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【発明の名称】 配管ダクト継手
【発明者】 【氏名】鹿島 毅人

【要約】 【課題】配管ダクトの接続効率を向上すると共に、十分な強度を有する配管ダクト継手を提供する。

【解決手段】底体Sおよび当該底体Sに着脱可能な蓋体Fで構成し、複数の配管ダクトの集合部に接続可能な配管ダクト継手であって、底体Sが略矩形状の底板部材2を有すると共に、底板部材2とは別体に構成して、蓋体Fを固定する柱部材3を底板部材2の夫々の隅部に取り付けて構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 底体および当該底体に着脱可能な蓋体で構成し、複数の配管ダクトの集合部に接続可能な配管ダクト継手であって、前記底体が略矩形状の底板部材を有すると共に、当該底板部材とは別体に構成して前記蓋体を固定する柱部材を前記底板部材の夫々の隅部に取り付けて構成してある配管ダクト継手。
【請求項2】 前記柱部材が、前記底板部材に直角な方向に延出する稜線を形成する二つの板状部を有している請求項1に記載の配管ダクト継手。
【請求項3】 前記柱部材の夫々に、二方向に突出するダクト取付部を設けてある請求項1または2に記載の配管ダクト継手。
【請求項4】前記配管ダクトを取り付けるねじ孔を前記ダクト取付部に形成してある請求項1〜3の何れかに記載の配管ダクト継手。
【請求項5】 前記蓋体が、天板部と、四つの側板部とを有している請求項1から3の何れかに記載の配管ダクト継手。
【請求項6】 前記四つの側板部のうち前記配管ダクトの取付位置に該当する側板部に、前記天板部に対して略平行かつ外方に突出する第1突出部を形成すると共に、前記底板部材の各辺部のうち前記配管ダクトの取付位置に該当する辺部に、当該底板部材と略同一面状に突出する第2突出部を形成してあり、前記配管ダクトを連結する際に、前記第1突出部および前記第2突出部と、前記配管ダクトの側に突出する前記ダクト取付部とが、前記配管ダクトに内挿するよう構成してある請求項1〜5の何れかに記載の配管ダクト継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、底体および当該底体に着脱可能な蓋体で構成し、複数の配管ダクトの集合部に接続可能な配管ダクト継手に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の配管ダクト継手では、図8に示すごとく、底体Sの側壁部30となる部分を形成するのに、底体Sの一部を折り曲げ、一枚の板部材で側壁部30を構成するものがあった。図8は、当該配管ダクト継手に対して四つの配管ダクトDを接続する例である。この従来例の場合には、配管ダクト継手に係るX方向における取付部の形状と、Y方向における取付部の形状とが異なっており、配管ダクトDの取付態様も互いに相違するものとなっていた。
【0003】例えば、X方向から配管ダクトDを取り付ける場合には、前記側壁部30の面方向と、配管ダクトDの面方向とが異なるため、前記側壁部30に形成したフランジ状の取付部31に配管ダクトDのダクト側板21を重ね合わせ、ねじ部材などを用いて両者を締結する。
【0004】一方、Y方向から配管ダクトDを取り付ける場合には、前記側壁部30の面方向と、配管ダクトDのダクト側板21の面方向とが一致するため、上記のごとくフランジ状の取付部31を特に設ける必要はない。しかし、この場合には、図8に示すごとく、二枚の連結バンド32を用いて連結していた。即ち、Y方向から配管ダクトDを接続する場合には、配管ダクトDと配管ダクト継手との外形がほぼ同一であるから、美感上、両者を正確に一致させることが望ましい。このため、配管ダクトDのダクト側板21およびダクト天板19と配管ダクト継手の側壁部30および蓋板33とに亘って、裏側連結バンド32bと表側連結バンド32aとを配置し、これら双方の連結バンド32a,32bを用いて両側板どうしおよび両天板どうしを挟持していた。
