| 【発明の名称】 |
固着性物質の取り扱い装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】築城 利彦
【氏名】尾鍋 隆行
【氏名】荒木 則光
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| 【要約】 |
【課題】固着性物質を取り扱う設備、またはその配管に接続された管状体の接続部、即ちノズル、フランジ接続部材、計測器、および配管締結部等が、その接続部の近傍で該固着性物質の滞留とそれによる固着やコンタミを引き起こしにくい構造である固着性物質の取扱い装置を提供する。
【解決手段】本発明は、固着性物質を取り扱う設備内部に通じるノズル1を使用する固着性物質の取扱い装置である。ノズル1は、ノズル基部11とフランジ部12とからなる。ノズル基部11は、設備内部に連通して取付けられる管状体である。フランジ部12は、ノズル基部11と内径が等しい管状体であって、先端にフランジ121を有し、他端をノズル基部11の先端に接続される。そして、ノズル基部11とフランジ部12とは、突き合わせ溶接により接続され、接続部分内面に凹凸を設けないように溶接されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固着性物質を取り扱う化学設備又はその配管に接続された管状体の接続部が、該設備で取り扱われる固着性物質を上記接続部の近傍に滞留しない構造であることを特徴とする固着性物質の取り扱い装置。 【請求項2】 固着性物質を取り扱う設備内部に通じる管状のノズル1を有する装置であって、該ノズル1は、該設備内部に連通して取付けられる管状体であるノズル基部11と、該ノズル基部11と内径が等しい管状体であって先端にフランジ121を有し他端を該ノズル基部11の先端に接続されるフランジ部12と、からなり、該ノズル基部11と該フランジ部12とは、突き合わせ溶接により接続され、接続部分内面に凹凸又は隙間を設けないように溶接されていることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項3】 固着性物質を取り扱う設備内部に通じる管状ノズル1を有する装置であって、該ノズル1は、該設備への接続部分から先端部分に沿って上向きの勾配を有するように、上向きに傾けて取付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項4】 固着性物質を取り扱う設備の表面に突出して設けられる管状のフランジ接続部材2を有する装置であって、該フランジ接続部材2は、該フランジ接続部材2の上面から該設備内部に至る連通孔21と、該連通孔21の外周を形成している部材に設けられ内面に雌ネジが切られているボルト固定穴22と、を有することを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項5】 固着性物質を取り扱う設備またはその配管に接続される管状体と該設備または該配管との接続部の、内面の溶接部分及びその周辺を酸洗したものであることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項6】 固着性物質を取り扱う設備の内部状態を計測する計測器3を有する装置であって、該設備には、該計測器3を取付けるための取付部材2が設けられており、該取付部材2は、その上面から該設備内部に至る連通孔21を有し、該計測器3は、該連通孔21に挿入する挿入部32と、該挿入部32を該取付部材2に固定する固定部31と、を備え、該挿入部32は、その先端に該設備内部の状態を検知するための検知部321を具備するものであり、該挿入部32の形状は、該挿入部32が上記連通孔21内に挿入された状態で、上記連通孔21の該設備内部における開口を塞ぎ、上記取付部材2の上記設備側の端面との間で凹凸を作らないような形状であることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項7】 上記計測器3はダイアフラム式計測器であって、上記検知部321が隔膜である請求項6記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項8】 固着性物質を流通させる配管5A,5Bを接続するフランジ6A,6Bの間に、中央に孔81を有する板状のガスケット8を挟んで使用する固着性物質の取り扱い装置であって、上記ガスケット8は、ほぼ板状の一対の接触部82,82と、該一対の接触部82,82を向かい合わせて中央でつなぎ上記孔81を構成するほぼ筒状の接続部83と、弾性を有する部材で構成され該一対の接触部82,82に挟まれて配置されるクッション部84と、を有し、該接続部83の筒の内部孔の横断面形状は接続される配管5A,5Bの内部孔の横断面形状と同一であり、筒内面は平坦であることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置。 