トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手
【発明者】 【氏名】久保 俊裕

【氏名】清水 嘉平

【要約】 【課題】管接続時にロックリングによる挿口突部の損傷を防止し、しかも施工後傷付き防止のための治具を回収する必要がなく管接続を簡略化することを課題とする。

【解決手段】受口11内面のロックリング収納溝11bの受口開口側部に係止される支持リング2と、該支持リング2より前記ロックリング収納溝に収納されたロックリング13内面へと延出されたスカート状のカバー3とからなる保護部材4が前記ロックリング収納溝11bの受口開口側部から前記ロックリング13内面にかけて取り付けられ、管接続時、挿口1の挿口突部1aが、前記スカート状のカバー3を介して前記ロックリング13に接触して通過するようにされてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 受口内面のロックリング収納溝の受口開口側部に係止される支持リングと、該支持リングより前記ロックリング収納溝に収納されたロックリング内面へと延出されたスカート状のカバーとからなる保護部材が前記ロックリング収納溝の受口開口側部から前記ロックリング内面にかけて取り付けられ、管接続時、挿口の挿口突部が、前記スカート状のカバーを介して前記ロックリングに接触して通過するようにされてなる挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】ダクタイル鋳鉄管などの金属管の管継手として、図5に示すような耐震管継手が知られている。この耐震管継手10は、受口11の内面にシール用ゴム輪収納溝11aとロックリング収納溝11bとを形成し、図示のようにシール用ゴム輪12をシール用ゴム輪収納溝11aに、芯出ゴム14及びロックリング13をロックリング収納溝11bに装着した後、先端部に挿口突部1aを有する挿口1を前記ロックリング13部分を越えて挿入し、継手部10に脱け出し力が働いたとき、前記挿口突部1aとロックリング13とを係合させて脱け出し防止を図ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記耐震管継手10を接合する場合、図6に示すように挿口突部1aは、ロックリング13をテーパ部1bで押し広げつつ受口11奥方へと挿入されるが、このときロックリング13と強く摩擦接触するので、挿口突部1a外面の防蝕塗装に傷が付き防蝕上不都合を生じるといった問題があった。
【0004】このような問題を解消するため、図7に示すように受口11へ挿口1を挿入する場合、挿口1の開口部にポリエチレンシートや薄い金属ばねなど滑りの良い柔軟な介挿部材15を配置し、この介挿部材15ごと挿口1を受口11(図5、図6)内へ挿入し、介挿部材15で挿口突部1aを包皮させてロックリング13部分を通過させることによって、挿口突部1aに傷が付くのを予防し、次いで結止した引抜紐16を引いて介挿部材15を回収することが行なわれる場合がある。
【0005】しかし、この場合、介挿部材15の引抜作業が管接続作業後に必要となり、作業工数が増える問題があった。この発明は、上記問題を解消し、管接続時にロックリングによる挿口突部の損傷を防止し、しかも施工後傷付き防止のための治具を回収する必要がなく管接続を簡略化することを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため請求項1の発明は、受口内面のロックリング収納溝の受口開口側部に係止される支持リングと、該支持リングより前記ロックリング収納溝に収納されたロックリング内面へと延出されたスカート状のカバーとからなる保護部材が前記ロックリング収納溝の受口開口側部から前記ロックリング内面にかけて取り付けられ、管接続時、挿口の挿口突部が、前記スカート状のカバーを介して前記ロックリングに接触して通過するようにされてなる。
【0007】従って、この発明によれば、ロックリング内面はスカート状のカバーで覆われ、これが挿口突部を挿入するときの保護カバーとなって挿口突部表面を損傷から保護する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の挿口突部の傷付き防止リングの説明斜視図、図2は実施の形態である挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手の断面図、図3以下は接続状態を示す工程説明図である。
【0009】図1において、2は支持リングを示し、図2に示すように例えば受口10内面のロックリング装着溝11bの受口開口側の溝壁11cに取り付けられるようにされている。この支持リング2には、溝壁11c内面及びロックリング13内面に沿ってテーパ状に縮径し、かつロックリング13内面に延在できる長さのスカート状のカバー3が一体に形成され、全体が図1に示すように軸方向一つ割りとされて縮径拡径変形が出来るようにされている。
【0010】そして、上記挿口突部の傷付き防止リング4は、支持リング2、スカート状のカバー3共にポリエチレン樹脂など滑りの良い樹脂で一体成形されている。なお、傷付き防止リング4の一つ割り部は、上記のように全体がポリエチレン樹脂のように弾性のある材質で成形されている場合は特に必要ない。さらに、スカート状のカバー3は厚さ200μm〜500μmとされる。これは200μmより薄いと、薄すぎてロックリング13による挿口突部1a表面の傷付きが十分に防止出来ず、500μmより厚いとその厚みでロックリング13が収納溝11b側へ押し付けられ、離脱防止機能が損なわれる。
【0011】次に、挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手の作用を説明する。図3に示すように受口10内面のロックリング収納溝11bに芯出ゴム14及びロックリング13を装着したあと、この発明の挿口突部の傷付き防止リング4を装着する。この装着は、支持リング2部分を溝壁11cに当接し、支持リング2から伸びるスカート状カバー3をロックリング13内面に沿わせる。このときスカート状カバー3の末端はロックリング1より奥方へはみ出ないようにする。
【0012】次いで、シール用ゴム輪収納溝11aにシール用ゴム輪12を装着し、受口10側の準備は終了する。次いで、図4に示すように挿口1を挿入するが、このとき、挿口突部1aは傷付き防止リング4のカバー3を介してロックリング13と接する。従って、挿口突部1a外面の防蝕塗膜の損傷が防止される。
【0013】なお、挿口突部の傷付き防止リング4は、挿口1を接続した後はそのまま受口11内面に留置されるが、スカート状カバー3がロックリング13より管奥方へはみ出ないので、継手の抜き出し防止機能に対しては何らの弊害も及ぼさない。従って、この実施の形態の挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手によれば、挿口突部表面を損傷することなく挿口を受口内へ挿入することが可能となり、また接続後に挿口突部の傷付き防止リングを放置しておいても管継手の離脱防止機能には何等の弊害もないため、接続作業時に除去する必要もない。
【0014】なお、ロックリングによる脱け出し防止を図る構造の管継手で、挿口挿入時にロックリングを押し広げて挿入する形式の耐震管継手あれば、上記実施の形態として図示したような管継手のみならず、他の種類のものであっても同様に実施できる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の挿口突部の傷付防止機能を有する耐震管継手によれば、挿口突部表面を損傷することなく挿口の接続が可能となり、また接続後に挿口突部の傷付き防止リングを放置しておいても管継手の離脱防止機能には何等の弊害もないため、接続作業時に除去する必要もなく、従って従来必要であった介在部材の引抜作業も全く不要となり、管敷設工事が簡単となる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成11年12月20日(1999.12.20)
【代理人】 【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
【公開番号】 特開2001−173859(P2001−173859A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−360063