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【発明の名称】 ステンレス製フレキシブル継手装置
【発明者】 【氏名】鈴木 紀房

【要約】 【課題】部品点数を少なくし、溶接などの接続手段を不要とし、簡便な組付けて完成品とする低コストなステンレス製フレキシブル継手装置の提供。

【解決手段】ステンレス製フレキシブル管10の他方側のストレートな直管部12に対してブレード固定部15を膨出形成させたステンレス製鋼管14を組付け用環状凸部16と環状膨出部12aを介して一体化し、ステンレス製フレキシブル管10の他方側の直管部12には直接ブレード固定部15を膨出形成させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 管体の中央に設けられた複数の蛇腹部の両端側を直管部とし、一方側の直管部には所定間隔を隔てた一対の環状凸部をブレード固定部として膨出してなるステンレス製フレキシブル管と、直管の一端部側に所定間隔を隔てた一対の環状凸部をブレード固定部として膨出すると共に、上記ブレード固定部と上記した直管の一端部との間に組付け用環状凸部を膨出してなるステンレス製鋼管とにより構成され、上記ステンレス製フレキシブル管のストレートな直管部側を、上記ステンレス製鋼管の一端部側より内挿すると共に、その一端部側を上記ステンレス製フレキシブル管の最外側の蛇腹部に当接させ、且つ、ステンレス製フレキシブル管を膨出させて成形した環状膨出部を上記ステンレス製鋼管の組付け用環状凸部の溝内にOリングを押圧しつつ圧入し、上記ステンレス製フレキシブル管と上記ステンレス製鋼管との一体化を図ることを特徴とするステンレス製フレキシブル継手装置。
【請求項2】 ステンレス製フレキシブル管の一方側の直管部に設けられたブレード固定部である一対の環状凸部間にブレードの一端をかしめつつプレスリングで止着し、ステンレス製鋼管に設けたブレード固定部である一対の環状凸部間にブレードの他端をかしめつつプレスリングで止着し、ブレードの固着取付けを行うことを特徴とする請求項1記載のステンレス製フレキシブル継手装置。
【請求項3】 ステンレス製フレキシブル管の一方側の直管部に設けられたブレード固定部である一対の環状凸部より管端側に、環状凸部を形成してなることを特徴とする請求項1または2記載のステンレス製フレキシブル継手装置。
【請求項4】 ステンレス製鋼管に設けたブレード固定部である一対の環状凸部より自由端側に環状凸部を形成してなることを特徴とする請求項1,2または3記載のステンレス製フレキシブル継手装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステンレス鋼管などの配管用継ぎ手として用いられるステンレス製フレキシブル継手装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地中に埋設される給水配管などの継手装置として、実公平7−38789号公報に開示されているようなフレキシブル継手が知られている。
【0003】このフレキシブル継手は、図6に示すように、ステンレス製フレキシブル管7の外周面を金属編形のブレード9でカバーしたフレキシブル継手とするもので、具体的には次のように構成されている。
【0004】まず、直管として形成されたステンレス鋼鋼管1と、薄肉のステンレスからなる波形管8の両端を波形のない平滑部10,11とするフレキシブル管7と、山部5の内周面にO−リング4の組込み用環状溝3を形成すると共に、山部5でない外周面にブレード9の取り付け用浅溝6を形成してなるステンレス製金具2と、スリーブ14の4部材を準備する。
【0005】そして、図中左側においては、直管として形成されたステンレス鋼鋼管1の一端側に、同内径として形成されたステンレス製金具2の一端側を突き合わせて溶接し、ステンレス鋼鋼管1とステンレス製金具2とを一体化する。ステンレス鋼鋼管1の自由端側は、必要に応じて寸法切断した後に伸縮可とう式メカニカル継手などに接続させる。
【0006】次いで、ステンレス鋼鋼管1と接続されたステンレス製金具2の開放端部内へフレキシブル管7の平滑部10を挿入し、O−リング4が組込まれたフレキシブル管7の環状溝3に、フレキシブル管7をゴムバルジ成形等により半径方向に膨出させ環状膨出部12を圧入する。このようにして、フレキシブル管7とステンレス製金具2とを一体的に組み合わせる。
【0007】また、図中右側においては、すなわちステンレス製金具2と組み合わされないフレキシブル管7の平滑部11側においては、平滑部11の外周にスリーブ14を被嵌させた後に、平滑部11の管端部にフランジ13をスリーブ14の止着用として設け、スリーブ14の抜け止めを図る。さらに、このスリーブ14を介してナット17を取り付けるように構成し、配管現場でこのナット17にサドル分水栓や仕切り弁などを螺合させる。
【0008】金属編形のブレード9の固着に際しては、図中左側のステンレス製金具2においては、ブレード9の一端をステンレス製金具2の取り付け用浅溝6にかしめつつプレスリング19を用いて引き抜けないように止着する。また、図中右側では、ブレード9の他端をスリーブ14の溝15にかしめつつプレスリング20を用いて引き抜けないように止着する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したような従来のフレキシブル継手は、フレキシブル管7とステンレス鋼鋼管1との接続を図るために、また、フレキシブル管7の外周面を金属編形のブレード9でカバーするために、複雑な形状をしたステンレス製金具2を別部品として作製すると共に、このステンレス製金具2とステンレス鋼鋼管1との溶接を行わなければならないという問題があった。
