 【0018】本発明の他の特徴および利点は、次の図面および詳細な説明を考察することにより当業者にとって自明となるだろう。このような付加的特徴および利点のすべては、ここでは、本発明の範囲に含まれるものとする。 【0019】本発明は、図面を参照するとより良く理解できるであろう。図面の構成要素は、必ずしも寸法通りでなく、本発明の原理を明確に例示する際に、強調されて配置される。さらに、図面では、同一の番号は図面を通じて対応する部分を示す。 【0020】 【発明の実施の形態】図1は、本発明を含む、ルースチューブ型光ファイバーケーブル100の一例である。典型的には、この構造は中心強度部材120を含む。複数の緩衝チューブ140が中心強度部材120のまわりに撚り合わされている。光ファイバー130は緩衝チューブ140内に収容されている。一般に、光ファイバー130に加えて、緩衝チューブ140の中はゲルで充たされている。半径方向強度糸160は中心強度部材120および緩衝チューブ140のまわりを取り巻いている。リップコード150は、フィールドのより内層へ到達するために、半径方向強度糸160およびより外方の層が少なくとも部分的に取り外せるように配置されている。それに加えて、さらにケーブルを保護するために、たとえば金属シールドのような外装(armor)(図には示されていない)を、中心強度部材120、緩衝チューブ140、およびヤーン160のまわりに配置することができる。最後に、外被180がケーブルの内部部品のまわりに配置される。 【0021】図2は、本発明を含む、単一チューブ型光ファイバーケーブル200の一例である。中心コアチューブ240が光ファイバー230を収容する。加えて、チューブはゲルを含んでもよい。半径方向強度糸260が中心コアチューブ240のまわりを取り巻いている。リップコード250が、より内層へ到達するために、半径方向強度糸260およびより外方の層が少なくとも部分的に取り外せるように配置されている。強度部材270は、糸260および中心コアチューブ240のまわりに配置されている。しかし、強度部材270は、ケーブル構造内の異なる位置に配置されてもよい。それに加えて、さらにケーブルを保護するために、外装(図には示されていない)を、中心コアチューブ240および糸260のまわりに配置することができる。最後に、外被280がケーブルの内部部品のまわりに配置される。 【0022】図3は、本発明を含む、スロットチューブ型光ファイバーケーブル300の一例である。スロットコア325が中心強度部材320を取り巻いている。スロットコア325はその内部に光ファイバー330を収容する。スロットコア325は緩衝チューブ340内にある。緩衝チューブ340はその内部にスロットコア325を収容し、またゲルを含んでもよい。半径方向強度糸360は緩衝チューブ340、スロットコア325、および中心強度部材320のまわりを取り巻いている。リップコード350は、ケーブルのより内方の部材へ到達するために、半径方向強度糸360およびより外方の層が少なくとも部分的に取り外せるように配置されている。それに加えて、さらにケーブルを保護するために、外装(図には示されていない)を、中心強度部材320、緩衝チューブ340、および糸360のまわりに配置することができる。最後に、外被380がケーブルの内部部品のまわりに配置される。 【0023】当業者であれば、図1〜3に示される光ファイバーケーブルが極度に単純化された図解であることがわかるだろう。このように、当業者にとっては、本発明に大きな影響を与えない範囲で、これらのケーブル設計に対する付加や削除が簡単になされることは明らかである。 【0024】本発明は緩衝チューブおよびコアチューブ材料に関する。この両立しうる組成における二つのポリマーの形態学的構造を適宜選択および設計することにより、物理的性質の相乗的な組み合わせが実現できる。ナイロン6およびポリエチレン(PE)は、ナイロン6/PEブレンド緩衝チューブ材料を作るために使用される。この緩衝チューブ材料は、ポリカーボネート、フッ素ポリマー、PBT、ナイロン12、ポリプロピレン−ポリエチレンコポリマー、ポリエステルエラストマー、およびアセタール樹脂などのような以前に使用されたポリマーが有する(材料、製品、ケーブル性能および経済上の)欠点の多くを排除している。ナイロン6/PE組成物は、ナイロン6およびPEの利点を合わせもつが、これら材料の個々の欠点の多くをもたない。 【0025】ナイロン6/PE組成物は、水分に対する低感受性、良好な寸法安定性、良好な加工性、良好な耐薬品性、低密度、ならびに再利用可能性のような重要な性質を提供する。緩衝チューブの表面は非常に滑らかに見え、押出加工に対して著しく安定である。これはチューブの寸法に直接影響を与えるので意味がある。ファイバー対チューブ比は、長さ6mの緩衝チューブについて測定された過剰ファイバー長に対して1〜6mmの範囲に収まることがわかった。押出成形緩衝チューブは非常に耐キンク性(スプライスエンクロージャーにおいてケーブルに所望される重要なパラメーター)が高かった。また、中距離の接続のために「刻線を入れて破断すること」ができる。刻線部における破断し易さは、材料の堅さとともに増大する。