【請求項9】 上記ガスケット8は円盤状であり、該ガスケット8の中央の孔81は円孔であり、上記円孔は、該ガスケット8の外周円の中心と中心を一致させて設けられており、該ガスケット8の外周円の直径は、(上記フランジ6Bの中心軸を中心とする円を描いて該フランジ6Bに設けられる複数のボルト挿通孔62Bの、孔の中心が描く円の直径)+(該ボルト挿通孔62Bの直径)−(該ボルト挿通孔62Bに挿通するボルト7Aの直径)×2である請求項8記載の固着性物質の取り扱い装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は固着性物質の製造、貯蔵等に利用される化学設備またはその配管に接続された管状体の、該接続部の構造に特徴を有する装置に関する。更に詳しくは、上記管状体の接続部が、該接続部、例えば配管連結箇所、配管締結箇所および測定機器取付箇所等の近傍で、固着性物質の滞留をひき起こしにくい構造である固着性物質の取扱い装置に関する。即ち、該接続部は固着性物質の滞留を防ぎ、固着性物質の固着による閉塞が引き起しにくい構造を有している。ここでいう固着性物質とは、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の重合度の低いオリゴマーならびにその原料に使用される常温固体の化学物質のことであり、その取り扱いを容易とし、あるいは反応性を向上するために加熱された場合には液体状態となり、あるいは加熱下における反応により生成し液状で取り扱われる、常温では固体となる化学物質のことである。 【0002】 【従来の技術】従来より、化学物質の製造、貯蔵に使用する設備においては、化学物質等を供給又は抜出しするためにノズルを設けていた。また、製造設備内部の状態を測定する測定機器を取付けるための取付部材を設けて、製造設備内部に測定機器を挿入したりしていた。これらのノズル、取付部材等は管を溶接により機器本体に取り付け、その先端にフランジを設けたものであった。このフランジは、配管とノズルを接続するために、又は、取付部材に測定機器を固定するために使用されるものである。さらに、ノズル等の側のフランジと配管等の側のフランジとを接続する際や、配管同士のフランジを接続する際には、そのフランジの間にドーナツ板形のガスケットが挟まれて使用されていた。 【0003】一般に固着性物質は、製造工程、貯蔵もしくは輸送中に固着をしばしば引き起こし、配管や機器等の閉塞や下記のようなトラブルを発生させることが知られている。設備内部の小さな凹凸や隙間に滞留した固着性物質は熱により劣化し、製品の品質を低下させるだけでなく、熱分解を促進させて所望する重合度の樹脂が得られなくなるというトラブルが発生する。また、バッチ式あるいはセミバッチ式の固着性物質の製造に使用する設備においては、反応初期に設備内面の小さな凹凸や隙間に滞留した未反応物や低重合品等が製品へ不純物として混じり込んでいくこと(コンタミネーション、以下「コンタミ」という)が発生する。さらに、同一設備で多銘柄の製品を製造・貯蔵する場合においては設備内面の小さな凹凸や隙間に滞留した他銘柄の固着性物質が、銘柄切替時の洗浄作業において十分に除去されずに他の銘柄へのコンタミになり、製品の品質を低下させることにもなる。 【0004】上記のような固着性物質による固着とそれによるトラブルを防止する方法としては、スチーム、高沸点溶剤や溶融塩等の熱媒、あるいは、電磁誘導ヒーター等の加熱により、製造・貯蔵に使用する設備全体や固着が発生しやすい部分を部分加熱する方法が広く採用されている。しかしながら、当該設備内面の凹凸や隙間に滞留した固着性物質は液の入れ替わりが行われず、外部から加熱する方法では加えられる熱により固着性物質が急速に劣化し、製品の品質を低下させることになる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】固着性物質を取り扱う設備のノズル部や取付部材の内部、及び、ノズルと配管もしくは配管同士のフランジの接続部等の、設備内面に比較的小さい凹凸や隙間を有する部分においては、その凹部や隙間に固着性化合物が滞留しやすい。滞留した固着性物質は、加熱不足あるいは放熱により固体となり固着し、これによって閉塞、コンタミ、熱分解などのトラブルが発生する。 【0006】上記のように固着が起きると種々の障害が発生しやすいので、固着性物質を取り扱う設備においては、固着物が蓄積し設備を閉塞させることを防止するために、定期的な設備の停止及び設備内部の洗浄作業が必要である。また、バッチ式あるいはセミバッチ式の固着性物質の製造設備においては反応初期に設備内面の小さな凹凸や隙間に滞留した未反応物や低重合品等が製品へコンタミする問題が発生する。さらに、同一設備で多銘柄の製品を製造・貯蔵する場合においては設備内面の小さな凹凸や隙間に滞留した固着性物質が、銘柄切替時の洗浄作業において十分に除去されずに他の銘柄へのコンタミになる。それを防止するために銘柄切替時の洗浄を実施することになるが、その洗浄時間は非常に長くなるため、製造設備の生産性を著しく低下させることになる。 【0007】本発明は、以上のような問題点を解決するものであり、化学設備またはその配管に接続された管状体の接続部が、接続部例えば配管連結箇所、配管締結箇所および測定機器取付箇所等の近傍において固着性物質の滞留とそれによる閉塞などのトラブルをひき起こしにくい構造である、固着性物資の取り扱い装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】第1発明の固着性物質の取り扱い装置は、固着性物質を取り扱う化学設備とその配管に接続された管状体の接続部を、それら接続部近傍に固着性物質を滞留しない構造としたことを特徴とする。