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【発明の名称】 バルブ
【発明者】 【氏名】安田 正人

【氏名】及川 政弘

【要約】 【課題】僅かな寸法差を有する配管の接続も簡単に行うことができる継手部を備えたバルブを提供する。

【解決手段】バルブ本体の弁箱12内に連通する受口11の先端に、先端側が拡開したゴム輪締付部14を設けるとともに、前記受口11に装着した際に、前記ゴム輪締付部14に装着されたゴム輪16を圧縮して内周方向に突出変形させることにより前記受口11に挿入接続される配管Paの外周面にゴム輪16の内周を押付ける押輪21を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バルブ本体の弁箱内に連通する受口の先端に、先端側が拡開したゴム輪締付部を設けるとともに、前記受口に装着した際に、前記ゴム輪締付部に装着されたゴム輪を圧縮して内周方向に突出変形させることにより前記受口に挿入接続される配管の外周面にゴム輪内周を押付ける押輪を設けたことを特徴とするバルブ。
【請求項2】 バルブ本体の弁箱内に連通する受口と、該受口の先端部に設けられて先端開口側が拡開したゴム輪締付部と、前記受口に対向配置される押輪と、該押輪の受口接合側に設けられた拡径段部からなるリテーナー押込部と、該リテーナー押込部の拡径段部内周から反接合側に向かって縮径した爪輪押込部と、前記ゴム輪締付部に装着されるゴム輪と、前記リテーナー押込み部に装着されるリテーナーと、前記爪輪押込部に装着される爪輪と、前記押輪を前記受口の方向に移動させながら装着する締付け手段とを備えていることを特徴とするバルブ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブに関し、詳しくは、径の異なる配管の接続も行うことができるバルブに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】配管とバルブとの接続において、配管の径とバルブの径とが異なる場合は、両者の間にレジューサー等を介在させて接続するようにしている。この場合、配管とバルブとの接続のためにレジューサー等の長さ分の距離が必要となる。
【0003】また、同じ規格品同士の配管とバルブとの接続に際しては、所定のレジューサー等で対応することができるが、規格が異なるものを接続する場合は、接続部分を各規格に合わせて製作するようにしていた。
【0004】そこで本発明は、僅かな寸法差を有する配管の接続も簡単に行うことができる継手部を備えたバルブを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のバルブは、バルブ本体の弁箱内に連通する受口の先端に、先端側が拡開したゴム輪締付部を設けるとともに、前記受口に装着した際に、前記ゴム輪締付部に装着されたゴム輪を圧縮して内周方向に突出変形させることにより前記受口に挿入接続される配管の外周面にゴム輪内周を押付ける押輪を設けたことを特徴としている。
【0006】また、バルブ本体の弁箱内に連通する受口と、該受口の先端部に設けられて先端開口側が拡開したゴム輪締付部と、前記受口に対向配置される押輪と、該押輪の受口接合側に設けられた拡径段部からなるリテーナー押込部と、該リテーナー押込部の拡径段部内周から反接合側に向かって縮径した爪輪押込部と、前記ゴム輪締付部に装着されるゴム輪と、前記リテーナー押込み部に装着されるリテーナーと、前記爪輪押込部に装着される爪輪と、前記押輪を前記受口の方向に移動させながら装着する締付け手段とを備えていることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明のバルブの一形態例を示すもので、配管接続前の状態を示す一部断面正面図、図2は配管接続状態を示す一部断面正面図、図3は外径の異なる配管を接続した状態を示す要部の断面図である。
【0008】このバルブ10は、両端に受口11を有する直管状の弁箱12の中央部に弁部を設けた内ネジ式仕切弁であって、通常の内ネジ式仕切弁と同様に、弁棒の上端に取付けられたキャップ10aに開栓器を装着し、開栓器を操作して弁棒を回動することにより、弁体を上下動させて流路の開閉を行うように形成されている。
【0009】前記受口11は、弁箱12の内径より大径で、接続される配管の外径に対応した内径の受口本体13と、該受口本体13の先端部に設けられて先端開口側が拡開したゴム輪締付部14と、該ゴム輪締付部14の外側に突出したボルト挿通部15とを有しており、ゴム輪締付部14にはゴム輪16が装着されている。
【0010】また、この受口11には、バルブ10に配管を接続するために使用する押輪21が装着される。この押輪21は、受口11との接合側に設けられた拡径段部からなるリテーナー押込部22と、該リテーナー押込部22の拡径段部内周から反接合側に向かって縮径し、外端部に配管の外径に対応した内径のストッパー段部23aを有する爪輪押込部23と、リテーナー押込部22の外側に突出したボルト挿通部24とを有している。前記リテーナー押込部22にはリテーナー25が装着され、爪輪押込部23には爪輪26が装着されている。
【0011】前記ゴム輪16は、その内周に、弁箱12の方向に突出した環状突片16aを有するものであり、ゴム輪締付部14に装着した配管接続前の状態では、その一部が受口11の先端面から突出し、内径は配管が通過可能な径となっている。また、爪輪26は、爪輪押込部23の円錐状内面より僅かに大きめに形成された円錐面からなる外周面形状を有し、内周面に配管の外周面に係合する周状凹凸からなる爪部26aを有するものであって、爪輪26を爪輪押込部23に装着した配管接続前の状態では、円錐面小径側が爪輪押込部23内に挿入され、円錐面大径側が爪輪押込部23からリテーナー押込部22に突出した状態になり、このときの爪輪26の内径は配管が通過可能な径となっている。前記リテーナー25は、配管を挿通可能な内径の通孔を有するリング状の平板からなるものであって、配管接続前の状態では、リテーナー押込部22の先端に位置してゴム輪16と爪輪26とに挟まれた状態になっている。
