| 【発明の名称】 |
金属製屈曲管及びその製造方法及びその製造装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】栗本 亨
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| 【要約】 |
【課題】曲げ半径が小さく、かつ曲げ角度が略180度に近い金属製屈曲管を容易に製造できるようにする。
【解決手段】流路を形成する管部6hが所定の曲がり角度を有し、管部の曲げ内側にフランジ部6fを有し、該フランジ部6fのみに分割面6nを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流路を形成する管部が所定の曲がり角度を有し、管部の曲げ内側にのみ分割面を有することを特徴とする金属製屈曲管。 【請求項2】 前記管部の曲がり角度を略180度にした請求項1記載の金属製屈曲管。 【請求項3】 前記管部が、その管部の直径の2倍以下の曲率半径で曲げられている請求項1又は2記載の金属製屈曲管。 【請求項4】 前記曲げられた管部の内側に水掻き状のフランジ部が一体形成されている請求項1又は2又は3記載の金属製屈曲管。 【請求項5】 絞り成形された曲面底壁を有する略カップ形状の中間加工品を固定支持する工程と、前記固定支持された中間加工品の曲面底壁の内面に沿って可撓性の芯金を配置する工程と、その状態で、前記芯金の配置方向と略直交する側方から中間加工品を押し潰し加工して前記芯金に沿って略U字状の管部を形成する工程とを含むことを特徴とする金属製屈曲管の製造方法。 【請求項6】 絞り成形された曲面底壁を有し、かつ略長円形の開口部を有する略カップ状の中間加工品を、その開口部を上方へ向けて固定支持する工程と、前記中間加工品の上方において吊架した可撓性の芯金を下降させて中間加工品の開口部より挿入して曲面底壁の内面に沿って配置し、これを固定する工程と、その状態で、前記芯金の配置方向と略直交する方向の両側から中間加工品を、2つの側型にて狭持して潰し加工を施し、芯金に沿って略U字状の管部を形成する工程と、その後に前記芯金を上昇させて略U字状の管部から抜き去る工程とを含むことを特徴とする金属製屈曲管の製造方法。 【請求項7】 前記芯金の昇降と前記2つの側型による潰し加工とを共通の動力により行うようにした請求項6記載の金属製屈曲管の製造方法。 【請求項8】 下台と上台を相対的に近接・離反可能に設け、下台側に中間加工品を載置するとともにその中間加工品の両側に前記2つの側型を移動可能に配置し、上台側に前記芯金を垂設するとともに前記2つの側型を潰し加工方向へ移動させる部材を設けて、下台と上台の相対的な近接・離反により前記芯金の昇降と2つの側型による潰し加工とを共通の動力で行うようにした請求項7記載の金属製屈曲管の製造方法。 【請求項9】 下台に、略カップ形状の中間加工品を、その開口部を上向きにして支持する部材と、前記中間加工品を側部から潰す側型を移動可能に設け、上台には可撓性の芯金を垂設するとともに前記側型を潰し方向へ移動する押し部材を設け、前記側型には、これによって前記中間加工品を潰すことにより略U字状の管部を成形する型面を形成し、前記上台と下台を相対的に近接させることにより、芯金が中間加工品内に入り、前記押し部材によって側型を潰し方向へ移動させるようにしたことを特徴とする金属製屈曲管の製造装置。 【請求項10】 固定の下台と、該下台に固定されて中間加工品を支持する中間型と、該中間型の両側において相対的に近接・離反する方向に移動可能に下台に備えた1組の側型と、該1組の側型の相互の対向面に形成した略U字状の管成形凹面と、前記下台の上部に設けた昇降可能な上台と、該上台の下面に垂設されて上台の下降により前記1組の側型に係合して該側型を中間型側へ移動させる押し部材と、上台の下面に垂設されて上台の下降により中間加工品内に入るようにした1組の芯金とからなり、芯金を、連珠状に形成したことを特徴とする金属製屈曲管の製造装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は金属製屈曲管及びその製造方法及びその製造装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、直線状の金属素管(パイプ)を屈曲する方法として、例えば図12に示すように回転曲げ型101の一部にパイプ102の一部を固定し、かつパイプ102内に芯金103を挿入し、回転曲げ型101の回転と回転テーブル104の移動によってパイプ102を回転曲げ型101に巻き付けるようにして曲げ加工する引き曲げ方法や、図13に示すように揺動ダイス201でパイプ202を支承し、ラム203でパイプ202を曲げ加工するプレス曲げ方法や、更に図14に示すように固定ダイス301と押し型302の間にパイプ303を介在して押し型302を固定ダイス301の周りに回転させてパイプ303を曲げ加工する圧縮曲げ方法がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、図15に示すように金属管(パイプ)402の直径Dに対して小さな曲げ半径(曲率半径)Rの屈曲管が要望されることがある。 