トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 自在管継手
【発明者】 【氏名】霜田 直志

【要約】 【課題】埋設した被接続管体に対する公共桝の接続が容易であるとともに、公共桝を適正位置に配設でき、排水の貯溜が防止できる自在管継手を提供する。

【解決手段】第1の継手体10の垂直面17に第2の継手体11の垂直面25を摺動可能に接合する。第2の継手体11の第2傾斜面35に第2傾斜面35より大きく傾斜した第3の継手体12の第3傾斜面45を摺動可能に接合する。下水本管2に接続した被接続管体3の開口端部4に第1の継手体10の流出口15を嵌挿する。第2の継手体11に対して第3の継手体12を摺動し、第1の継手体10に対して第2の継手体11を摺動する。第3の継手体12の流入口55に公共桝5の流出口部6を嵌挿する。第1および第2の継手体10,11は、第3の継手体12に対して流水勾配Sを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の継手体と、この第1の継手体の流入側に互いに端面を摺動可能に接合する流入側の第2の継手体と、この第2の継手体の流入側に互いに端面を摺動可能に接合する流入側の第3の継手体とを備え、前記第1および第2の継手体が互いに接合する端面をそれぞれ垂直面とするとともに、前記第2および第3の継手体が互いに接合する前記第2の継手体の端面を、この第2の継手体の径方向に対して傾斜した第2傾斜面とし、かつ前記第2および第3の継手体が互いに接合する前記第3の継手体の端面を、この第3の継手体の径方向に対して前記第2傾斜面より大きく傾斜した第3傾斜面としたことを特徴とする自在管継手。
【請求項2】 第2傾斜面は、第2の継手体の径方向に対して約22.5°傾斜し、第3傾斜面は、第3の継手体の径方向に対して約27.5°傾斜し、前記第2および第3の継手体の接合部にて、約5.0°の流水勾配が形成されることを特徴とした請求項1記載の自在管継手。
【請求項3】 第1の継手体の流出側には、被接続管体の流入側に位置する開口端部内に嵌挿されこの流出側の開口方向に向けて周方向に沿って突出する流出口が形成され、第3の継手体の流入側には、この流入側の内縁に周方向に沿った凹溝状の取付凹部が形成され、この取付凹部には、この取付凹部に嵌着された状態で前記第3の継手体の内径方向に向けて突出する環状のパッキングが嵌着されていることを特徴とした請求項1または2記載の自在管継手。
【請求項4】 第1の継手体は、流入側の垂直面に沿って外周に形成された環状の被嵌合径大部と、この被嵌合径大部の基部の外周面に形成された環状の鍔部と、この鍔部の先端側の前記外周面に形成された凹溝部とを有するとともに、この凹溝部に嵌着された環状のパッキングを有し、第2の継手体は、流入側の第2傾斜面に沿って外周に形成された環状の被嵌合径大部と、この被嵌合径大部の基部の外周面に形成された環状の鍔部と、この鍔部の先端側の前記外周面に形成された凹溝部とを有するとともに、この凹溝部に嵌着された環状のパッキングを有し、かつ流出側の垂直面に沿って外方に突出された段部と、この段部を介して前記第1の継手体の被嵌合径大部を嵌合する環状の嵌合径大部と、この嵌合径大部の内周面を前記第1の継手体の被嵌合径大部が摺動する嵌合摺動面と、この嵌合摺動面よりも径大な係合摺動面と、この係合摺動面の開口端側に突設され前記第1の継手体の鍔部に係合する係止爪とを有し、第3の継手体は、流出側の第3傾斜面に沿って外方に突出された段部と、この段部を介して前記第2の継手体の被嵌合径大部を嵌合する環状の嵌合径大部と、この嵌合径大部の内周面を前記第2の継手体の被嵌合径大部が摺動する嵌合摺動面と、この嵌合摺動面よりも径大な係合摺動面と、この係合摺動面の開口端側に突設され前記第2の継手体の鍔部に係合する係止爪とを有することを特徴とした請求項1ないし3いずれかに記載の自在管継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、埋設された下水本管に接続された被接続管体と公共桝とを接続する自在管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自在管継手は、例えば、特開平9−60777号公報に記載の構成が知られている。