【0010】すなわち、ステンレス製金具2はその内周面でフレキシブル管7を組み合わせるために、厚肉の山部5を形成し、その山部5の内周面にO−リング4が組み込まれる環状溝3を穿設しなければならない。また、金属編形のブレード9の端部を止着させるために、山部5でない外周面にブレード9の取り付け用浅溝6を穿設しなければならない。
【0011】このような複雑な形状をした厚肉のステンレス製金具2を別部品として作製し、しかもステンレス鋼鋼管1と突き合わせた上で溶接を行うため、コストの低減化を図れないという問題がある。また、ナットの係り止め用のスリーブ14などの部品も必要となり、その取付けの手間もかかるなどの問題がある。
【0012】この発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品点数を少なくすると共に、溶接などの接続手段を不要とし、簡便に組付けて完成品とすることができる低コストなステンレス製フレキシブル継手装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記のような目的を達成するために、請求項1記載のように、管体の中央に設けられた複数の蛇腹部の両端側を直管部とし、一方側の直管部には所定間隔を隔てた一対の環状凸部をブレード固定部として膨出してなるステンレス製フレキシブル管と、直管の一端部側に所定間隔を隔てた一対の環状凸部をブレード固定部として膨出すると共に、上記ブレード固定部と上記した直管の一端部との間に組付け用環状凸部を膨出してなるステンレス製鋼管とにより構成され、上記ステンレス製フレキシブル管のストレートな直管部側を、上記ステンレス製鋼管の一端部側より内挿すると共に、その一端部側を上記ステンレス製フレキシブル管の最外側の蛇腹部に当接させ、且つ、ステンレス製フレキシブル管を膨出させて成形した環状膨出部を上記ステンレス製鋼管の組付け用環状凸部の溝内にOリングを押圧しつつ圧入し、上記ステンレス製フレキシブル管と上記ステンレス製鋼管との一体化を図ることを特徴とする。
【0014】また、請求項2記載のように、ステンレス製フレキシブル管の一方側の直管部に設けられたブレード固定部である一対の環状凸部間にブレードの一端をかしめつつプレスリングで止着し、ステンレス製鋼管に設けたブレード固定部である一対の環状凸部間にブレードの他端をかしめつつプレスリングで止着したことを特徴とする。
【0015】また、請求項3記載のように、ステンレス製フレキシブル管の一方側の直管部に設けられたブレード固定部である一対の環状凸部より管端側に、環状膨出部を形成してなることを特徴とする。
【0016】また、請求項4記載のように、ステンレス製鋼管に設けたブレード固定部である一対の環状凸部より自由端側に環状膨出部を形成してなることを特徴とする>【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1は、この発明に係る継手装置の第1の実施例を示す断面図、図2は、この発明に係る継手装置の第2の実施例を示す断面図、図3は、金属編形のブレードと袋ナットを取付けた場合の図2の継手装置を示す断面図である。
【0018】図1に示すように、このフレキシブル継手装置の基本構成は、ステンレス製フレキシブル管10とステンレス製鋼管14とが、溶接を行わず一体的に組み合わされて構成される。
【0019】ステンレス製フレキシブル管10は、管体の中央に設けられた複数の蛇腹部11,・・の両端側を直管部12,12とし、一方側の直管部12(管端10b側)は、所定間隔を隔てた一対の環状凸部13a,13bをブレード固定部13として膨出した構成とされている。
【0020】ステンレス製鋼管14は、直管の一端部側14aに所定間隔を隔てた一対の環状凸部15a,15bをブレード固定部15として膨出させ、また、このブレード固定部15と直管の一端部側14aとの間に組付け用環状凸部16を膨出させた構成とされている。
【0021】なお、このステンレス製鋼管14は、図1においては短管として図示されているが、自由端側14bを長く延設したものとしてもよい。また、ステンレス製フレキシブル管10の端部側10aを長く延設したものとしてもよい。
【0022】そして、ステンレス製フレキシブル管10のストレートな直管部12を、ステンレス製鋼管14の一端部側14aより内挿し、その一端部側14aをステンレス製フレキシブル管10の最外側の蛇腹部11に当接させるようにして、ステンレス製フレキシブル管10とステンレス製鋼管14とを組み合わせる。
【0023】次に、ステンレス製鋼管14の組付け用環状凸部16の溝16a内に、ステンレス製フレキシブル管10の直管部12の所定箇所をバルジ加工により膨出させて成形した環状膨出部12aを圧入し嵌合させる。
【0024】その際、環状膨出部12aは組付け用環状凸部16の溝16a内に挿嵌されたOリング17を押圧しつつ圧入される。これにより、ステンレス製フレキシブル管10とステンレス製鋼管14との組付けが行なわれ、両部材10,14は一体化が図られる。
【0025】ステンレス鋼鋼管14の自由端側14bやステンレス製フレキシブル管10の端部側10bは、必要に応じて寸法切断した後に伸縮可とう式メカニカル継手などに接続させる。
