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【発明の名称】 管継手部の離脱防止装置
【発明者】 【氏名】前西 保

【氏名】戸継 昭人

【要約】 【課題】抜止部材に対する合理的な改造をもって、優れた離脱防止機能と回転防止機能とを確実に発揮させながら能率良く容易に製作することができるようにする。

【解決手段】挿入管部2の外周面2aと押輪4の内周面との間に設けられる抜止部材8の内側面8bに、管周方向の成分が主体となる方向に沿って挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な第1 喰込み突起部8Aを形成するとともに、抜止部材8に、管軸芯X方向の成分を含む方向に沿って挿入管部2の外周面2Aに喰い込み可能な第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 受口管部に挿入接続された挿入管部の外周面と、該挿入管部に外装する状態で前記受口管部に管軸芯方向から固定連結される押輪の内周面との間に、挿入管部の外周面に喰い込み可能な抜止部材を設けるとともに、前記抜止部材を挿入管部の外周面に押圧する押圧手段を設けてある管継手部の離脱防止装置であって、前記抜止部材の内側面に、管周方向の成分が主体となる方向に沿って挿入管部の外周面に喰い込み可能な第1 喰込み突起部を形成するとともに、前記抜止部材に、管軸芯方向の成分を含む方向に沿って挿入管部の外周面に喰い込み可能な第2喰込み突起部を備えた廻り止め部材を設けてある管継手部の離脱防止装置。
【請求項2】 前記廻り止め部材が、抜止部材に対して脱着自在に構成されている請求項1記載の管継手部の離脱防止装置。
【請求項3】 前記抜止部材と廻り止め部材との間に、抜止部材の内側面からの第2喰込み突起部の突出代を調節する調節手段が設けられている請求項1又は2記載の管継手部の離脱防止装置。
【請求項4】 前記第2喰込み突起部が、管軸芯方向の成分と管周方向の成分とを含む方向に沿って円環状に形成されている請求項1、2又は3記載の管継手部の離脱防止装置。
【請求項5】 前記調節手段が、抜止部材に貫通形成された取付け孔の雌ネジと、廻り止め材の外周面に形成された雄ネジとから構成されている請求項3記載の管継手部の離脱防止装置。
【請求項6】 前記押輪の内周面で、かつ、管周方向に所定間隔を隔てた複数箇所に、抜止部材を脱着自在に装着する凹部を形成するとともに、前記凹部に装着される抜止部材の少なくとも一つに、前記廻り止め部材が設けられている請求項1から5のいずれか1項に記載の管継手部の離脱防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受口管部に挿入接続された挿入管部の外周面と、該挿入管部に外装する状態で前記受口管部に管軸芯方向から固定連結される押輪の内周面との間に、挿入管部の外周面に喰い込み可能な抜止部材を設けるとともに、前記抜止部材を挿入管部の外周面に押圧する押圧手段を設けてある管継手部の離脱防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の管継手部の離脱防止装置としては、図10、図11に示すように、前記押輪4の内周面に、抜止部材50を管径方向内方から着脱自在に装着可能な凹部9を形成し、この凹部9内の抜止部材50に対して管径方向内方への押付力を付与するための押圧手段Aを構成するボルト11を、押輪4の外周面側から螺合して、該ボルト11の先端に形成された偏平状のカム面11aと抜止部材50の傾斜外側面50aとをもって、受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対離脱移動に連れて抜止部材50を管径方向内方側に変位させるカム手段Bを構成するとともに、抜止部材50の内側面50bには、管周方向に沿って挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な二本の第1 喰込み突起部50Aと、管軸芯X方向に沿って挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な一本の第2喰込み突起部50Bとを、ほぼエの字状に配置させた状態で一体形成したものが提案されている(例えば、特開平7−280147号公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の管継手部の離脱防止装置では、押圧手段Aを構成するボルトを締込み操作して、抜止部材50に管径方向内方への押付力を付与すると、該抜止部材50の内側面に形成された第1 喰込み突起部50Aと第2喰込み突起部50Bが挿入管部2の外周面2aに喰い込み、接続された受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対移動を阻止する離脱防止機能を発揮させることができるばかりでなく、受口管部1と挿入管部2との相対回転を阻止する回転防止機能も発揮させることができるから、特に、配管系の途中に空気弁や消火栓等の機器が接続されていて、それらの機器を特定の姿勢に維持しなければならない場合でも、機器の特定姿勢を維持するための特別な回転防止用の支持工事が不要で、管接続工事費の低廉化を図ることができる。