【0003】この特開平9−60777号公報に記載の自在管継手は、第1の継手体の流出側に形成された傾斜面に、第2の継手体の流入側に形成され、かつ第1の継手体と同一角度傾斜された傾斜面が摺動可能に接合されている。また、この第1の継手体の流入側に形成された垂直面には、第3の継手体の流出側に形成された垂直面が摺動可能に接合されている。
【0004】また、この種の自在管継手としては、特開平9−60778号公報に記載の構成も知られている。
【0005】この特開平9−60778号公報に記載の自在管継手は、第1の継手体の流出側に傾斜角度θ1 傾斜されて形成された傾斜面に、第2の継手体の流入側に第1の継手体の流出側の傾斜面と同一角度、すなわち傾斜角度θ1 傾斜されて形成された傾斜面が摺動可能に接合されている。また、第1の継手体の流入側に傾斜角度θ2 傾斜されて形成された傾斜面に、第3の継手体の流出側に第2の継手体の流入側の傾斜面と同一角度、すなわち傾斜角度θ2 傾斜されて形成された傾斜面が摺動可能に接合されている。
【0006】そして、上記特開平9−60777号公報、および特開平9−60778号公報に記載の自在管継手は、まず、第3の継手体の流入側を、埋設されている公共桝の流出口部に嵌合させて接着固定し、この状態で、第3の継手体に対して第1の継手体を摺動させるとともに、第1の継手体に対して第2の継手体を摺動させて、この自在管継手自体の傾斜角度を調節する。次いで、第2の継手体の流出側を、埋設された下水本管に接続された被接続管体の流入側の開口端部に嵌合させて接着固定し、埋設された下水本管と公共桝とをこの自在管継手にて連通接続している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の特開平9−60777号公報、および特開平9−60778号公報に記載の自在管継手は、宅地などの境界部分に公共桝が埋設され、下水本管に接続された被接続管体がこの境界部分に埋設されている場合に用いられるものであるため、第1の継手体と第3の継手体との間が傾斜面にて摺動可能に接合されている。このため、下水本管に接続された被接続管体が埋設されており、この被接続管体に自在管継手を取り付けた後、この自在管継手の流入側に公共桝を取り付け、埋設された被接続管体に公共桝を接続するとともに、この公共桝を適正位置に配設する際の作業が容易ではない。
【0008】また、上記従来の特開平9−60777号公報、および特開平9−60778号公報に記載の自在管継手では、下水本管に接続された被接続管体の流入側と、公共桝の流出口部とがほぼ同じ高さ位置に埋設されている場合などに、この自在管継手で連通すると、第1の継手体内が、この第1の継手体の流出側から流入側に向けて傾斜される。このため、公共桝の流出口部から排出された排水が第1および第3の継手体内に貯溜してしまうおそれがあるという問題を有している。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、埋設された被接続管体に対する公共桝の接続が容易であるとともに、公共桝を適正位置に配設でき、排水の貯溜が防止できる自在管継手を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の自在管継手は、第1の継手体と、この第1の継手体の流入側に互いに端面を摺動可能に接合する流入側の第2の継手体と、この第2の継手体の流入側に互いに端面を摺動可能に接合する流入側の第3の継手体とを備え、前記第1および第2の継手体が互いに接合する端面をそれぞれ垂直面とするとともに、前記第2および第3の継手体が互いに接合する前記第2の継手体の端面を、この第2の継手体の径方向に対して傾斜した第2傾斜面とし、かつ前記第2および第3の継手体が互いに接合する前記第3の継手体の端面を、この第3の継手体の径方向に対して前記第2傾斜面より大きく傾斜した第3傾斜面としたものである。