【0004】このような要望に対して前記従来の引き曲げ方法(図12)で屈曲管を製造する場合、曲げ半径Rが直径Dの3倍(3D)以下であると、芯金103を挿入しながら曲げても潰れなどの断面変化やしわ等の発生を招き易く、真円断面やきれいな表面を保って曲げ加工することが困難な問題がある。 【0005】また、前記の問題を解決しようと前記のプレス曲げ方法(図13)や圧縮曲げ方法(図14)が提案されているが、冷間塑性加工においてはこの問題を完全に解決できておらず、特に2D以下での曲げ加工には、前記の不具合が不可避であった。特に図15に示すように曲げ角度が180度に近い場合には、ほとんどその曲げ加工が不可能であった。 【0006】そこで本発明は、曲げ半径が小さく、かつ曲げ角度が180度に近いものでも、しわが極めて少なく、きれいな表面を保って容易に製造できる金属製の屈曲管及びその製造方法及びその製造装置を提供することを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、流路を形成する管部が所定の曲がり角度を有し、管部の曲げ内側にのみ分割面を有することを特徴とする金属製屈曲管である。 【0008】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の発明において、前記管部の曲がり角度を略180度にした金属製屈曲管である。 【0009】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記管部が、その管部の直径の2倍以下の曲率半径で曲げられている金属製屈曲管である。 【0010】請求項4記載の第4の発明は、前記第1又は第2又は第3の発明において、前記曲げられた管部の内側に水掻き状のフランジ部が一体形成されている金属製屈曲管である。 【0011】請求項5記載の第5の発明は、絞り成形された曲面底壁を有する略カップ形状の中間加工品を固定支持する工程と、前記固定支持された中間加工品の曲面底壁の内面に沿って可撓性の芯金を配置する工程と、その状態で、前記芯金の配置方向と略直交する側方から中間加工品を押し潰し加工して前記芯金に沿って略U字状の管部を形成する工程とを含むことを特徴とする金属製屈曲管の製造方法である。 【0012】請求項6記載の第6の発明は、絞り成形された曲面底壁を有し、かつ略長円形の開口部を有する略カップ状の中間加工品を、その開口部を上方へ向けて固定支持する工程と、前記中間加工品の上方において吊架した可撓性の芯金を下降させて中間加工品の開口部より挿入して曲面底壁の内面に沿って配置し、これを固定する工程と、その状態で、前記芯金の配置方向と略直交する方向の両側から中間加工品を、2つの側型にて狭持して潰し加工を施し、芯金に沿って略U字状の管部を形成する工程と、その後に前記芯金を上昇させて略U字状の管部から抜き去る工程とを含むことを特徴とする金属製屈曲管の製造方法である。 【0013】請求項7記載の第7の発明は、前記第6の発明において、前記芯金の昇降と前記2つの側型による潰し加工とを共通の動力により行うようにした金属製屈曲管の製造方法である。 【0014】請求項8記載の第8の発明は、前記第7の発明において、下台と上台を相対的に近接・離反可能に設け、下台側に中間加工品を載置するとともにその中間加工品の両側に前記2つの側型を移動可能に配置し、上台側に前記芯金を垂設するとともに前記2つの側型を潰し加工方向へ移動させる部材を設けて、下台と上台の相対的な近接・離反により前記芯金の昇降と2つの側型による潰し加工とを共通の動力で行うようにした金属製屈曲管の製造方法である。 【0015】請求項9記載の第9の発明は、下台に、略カップ形状の中間加工品を、その開口部を上向きにして支持する部材と、前記中間加工品を側部から潰す側型を移動可能に設け、上台には可撓性の芯金を垂設するとともに前記側型を潰し方向へ移動する押し部材を設け、前記側型には、これによって前記中間加工品を潰すことにより略U字状の管部を成形する型面を形成し、前記上台と下台を相対的に近接させることにより、芯金が中間加工品内に入り、前記押し部材によって側型を潰し方向へ移動させるようにしたことを特徴とする金属製屈曲管の製造装置である。 【0016】請求項10記載の第10の発明は、固定の下台と、該下台に固定されて中間加工品を支持する中間型と、該中間型の両側において相対的に近接・離反する方向に移動可能に下台に備えた1組の側型と、該1組の側型の相互の対向面に形成した略U字状の管成形凹面と、前記下台の上部に設けた昇降可能な上台と、該上台の下面に垂設されて上台の下降により前記1組の側型に係合して該側型を中間型側へ移動させる押し部材と、上台の下面に垂設されて上台の下降により中間加工品内に入るようにした1組の芯金とからなり、芯金を、連珠状に形成したことを特徴とする金属製屈曲管の製造装置である。 【0017】 【発明の実施の形態】図1乃至図11に示す実施例に基いて本発明の実施の形態について説明する。 【0018】図1は本発明の金属製屈曲管を製造するプレス機(装置)を示す縦断面図(これを正断面とする)で、図2は図1のX−X線の中央断面図(側断面図)である。 【0019】図1及び図2において、1は下台である下型ベース、2は上台である上型ベースで、これらは相対的に近接・離反するようにしてあり、図の実施例では下型ベース1が固定で上型ベース2が図示しない昇降駆動手段により昇降するようになっている。 