しかしながら、従来では、前記抜止部材50の内側面に、互いに方向の異なる第1 喰込み突起部50Aと第2喰込み突起部50Bとが形成されているため、例えば、鋳造で製作された抜止部材50の第1 喰込み突起部50A及び第2喰込み突起部50Bを切削加工する場合に手間取り易く、特に、第1 喰込み突起部50Aと第2喰込み突起部50Bとが連続又は近接する場合では、切削加工に多くの手間を要する問題があった。
【0004】本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、抜止部材に対する合理的な改造をもって、優れた離脱防止機能と回転防止機能とを確実に発揮させながら能率良く容易に製作することのできる管継手部の離脱防止装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による特徴構成は、受口管部に挿入接続された挿入管部の外周面と、該挿入管部に外装する状態で前記受口管部に管軸芯方向から固定連結される押輪の内周面との間に、挿入管部の外周面に喰い込み可能な抜止部材を設けるとともに、前記抜止部材を挿入管部の外周面に押圧する押圧手段を設けてある管継手部の離脱防止装置であって、前記抜止部材の内側面に、管周方向の成分が主体となる方向に沿って挿入管部の外周面に喰い込み可能な第1 喰込み突起部を形成するとともに、前記抜止部材に、管軸芯方向の成分を含む方向に沿って挿入管部の外周面に喰い込み可能な第2喰込み突起部を備えた廻り止め部材を設けた点にある。
【0006】上記特徴構成によれば、前記押圧手段によって抜止部材を挿入管部の外周面側に押圧すると、第1 喰込み突起部及び第2喰込み突起部が挿入管部の外周面に喰い込み、管周方向の成分が主体となる方向に沿う第1 喰込み突起部をもって、接続された受口管部と挿入管部との管軸芯方向での相対移動を阻止する離脱防止機能を発揮させることができるとともに、管軸芯方向の成分を含む方向に沿う第2喰込み突起部をもって、受口管部と挿入管部との相対回転を阻止する回転防止機能も発揮させることができる。しかも、前記第1 喰込み突起部は抜止部材の内側面に形成され、かつ、第2喰込み突起部は、抜止部材に設けられる廻り止め部材に形成されているから、一方の第1 喰込み突起部又は第2喰込み突起部が他方の第2喰込み突起部又は第1 喰込み突起部に対する加工の妨げになることがない。従って、第2喰込み突起部を備えた廻り止め部材を抜止部材に設けるだけの簡単かつ安価な改造をもって、優れた離脱防止機能と回転防止機能とを確実に発揮させながら能率良く容易に製作することができる。
【0007】本発明の請求項2による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記廻り止め部材が、抜止部材に対して脱着自在に構成されている点にある。上記特徴構成によれば、配管系の途中に空気弁や消火栓等の機器が接続されていて、それらの機器を特定の姿勢に維持する必要のある場合では、第1 喰込み突起部を備えた抜止部材に、第2喰込み突起部を備えた廻り止め部材を取付けることにより、接続された受口管部と挿入管部との管軸芯方向での相対離脱移動及び相対回転を共に阻止して、機器を特定の姿勢に維持することができる。また、地中等に埋設される配管系で、かつ、不同沈下や地震等に起因して回転力や捻じれ力等の管周方向の外力が作用する場合では、第1 喰込み突起部を備えた抜止部材から第2喰込み突起部を備えた廻り止め部材を取外すことにより、接続された受口管部と挿入管部との相対離脱移動を防止しながらも、受口管部と挿入管部との相対回転によって管周方向の外力を吸収することができる。従って、第1 喰込み突起部を備えた抜止部材に対して、第2喰込み突起部を備えた廻り止め部材を脱着するだけの簡単な操作をもって、離脱防止機能と回転防止機能とを備えたものと、離脱防止機能のみを備えたものとに使い分けることができる。
【0008】本発明の請求項3による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記抜止部材と廻り止め部材との間に、抜止部材の内側面からの第2喰込み突起部の突出代を調節する調節手段が設けられている点にある。上記特徴構成によれば、前記抜止部材と廻り止め部材との間に設けた調節手段によって、抜止部材の内側面からの第2喰込み突起部の突出代を自由に調節することができるから、挿入管部や抜止部材の材質や各喰込み突起部の形状等の条件に応じた回転防止力を得ることができる。