【0011】そして、第1の継手体の流出側を、例えば埋設された下水本管に接続された被接続管体の流入側に取り付ける。次いで、第1および第2の継手体の接合部と、第2のおよび第3の継手体の接合部とをそれぞれ適宜に摺動させて、第3の継手体の流入側に、例えば公共桝の流出口部を取り付ける。このとき、第1および第2の継手体の接合する端面をそれぞれ垂直面とするとともに、第2および第3の継手体の接合する第2の継手体の端面を、この第2の継手体の径方向に対して傾斜した第2傾斜面とし、かつ第2および第3の継手体の接合する第3の継手体の端面を、この第3の継手体の径方向に対して第2傾斜面より大きく傾斜した第3傾斜面としたことにより、被接続管体に公共桝が接続されるとともに、公共桝が適正位置に配設される。さらには、第3の継手体の第3傾斜面は、第2の継手体の第2傾斜面より大きく傾斜しているため、第3の継手体を水平に配設した際に、第3の継手体の流出側から第2の流入側に向けて下方に向けて傾斜した流水勾配が形成される。このため、第1および第2の継手体内それぞれにおける排水などの貯溜が防止される。
【0012】請求項2記載の自在管継手は、請求項1記載の自在管継手において、第2傾斜面は、第2の継手体の径方向に対して約22.5°傾斜し、第3傾斜面は、第3の継手体の径方向に対して約27.5°傾斜し、前記第2および第3の継手体の接合部にて、約5.0°の流水勾配が形成されるものである。
【0013】そして、第1の継手体の流出側を、例えば埋設された下水本管に接続された被接続管体の流入側に取り付け、次いで、第3の継手体の流入側に、例えば公共桝の流出口部を取り付け、被接続管体に公共桝を接続するとともに、公共桝を適正位置に配設する。このとき、第2の継手体の流入側の第2傾斜面が22.5°傾斜しているとともに、第3の継手体の流出側の第3傾斜面が27.5°傾斜している。このため、第1および第2の継手体の接合部を摺動させ、さらに、第2および第3の継手体の接合部を摺動させると、第3の継手体に対して第1および第2の継手体が約5.0°から約50.0°まで傾斜される。よって、第1および第2の継手体内それぞれにおける排水などの貯溜がさらに確実に防止される。
【0014】請求項3記載の自在管継手は、請求項1または2記載の自在管継手において、第1の継手体の流出側には、被接続管体の流入側に位置する開口端部内に嵌挿されこの流出側の開口方向に向けて周方向に沿って突出する流出口が形成され、第3の継手体の流入側には、この流入側の内縁に周方向に沿った凹溝状の取付凹部が形成され、この取付凹部には、この取付凹部に嵌着された状態で前記第3の継手体の内径方向に向けて突出する環状のパッキングが嵌着されているものである。
【0015】そして、第3の継手体の取付凹部に環状のパッキングを嵌着した後、例えば埋設された下水本管に接続された被接続管体の開口端部内に第1の継手体の流出口を嵌挿する。このとき、被接続管体の開口端部は閉塞されて地中に埋設されているため、被接続管体の開口端部内は土砂などが侵入されていないので、別体の継手体などを用いることなく、被接続管体の開口端部に第1継手体の流入口が嵌挿される。このため、被接続管体の開口端部に対する第1の継手体の流入口の取り付け作業が容易かつ安価になる。さらに、第1および第2の継手体の接合部と、第2および第3の継手体の接合部とを適宜に摺動させるとともに、例えば公共桝の流出口部を第3の継手体の流入側に嵌挿させて、この公共桝を被接続管体に接続するとともに適正位置に配設する。このとき、第3の継手体の取付凹部には、パッキングが嵌着されているため、このパッキングにて公共桝の流出口部が第3の継手体の流入側に確実に接続される。よって、第1の継手体の流出口を被接続管体の開口端部内に嵌挿した後、第3の継手体の流入側に公共桝の流出口部に嵌挿するだけで、下水本管と公共桝とが接続される。このため、被接続管体に公共桝がさらに容易に接続されるとともに、公共桝が適正位置に容易に配設される。