この第1発明の固着性物質を取り扱う装置は、化学設備又はその配管と接続する管状体が、固着性物質が滞留しない構造で接続されているため、接続部近傍で固着性物質が固着し、閉塞などのトラブルを起すことがない。 【0009】第2発明の固着性物質の取り扱い装置は、固着性物質を取り扱う設備内部に通じる管状のノズル1が、該設備内部に連通して取付けられる管状体であるノズル基部11と、該ノズル基部11と内径が等しい管状体であって先端にフランジ121を有し他端を該ノズル基部11の先端に接続されるフランジ部12と、からなり、該ノズル基部11と該フランジ部12とは、突き合わせ溶接により接続され、接続部分内面に凹凸又は隙間を設けないように溶接されていることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取扱い装置である。 【0010】ここで、「配管」とは、液体や気体を通す管や、液体や気体が存在する設備内部に通じる管等の管のことをいう。また、「固着性物質を取り扱う設備」は、複雑な設備に限られるものではなく、それ自体が「配管」であってもよい。そして、「ノズル」とは、配管や設備に他の配管を合流又は分岐させて接続するために、その設備などに取付けられている管や、配管や設備の内部状態を計測する計測器を接続するために、その設備などに取付けられている管状の鞘などを含む、接続用の器具をいう。 【0011】従来の一般的なノズルの構成方法であるねじ込み式やソケット式のノズル1aでは、図5及び図6に示すように、フランジ部12aを挿入するノズル基部11aの凹部の端面と、フランジ部12aの端面との間に隙間V1ができている。このため、その隙間V1に固着性物質が浸透していき、その隙間V1内部で固着性物質が滞留し、固着などのトラブルが発生しやすい。 【0012】しかし、請求項2記載の固着性物質の取り扱い装置においては、内径が等しいノズル基部11とフランジ部12とを突き合わせ溶接して設けられ、接続部分内面に凹凸がないような接続構造を有するノズル1を使用している。このため、ノズル基部11とフランジ部12との接続部分内面に、ねじ込み式やソケット式の場合にできる隙間や凹部がない。従ってそのような凹部などに固着性物質が滞留することがなく、ノズルでの固着性物質の固着を効果的に防止することができる。 【0013】第3発明は、固着性物質を取り扱う機器内部に通じる管状ノズル1を使用する装置であって、該ノズル1は、該設備への接続部分から先端部分に沿って上向きの勾配を有するように、上向きに傾けて取付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の固着性物質の取り扱い装置である。 【0014】先端が閉じられている気相中のノズルが、水平又は下向きに傾けられて固着性物質を取り扱う設備に取付けられる場合、固着性物質は蒸発した低分子量の固着性物質が凝縮したり、蒸気に飛沫同伴した固着性物質がノズルの内部に滞留し、固着を引き起こす。しかし、請求項3記載の固着性物質の取扱い装置における管状ノズル1は、上向きに傾いて取付けられているため、ノズル1内に入った固着性物質は傾斜にそって設備内に流れ落ちることとなり、ノズル1内で滞留することがない。従って、請求項3の固着性物質の取扱い装置によれば、ノズル内での固着性物質の固着を効果的に防止することができる。 【0015】ここで、管状ノズルの先端が閉じられている場合としては、例えば、該ノズルが、固着性物質を取り扱う設備に温度計を取付けるための部材として用いられる場合や、圧力計を取付けるための部材として用いられる場合等が考えられる。更に、請求項3に記載したノズル1は、特に圧力計等、閉塞物の付着により計測値に誤差が生じやすい計測機器を取付けるための部材として応用した場合に、その誤差を防ぐことができる。 【0016】第4発明の固着性物質の取り扱い装置は、固着性物質を取り扱う設備の表面に突出して設けられるフランジ接続部材2を有する装置であって、該フランジ接続部材2は、該フランジ接続部材2の上面から該設備内部に至る連通孔21と、該連通孔21の外周を形成している部材に設けられ内面に雌ネジが切られているボルト固定穴22と、を有することを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取扱い装置である。 【0017】ここで、「フランジ接続部材の上面」とは、「固着性物質を取り扱う設備」の本体を下に、その設備に取付けられた「フランジ接続部材」を上にしたときに上側となる面である。 【0018】従来の固着性物質の取扱い設備に接続されたノズル1aは、図5に示すように、固着性物質を取り扱う設備に管11aを溶接し、他の管12aを接続してその先端に配管接続用のフランジ121aを設けたものであった。フランジ121aが設けられているのは、配管をノズル1aに接続するためには、ボルトを挿通して固定するためのフランジが配管側とノズル側の両方に必要となるためである。そして、管11a,12aを介してフランジ121aが設備表面から離して設けられているのは、互いに接続されたフランジの両外側には、ボルトの頭及び先端が突き出るためである。 【0019】しかし、ノズル1aが計測器等を取付けられるものであり、その先端が閉じられている場合は、この管部分の内部空間は、固着性物質を取り扱う設備の内部空間から突出したものとなり、固着性物質が滞留し内部空間での液の入れ替わりが起りにくい。