【0012】さらに、前記受口11の先端面には、前記押輪21のリテーナー押込部22の内側に嵌合する嵌合リング17が突設されており、受口11に押輪21を装着する際に、この嵌合リング17がリテーナー押込部22内に嵌合することにより、両者の位置決めが行われる。また、受口11への押輪21の装着は、前記ボルト挿通部15,24に、締付け手段となるボルト31を挿通してナット32を締付けることにより行われる。
【0013】このバルブ10は、図1に示すように、ゴム輪16、リテーナー25及び爪輪26を所定の位置に所定の状態で仮装着し、ボルト挿通部15,24の間にスペーサー33を介在させてボルト31、ナット32を仮止めした状態で施工現場に搬送される。
【0014】このバルブ10に、例えば高密度・高強度ポリエチレン管からなる配管Paを接続する際には、まず、配管Paの端部にインナーコア41を挿入する。このインナーコア41は、一端に拡径部41aを有する金属製筒体であって、受口11に接続した配管端部の変形を防止するために用いられる。インナーコア41は、配管Paの端部から前記拡径部41aが管端に当接するまで挿入される。
【0015】次に、インナーコア41を挿入した配管Paを、前記押輪21を通してインナーコア41の先端が受口本体13の底面13aに当接するまで受口本体13内に挿入する。そして、ナット32を僅かに緩めてスペーサー33を取外した後、ナット32を締付けていく。
【0016】このナット32の締付けによって押輪21が受口11方向に移動し、この押輪21の移動により、リテーナー25を介してゴム輪16がゴム輪締付部14内に押込まれて圧縮され、内周方向に突出変形して内周面が配管Paの外周面に押付けられる状態になるとともに、爪輪26が爪輪押込部23内に押込まれて両者の円錐面の摺接により縮径し、内周の爪部26aが配管Paの外周面に食い込んで配管Paを受口11方向に移動させる。
【0017】図2に示すように、受口11の端面外周と押輪21の端面外周とが接触するまでナット32を締付けると、ゴム輪締付部14と配管Paとの間に圧縮されたゴム輪16によってシール性が確保され、爪輪押込部23と配管Paとの間の爪輪26によって配管Paの抜けが防止される。特に、ゴム輪16の環状突片16aが、配管Paの移動に伴って受口本体13の内周面と配管Paの外周面との間の狭い隙間に圧縮されながら進入する状態になるので、十分なシール性を得ることができる。また、爪輪26の爪部26aの形状を、受口11方向が尖った鋸歯状に形成しておくことにより、配管Paに抜け方向の力が作用したときに、爪輪押込部23の円錐面と爪輪26の円錐面との摺接によって爪輪26を縮径させる方向の力が加わり、爪部26aの食込み力を増加させることができるので、受口11からの配管Paの抜けをより確実に防止することができる。
【0018】図3に示すように、配管Paに対して外径が僅かに小さな配管Pbを前記バルブ10に接合する際には、該配管Pbの内径に対応した外径を有するインナーコア41と、外径に対応した内径を有するゴム輪16、リテーナー25及び爪輪26とをそれぞれ使用して前記同様の接合作業を行う。この場合、配管Pbの外径が小さいため、受口本体13の内周や押輪21の外端内周との配管Pbの外周との間に隙間sができるが、それぞれ対応した形状のゴム輪16や爪輪26等を使用することにより、前記同様に、ゴム輪16によって所定のシール性が得られるとともに、爪輪26によって所定の接合力が得られる。
【0019】特に、上述の高密度・高強度ポリエチレン管は、軽量で取扱いが容易であり、しかも耐震性にも優れているため、今後の水道管路用として期待されているが、同じ呼び径であっても、ISO規格に基づく製品と、JIS規格に基づく製品とで、外径が僅かに異なり、例えば、呼び径75mmの場合は、90mmと89mmとで1mmの差があり、また、呼び径100mmの場合は、125mmと114mmとっで11mmの差がある。
【0020】したがって、金属製のバルブを上記ポリエチレン管からなる管路に設置する場合、従来は、各規格に適合したバルブを別個に用意しなければならなかったが、本発明のバルブの場合は、上述のように、各規格にそれぞれ適合したゴム輪16、押輪21、リテーナー25、爪輪26及びインナーコア41を用意しておくことにより、シール性や接続強度を損なうことなく、同一のバルブ10で両規格のポリエチレン管に対応できる。また、各規格に対応した部品を、色、印等で分けておくことにより、施工時の規格違いを未然に防止することができる。
【0021】なお、本形態例ではバルブとして内ネジ式仕切弁を例示したが、これ以外の形式にも適用が可能であり、上記構造の受口は一方のみに設けてもよい。また、ポリエチレン管以外の各種配管との接続が可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバルブによれば、僅かな寸法差を有する配管も、一部の部品を選択するだけで簡単にかつ確実に接続することができる。
【出願人】 【識別番号】390014074
【氏名又は名称】前澤工業株式会社
【出願日】 平成11年10月22日(1999.10.22)
【代理人】 【識別番号】100086210
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 一彦 (外1名)
【公開番号】 特開2001−124278(P2001−124278A)
【公開日】 平成13年5月11日(2001.5.11)
【出願番号】 特願平11−300740