【0016】請求項4記載の自在管継手は、請求項1ないし3いずれかに記載の自在管継手において、第1の継手体は、流入側の垂直面に沿って外周に形成された環状の被嵌合径大部と、この被嵌合径大部の基部の外周面に形成された環状の鍔部と、この鍔部の先端側の前記外周面に形成された凹溝部とを有するとともに、この凹溝部に嵌着された環状のパッキングを有し、第2の継手体は、流入側の第2傾斜面に沿って外周に形成された環状の被嵌合径大部と、この被嵌合径大部の基部の外周面に形成された環状の鍔部と、この鍔部の先端側の前記外周面に形成された凹溝部とを有するとともに、この凹溝部に嵌着された環状のパッキングを有し、かつ流出側の垂直面に沿って外方に突出された段部と、この段部を介して前記第1の継手体の被嵌合径大部を嵌合する環状の嵌合径大部と、この嵌合径大部の内周面を前記第1の継手体の被嵌合径大部が摺動する嵌合摺動面と、この嵌合摺動面よりも径大な係合摺動面と、この係合摺動面の開口端側に突設され前記第1の継手体の鍔部に係合する係止爪とを有し、第3の継手体は、流出側の第3傾斜面に沿って外方に突出された段部と、この段部を介して前記第2の継手体の被嵌合径大部を嵌合する環状の嵌合径大部と、この嵌合径大部の内周面を前記第2の継手体の被嵌合径大部が摺動する嵌合摺動面と、この嵌合摺動面よりも径大な係合摺動面と、この係合摺動面の開口端側に突設され前記第2の継手体の鍔部に係合する係止爪とを有するものである。
【0017】そして、第1の継手体の流入側の凹溝部、および第2の継手体の流入側の凹溝部それぞれにパッキングを嵌着する。次いで、第1の継手体の流入側の被嵌合径大部および鍔部それぞれに第2の継手体の流出側の嵌合径大部および係止爪を嵌合する。このとき、この第1の継手体の流入側と第2の継手体の流出側とが第2の継手体の嵌合摺動面に沿って摺動可能に接合される。さらに、第2の継手体の流入側の被嵌合径大部および鍔部それぞれに第3の継手体の流出側の嵌合径大部および係止爪を嵌合する。このとき、同様に、この第2の継手体の流入側と第3の継手体の流出側とが第3の継手体の嵌合摺動面に沿って摺動可能に接合される。さらに、例えば、埋設された下水本管に接続された被接続管体の流入側に第1の継手体の流出側を取り付ける。その後、第2の継手体に対して第3の継手体を摺動させるとともに、第1の継手体に対して第2の継手体を摺動させ、第3の継手体の流入側に公共桝の流出口部を取り付ける。このとき、下水本管と公共桝とが接続され、公共桝が適正位置に配設される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態の構成について図1ないし図3を参照して説明する。
【0019】図1ないし図3において、1は自在管継手で、この自在管継手1は、例えば、図3に示すように、地中に埋設されている下水本管2に流出側が接続された被接続管体3の流入側に位置する開口端部4と、地中に埋設される公共桝5の流出口部6とを接続する継手体であり、例えば、PVC、すなわちポリ塩化ビニルなどの合成樹脂にて略円筒状に成形されている。
【0020】この自在管継手1は、前記被接続管体3の開口端部4に取り付けられる略円筒状の第1の継手体10を備えており、この第1の継手体10の流入側の端面には、略円筒状の第2の継手体11の流出側の端面が、互いの端面の周方向に沿って摺動可能に接合されている。また、この第2の継手体11の流入側の端面には、略円筒状の第3の継手体12の流出側の端面が、互いの端面の周方向に沿って摺動可能に接合されている。
【0021】そして、前記第1の継手体10の流出側には、周方向に沿ってこの流出側の開口方向に向けて突出する流出口15が形成されている。この流出口15は、前記被接続管体3の開口端部4内に嵌挿された際に、この開口端部4内と前記流出口15とが密閉されて連通されるように形成されている。また、この流出口15の外縁には、この流出口15の開口方向に向けて周方向に沿って外縁が縮径された縮径部16が形成されている。
【0022】さらに、前記第1の継手体10の流入側の端面には、この第1の継手体10の軸方向に対して垂直な垂直面17が形成されている。また、この垂直面17の外縁には、この垂直面17の外周面に沿って前記第1の継手体10の径方向に向けて突出する環状の被嵌合径大部19が形成されている。そして、この被嵌合径大部19の基部の外周面には、周方向に沿って前記第1の継手体10の径方向に向けて突出する鍔部20が形成されている。