その結果、固着性物質が加熱不足あるいは放熱により固着して閉塞が起こりやすいという問題があった。 【0020】ところが、請求項4記載の固着性物質の取扱い装置において使用されるフランジ接続部材2は、設備表面に直接突出して設けられている。そして、連通孔21の周囲には雌ネジを切られたボルト固定穴22が設けられており、従来のノズル1aにおいてフランジ121a及びナットが果たしていた役割を、フランジ接続部材の連通孔21の周囲の部材自体が果たすものである。 【0021】よって、このフランジ接続部材2は、設備本体とフランジ接続部材との間に空間を設ける必要がなく、フランジ接続部材2の高さを低くすることができ、従って、フランジ接続部材2の連通孔21内の空間(従来のノズル1aにおける管11a,12a内の空間に相当する)を小さくすることができる。その結果、フランジ接続部材2内の空間における固着性物質の滞留を少なくすることができ、フランジ接続部材2内における固着性物質の固着を減らすことができる。請求項4記載の固着性物質の取扱い装置において使用されるフランジ接続部材は、先端が閉じられているような圧力計、液面計、温度計を取付けるためのノズルに応用して使用すると特に効果的である。 【0022】第5発明の固着性物質の取り扱い装置は、固着性物質を取り扱う設備またはその配管に接続される管状体と、該設備または該配管との、接続部の内面の溶接部分及びその周辺を酸洗したものであることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置である。 【0023】固着性物質を取り扱う設備において溶接によって各構成部分を取付けた場合には、溶接部分やその周辺に溶接時に発生したスケール等の付着や、表層での金属結晶構造の変化が起こり、それらが原因となり製品の品質を低下させるという問題があった。また、スケールを除くために表面研磨をした場合や機械加工をした場合には、金属表面の不動態被膜が剥がされることによって、その金属表面において金属の溶出や固着性物質の熱分解が起こり、製品の品質を低下させるという問題もあった。この不導体被膜の問題は特にステンレス等の合金において顕著である。 【0024】しかし、請求項5記載の固着性物質を取り扱う装置は、管状体の接続部の内面の溶接部分及びその周辺を酸洗しているため、溶接時に当該部分に付着したスケールが酸洗により除去されており、かつ、当該部分が均一に不動態化されており、当該部分に起因する固着性物質の固着あるいは製品の品質の低下が効果的に防止される。 【0025】第6発明の固着性物質の取り扱い装置は、固着性物質を取り扱う設備内部の状態を計測する計測器3を使用する装置であって、該設備には、該計測器3を取付けるための取付部材2が設けられており、該取付部材2は、その上面から該設備内部に至る連通孔21を有し、該計測器3は、該連通孔21に挿入する挿入部32と、該挿入部32を該取付部材2に固定する固定部31と、を備え、該挿入部32は、その先端に該設備内部の状態を検知するための検知部321を具備するものであり、該挿入部32の形状は、該挿入部32が上記連通孔21内に挿入された状態で、上記連通孔21の該設備内部における開口を塞ぎ、上記取付部材2の上記設備側の端面との間で凹凸を作らないような形状であることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置である。 【0026】ここで、「取付部材」は、計測器の取付けに使用する場合の「ノズル」(請求項3に記載)や「フランジ接続部材」(請求項4に記載)を含むものであり、広く、固着性物質を取り扱う設備の内部の状態を計測する計測器を該設備に取付けるための部材をいう。また、取付部材の「上面」とは、「固着性物質を取り扱う設備」の本体を下に、その設備に取付けられた「取付部材」を上にしたときに上側となる面である。そして、「塞ぐ」とは、連通孔が密閉されるものであってもよいが、必ずしも厳密な意味での密閉が必要であるわけではない。 【0027】請求項6記載の固着性物質の取り扱い装置において使用する計測器3は、固着性物質を取り扱う設備の内面において取付部材2の連通孔21を塞ぎ、取付部材2の端面と凹凸を作らない。このため、固着性物質を取り扱う設備に取り付けてもその内部において固着性物質の滞留を引き起こすような凹凸部分を作ることがなく、固着を引き起こす可能性がない。そして、取付部材2自身もその端面が設備の内面と滞留部を作らないように取り付けられていれば、取付部材2と計測器3はともに設備内面に滞留部を作ることがなく、固着の防止の点でより好ましい。ここで、「滞留部」とは、固着性物質を取り扱う設備等の内部における壁面の隙間、微小な凹部、凹凸の角部等であって、固着性物質が滞留して固着を引き起こす部位をいう。 【0028】第7発明の固着性物質の取り扱い装置は、請求項6記載の装置であり、上記計測器3はダイアフラム式計測器であって、上記検知部321が隔膜である装置である。 【0029】請求項7記載の固着性物質の取り扱い装置において用いる計測器3は、ダイアフラム式計測器であるため、固着性物質を取り扱う設備内部の状態を計測するために、設備内部の気体や液体を計測器内に引き入れる必要がない。よって、計測器3内部で固着が起こることがなく、固着性物質の製造・貯蔵などで取扱う場合において好適である。 