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【発明の名称】 塩化ビニール樹脂管用接続具
【発明者】 【氏名】広田 源昭

【要約】 【課題】塩化ビニール樹脂管を、継手の受口に簡単に連結できる接続具を提供する。

【解決手段】管Aの壁面を、両側から挟持できるような2分体構造であり、各分体はグリップ部10と、連結部11と、バンド部12とからなる。グリップ部10の外面はテーパ面になっていて、受口3のテーパ溝4に嵌め込まれる。バンド部12はフランジ17が付いていて、ボルト・ナット13で締付けることができる。接続具の内面には摩擦用の微小粒子18が付いている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 管壁を挟持できるような2分体構造で、各分体はグリップ部と、連結部と、バンド部とからなり、グリップ部の外面は、継手受口のテーパ溝と同一傾斜のテーパ面になっており、また、バンド部に締付手段を取付けて両分体を締付けうるようになっている塩化ビニール樹脂管用接続具。
【請求項2】 少なくともグリップ部の内面に、摩擦用の微小粒子が付着されている請求項1記載の塩化ビニール樹脂管用接続具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニール樹脂管の管端を継手受口に連結する際に用いる接続具に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄管用の継手として、継手受口の内面に環状のテーパ溝を設け、この溝にゴムリングを嵌め、ゴムリングの内面に取付けた数個の歯体で、管壁を係止して、管が抜け出さないように連結保持する形式の継手は、既に特開平5−263972号として提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の継手では、金属製の歯を管の外壁に喰い込ませて抜け止めを図るものであるから、鋳鉄管などの金属管には適するが、塩化ビニール樹脂管のような材質が脆い場合には、歯を喰い込ませると、管が破損するおそれがあって、使用できない。この為、従来は、管の種類に合わせて継手を変えなければならなかった。しかし、水道管の場合、管の種類は様々であり、これらに合わせて各種の継手を用意しておくのは、極めて非能率であり、特に、継手組み付け形のバルブなどの場合には、バルブごと多種類のものを製造しておかなければならず、非常に不経済である。
【0004】本発明は、このような点に鑑み、内面にテーパ溝を有する継手受口に取付けて、塩化ビニール樹脂管を簡単に連結できる接続具を提供するにある。また、本発明は、鋳鉄管用の継手に対しても、塩化ビニール管を連結できるようにする接続具を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の接続具の技術的手段は、管壁を挟持できるような2分体構造で、各分体はグリップ部と、連結部と、バンド部とからなり、グリップ部の外面は、継手受口のテーパ溝と同一傾斜のテーパ面になっており、また、バンド部に締付手段を取付けて両分体を締付けうるようになっていることにある。
【0006】また、少なくともグリップ部の内面に、摩擦用の微小粒子を付着させておくのがよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の接続具の実施の形態を、図面の実施例に基づいて説明する。図1は水道用ソフトシール仕切弁の継手部に利用した実施例である。1は弁本体、2は一方の継手部である。この継手部2の受口3の内面には、環状にテーパ溝4が設けられている。即ち、この溝4の底面には、出口に向って径が小さくなるようなテーパが付されているのである。本発明の接続具5はこのテーパ溝4に取付けられる。なお、Aは連結しようとする塩化ビニール樹脂管の管端、6は受口3の奥の方に別に取付けられた水密ゴム輪である。
【0008】接続具5は銅合金などの金属製で、その詳細な形状は図2、3、4に示されている。図示のように接続具5は、管Aを両側から挟み付ける2分体構造であり、各分体はグリップ部10と、連結部11と、バンド部12とからなる。13は両分体の締付手段であるボルト・ナットである。グリップ部10の内面14は、管径に合致した弧面になっており、また外面は、テーパ溝4と同一傾斜のテーパ面15になっている。連結部11は、多少の曲げ変形が可能なように肉厚を薄くし、また、必要に応じて、孔16が設けられている。また、バンド部12には、締付手段用のフランジ17が付いている。
【0009】前記のように接続具5の内面は、管Aの外径に合致した弧面になっているが、この弧面には全面に互って、砥粒(例えばアランダム)などのような摩擦用の微小粒子18が接着剤を用いて付着されている。なお、接続具5の全内面ではなく、グリップ部10の内面14のみに粒子を付着させるようにしてもよい。
【0010】次に、本発明の接続具の使用法について説明する。先ず、ボルト・ナット13を緩めた状態で、図1のように、両分体のグリップ部10を受口のテーパ溝4に嵌め、続いて、管Aの端を受口3内に挿入する。接続具は未締付状態であるから、管端の挿入には大きな抵抗はない。管端を図示の鎖線の位置まで、完全に挿入した後、ボルト・ナット13によって、バンド部12を締付ける。この締付けにより、接続具5の内面が管Aの壁面に圧着する。接続具内面には微小粒子18が付いているので、接触強度は高く、両者間は強固に固定保持され、接続具5から管Aが容易に抜け出すことはない。これで連結作業は完了である。ボルト・ナット13の締付けだけであるから、作業は極めて楽である。
【0011】連結後に、管Aに引抜き方向の力が加わると、接続具5は抜け出し方向に移動しようとする。しかし、グリップ部10がテーパ溝4に嵌入していて、テーパ面で支持されているので、抜け出し方向への僅かな移動に伴って、グリップ部10が縮径方向に締め付けられ、グリップ部の内面14が管壁に強く押し付けられるようになり、管壁に対する挟持力が一層増大する。その上、内面14には粒子18が付いているので、接触保持力が極めて高い。この結果、管端は非常に大きな力で固定保持されるようになり、抜け出しが完全に阻止される。また、管Aの連結状態では、水密ゴム輪6が管壁に密着するので、水洩れを防止できる。なお、一旦、連結した管を引抜く時は、ボルト・ナット13を緩めるだけで、簡単に引抜くことができる。
【0012】本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実施可能である。特に、グリップ部10、連結部11、バンド部12の詳細な形状、及び締付手段の種類については自由である。
【0013】
【発明の効果】本発明の接続具は、グリップ部がテーパ面で支持されているので、引き抜き方向の力が作用した時には、グリップ部は締まって、管壁に強く圧接されるようになる。この為、連結した塩化ビニール樹脂管をしっかりと挟持固定でき、管の抜け出しを防止できる。更に、本発明の接続具は、受口内面にテーパ溝を持った継手には、全て使用可能であるので、例えば、鋳造管用の継手に塩化ビニール樹脂管を連結することができ、配管現場での管種の変更に簡単に対応できて、作業上、非常に便利である。また、本発明の接続具は、構造が簡単で、廉価に製造でき、使用時の取扱いも容易であり、その上、管の引抜きに対しても簡単に対応可能であり、実用上、極めて有益である。
【0014】請求項2のものは、少なくともグリップ部の内面に微小粒子が付着しているので、管壁との接触保持強度が高く、塩化ビニール樹脂管を一層強固に連結保持できる。また、従来のような歯の喰い込みが無いので、管の壁面を傷付けることがなく、材質が脆い塩化ビニール樹脂管でも、長期に互って堅固に連結保持可能である。
【出願人】 【識別番号】000147291
【氏名又は名称】株式会社清水合金製作所
【出願日】 平成11年10月25日(1999.10.25)
【代理人】 【識別番号】100076495
【弁理士】
【氏名又は名称】竹田 明弘
【公開番号】 特開2001−124261(P2001−124261A)
【公開日】 平成13年5月11日(2001.5.11)
【出願番号】 特願平11−302228