したがって、ナイロン6/PE材料が非常に柔軟であるのにかかわらず、刻線部での破断性が良いことは、驚くべきことである。それに加えて、ナイロン6/PE組成物は、高温耐熱性ポリマーであり、これは、光ファイバーケーブルを外被で覆う加工処理の際にさらされる高温条件下において生じる可能性のある緩衝チューブが外被用材料へ付着してしまう心配も特になく、一般的な緩衝チューブとして使用することができる。 【0026】このほかにナイロン6/PE組成物を用いるさらなる利点としては、緩衝チューブが完全にもしくは部分的に再利用材料から、または新品の材料から、作られうることである。再利用可能性および再利用材料の使用は、環境上および経済上非常に重要である。再利用品の熱可塑性樹脂はふんだんに供給される。さらに、再利用材料を使用することでコストが節約できるため、緩衝チューブの製造コストが大幅に減少する。これに付随して、一般に光ファイバーケーブルのコストが減少する。 【0027】そのうえ、ナイロン6/PE組成物の密度はPBTより小さく、そのためPBTに比べて、さらなるコストの節約が実現される。しかし、もしPBTがこの組成物が示す向上した特性を付与されたとしても、ナイロン6/HDPE組成物に比べて価格はひどく高いものになるであろう。限定された空間となる軸受台の環境においては、多くの場合、光ファイバー緩衝チューブに対して狭い曲げ半径が要求される。堅いチューブでは、小さな曲げ半径を強いられる場合、キンクが発生しやすく、そのため、しばしばファイバーの減衰や破損が増加してしまう。直径3.0mmのナイロン6/ポリエチレン緩衝チューブの耐キンク性を測定し、標準の3.0mmPBTチューブと比較した。試験のため、長さ500mmに試料を切断した。直径100mmのループをつくり、チューブの一方の端を固定しておいてもう一方の端を引っ張り、キンクが発生するまでループの直径を小さくしていった。キンクが生じたかどうかは目視で決定した。その結果、3.0mmPBTチューブではループの直径が約35mmに達したところで、キンクが発生するのに対して、3.0mmナイロン6/PE緩衝チューブでは、キンクが生じるまでに18mmの曲げ直径にすることができる。さらに、緩衝チューブの収縮試験、低温曲げ試験、および色性能に関する試験を、RUS PE−90プロトコルに従い行なった。その結果は仕様書に従うことがわかった。 【0028】ナイロン6/PE組成物ブレンドは一般に、約50〜90%のナイロン6および約10〜50%のPEからなる。より好ましい実施形態のナイロン6/PE組成物ブレンドは、約60〜80%のナイロン6および約20〜40%のPEからなる。ブレンドにおけるナイロンの割合が大部分を占めることで、ナイロン6がマトリックスを形成しポリエチレン成分が球形のドメインとして規則的に分散してなる形態学的構造がもたらされる。 【0029】次に示すのは、ナイロン6/PE樹脂製の緩衝チューブを製造するために本発明に対して用いられた典型的加工処理パラメーターである。下記の加工条件下において、押出機からの出力は非常に安定で、チューブ寸法も同様であることが分かった。ナイロン6/PE樹脂は、24:1の長さ対直径の比率(L/D)および2.5対1の圧縮比で、40/120/40メッシュのスクリーンパックを用いるノキア−マイレファー(Nokia−Maileffer)型式4/6クロスヘッドを備えた30mmマイレファー(Maileffer)バリヤ混合タイプのスクリュー押出機で押出された。 【0030】 【表1】
【0031】 【表2】
【0032】上記の条件下において、過剰ファイバー長(EFL)を6mの長さの緩衝チューブに対して測定したところ、約3ないし4mmであり、十分許容範囲内であった。純粋なポリエチレンの場合、加工後も非常に収縮し続けやすいのに対して、ナイロン6/PEチューブではEFL測定に悪影響を及ぼす押出後収縮は生じなかった。 【0033】以上に説明した本発明の実施態様、特に「好ましい」実施態様は、単なる本発明の考えられうる実施形態であり、本発明の原理を明らかに理解するために単に示されたものであることが、強調されるべきである。本発明の精神および原理から実質上逸脱することなく、多くの変更および修正を以上に説明した本発明の実施態様になすことができる。そのような変更や修正のすべては、本明細書において、この開示と本発明の範囲に含まれ、特許請求の範囲により保護されるものとする。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】596092698 【氏名又は名称】ルーセント テクノロジーズ インコーポレーテッド
|
| 【出願日】 |
平成12年12月28日(2000.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064447 【弁理士】 【氏名又は名称】岡部 正夫 (外11名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−241571(P2001−241571A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−399709(P2000−399709) |
|