【0030】また、ダイアフラム式計測器は、「隔膜」を被計測液体や被計測気体と接触させて計測をするものである。従って、計測器3の先端に「隔膜」を設けて、「隔膜」を「固着性物質を取り扱う設備の内面との間で凹凸を作らないような形状」とし、それに合わせて他の部分を請求項6記載の「挿入部32」及び「固定部31」とすることが容易である。そして、そのような構成としても計測性能を犠牲にすることがない。 【0031】第8発明の固着性物質の取り扱い装置は、固着性物質を流通させる配管5A,5Bを接続するフランジ6A,6Bの間に、中央に孔81を有する板状のガスケット8を挟んで使用する固着性物質の取り扱い装置であって、上記ガスケット8は、ほぼ板状の一対の接触部82,82と、該一対の接触部82,82を向かい合わせて中央でつなぎ上記孔81を構成するほぼ筒状の接続部83と、弾性を有する部材で構成され該一対の接触部82,82に挟まれて配置されるクッション部84と、を有し、該接続部83の筒の内部孔の横断面形状は接続される配管5A,5Bの内部孔の横断面形状と同一であり、筒内面は平坦であることを特徴とする請求項1記載の固着性物質の取り扱い装置である。 【0032】ここで、一対の接触部について「向かい合わせ」とは、一対の接触部が、ある平面を挟んで対称かつ平行な関係にあることをいう。また、ここでいう「フランジ」には、管の端部において外周方向に広がるように設けられた「通常のフランジ」のほか、その「通常のフランジ」と向かい合わせて接続できるように設けられた他の部材も含むものである。例えば、請求項4記載のフランジ接続部材も含まれるものである。そして、ここでいう「配管」は、「単純な管状の物」に限られるものではなく、内部で固着性物質を取り扱う設備であってもよい。 【0033】従来のガスケット8aは、テフロンのパイプを薄く輪切りにしたドーナツ板形のテフロン部材にクッション部材84aを挟み込むことにより作られている。このため、中心孔81a近辺の厚みはクッション部材84aの厚さ分だけガスケット外周近辺よりも薄くなっていた。よって、このガスケット8aをフランジ6A,6Bで挟んで使用した場合には、図7に示すように、ガスケットの中心孔81a近辺の部分と、ガスケット外周近辺の厚みの間隔で向かい合うフランジ6A,6Bとの間に隙間V2ができていた。この隙間V2に固着性物質が滞留し、固着を起こすという問題があった。 【0034】しかし、請求項8記載の固着性物質の取り扱い装置で使用するガスケット8は、一対の略板状の接触部82,82が筒状の接続部83により接続され、その接触部82,82の間にクッション部84が配置されているものである。このため、内周から外周にいたるまでガスケットの厚みを均一にすることができる。そして、その接続部83の筒の内部孔の横断面形状は接続される配管5A,5Bの内部孔の横断面形状と等しく、かつ、筒内面は平坦に設けられている。 【0035】従って、フランジ6A,6B間に挟んでガスケット8を使用する場合にも、配管5A,5Bの内部孔と接続部83の内部孔とを一致させて使用すれば、配管5A,5Bの接続部分(ガスケット8部分)において内面に滞留部ができることがない。従って、隙間や凹部において固着性物質の滞留が起こることがなく、固着が起こりにくい。 【0036】第9発明の固着性物質の取り扱い装置は、請求項8記載の装置であって、上記ガスケット8は円盤状であり、該ガスケット8の中央の孔81は円孔であり、上記円孔は、該ガスケット8の外周円の中心と中心を一致させて設けられており、該ガスケット8の外周円の直径は、「(上記フランジ6Bの中心軸を中心とする円を描いて該フランジ6Bに設けられる複数のボルト挿通孔62Bの、孔の中心が描く円の直径)+(該ボルト挿通孔62Bの直径)−(該ボルト挿通孔62Bに挿通するボルト7Aの直径)×2」であるものである。 【0037】従来のガスケット8bは、フランジに円を描いて配される複数のボルトの内側に収まるような外径で設けられていた。即ち、向かい合うボルトの内側に接する大きさよりも小さく設けられていた。このため、フランジの中心に位置合せをしても、ボルトによってフランジ間に強固に挟まれるまでの間に、ボルトで囲まれた内側で位置がずれることが多く、図8に示すように、ガスケット8bの中心孔の内面とフランジによって接続される配管等の内面との間で段差ができることが多かった。 【0038】また、かかる位置ずれによって配管内部にガスケット8bが一部突出してしまうことがないように、ガスケット8bは、図8に示すように、その内径が配管等の内径よりも大きいものが選択されていた。従って、中心からのずれが少なかった場合にも、ガスケット部分においては、全周にわたって凹みができていた。これらの段差や凹みにおいても、固着性物質が滞留し固着などを起こしやすかった。 【0039】しかし、請求項9記載の固着性物質の取り扱い装置で使用するガスケット8は、その円盤形状の外径が「(ボルト挿通孔の中心が描く円の直径)+(ボルト挿通孔の直径)−(ボルトの直径)×2」である。このため、フランジ6B上に配された場合に、その外周が、フランジ6Bの複数のボルト挿通孔62Bにそれぞれ挿通されたボルト7Aの内側(円を描いて配置されるボルト7Aの、円の内側)と接することとなり、その複数のボルト7Aによりフランジ6B上の設置位置を規定されることとなる。