【0005】また、配管ダクト継手は、単なる板部材で側壁部30を構成しているに過ぎないから、特に、配管ダクト継手の鉛直方向から何らかの外力が加わった場合には、配管ダクト継手の蓋板33が窪んだり、前記側壁部30が挫屈するなど、配管ダクト継手が容易に変形する場合があった。このような変形を防止するためには、特にY方向の開口縁部において変形が生じ難いように対処する必要がある。このような理由からも、上記のごとく、特にY方向の接続に際してはバンド部材を用いて各縁部の補強を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技術のごとく、X方向における接続要領と、Y方向における接続要領とが異なる場合、特に、Y方向の接続に際しては、上記のごとく、連結バンド32を用いて配管ダクトDのダクト天板19等を挟持する必要があったから、当該接続作業が極めて煩雑なものであった。そればかりでなく、配線等のメンテナンスを行うべく配管ダクト継手の天板を外す場合等にも、当該取り外し作業が繁雑なものとなっていた。
【0007】また、折り曲げて形成した側壁部30の強度を少しでも高めるためには、側壁部30の幅を大きく設定する必要がある。しかし、その結果、配管ダクト継手のY方向に沿うサイズが、敷設する配線・配管1の占有幅と側壁部30の幅との合計となるから、配管ダクト継手のサイズが配線・配管1に必要なサイズ以上のものとなっていた。このように配管ダクト継手の設置面積が増加し、配管ダクト継手のX・Y方向の形状に異方性が生じる結果、配管ダクト継手を設置する個所が制約を受ける場合が生じる等、使用に際しての自由度に劣るものとなっていた。
【0008】そこで、本発明においては、上記従来の問題点を解消し、配管ダクトの接続効率を向上すると共に、十分な強度を有する配管ダクト継手を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】〔構成1〕本発明に係る配管ダクト継手は、請求項1に記載したごとく、底体が略矩形状の底板部材を有すると共に、当該底板部材とは別体に構成して蓋体を固定する柱部材を前記底板部材の夫々の隅部に取り付けて構成した点に特徴を有する。
〔作用効果〕本構成のごとく、底板部材とは別体に構成した柱部材を前記底板部材に取り付ける構成であれば、例えば、任意の断面形状を有する柱部材を用いることが可能となる。断面形状を任意に決定できることとなれば、柱部材の剛性を自由に高めることができ、柱部材の配置スペースを大幅に縮小することができる。また、剛性を高めて柱部材の幅などを小さくした場合には、配管ダクト継手の内部において、実際に各種配線・配管を敷設するために必要なスペースのみを確保すればよく、従来技術のごとく、折り曲げ部分の幅が配管ダクト継手のサイズを不必要に拡大してしまうという不都合も生じない。よって、コンパクトな配管ダクト継手を形成することができる。
【0010】〔構成2〕本発明に係る配管ダクト継手は、請求項2に記載したごとく、前記柱部材として、二つの板状部によって前記底板部材に直角な方向に延出する稜線を形成するものを用いることができる。
〔作用効果〕本構成のごとく、二つの板状部によって稜線を形成するような柱部材を用いることとすれば、非常に簡単な構成でありながら、剛性の高い柱部材を得ることができる。例えば、二枚の板部材どうしが直角な面を形成するように両者の縁部を突き合わせ、当該突き合わせ部分を溶接して柱部材を形成したり、単に一枚の板部材を略直角に折り曲げて柱部材を形成することができる。この結果、当該柱部材に配管ダクトを接続した場合にも、前記柱部材が曲がり変形するなどの不都合を防止することができる。
【0011】〔構成3〕本発明に係る配管ダクト継手は、請求項3に記載したごとく、前記柱部材の夫々に、二方向に突出するダクト取付部を設けて構成することができる。
〔作用効果〕本構成のごとく、前記柱部材の夫々に、二方向に突出するダクト取付部を設ける場合には、一本の柱部材に対して、二方向から配管ダクトを接続することが可能となる。例えば、前記二方向を直角方向としておき、配管ダクト継手に対して四方向から配管ダクトを接続させることが可能である。この場合には、一本の配管ダクトの双方の側壁部を、これら側壁部が取り付けられる柱部材の取付部に接続することが可能となる。そして、当該接続要領は、四方向からの配管ダクトについて同様に行うことができる。即ち、本構成であれば、接続する全ての配管ダクトを同じ要領で接続することができるため、従来例で示したごとく、形状の異なる配管ダクトを接続しなければならないという制限を受けることはない。このため、配管ダクト継手の配置に際して、配置方向を考慮する必要がなく、配管ダクト継手の設置作業を効率化することができる。