【0009】本発明の請求項4による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記第2喰込み突起部が、管軸芯方向の成分と管周方向の成分とを含む方向に沿って円環状に形成されている点にある。上記特徴構成によれば、前記第2喰込み突起部をもって離脱防止機能と回転防止機能とを発揮させることができるばかりでなく、第2喰込み突起部の切削加工も能率良く容易に行うことができる。
【0010】本発明の請求項5による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記調節手段が、抜止部材に貫通形成された取付け孔の雌ネジと、廻り止め材の外周面に形成された雄ネジとから構成されている点にある。上記特徴構成によれば、抜止部材に廻り止め材を脱着自在に取付けるためのネジを利用して、調節手段を製造コスト面で有利に製作することができる。
【0011】本発明の請求項6による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記押輪の内周面で、かつ、管周方向に所定間隔を隔てた複数箇所に、抜止部材を脱着自在に装着する凹部を形成するとともに、前記凹部に装着される抜止部材の少なくとも一つに、前記廻り止め部材が設けられている点にある。上記特徴構成によれば、押輪の複数の凹部内に装着される抜止部材として、廻り止め部材が設けられているものと、廻り止め部材が設けられていないものを適宜選択することができるから、使用条件に応じた最も適切な離脱防止力及び回転防止力に簡便に変更することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1〜図7は、流体輸送管(例えば、水道管やガス管)の管継手部の離脱防止装置を示し、一方の流体輸送管Pの受口管部1に挿入接続された他方の流体輸送管Pの挿入管部2に、前記受口管部1の内周面1cと挿入管部2の外周面2aとの間を密封可能な合成ゴム製(例えば、スチレンブタジエンゴム)のシール材3と、該シール材3を管軸芯X方向から押圧して密封状態(水密状態)にまで圧縮可能な鋳鉄製の押輪4とが外装されているとともに、前記押輪4と受口管部1とを管軸芯X方向から締付け固定する締結手段5が設けられている。
【0013】前記締結手段5は、受口管部1の連結フランジ部1aの管周方向複数箇所に形成されたボルト挿通孔1b、及び、押輪4の第1 連結フランジ部4aの管周方向複数箇所に形成されたボルト挿通孔4bとのうち、管軸芯方向で相対向するボルト挿通孔1b、4bに亘って挿入されるT字状のボルト5 Aと、該ボルト5 Aの突出ネジ部に螺合されるナット5Bとから構成されていて、前記ボルト5 A・ナット5Bの締付け操作に伴う押輪4と受口管部1との管軸芯X方向での相対近接移動により、押輪4の管軸芯X方向の一端部に形成されたシール押圧部4cでシール材3を圧縮変形させ、受口管部1の内周面1cと挿入管部2の外周面2aとの間を密封する。
【0014】前記押輪4は、管周方向で二分割された一対の分割押輪体4Aから構成されていて、各分割押輪体4Aの管周方向両端部には、ボルト6 ・ナット7等の締結手段を介して互いに固定連結するための第2 連結フランジ部4dが一体形成されているとともに、各分割押輪体4Aの内周面の管周方向複数箇所には、挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な抜止部材8を管径方向に移動自在に装着可能な凹部9が形成され、更に、前記各凹部9内に装着された抜止部材8を挿入管部2の外周面2aに押圧する押圧手段Aと、前記受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対離脱移動に連れて抜止部材8を管径方向内方に変位させるカム手段Bとが設けられている。
【0015】前記押圧手段Aは、分割押輪体4Aの各凹部9に対応する部位に、凹部9内に装着された抜止部材8の外側面8aに対する垂直方向に沿って貫通するネジ孔10を形成するとともに、各ネジ孔10には、凹部9内に装着された抜止部材8の外側面8aを管径方向内方側に押圧する押ボルト11を脱着自在に螺合して構成されている。
【0016】前記抜止部材8の外側面8aは、挿入管部2の先端側ほど該挿入管部2の外周面2aから離間するテーパー状の傾斜面に形成されているとともに、前記押ボルト11の先端面11aは、抜止部材8の傾斜外側面8aと平行又はほぼ平行な偏平状のカム面に形成されていて、前記抜止部材8の傾斜外側面8aと押ボルト11のカム面11aとをもって、前記受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対離脱移動に連れて抜止部材8を更に喰込み側に移動させる前記のカム手段Bが構成されている。