その際、各ボルト7Aは、各ボルト挿通孔62B内において、フランジ6B外周側の内壁に接している。 【0040】そして、フランジ6Bのボルト挿通孔62Bは、フランジ6Bの中心軸と中心を同じくする円を描くように配されているため、ガスケット8は、その外周円の中心をフランジ6Bの中心軸と一致させた状態で、その位置を規定される。ここで配管は通常、円管であり、フランジは、接続される配管の中心軸と自己(フランジ)の中心軸とを一致させて配管と接続される。従って、配管5Bの中心軸はフランジ6Bの中心軸と一致し、ガスケット8の外周円の中心と配管5Bの中心軸とは一致することとなる。 【0041】一方、ガスケット8の中心の円孔81も、ガスケット8の外周円の中心と中心を一致させて設けられている。このため、ガスケット8がボルト7Aにより位置を規定された状態では、配管5Bの中心軸とガスケット8の中心の円孔81(接続部83の内部孔)の中心とは一致することとなる。更に、ガスケット8の接続部83の内部孔の横断面形状と接続される配管5Bの内部孔の横断面形状とは一致して設けられている。このため、ガスケットの位置調節を必要とせずに、通常のボルト7Aによる締結操作のみで配管5Bの内部孔とガスケット8の孔81(接続部83の内部孔)との接続部分の内面を一致させることができ、内面の窪みができない。 【0042】以上に説明したことは、フランジ6A、配管5Aとガスケット8の関係についても同様である。このため、ガスケット8による配管5A,5Bの接続部において内面に凹凸ができることがない。従って、固着性物質を取り扱う場合において、固着性物質の滞留による固着などが起こりにくい。 【0043】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を用いて本発明の実施の形態を説明する。本発明の固着性物質の取り扱い装置で使用する管状のノズル1は、図1に示すように、ノズル基部11とフランジ部12とからなる。ノズル基部11は、管状体であり、その内部孔が固着性物質を取り扱う設備Tに連通するようにして取付けられる。フランジ部12は、ノズル基部11と内径が等しい管状体であって、先端にフランジ121を有し、他端は該ノズル基部11の先端に接続される。そして、ノズル基部11とフランジ部12とは、突き合わせ溶接により接続され、接続部分内面に滞留部を設けないように溶接されている。更に、このノズル1は、図1に示すように、先端が、該設備Tへの接続部分よりも上になるように、上向きに傾けて取付けられている。 【0044】また、本発明の固着性物質の取り扱い装置では、次のようなフランジ接続部材2も使用される。即ち、図2に示すように、固着性物質を取り扱う設備Tの表面に立設され、その上端面は平らに設けられる円筒状のフランジ接続部材2である。このフランジ接続部材2には、その上面から設備内部に至る連通孔21と、連通孔21の周囲に連通孔21の中心を中心とした円を描くように設けられる複数のボルト固定穴22,22,,,と、が設けられている。これらのボルト固定穴22にはそれぞれ雌ネジが切られている。 【0045】そして、このフランジ接続部材2の設備Tの内面に露出している側の端面は、設備Tの内面に対して突出しないように、設備Tの内曲面と一致するような凹面状に設けられている。以上で説明した、ノズル1についても、フランジ接続部材2についても、その溶接部分及びその周辺は酸洗処理がなされている。 【0046】フランジ接続部材2には、次のようなダイヤフラム式圧力計3が取付けられる。即ち、ダイヤフラム式圧力計3は、図2に示すように、略円盤状の固定部31とその円盤の中央に立設される略円柱状の挿入部32とからなる。固定部31は、フランジ接続部材2の外径とほぼ同じ外径を有する円盤であり、フランジ接続部材2のボルト固定穴22,22,,,に対応する位置にボルト挿通孔が設けられている。そして、挿入部32は、フランジ接続部材2の連通孔21の内径とほぼ同じ外径を有し、フランジ接続部材2の連通孔21にちょうど挿入される。挿入部32の長さは連通孔21の長さと同一であり、挿入部32の先端32tの形状は、挿入部32が完全に連通孔21に挿入された状態で、フランジ接続部材2の端面とともに同一平面を構成するように平らに設けられている。 【0047】この先端32tには、隔膜321が張られている。この隔膜321がダイヤフラム式圧力計3内部に圧力を伝えて設備T内部の圧力が検知される。図2に示すように、固定部31の、挿入部32が接続される面とは逆の面には、この圧力を伝えるチューブ33が接続されている。このダイヤフラム式圧力計3は、図2に示すように、フランジ接続部材2の連通孔21と嵌合する様に取付けられる。そして、固定部31に設けられたボルト挿通孔とフランジ接続部材2のボルト固定穴22,22,,,を一致させてボルト4でネジ止めすることにより、ダイヤフラム式圧力計3はフランジ接続部材2に固定される。 【0048】一方、本発明の固着性物質の取り扱い装置では、配管をフランジにより接続している部位において、次のようなガスケットが使用される。即ち、図4に示すように、配管5Aと配管5Bをフランジ6A、フランジ6B及びボルト7A,ナット7Bにより接続する部位において、フランジ6Aとフランジ6Bの間には、ガスケット8が使用される。 【0049】図4において、配管5Aと配管5Bは、内径、肉圧とも等しい管である。