【0012】〔構成4〕本発明に係る配管ダクト継手は、請求項4に記載したごとく、前記配管ダクトを取り付けるねじ孔を前記ダクト取付部に形成しておいてもよい。
〔作用効果〕本構成のごとく、前記ダクト取付部にねじ孔を形成するものであれば、当該取付部に対する配管ダクトの取り付け作業を極めて容易かつ迅速に行うことができる。特に、全てのダクト取付部にねじ孔を形成しておけば、バンド部材を用いて接続を行う等の必要性が解消されるため、上記構成3で示した配管ダクト継手に対して、さらに配管ダクトの取り付け作業を簡単且つ迅速なものにすることができる。
【0013】〔構成5〕本発明に係る配管ダクト継手は、請求項5に記載したごとく、前記蓋体が、天板部と四つの側板部とを有するものとして構成することができる。
〔作用効果〕本構成のごとく、前記蓋体を、天板部と四つの側板部とで構成しておけば、前記蓋体が箱状となるため、蓋体の剛性が極めて向上する。よって、当該蓋体を前記底体に取り付けることで、配管ダクト継手の全体の強度が向上する。この結果、配線・配管の敷設作業を終了した後において、当該配管ダクト継手、或いは、当該配管ダクト継手に接続してある配管ダクトに何らかの外力が作用した場合でも、配管ダクト継手が容易に変形するのを防止することができる。この結果、配管ダクト継手と配管ダクトとの間に隙間が生じるような不都合が生じず、配管ダクト継手の内部に日光が入射したり、雨水が浸入しやすくなるといった不都合が生じるのを有効に防止して、内部の配線・配管等を確実に保護することが可能となる。
【0014】〔構成6〕本発明に係る配管ダクト継手は、請求項6に記載したごとく、前記四つの側板部のうち前記配管ダクトの取付位置に該当する側板部に、前記天板部に対して略平行かつ外方に突出する第1突出部を形成すると共に、前記底板部材の各辺部のうち前記配管ダクトの取付位置に該当する辺部に、当該底板部材と略同一面状に突出する第2突出部を形成しておき、前記配管ダクトを連結する際に、前記第1突出部および前記第2突出部と、前記配管ダクトの側に突出する前記ダクト取付部とが、前記配管ダクトに内挿するよう構成することができる。
〔作用効果〕本発明の配管ダクト継手に配管ダクトを連結する場合には、ダクト取付部のみを用い、この他の天板部や底板部材を用いた連結は行わない。即ち、本構成の配管ダクト継手では、第1突出部、および、第2突出部、前記ダクト取付部を、前記配管ダクトに内挿させるものであるが、前記第1突出部および前記第2突出部は、配管ダクトを配管ダクト継手に取り付ける際の、或いは、取り付けた後において、主に、ダクト天板およびダクト底板の位置決め手段としての機能を発揮するものである。例えば、配管ダクトを取り付ける際には、第1突出部にダクト天板を当接させることで、ダクト側板とダクト取付部とに設けた取り付け用の孔の位置合せが容易となる。そして、本構成の配管ダクト継手であれば、前述のごとくバンド状の部材等を用いる必要がないため、ダクト側板とダクト取付部との取り付けを極めて迅速に行うことができる。また、上記のごとくバンド状の部材等を用いる必要がないため、配管ダクトと配管ダクト継手との接続部がすっきりしたものとなり、接続部の外観を向上させることができる。さらに、配管ダクトを取り付けた後においては、仮にダクト天板に外部から何らかの荷重が作用した場合でも、ダクト天板が窪もうとするのを前記第1突出部が阻止して配管ダクトの変形量を最小限に止め得る等の効果を期待することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】(概要)本発明の配管ダクト継手について、図面を参照しながら説明する。図1には、本発明に係る配管ダクト継手の外観斜視図を示す。図2には、当該配管ダクト継手の分解斜視図を示す。本発明に係る配管ダクト継手は、底体Sおよび当該底体Sに着脱可能な蓋体Fで構成する。当該配管ダクト継手に対しては複数の配管ダクトDを接続可能である。図1には、四本の配管ダクトDを連結する例を示している。