【0017】そして、前記抜止部材8の内側面8bで、かつ、管軸芯X方向の両端部近くには、管周方向に沿って挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な第1 喰込み突起部8Aが一体形成されているとともに、前記抜止部材8には、少なくとも管軸芯X方向の成分を含む方向に沿って挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な第2喰込み突起部12Aを一体形成してある円柱状の金属製(例えば、クロムモリブデン鋼等)の廻り止め部材12が脱着自在に設けられ、更に、前記抜止部材8と廻り止め部材12との間には、抜止部材8の内側面8bからの第2喰込み突起部12の突出代を調節する調節手段Cが設けられている。
【0018】前記第1 喰込み突起部8Aの横断面形状、及び、第2喰込み突起部12Aの横断面形はそれぞれ、先鋭な三角形状に形成されているとともに、前記第2喰込み突起部12Aは、管軸芯X方向の成分と管周方向の成分とを含む方向に沿って円環状に形成されている。
【0019】前記調節手段Cは、押ボルト11のボルト軸芯方向に沿って抜止部材8に貫通形成された取付け孔の雌ネジ8cと、廻り止め材12の外周面に形成された雄ネジ12aとから構成されていて、抜止部材8の雌ネジ8cに対して廻り止め材12の雄ネジ12aを螺合操作することにより、抜止部材8の内側面8bからの第2喰込み突起部12の突出代を調節することができる。また、前記廻り止め材12の他端部には、該廻り止め材12を工具で回転操作するための六角形状の操作孔12bが形成されている。
【0020】前記各抜止部材8の管周方向の両側面には、これに対応する凹部9の側壁部に形成された係止孔15に対して管周方向から係合して、抜止部材8を凹部9内の所定装着位置に仮止め保持するゴムや合成樹脂製の仮止め部材16の取付け孔17が形成されている。
【0021】前記仮止め部材16は、押ボルト11の螺合操作によって凹部9内の抜止部材8に管径方向内方への押圧力が付与されたとき、或いは、受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対離脱移動に連れて抜止部材8に喰込み側への押圧力が付与されたとき、該抜止部材8の管径方向内方への強制移動を許容するように構成されている。
【0022】そして、前記押圧手段Aの押ボルト11の締付け側への螺合操作によって、凹部9内に装着された抜止部材8を挿入管部2の外周面2a側に押圧すると、抜止部材8に一体形成された両第1 喰込み突起部8A、及び、廻り止め部材12の先端部に一体形成された第2喰込み突起部12Aが挿入管部2の外周面2aに喰い込み、管周方向に沿って長い(又は管周方向の成分が主体となる方向に沿って長い)両第1 喰込み突起部8Aをもって、接続された受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対移動を阻止する離脱防止機能を発揮させることができるとともに、少なくとも管軸芯X方向の成分を含む方向に沿って長い(又は管軸芯X方向にのみに沿って長い)第2喰込み突起部12Aをもって、受口管部1と挿入管部2との相対回転を阻止する回転防止機能も発揮させることができる。
【0023】また、図7に示すように、配管系の途中に空気弁20や消火栓等の機器が接続されていて、それらの機器を特定の姿勢に維持する必要のある場合では、第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8に、第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12を取付けることにより、連通接続された一方の流体輸送管Pの受口管部1と他方の流体輸送管Pの挿入管部2との管軸芯X方向での相対離脱移動及び相対回転を共に阻止して、機器を特定の姿勢に維持することができる。
【0024】また、地中等に埋設される配管系で、かつ、不同沈下や地震等に起因して回転力や捻じれ力等の管周方向の外力が作用する場合では、第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8から第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12を取外すことにより、連通接続された一方の流体輸送管Pの受口管部1と他方の流体輸送管Pの挿入管部2との相対離脱移動を確実に防止しながらも、受口管部1と挿入管部2との相対回転によって管周方向の外力を吸収することができる。
【0025】従って、第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8に対して、第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12を脱着するだけの簡単な操作をもって、離脱防止機能と回転防止機能とを備えたものと、離脱防止機能のみを備えたものとに使い分けることができる。
