| 【発明の名称】 |
パッキン |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 敏之
【氏名】山下 保
|
| 【要約】 |
【課題】本発明は、パッキンの内部に補強手段を設けて、シール性が劣るのを防止することを課題とする。
【解決手段】流体が流通する既設管と、該既設管に着脱自在に外嵌装着される外装体との間に形成される間隙を密閉すべく、該外装体に装着されるパッキン本体を備え、パッキン本体は、前記外装体に形成された被嵌合溝に嵌入される嵌合部と、被嵌合溝よりも突出して既設管の表面に接触する押圧部とを備えてなり、パッキン本体内には、パッキン本体よりも硬質の補強手段が、嵌合部と押圧部にわたって設けられていることにある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体が流通する既設管と、該既設管に着脱自在に外嵌装着される外装体との間に形成される間隙を密閉すべく、該外装体に装着されるパッキン本体を備え、パッキン本体は、前記外装体に形成された被嵌合溝に嵌入される嵌合部と、被嵌合溝よりも突出して既設管の表面に接触する押圧部とを備えてなり、パッキン本体内には、パッキン本体よりも硬質の補強手段が、嵌合部と押圧部にわたって設けられていることを特徴とするパッキン。 【請求項2】 前記外装体は、少なくとも2分割され、且つ、該分割されたそれぞれの分割体の内周面に装着される請求項1に記載のパッキン。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、断水することなく既設管を切削する不断水装置等に使用されるパッキンに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、不断水で既設管を穿孔し、既設管を閉塞すべく、穿孔箇所に仕切弁体を挿入する不断水バルブ挿入工法は周知である。かかる不断水バルブ挿入工法は、地中に埋設された既設管から、水が外部に漏水しないように不断水装置が使用されている。 【0003】不断水装置は、図8(イ)に示す如く複数の分割体50により構成される外装体51と、外装体51の周方向にそれぞれ異なる位置に設けられた切削工具および弁体(図示せず)とから構成され、前記各分割体50の内周面には、既設管54との間の水密性を確保すべく、パッキン52が装着されている。前記パッキン52は、前記各分割体50に形成された被嵌合溝50aに嵌入される嵌合部52aと、被嵌合溝50aよりも突出して既設管54の表面に接触する押圧部52bとを備える。 【0004】そして、既設管54の一部に外装体51を外嵌し、該外装体51に取り付けられた切削工具を、該外装体51と共に既設管54の周方向に回転させることにより、既設管54の周方向に切削口を形成し、弁体を該切削口に挿入して切削口を閉塞すると共に、既設管内を流れる流体を遮断している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記外装体51の内周面と、既設管54の外周面との間のシール性は、前記パッキン52により確保される。しかしながら、例えば、施工現場において鋳鉄管用の外装体51を、既設管としての鋼管(鋳鉄管に比し直径で数ミリ小さい)に使用する場合には、外装体51の内周面と、既設管54の外周面との間の間隙Sが大きくなる。 【0006】従って、前記既設管54の切削口からの漏水は、図8(ロ)に示す如くその圧力により押圧部52bを外側に押圧し、屈曲させたり、パッキン52を外装体の被嵌合溝50aから外してしまうため、シール性が劣る欠点があった。 【0007】そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、パッキンの内部に補強手段を設けて、シール性が劣るのを防止することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本発明の請求項1記載のパッキンは、流体が流通する既設管と、該既設管に着脱自在に外嵌装着される外装体との間に形成される間隙を密閉すべく、該外装体に装着されるパッキン本体を備え、パッキン本体は、前記外装体に形成された被嵌合溝に嵌入される嵌合部と、被嵌合溝よりも突出して既設管の表面に接触する押圧部とを備えてなり、パッキン本体内には、パッキン本体よりも硬質の補強手段が、嵌合部と押圧部にわたって設けられていることにある。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図1〜図6を参照して説明する。先ず、第一実施形態の概略構成を示した図1、図4〜図6において、1は不断水装置であり、例えば地中に埋設された既設管2の一部に外嵌される外装体3を備えている。該外装体3は、第一分割体4および第二分割体5から構成されている。また、第二分割体5には、弁蓋5Aが取り付けられ、該弁蓋5A内に仕切弁23が昇降自在に収納されている。 【0010】また、第二分割体5には、切削工具19が貫通する分岐状部5Bが突設されると共に、既設管2の切削時の切粉を水と共に排出する排出孔(図示省略)が設けられている。 【0011】前記分岐状部5Bには図示省略の開閉バルブ(作業バルブ)と、切断機9が取り付けられるようになっている。切断機9は、前記既設管2の上部に半円環状の切削口17を形成するためのもので、切削工具19を既設管2の径方向に送ると共に、切削工具19をモータやエンジンなどの原動機の回転力により回転させて、切削運動を行わせる。該切断機9の構造は、周知のホールソー形式の不断水用穿孔機に近似した構造であり、したがって、その詳しい図示および説明を省略する。 【0012】前記両分割体4,5の内周面の管軸長手方向の両側に半円環状の被嵌合溝としてのパッキン溝6aがそれぞれ形成され、前記内周面の両側縁部に直線状のパッキン溝6bがそれぞれ形成されている。両方の分割体4,5の両側には、複数のフランジ6cが突設され、各フランジ6cの挿通孔にボルトBが挿通され、各ボルトBにナットNが螺合し、両分割体4,5が既設管2に装着できるようになっている。 【0013】7は図1及び図2に示す如く、前記両方の分割体4,5に装着されるゴム製等のパッキンで、該パッキン7は、前記半円環状のパッキン溝6aに嵌合装着される弧状体8と、該両弧状体8間を連結し且つ直線状のパッキン溝6bに嵌合装着される一対の連結体9とから枠状に形成されてなるパッキン本体14を備えている。 