【0016】(底体)当該底体Sは、配管ダクト継手に敷設する各種配線・配管1を受け支持する部分である。図2に示すごとく、前記底体Sは、底板部材2と柱部材3とで構成する。
【0017】前記底板部材2は、配管ダクト継手の内部に敷設する各種の配線・配管1を受け支持する部分である。本実施形態においては、前記底板部材2は略矩形状の板部材としてある。本構成のごとく、矩形に形成しておけば、最大で四本の配管ダクトDを接続することができる。また、底板部材2を単なる板状に構成することで、底板部材2の作製が容易となる。
【0018】尚、本実施形態では、前記底板部材2を文字通り板状の部材で構成しているが、当該構成に限られるものではない。例えば、前記配管ダクト継手の外部と内部とに亘って配線・配管1を敷設したい場合があり、そのような場合には前記底板部材2に開口部を設けておくことがある。よって、前記底板部材2は、完全な板状の部材に限られるものではなく、例えば、枠体形状のものであってもよい。
【0019】前記底板部材2の所定の位置には脚固定用孔部4を設けてある。これは、例えば図6あるいは図7に示すごとく、門形の脚部5を前記底板部材2の裏面にねじ部材等を用いて取り付ける際等に利用する。
【0020】本実施形態においては、前記底板部材2とは別体に形成した柱部材3を、前記底板部材2の夫々の隅部に取り付けて底体Sを構成している。当該柱部材3は、前記底板部材2の上方に各種配線・配管1を敷設するための空間を確保するためのものであり、かつ、前記蓋体Fを接続するための部材である。
【0021】本発明の配管ダクト継手では、以上のごとく、柱部材3を底板部材2とは別体に形成するから、任意の強度或いは剛性を有する柱部材3を底板部材2に取り付けることができる。例えば、本実施形態においては、図2および図3に示すごとく、当該柱部材3が、前記底板部材2に直角な方向に延出する稜線6を形成する二つの板状部7を有している。つまり、前記底板部材2と平行な平面における断面形状が、例えばL状をなす部材を用いて柱部材3を構成する。
【0022】このような断面形状の柱部材3を用いることで、柱部材3の剛性を高めることができ、柱部材3の断面スペースを大幅に縮小することができる。また、剛性を高めて柱部材3の幅などを小さくした場合には、配管ダクト継手の内部において、実際に各種配線・配管1を敷設するために必要なスペースのみを確保すればよく、従来技術のごとく、折り曲げ部分の幅が配管ダクト継手のサイズを不必要に拡大してしまうという不都合が生じない。よって、コンパクトな配管ダクト継手を形成することができる。
【0023】図3には、前記柱部材3の詳細を示す。前記底板部材2が有する平面を基準にした場合に、図3(イ)は、柱部材3の平面図を示しており、同図(ロ)は側面図を、同図 (ハ)は裏面図を示している。当該柱部材3は、二つの板状部7を連接した形状を有する。そしてこれらの連接部は、前記底板部材2に対して直角方向に延出する稜線6を形成する。二つの板状部7は、例えば、折り曲げて構成してもよいし、前記稜線6の位置で溶接して一体化するものであってもよい。折り曲げて構成する場合には、前記稜線6が微視的に見て局面を有することになる。一方、溶接で構成した場合には、前記稜線6をエッジ状に仕上げることができる。何れの方法で構成する場合でも、柱部材3の強度に差は生じないと考えられる。よって、作製上の容易さ、或いは、外観等の事情に応じて適宜選択して柱部材3を形成すればよい。
【0024】前記板状部7には、ダクト取付部8を連接してある。本実施形態では、二つの板状部7に、夫々、ダクト取付部8を取り付けてある。即ち、図3(イ)に示すごとく、二つのダクト取付部8は互いに直角をなすよう形成してあり、直角をなす二方向から接続される二つの配管ダクトDに接続できるように構成してある。前記ダクト取付部8には、前記配管ダクトDを連結するためのダクト取付用孔9を二つ設けてある。例えば、当該ダクト取付用孔9と、配管ダクトDの側に設けた取付け用の孔とにねじ部材を挿通することで配管ダクトDの連結を行う。