そして、フランジ6Aは、略円盤状で中心には配管5Aを挿通し固定するための中心孔を有し、その中心孔の中心と中心を同じくする円を描くように設けられるボルト挿通孔62A,62A,,,,を有している。このフランジ6Aは、配管5Aの中心軸がフランジ6Aの中心と一致するように、配管5Aの端部に接続されている。同様にしてフランジ6Bも構成されており、フランジ6Bは配管5B端部に接続されている。このフランジ6Aとフランジ6Bとは、ガスケット8を挟んで向かい合わせに配置され、対応するボルト挿通孔62A、ボルト挿通孔62Bを貫通するボルト7A、ナット7Bにより互いに固定されている。 【0050】ガスケット8は、図3及び図4に示すように、中央に孔81を有する円盤状のガスケットであり、テフロン製のドーナツ板状の一対の接触部82,82と、その接触部82,82を向かい合わせて中央でつないで中央の孔81を構成する円筒状の接続部83と、弾性を有する部材で構成され一対の接触部に挟まれて配置されるクッション部84とからなる。そして、図4に示すように、円筒状の接続部83の内面は平坦に構成され、一対の接触部82,82及び接続部83は、全体としてガスケット外周側に向かって開いた略「コ」の字形状の断面を形成している。更に、クッション部84は、ガスケット外周側に向かって開いた略「コ」の字形状の断面を形成している外ガスケット部841と、外ガスケット部841の「コ」の字の凹部に配される芯部842とからなる。 【0051】このガスケット8の外径は、「(ボルト挿通孔62A、62Bの中心が描く円の直径)+(ボルト挿通孔62A,62Bの直径)−(ボルト7Aの直径)×2」である。従って、このガスケット8は、円を描いて配されるボルト挿通孔62A,62Bに挿通されるボルト7A,7A,,,,の内側に配されると、図3に示すようにボルト7A,7A,,,,と接してその位置を規定され、ガスケット8の孔81の中心は、配管5A,5Bの内部孔の中心と一致する。その際、各ボルト7A,7A,,,,は、ボルト挿通孔62A,62B内において、フランジ外側の内壁に接している。 【0052】また、このガスケット8の孔81の径は、配管5A,5Bの内径と等しくなるように設けられている。このため、ガスケット8がボルト7A,7A,,,,により位置を規定されてフランジ6Aとフランジ6Bの間に配された際には、配管5Aからガスケット8、配管5Bに至るまで内面に凹凸ができない。 【0053】本発明において使用される「固着性物質を取り扱う設備T」としては、固着性物質を製造、貯蔵、消費及び輸送する際に使用する製品タンク、原料タンク、中間品タンク、分離槽、反応器等の貯槽や反応器、固着性物質を製造する際に使用する精留塔、吸収塔、放散塔、抽出塔、熱交換器、混合器等の設備が挙げられる。 【0054】また、本発明で用いられる「ノズル1」、「フランジ接続部材2」、「取付部材2」は、固着性物質や固着性物質の蒸気の抜き出し用、固着性物質や固着性物質の蒸気の供給用、温度計、圧力計、液面計等のセンサーの取り付け用、マンホール用、設備内部を観察するためのサイトグラス用、予備用、検査用等のノズルが挙げられる。 【0055】そして、本発明で用いられるノズル1の「突き合わせ溶接」の方法としては、通常の溶接方法が適用され、好ましくはTIG溶接あるいはMIG溶接(JIS使い方シリーズ 新版溶接材料選択のポイント 編集委員長小林実 日本規格協会出版 24頁、17頁)が使用される。 【0056】センサー等を取り付けるノズル(取付部材)や固着性物質の抜き出し用や供給用の一般的な小口径のノズルについては、内側からの溶接が困難なため、片側溶接の裏波溶接法を行うが、その裏波の幅、高さの不揃いは必要最小限に抑えることが好ましい。また、マンホールや固着性物質の蒸気の抜き出し用や供給用の大口径のノズルについては、両側溶接を行うこともできる。片側溶接を行う際に、取り付けるノズル及び設備内部を、溶接に使用するシールドガスで置換することや、ノズル及び設備内部にシールドガスを吹き込みながら溶接を行うことは、第一層目の溶接面の酸化を防ぐのに有効な手段である。 【0057】本発明で用いられる「酸洗」方法としては、不動態化処理方法(ステンレス鋼溶接施工基準 ステンレス協会出版 47頁)が使用される。「硝酸+ふっ化水素」仕上げすることで、接続部表面が不動態化して耐食性が改善されるだけでなく、表面の鉄粉の残存及び金属表面の反応に対して活性な部分の残存を防ぐことになる。そのため、これらの部分からの鉄等の重金属の溶出を抑えることができて、取り扱い設備内部での閉塞防止や製品への重金属のコンタミ防止が可能になる。 【0058】その他の「溶接」に関する事項である開先加工、ジグ及び固定具、清浄、ひずみ防止、溶接棒の選定、シールドガス、前処理、予熱、溶接要領、溶接条件、後処理、表面処理、検査等の施工方法は、前出文献に記載されている一般的な施工方法に従う。 【0059】本発明で用いられる「ノズル1」「フランジ接続部材2」の材質としては、取り扱う固着性物質に対して耐食性のある材質が採用される。本発明で設備に取り付けられる「ノズル1」は、図1に示すように水平方向に対して、傾斜を持つように施工することによって、ノズル内部での固着性物質の滞留を防止することができる。また、傾斜を持つことで、取り扱う固着性物質に含まれていたり又は当該設備内部で発生したスラッジ等の、堆積を防ぐこともできる。