【0023】また、この鍔部20の先端側に位置する前記被嵌合径大部19の略中央部の外周面には、周方向に沿った凹溝状の凹溝部21が形成されており、さらに、この凹溝部21には、例えば、SBR、すなわちスチレンブタジエンゴムなどの弾性変形可能な素材にて環状に成形されたパッキング22が弾性変形されて嵌着されている。
【0024】そして、前記第2の継手体11の流出側の端面には、この第2の継手体11の軸方向に対して垂直な垂直面25が形成されている。また、この垂直面25の外縁には、この垂直面25に沿って外方に向けて突出された段部26が形成されており、この段部26には、この段部26を介して前記第1の継手体10の被嵌合径大部19に嵌合する環状の嵌合径大部27が周方向に沿って前記第2の継手体11の軸方向に向けて突設されている。
【0025】さらに、この嵌合径大部27の内周面には、前記第1の継手体10の被嵌合径大部19が摺動する嵌合摺動面28が周方向に沿って形成されており、この嵌合摺動面28の先端側には、この嵌合摺動面28よりも径大であり、かつ前記第1の継手体10の鍔部20が摺動する係合摺動面29が周方向に沿って形成されている。そして、この係合摺動面29の開口縁側には、前記第1の継手体10の鍔部20に係合する係止爪30が周方向に沿って前記第2の継手体11の内径方向に向けて突設されている。
【0026】そして、前記第2の継手体11の流入側の端面には、この第2の継手体11の径方向に対して22.5°傾斜した第2傾斜面35が形成されている。
【0027】ここで、この第2傾斜面35の基端部と対向する前記第2の継手体11の流出側の垂直面25の開口縁には、前記段部26の基部に接続され、この第2の継手体11の軸方向に沿って径方向に向けて突出するリブ状の把持部31が形成されている。
【0028】さらに、前記第2の継手体11の第2傾斜面35の外縁には、この第2の傾斜面35の外周面に沿って前記第2の継手体の径方向に向けて突出する環状の被嵌合径大部37が形成されている。そして、この被嵌合径大部37の基部の外周面には、周方向に沿って前記第2の継手体11の径方向に向けて突出する鍔部38が形成されている。
【0029】また、この鍔部38の先端側に位置する前記被嵌合径大部37の略中央部の外周面には、周方向に沿った凹溝状の凹溝部39が形成されており、さらに、この凹溝部39には、例えば、SBR、すなわちスチレンブタジエンゴムなどの弾性変形可能な素材にて環状に成形されたパッキング40が弾性変形されて嵌着されている。
【0030】そして、前記第3の継手体12の流出側の端面には、この第3の継手体12の径方向に対して27.5°、前記第2の継手体11の第2傾斜面35より大きく傾斜した第3傾斜面45が形成されている。また、この第3傾斜面45の外縁には、この第3傾斜面45に沿って外方に向けて突出された段部46が形成されており、この段部46には、この段部46を介して前記第2の継手体11の被嵌合径大部37に嵌合する環状の嵌合径大部47が周方向に沿って前記第3の継手体の軸方向に向けて突設されている。
【0031】さらに、この嵌合径大部47の内周面には、前記第2の継手体11の被嵌合径大部37が摺動する嵌合摺動面48が周方向に沿って形成されており、この嵌合摺動面48の先端側には、この嵌合摺動面48よりも径大であり、かつ前記第2の継手体11の鍔部38が摺動する係合摺動面49が周方向に沿って形成されている。そして、この係合摺動面49の開口縁側には、前記第2の継手体11の鍔部38に係合する係止爪50が周方向に沿って前記第3の継手体の内径方向に向けて突設されている。
【0032】ここで、前記第3傾斜面45の先端側の開口縁には、前記段部46の基部に接続され、前記第3の継手体12の軸方向に沿って径方向に向けて突出するリブ状の把持部51が形成されている。
【0033】また、前記第3の継手体12の流入側の端面には、この第3の継手体12の軸方向に対して垂直な流入口55が開口形成されている。この流入口55の開口内縁には、周方向に沿った凹溝状の取付凹部56が形成されている。さらに、この取付凹部56には、この取付凹部56に嵌着された状態で、前記第3の継手体12の内径方向に向けて突出する環状のパッキング57が嵌着されている。このパッキング57は、例えば、SBR、すなわちスチレンブタジエンゴムなどの弾性変形可能な素材にて成形されている。