【0025】前記ダクト取付用孔9は、本実施形態では単なる開口を形成するものとしている。よって本構成の場合には、後述するごとく、ねじ部材とナット部材とを利用して配管ダクトDの取付を行う。本構成であれば、ダクト取付部8を極めて容易に構成することができる。尚、このダクト取付用孔9は、例えばタップ孔として形成しておくこともできる。この場合には、配管ダクトDのダクト側板21にねじ部材を貫通させつつ前記ダクト取付用孔9に螺合させるだけでよいから、配管ダクトDの接合作業が極めて迅速なものとなる。
【0026】前記柱部材3の両端部のうち、前記蓋体Fを取り付ける側の端部には、蓋体取付部10を設けてある。図3(イ)および図4に示すごとく、ここでは、前記板状部7の端部を折り曲げて、前記蓋体Fの天板部11の平面に一致させるように蓋体取付面12を形成している。当該蓋体取付面12には蓋体Fを固定するための蓋体取付用孔13を形成してあると共に、蓋体取付部10の裏面にはナット部材14を溶接してある。これにより、前記蓋体Fを前記蓋体取付面12に載置した後、蓋体F及び蓋体取付部10にねじ部材15を貫通させつつ前記ナット部材14に螺合して蓋体Fを固定する。
【0027】前記底板部材2に対する柱部材3の取付けは、本実施形態においてはスポット溶接により行う。図3(ハ)に示すごとく、前記二つの板状部7の下端部を折り曲げて、前記底板部材2に当接させる固定部16を形成する。当該固定部16は、前記底板部材2の裏面側から当接させる。よって、前記固定部16の両面のうち、前記蓋体取付部10に面した側の面が固定面17となる。当該固定面17と前記底板部材2の裏面とを当接させつつスポット溶接を行い、柱部材3を固定する。
【0028】このように、スポット溶接により取り付ける手法を用いることとすれば、底板部材2と柱部材3とが実質的に一体化されるから、柱部材3に係る取付けの信頼性を向上させることができる。また、柱部材3の一端側を折り曲げるだけで、スポット溶接に供する部分を形成可能であるから、前記底体Sの製造効率を高めることができる。
【0029】尚、前記底板部材2に対する柱部材3の取付は、図5に示すごとく、ねじ部材15aを用いて行うこともできる。即ち、前記底板部材2の隅部及び前記柱部材3下端部の固定部16に柱部材取付用孔を形成しておき、ねじ部材15a及びナット部材14aを用いて固定することができる。この場合、図5に示すごとく、前記底板部材2の側にナット部材14aを溶接しておけば、ねじ部材15aの螺合を容易に行うことができる。
【0030】本構成であれは、例えば、当該配管ダクト継手を配管敷設現場において組み立てることが可能となる。つまり、現場に搬入するまでは、当該配管ダクト継手は分解された状態にあり、全体の容積が小さいものとなっているため、可搬性に優れた配管ダクト継手を得ることができる。
【0031】(蓋体)前記蓋体Fは、底板部材2に各種配線・配管1を敷設したのち、当該敷設部分を覆うためのものである。図2に示すごとく、本発明に係る蓋体Fは、板状の天板部11と、当該天板部11の周囲に形成した側板部18とで構成する。ここでは、平面形状が正方形である天板部11を示している。勿論、天板部11の平面形状は正方形に限られるものではなく、矩形状のものであってもよい。
【0032】本実施形態では、前記天板部11と前記側板部18とは溶接により接続してある。本手法を用いる場合には、曲げ加工用の金型などを作製する必要がなく、製造に供する設備を簡略化して配管ダクト継手の製造コストを低減することができる。また、天板部11と側板部18とを溶接することで、係る溶接部をエッジ状に構成することができる。よって、意匠上においても特有の効果を発揮させることができる。
【0033】本実施形態においては、互いに隣接する側板部18どうしも溶接してある。このように、天板部11の周囲を側板部18で連結し、一種の箱形状とすることで、蓋体Fの強度を著しく向上させることができる。よって、当該蓋体Fを前記底体Sに取り付けた場合には、極めて剛性の高い配管ダクト継手を形成することができ、内部の配線・配管1を確実に保護することができる。
【0034】(配管ダクトの取付要領)図6に当該配管ダクト継手に対する配管ダクトDの取付要領を示す。まず、前記配管ダクト継手に脚部5を取付け、所定の位置に設置する。当該配管ダクト継手に対して、連結すべき配管ダクトDを近接させる。このとき、配管ダクト継手部の天板部11および配管ダクトDのダクト天板19は取り外しておく。ダクト底板20と一対のダクト側板21とは予め連結しておく。