【0026】また、前記押輪4の各凹部9に保持される抜止部材8の全てに廻り止め部材12を設ける必要がなく、少なくとも一つの抜止部材8に、前記廻り止め部材12が設けられていればよい。
【0027】更に、前記押輪4の複数の凹部9内に装着される抜止部材8として、廻り止め部材12が設けられているものと、廻り止め部材12が設けられていないものを適宜選択することができるから、使用条件に応じた最も適切な離脱防止力及び回転防止力に簡便に変更することができる。
【0028】〔第2実施形態〕上述の第1 実施形態では、第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8に対して、第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12を脱着自在に螺合すると共に、前記第2喰込み突起部12Aを、管軸芯X方向の成分と管周方向の成分とを含む方向に沿って円環状に形成したが、図8、図9に示すように、前記第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8に、管軸芯X方向に沿って挿入管部2の外周面2aに喰い込み可能な直線状の第2喰込み突起部12Aを備えた角柱状の廻り止め部材12を回転不能な状態で嵌合保持する角状の第1 取付け孔8dと、該第1取付け孔8d内に嵌合保持された第2喰込み突起部12Aを抜止部材8に締付け固定するボルト21を管径方向外方側から装着するための第2取付け孔8eとを連通形成してもよい。尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0029】〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施例では、前記受口管部1と挿入管部2との管軸芯X方向での相対離脱移動に連れて抜止部材8を管径方向内方に変位させるカム手段Bを設けたが、このようなカム手段Bを備えていない管継手部の離脱防止装置に本発明の技術を適用して実施してもよい。つまり、前記各凹部9内に装着された抜止部材8を挿入管部2の外周面2aに押圧する押圧手段Aのみを備えた管継手部の離脱防止装置に本発明の技術を適用してもよい。
【0030】(2)上述の各実施例では、前記抜止部材8の第1 喰込み突起部8Aを、管周方向に沿って長く形成したが、該第1 喰込み突起部8Aを管周方向に対して交差する方向に沿って長く形成してもよい。要するに、前記抜止部材8の第1 喰込み突起部8Aとしては、連続又は断続のいずれであってもよいが、結果的に管周方向の成分が主体となる方向に沿って長いものであればよい。また、前記第1 喰込み突起部8Aの数は一本でも、上述実施例のような二本でも、更に、三本であつてもよい。
【0031】(3)上述の第1実施例では、前記第2喰込み突起部12Aを、管軸芯X方向の成分と管周方向の成分とを含む方向に沿って円環状に形成し、また、第2実施例では、前記第2喰込み突起部12Aを、管軸芯X方向に沿って一直線状に形成したが、前記第2喰込み突起部12Aを管軸芯X方向に対して交差する方向に沿って一直線状又は彎曲形成してもよい。要するに、前記第2喰込み突起部12Aとしては、連続又は断続のいずれであってもよいが、結果的に少なくとも管軸芯X方向の成分を含む方向に沿って長いものであればよい。
【0032】(4)前記第1 喰込み突起部8A及び第2喰込み突起部12Aの各先端を波形、或いは、その長手方向の一端側ほど突出量が大となる傾斜形状等に形成して実施してもよい。
【0033】(5)前記第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8に対して、第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12を脱着自在に構成するにあたって、上述の各実施例ではネジ方式を採用したが、このようなネジ方式の代わりに嵌合方式で脱着自在に構成してもよい。
【0034】(6)前記第1 喰込み突起部8Aを備えた抜止部材8と、第2喰込み突起部12Aを備えた廻り止め部材12とを各別に製作した後、廻り止め部材12を抜止部材8に適宜固着手段で固着して実施してもよい。
【出願人】 【識別番号】396020361
【氏名又は名称】株式会社水道技術開発機構
【出願日】 平成11年12月22日(1999.12.22)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−173853(P2001−173853A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−364389