【0034】ここで、前記流入口55は、この流入口55に、例えば前記公共桝5の流出口部6が嵌挿された際に、この流出口部6と前記流入口55とが前記パッキング57にて密閉されて連通されるように形成されている。
【0035】さらに、前記自在管継手1は、図1に示すように、常時、前記第3の継手体12に対して前記第1の継手体10および前記第2の継手11が5.0°傾斜され、5.0°の流水勾配Sが形成されている。また、この自在管継手1は、図1および図2に示すように、前記第3の継手体12の第3傾斜面45に対して前記第2の継手体11の第2傾斜面35を摺動させることにより、前記第3の継手体12に対して前記第1の継手体10および前記第2の継手体11が5.0°から50.0°まで自在に傾斜されるように形成されている。
【0036】次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
【0037】まず、第1の継手体10の凹溝部21にパッキング22を弾性変形させて嵌着するとともに、第2の継手体11の凹溝部39にパッキング40を弾性変形させて嵌着する。
【0038】次いで、第1の継手体10の被嵌合径大部19および鍔部20それぞれに、第2の継手体11の嵌合径大部27および係止爪30を嵌合する。このとき、第1の継手体10の垂直面17と、第2の継手体11の垂直面25とは、互いの端面に沿って摺動可能に接合されている。
【0039】さらに、第2の継手体11の被嵌合径大部37および鍔部38それぞれに、第3の継手体12の嵌合径大部47および係止爪50を嵌合する。この状態で、第2の継手体11の第2垂直面35と、第3の継手体12の第3垂直面45とは、互いの端面に沿って摺動可能に嵌合されている。
【0040】その後、例えば、図示しない家屋がこれから建てられる予定の宅地などの境界部分に埋設された下水本管2に被接続管体3が接続され、この被接続管体3が地中に埋設されている状態で、この被接続管体3の流入側の開口端部4を掘り起こし、この開口端部4に取り付けられこの開口端部4を閉塞している図示しない蓋体を取り外す。
【0041】次いで、第1の継手体10の流出口15の外縁に接着剤などを塗布し、この流出口15を被接続管体3の開口端部4内に嵌挿して第1の継手体10と被接続管体3とを接続して連通する。
【0042】そして、第2の継手体11の第2傾斜面35に対して第3の継手体12の第3傾斜面45を摺動させ、第1および第2の継手体10,11に対する第3の継手体12の屈曲角度を調節する。
【0043】さらに、第1の継手体10の垂直面17に対して第2の継手体11の垂直面25を摺動させ、第3の継手体12の流入口55の開口方向を調節する。
【0044】次いで、第3の継手体12の流入口55を公共桝5の流出口部6内に嵌挿して、被接続管体3に公共桝5を接続する。
【0045】このとき、この公共桝5の上部が開口された掃除口61に嵌合された蓋体62の表面部63の高さ位置が地表面の高さ位置と同じ高さになるように、第3の継手体12の流入口55と公共桝5の流出口部6とを連通する。
【0046】ここで、第3の継手体12の軸方向に対して第1の継手体10の軸方向および第2の継手体11の軸方向は、少なくとも5.0°の流水勾配Sが形成されている。さらには、第3の継手体12の取付凹部56に嵌着されているパッキング57にて流入口55と流出口部6とが密閉されて連通されている。
【0047】その後、公共桝5の流入側に、宅地に配管される排水管64の流出側を接続して、この宅地に建てられる家屋の排水管路を形成する。
【0048】そして、被接続管体3、第1の継手体10、第2の継手体11、第3の継手体12、公共桝5、および排水管64を順次、地中に埋設する。