【0035】図2および図6に示すごとく、本実施形態では、前記四つの側板部18のうち前記配管ダクトDの取付位置に該当する側板部18に、前記天板部11に対して略平行かつ外方に突出する第1突出部22を形成してある。一方、前記底板部材2の各辺部のうち前記配管ダクトDの取付位置に該当する辺部には、当該底板部材2と略同一面状に突出する第2突出部23を形成してある。
【0036】配管ダクトDを配管ダクト継手の一つの側部に近接させる場合には、図7に示すごとく、ダクト底板20が前記第2突出部23の下方に位置するように、かつ、柱部材3に形成したダクト取付部8が、前記ダクト側板21の内側となるように配管ダクトDと当該配管ダクト継手と位置合わせする。この状態で、両方のダクト側板21の夫々外方から、連結用のねじ部材24を当該ダクト側板21とダクト取付部8とに貫通させ、配管ダクトDの内部側から前記ねじ部材24に対してナット部材25を螺合させる。尚、当該ナット部材25は、ダクト側板21の裏側に予め溶接止めしておくこともできる。その場合には前記ねじ部材24の取付作業が迅速化される。
【0037】このように、本発明の配管ダクト継手に配管ダクトDを連結する場合には、ダクト取付部8のみを用い、この他の天板部11や底板部材2を用いた連結は行わない。よって、前記配管ダクトDの取付作業が極めて簡単であり、配管ダクト継手の設置作業に係る効率を大幅に向上させることができる。
【0038】尚、本発明の配管ダクト継手において、前記第1突出部22および前記第2突出部23は、配管ダクトDを配管ダクト継手に取り付ける際の、或いは、取り付けた後において、主に、ダクト天板19およびダクト底板20の位置決め手段としての機能を発揮する。例えば、配管ダクトDを取り付ける際には、第1突出部22にダクト天板19を当接させることで、ダクト側板21とダクト取付部8とに設けたダクト取付用孔9の位置合せを自動的に行うことができる。また、配管ダクトDを取り付けた後においては、仮にダクト天板19に外部から何らかの荷重が作用した場合でも、ダクト天板19が窪もうとするのを前記第1突出部22が阻止するから、配管ダクトDの変形量を最小限に止めることができる。
【0039】(効果)以上のごとく、本発明の配管ダクト継手を用いる場合には、任意の強度或いは剛性を有する柱部材3を底板部材2に取り付けるものであるから、柱部材3の断面スペースを大幅に縮小することができ、この結果、配管ダクト継手をコンパクトに仕上げることができる。さらに、柱部材3の強度が向上させた上に、剛性を有する蓋体Fを取り付けることで、配管ダクト継手全体の強度が著しく向上する。よって、当該配管ダクト継手に配管ダクトDを取り付ける際には、ダクト側板21のみを連結するだけでよい。当該ダクト側板21の連結は、通常、ねじ止めで済ますことができるため、配管ダクトDの取付作業効率を大幅に高めることができる。
【0040】(別実施形態)
〈1〉 上記実施形態では、当該配管ダクト継手に対して四方向から配管ダクトDを取り付ける例を示したが、勿論、当該配管ダクト継手に接続する配管ダクトDの数は四本に限られるものではなく、二本或いは三本でもよい。配管ダクトDを接続しない側面部については、専用の蓋部材を用意して取り付けることとしてもよいし、当初より、開口を有しない側板部18を溶接しておいてもよい。このように、当該配管ダクト継手は、複数の配管ダクトDが集合する位置であれば何れの位置にも取り付けることができる。この結果、各種配線・配管1の敷設経路を決定する際の自由度を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000119830
【氏名又は名称】因幡電機産業株式会社
【出願日】 平成11年12月22日(1999.12.22)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−173842(P2001−173842A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−364399