【0026】このように、この実施例に係る継手装置においては、ステンレス製フレキシブル管10のストレートな直管部12に対して、ブレード固定部15を有するステンレス製鋼管14を組付けると共に、組付け用環状凸部16と環状膨出部12aとによってステンレス製フレキシブル管10とステンレス製鋼管14は一体化され、また、ステンレス製フレキシブル管10の端部側10bはブレード固定部13が設けられている。
【0027】したがって、従来のこの種の継手装置に比して部品点数を少なくすると共に、溶接などの接続手段を不要とし、簡便な組付けて完成品とすることができる。
【0028】図2に示す継手装置は、この発明の第2の実施例であり、ステンレス製フレキシブル管10の端部側10bにおける直管部12のブレード固定部15よりもさらに端部側10bに、環状凸部18を形成した構成とされている。したがって、この環状凸部18を介して袋ナット22とニップル24などよりなる継手部を予め形成しておくことができる(図3参照)。
【0029】図3は、図2の継手装置に金属編形のブレード19と袋ナット22とニップル24などよりなる継手部を予め取付けた場合を示している。
【0030】すなわち、この継手装置に金属編形のブレード19を取付ける場合には、図2に示したように、ステンレス製フレキシブル管10の一方側の直管部12(管端10a側)に取付けられたステンレス製鋼管14のブレード固定部15の一対の環状凸部15a,15b間に、ブレード19の一端をかしめつつプレスリング20で止着し、他方側の直管部12(管端10b側)に設けたブレード固定部13の一対の環状凸部13a,13b間にブレード19の他端をかしめつつプレスリング20で止着する。
【0031】なお、ブレード19の取付けを行わない場合には、ブレード固定部13,15は露呈した状態で配管させればよいので、ブレード取付け用とブレード非取付け用の2種類のステンレス製鋼管14などを準備する必要はなく、双方の場合に対応できる。
【0032】また、図3に示すように、環状凸部18における蛇腹部11側には、段部を有する絶縁割りリング21を被嵌させ、一方端側10bには、シール用パッキン23を被嵌させる。そして、絶縁割りリング21,環状凸部18,シール用パッキン23を内包する袋ナット22を、絶縁割りリング21の段部にその元部を係り止めるようにして抜け止を図りつつ回転自在に取付ける。
【0033】また、この袋ナット22にはニップル24の一方側のネジ部が螺合される。したがって、ニップル24はシール用パッキン23により絶縁と水漏れ防止が図られ、袋ナット22は絶縁割りリング21を介して絶縁が図られる。
【0034】なお、袋ナット22などの取付け用としては、環状膨出部18に代え、図4に示したように、フレアー部25としてもよい。この場合には、シール用パッキン23に代え、図6に示したような板ゴム21のような部材を用いることとなる。
【0035】次に、第3の実施例を図5に基づき説明をする。この第3の実施例は、ステンレス製鋼管14のブレード固定部15よりも自由端側14bに環状凸部26を形成した構成とされている。したがって、図示しないがこの環状凸部26を介して袋ナット22とニップル24などよりなる継手部を予め形成しておくことができる(同図右側参照)。
【0036】このように、上記した実施例によれば、ステンレス製フレキシブル管10の両側のストレートな直管部12,13にステンレス製鋼管14,14を組付ける構成よりなるので、従来に比して部品点数を少なくすると共に、溶接などの接続手段を不要とし、簡便に組付けて完成品とすることができ、低コストなステンレス製フレキシブル継手装置を提供することが可能となる。
【0037】また、第1の実施例によれば、ステンレス製鋼管14の自由端側14bを自在に加工して所望の継手部材を取り付けることができ、第2の実施例によれば、環状凸部18やフレアー部25を介して袋ナット22とニップル24などよりなる継手部をステンレス製フレキシブル管10の一方端側10bに予め形成しておくことができ、第3の実施例によれば、環状凸部26。を介して袋ナット22とニップル24などよりなる継手部をステンレス製鋼管14の自由端側14bに予め形成しておくことができる。
【0038】このように、ステンレス製フレキシブル管10やステンレス製鋼管14の端部には、配管目的により種々の端部の形状とし予め継手部を形成しておくことができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、ステンレス製フレキシブル管とステンレス製鋼管との組付けのみによって継手基本部材が構成されるので、従来のように厚肉で複雑な形状のステンレス製金具を溶接する必要がない。したがって、従来のこの種の継手装置に比して部品点数を少なくすると共に、溶接などの接続手段を不要とし、簡便に組付けて完成品とすることができ、低コストなステンレス製フレキシブル継手装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】592123853
【氏名又は名称】株式会社昭和螺旋管製作所
【出願日】 平成11年12月15日(1999.12.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−173857(P2001−173857A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−376594