【0049】上述したように、上記一実施の形態によれば、第1の継手体10の凹溝部21にパッキング22を嵌着するとともに、第2の継手体11の凹溝部39にパッキング40を嵌着し、次いで、第1の継手体10の被嵌合径大部19および鍔部20それぞれに第2の継手体11の嵌合径大部27および係止爪30を嵌合し、さらに、第2の継手体11の被嵌合径大部37および鍔部38それぞれに第3の継手体12の嵌合径大部47および係止爪50を嵌合すると、第1の継手体10の垂直面17および第2の継手体11の垂直面25と、第2の継手体11の第2傾斜面35および第3の継手体12の第3傾斜面45とが摺動可能に嵌合される。
【0050】そして、第2の継手体11の第2傾斜面35が22.5°傾斜しているとともに、第3の継手体12の第3傾斜面45が27.5°傾斜している。このため、第2の継手体11に対して第3の継手体12を摺動させた後に、第1の継手体10に対して第2の継手体11を摺動させると、この第3の継手体12に対して第1の継手体10および第2の継手体11を5.0°から50.0°まで傾斜させる、すなわち第3の継手体12の流入口55の開口方向を変えることができる。
【0051】また、下水本管2に接続された被接続管体3の開口端部4に、第1の継手体10の流出口15を嵌挿する際には、この第1の継手体10の流出口15の外縁に縮径部16が形成されているので、被接続管体3の開口端部4に流出口15を嵌挿させる際の作業性を向上できる。
【0052】さらに、第3の継手体12の流入口55を公共桝5の流出口部6に嵌挿させた際には、この流入口55内のパッキング57にてこの流入口55と公共桝5の流出口部6とを密閉して連通できる。
【0053】よって、自在管継手1の第1の継手体10の流出口15を被接続管体3の開口端部4に嵌挿した後に、第2の継手体11に対して第3の継手体12を適宜に摺動させて、第3の継手体12の流入口55の開口方向を変更させ、さらに、第1の継手体10に対して第2の継手体11を適宜に摺動させて、流入口55に公共桝5の流出口部6を嵌挿すると、この自在管継手1にて下水本管2に接続された被接続管体3と公共桝5とを容易に接続できるとともに、この公共桝5を適正位置に容易に配設できる。このため、下水本管2に接続された被接続管体3と公共桝5とを接続する際における配管作業性を向上できる。
【0054】また、第2の継手体11の第2傾斜面35が22.5°傾斜しているとともに、第3の継手体12の第3傾斜面45が27.5°傾斜している。このため、第3の継手体12に対して第1の継手体10および第2の継手体11は、常時、5.0°傾斜されて流水勾配Sが形成されている。よって、第1の継手体10内および第2の継手体11内における排水などの貯溜が防止できる。
【0055】さらに、被接続管体3の開口端部4内に第1の継手体10の流出口15を嵌挿した際には、埋設されている際に被接続管体3の開口端部4は図示しない蓋体などにて閉塞されていたため、被接続管体3の開口端部4内は土砂などが侵入していない。このため、この開口端部4をウエスなどで拭き取るだけで第1の継手体10の流出口15を被接続管体3の開口端部4に接続できる。よって、別体の継手体などを用いることなく被接続管体3の開口端部に第1の継手体の流出口が接続できるので、被接続管体3の開口端部4に対する第1の継手体10の流入口15の取り付け作業を容易かつ安価にできる。
【0056】次いで、第1および第2の継手体10,11の接合部と、第2および第3の継手体11,12の接合部とを適宜に摺動させるとともに、公共桝5の流出口部6を第3の継手体13の流入口55に嵌挿させことにより、この公共桝5が被接続管体3に接続されるとともに、この公共桝5が適正位置に配設される。このとき、第3の継手体12の取付凹部56には、パッキング57が嵌着されているため、このパッキング57にて公共桝5の流出口部6を第3の継手体12の流入口55に確実に接続できる。
【0057】よって、第1の継手体10の流出口15を被接続管体3の開口端部4内に嵌挿した後、第3の継手体12の流入口55に公共桝5の流出口部6を嵌挿するだけで、下水本管2と公共桝5とが接続される。このため、被接続管体3に公共桝5がさらに容易に接続できるとともに、公共桝5を適正位置に容易に配設できる。