【0014】前記各弧状体8は、前記半円環状のパッキン溝6aに嵌入される嵌合部8aと、パッキン溝6aよりも突出して既設管2の表面に接触する押圧部8bとを備えている。 【0015】また、弧状体8内には、その長手方向にわたって長尺状の芯体としての補強手段15が、連続的または断続的に埋設されている。かかる補強手段15は、前記パッキン本体よりも硬質の材料(例えば、硬質のゴム材、合成樹脂又は金属等)から構成されている。補強手段15の断面形状は、円形状、楕円状等に任意の形状が挙げられる。 【0016】パッキン本体14の弧状体8の嵌合部8aを、前記半円環状のパッキン溝6aに嵌合した際に、押圧部8bが、外装体3の半円環状のパッキン溝6aを構成する受部20の先端(内周面)よりも突出している。具体的には、図3(イ)に示す如く、弧状体8(押圧部8b)の内周径D1は、前記受部20の内周径D2よりも小さい。しかも、補強手段15の内周径D3は前記受部20の内周径D2よりも小さく設定され、補強手段15の外周径D4は、受部の内周径D2よりも大きく設定されている。従って、補強手段15は、弧状体8のパッキン溝6aに嵌合される嵌合部8aと、押圧部8bとにまたがって(わたって)設けられることとなる。 【0017】尚、弧状体8の内周径D1は、既設管2の外径D5よりも小さく設定されている。また、両分割体4,5の内周面と既設管2の外周面2aとの間には、若干の間隙Sが形成される。 【0018】次に、止水工法の手順について説明する。先ず、既設管2内に流体(水)が流れている状態で、ボルトBおよびナットNにより外装体3の第一分割体4および第二分割体5を既設管2に装着する。 【0019】この際、各ボルトBの締結力により半円環状のパッキン溝6aに嵌合されたパッキン本体14の弧状体8の押圧部8bが、既設管2の表面(外周面)2a に圧接するとともに、直線状のパッキン溝6bに嵌合された連結体9同士が圧接し、パッキン7の周囲全体にわたって止水され、外装体3の内面が確実に止水される。 【0020】この場合、前記押圧部8bが既設管2の外周面2aに圧接するが、パッキン7が弧状体8と連結体9とによって枠状に形成されるとともに、押圧部8bが先端部に曲面を有しているため、既設管2の外周面との摩擦力が小さく、外装体3を止水した状態で支障なく回転さることができる。 【0021】次に、外装体3を回転させて、切削工具19による切削位置を設定した後に、切削工具を回転させると共に、既設管2の径内方向に移動させ、既設管2の一部を切削して貫通する。 【0022】その後、外装体3を既設管2の周方向に、例えば、約150度から160度に回転させる。すなわち、切削工具19を切削開始位置から切削終端位置まで回転させ、既設管2の一部(上部)に切削口17を形成する。なお、切削時の切削屑は、切削口17から溢れ出る水圧によって、分岐状部14の排水路から水と共にに排出される。 【0023】また、排出されない水は、外装体3内に充満し、水圧はパッキン7の押圧部8bを図3(ロ)に示すように、外側に押圧する。この水圧は、パッキンの弧状体8を受部20側に押圧し、且つ、受部20から突出する押圧部8bを湾曲させようとするが、弧状体8に埋入された補強手段15は、嵌合部8aと押圧部8bとにわたっていることから、前記間隙Sが若干大きい場合であっても、押圧部8bが外側に湾曲するのを防止し、また、押圧部分13が湾曲し難いため、嵌合部がパッキン溝6aから外れてしまうおそれもなく、シール性が劣ることはない。 【0024】そして、切削口17の形成後、切削工具19を退避させて、閉弁し、閉弁後、切削工具19を取り外す。その後、外装体3を回転させ、切削口17に仕切弁体23を挿入することにより、切削口17を閉塞し、既設管2内を止水することができる。 【0025】本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、前記補強手段の断面形状は、図7に示す如く、特に限定されるものではない。また、補強手段15の設ける位置は、パッキン本体14に完全に埋設する以外に、弧状体8の一面側(受部に接触する面)と面一に設けることも可能である。 【0026】更に、外装体3の分割体を、周方向に2つに分割したが、これに限らず、複数に分割してもよい。 【0027】また、本発明は水道管だけでなく、ガス管などにも適用できる。すなわち、既設管2内を流れる流体は、水の他にガスやオイルなと他の流体であっても本発明の範囲に含まれる。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のパッキンによれば、流体が流通する既設管と、該既設管に着脱自在に外嵌装着される外装体との間に形成される間隙を密閉すべく、該外装体に装着されるパッキン本体を備え、パッキン本体は、前記外装体に形成された被嵌合溝に嵌入される嵌合部と、被嵌合溝よりも突出して既設管の表面に接触する押圧部とを備えてなり、パッキン本体内には、パッキン本体よりも硬質の補強手段が、嵌合部と押圧部にわたって設けられているので、既設管と外装体との間に形成される間隙が若干大きくなった場合であっても、押圧部が流体圧で曲げられるのを防止でき、例えば、止水を行う不断水工事において良好な水密性を保持することができる。 【0029】このように既設管の直径が若干異なる場合であっても、同一のパッキンを使用できることから、その汎用性が向上する利点がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】399130348 【氏名又は名称】株式会社水研
|
| 【出願日】 |
平成11年12月21日(1999.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074332 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 昇 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−173872(P2001−173872A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−362191 |
|