この角度は、取り扱う固着性物質の粘度や表面張力等の物性、溶接の難易によって左右されるが、30度以内に抑えることが好ましい。 【0060】本発明の装置で取り扱うことが可能な「固着性物質」とは、常温固体の化合物、あるいはそれらの混合物である。特に、本発明の装置が有用な固着性物質は、化学設備またはその配管に接続された管状体の接続部分近傍で滞留した場合、取り扱いに支障が出やすい、固着性物質である。例えば、本発明の装置で取り扱うことが出来る固着性物質は、常温で固体の、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の低重合度のオリゴマー、これら樹脂を構成するモノマー成分及び原料であり、熱可塑性樹脂の具体例として、飽和共重合ポリエステルを含むポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の各種樹脂を挙げることができ、特に本発明の取扱い装置が有益である好ましい固着性物質としてポリエステルがある。 【0061】 【実施例】以下に、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。 (1)実施例1酸成分としてテレフタル酸/アジピン酸/セバチン酸を、ポリオール成分としてエチレングリコール/ブタンジオールを含む熱可塑性樹脂(飽和共重合ポリエステル樹脂)を重縮合反応させる反応装置に配管で連結されている蒸発したグリコール蒸気を凝縮させるステンレス(SUS304)製コンデンサーのノズル(内径200mm)はソケット式であった。そのノズルにおいて、配管の一部が低重合度のオリゴマーの閉塞により所定の真空度が確保できなくなり、運転中に機器を洗浄するというトラブルが頻繁に発生していた。そこで、そのノズルを付け合わせ溶接に変更して酸洗を行ったところ、ノズルでの閉塞トラブルがなくなった。 【0062】(2)実施例2酸成分としてテレフタル酸/アジピン酸/セバチン酸を、ポリオール成分としてエチレングリコール/ブタンジオールを含む熱可塑性樹脂(飽和共重合ポリエステル樹脂)をエステル化反応させる反応装置に設置したステンレス(SUS304)製精留塔において、精留塔の内部温度を測定するための温度計を取り付ける内径40mmのノズルは、水平に取り付けられたソケット式のノズルであった。そのノズルが固形物(低重合度のオリゴマー及び反応器からの飛沫同伴により精留塔に持ち込まれた反応液の一部)により閉塞するトラブルが発生していた。そこで、そのノズルに図1にように水平方向に対して20度上向きの傾斜を付け、ソケット式の接続から付け合わせ溶接に変更して酸洗を行った所、ノズルでの閉塞トラブルがなくなった。 【0063】(3)実施例3酸成分としてテレフタル酸/イソフタル酸/アジピン酸/セバチン酸を、ポリオール成分としてエチレングリコール/ネオペンチルグリコールを含む熱可塑性樹脂(飽和共重合ポリエステル樹脂)をエステル化反応させる反応装置に設置したステンレス(SUS316)製反応器において、その圧力を測定する圧力計を取り付ける内径40mmのノズルは、水平に取り付けられたソケット式のノズルであった。そして、そのノズルにおいて、固形物(未反応のテレフタル酸等)により閉塞したり、固着した樹脂により圧力計の指示値が誤指示するトラブルが発生した。そこで、そのノズルを上述したようなフランジ接続部材(図2参照)とし、図2に示すような状態でダイヤフラム式圧力計を取り付けとしたところ、ノズルでの閉塞トラブルがなくなった。 【0064】(4)実施例4酸成分としてテレフタル酸/アジピン酸/セバチン酸を、ポリオール成分としてエチレングリコール/ブタンジオールを含む熱可塑性樹脂(飽和共重合ポリエステル樹脂)を反応装置から造粒装置へ移送する配管接続部に使用するガスケットは、その外径が、フランジに円を描いて配される複数のボルトの内側の大きさよりも小さく設けられていた。また、その内径は、配管の内径よりも大きかった。そして、その配管接続部において、熱可塑性樹脂の移送をはじめてから数カ月後に当該配管が閉塞するトラブルが発生した。そこで、そのガスケットを上述したような内径及び外径を有し内面が平滑なガスケット(図3参照)としたところ、配管接続部での閉塞トラブルがなくなった。 【0065】 【発明の効果】本発明の固着性物質の取扱い装置によれば、固着性物質を取り扱う設備又はその配管に接続された管状体の接続部、即ちノズル、フランジ接続部材、計測器、および配管締結部の近傍において、固着性物質の滞留を防ぐため、固着性物質の固着による閉塞や固着によるコンタミをひき起こしにくい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003034 【氏名又は名称】東亞合成株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月21日(1999.12.21) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−173854(P2001−173854A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−362378 |
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