【0058】なお、上記一実施の形態では、第2の継手体11の第2傾斜面35は、第2の継手体11の径方向に対して22.5°傾斜されており、第3の継手体12の第3傾斜面45は、第3の継手体12の径方向に対して27.5°傾斜されている。このため、第3の継手体12の軸方向に対して第1の継手体10および第2の継手体11の軸方向は、少なくとも、5.0°の流水勾配Sが形成されるが、このような構成に限定されることはなく、図1に示すように、第2の継手体11の径方向に対する第2傾斜面35の傾斜角度をθ1 とし、かつ第3の継手体12の径方向に対する第3傾斜面45の傾斜角度をθ2 とした場合に、θ1 <θ2という関係が成り立つように第2傾斜面35および第3傾斜面45を形成することにより、少なくとも、θ2 −θ1の流水勾配Sを形成することができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の自在管継手によれば、第1の継手体の流出側を、例えば埋設された下水本管に接続された被接続管体の流入側に取り付けた後に、第1および第2の継手体の接合部と、第2のおよび第3の継手体の接合部とをそれぞれ摺動させ、さらに、例えば公共桝の流出口部を第3の継手体の流入側に取り付けることにより、下水本管と公共桝とが容易に接続できるとともに、この公共桝を容易に適正位置に配設でき、さらには、第3の継手体を水平に配設した際には、第3の継手体の流出側から第2の流入側に向けて下方に向けて傾斜した流水勾配が形成されるので、第1および第2の継手体内それぞれにおける排水などの貯溜を防止できる。
【0060】請求項2記載の自在管継手によれば、請求項1記載の自在管継手の効果に加え、例えば下水本管に接続された被接続管体の流入側に第1の継手体の流出側を取り付け、その後、例えば公共桝の流出口部を第3の継手体の流入側に取り付けると、第2傾斜面および第3傾斜面それぞれが約22.5°および約27.5°傾斜しているので、第2および第3の継手体の接合部を摺動させることにより、約5.0°から約50.0°まで傾斜させることができるので、第1および第2の継手体内における排水などの貯溜がさらに確実に防止できる。
【0061】請求項3記載の自在管継手によれば、請求項1または2記載の自在管継手の効果に加え、例えば下水本管に接続された被接続管体の開口端部内に第1の継手体の流出口を嵌挿した際には、この被接続管体の開口端部が地中にて閉塞されて内部に土砂などが侵入していないため、別体の継手体などを用いることなく、開口端部に流入口が嵌挿できるので、この開口端部に対する流出口の取り付け作業が容易かつ安価にでき、また、公共桝の流出口部を第3の継手体の流入側に取り付けた際には、第3の継手体の取付凹部にパッキングが嵌着されているため、このパッキングにて公共桝の流出口部が第3の継手体の流入側に確実に接続されるので、被接続管体に公共桝がさらに容易に接続できるとともに、公共桝を適正位置に容易に配設できる。
【0062】請求項4記載の自在管継手によれば、請求項1ないし3いずれかに記載の自在管継手の効果に加え、第1および第2の継手体それぞれの凹溝部にパッキングをそれぞれ嵌着し、次いで、第1および第2の継手体それぞれの被嵌合径大部および鍔部に、第2および第3の継手体の嵌合径大部および係止爪をそれぞれ嵌合させると、第1および第2の継手体の接合部、および第2および第3の継手体の接合部がそれぞれの嵌合摺動面に沿って摺動可能に接合でき、さらに、例えば下水本管に接続された被接続管体の流入側に第1の継手体の流出側を取り付け、その後、例えば公共桝の流出口部に第3の継手体の流入側を取り付けると、被接続管体と公共桝とが接続されるので、下水本管と公共桝とが容易に接続できるとともに、公共桝を適正位置に容易に配設できる。
【出願人】 【識別番号】000201582
【氏名又は名称】前澤化成工業株式会社
【出願日】 平成11年10月20日(1999.10.20)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−124272(P2001−124272A)
【公開日】 平成13年5月11日(2001.5.11)
【出願番号】 特願平11−298604