【0020】前記下型ベース1上には中間型3が起立的に固定されている。該中間型3は、図9に示すように、その型部4が薄肉に形成され、その上面に型面5が形成されている。該型面5は、図10に示す中間加工品(ワーク)6の底壁6dに概ね合致した曲面に形成されている。すなわち、図10に示す形状の中間加工品6においては、型面5が図10(a)に示す底壁6dのA方向(これを前後方向とする)の曲面に概ね合致する曲面で、かつ図10(b)に示す底壁6dのB方向(これを左右方向とする)の面に概ね合致する略平面に形成されている。なお、前記底壁6dのB方向の面が曲面に形成されている場合はこの曲面に概ね合致するように型面5を形成する。更に、中間型3の高さは、図9に示すように、前記中間加工品6を中間型3に載置嵌合した場合に、その中間加工品6の両上部側壁6b,6bが中間型3の上面9より上方へ突出するように設定されている。 【0021】下型ベース1上には、前記中間型3を中心として左右に1組の第1受動カム10,11が対向配置されているとともに該両第1受動カム10,11が左右方向Bに摺動可能に載置されており、該両第1受動カム10,11が相互に近接・離反移動できるようになっている。該第1受動カム10,11が側型を構成している。 【0022】該両第1受動カム10,11の相互の対向面には、夫々潰し型面12,13と管成形凹面14,15とからなる成形面16,17が形成されている。該成形面16,17の管成形凹面14,15は、図9に示すように、ワークの完成品であるU字状の管部6h(図11参照)の半面を成形できるように断面が略半円凹面で、かつ表面側から見て略U字状に形成されている。また、このU字状の管成形凹面14,15の内側部に平面状の潰し型面12,13が突出形成されている。 【0023】更に、両第1受動カム10,11の背面上部には、下方が外側へ向かうテーパ面からなる摺動斜面18,19が形成されている。 【0024】前記両第1受動カム10,11の移動方向の外側(背後)には第1カムバックアップブロック20,21が配置され、夫々下型ベース1上に強固に固定されている。該両第1カムバックアップブロック20,21の固定位置は、これに前記両第1受動カム10,11の背面が接した場合に、両第1受動カム10,11の対向間に前記ワークの中間加工品6が介在できる空間が生じるように設定されている。 【0025】前記両第1カムバックアップブロック20,21の背面にはシリンダ22,23が備えられており、そのロッド24,25を水平方向に進退移動するようになっている。該各ロッド24,25は各第1カムバックアップブロック20,21を貫通し、その先端が夫々前記第1受動カム10,11の背面に強固に係止されている。したがって、両シリンダ22,23の動きをフリーにすると両第1受動カム10,11のB方向の動きがフリーになり、両シリンダ22,23を、そのロッド24,25が後退する方向(外側方向)に移動するように稼動すると、そのロッド24,25によって両第1受動カム10,11が外側へ、すなわち両第1受動カム10,11の相互間が開くように移動するようになっている。 【0026】前記中間型3の前後方向(A方向)の両側上面9,9上には、図2に示すように第2受動カム26,27が前後方向(A方向)に水平移動可能に載置されている。該両第2受動カム26,27の相互の対向面には、図11に示すワークの完成品6Aにおける管部の上部側壁6b,6bの横断面に概ね合致する曲面からなる型面30,31が形成されている。更に、前記型面30,31の背面上部には、下方が外側へ向かうテーパ面からなる摺動斜面32,33が形成されている。 【0027】前記両第2受動カム26,27の背面には、図2に示すようにロッド34,35が水平に突設され、下型ベース1の前後方向の両側に強固に固定された第2カムバックアップブロック36,37に摺動可能に挿通されている。更に、前記両ロッド34,35は、コイルスプリングからなる付勢手段38,39により相互に離反可能(反ワーク方向)へ常時付勢されている。 【0028】上型ベース2には図1に示すように1組の第1カムドライバー40,41が前記第1受動カム10,11の上部に位置して下向きに固定され、該各第1カムドライバー40,41の相互に対向する内側には摺動斜面42,43が下方が外側へ開くようにして形成されている。この両摺動斜面42,43は、これが下降した場合に、前記第1受動カム10,11の摺動斜面18,19に係合して両第1受動カム10,11(側型)を所定量内側へ、すなわち中間加工品(ワーク)6を所定量押し潰すように移動するように設定されている。したがって、該第1カムドライバー40,41が、前記2つの側型10,11を潰し加工方向へ移動させる部材になっている。 【0029】更に、上型ベース2には、図2に示すように1組の第2カムドライバー44,45が、前記第2受動カム26,27の上部に位置して下向きに固定され、該第2カムドライバー44,45の相互に対向する内側には摺動斜面46,47が、下方が外側へ開くようにして形成されている。この両摺動斜面46,47は、これが下降した場合に、前記第2受動カム26,27の摺動斜面32,33に係合して両第2受動カム26,27を所定量内側へ、すなわち型面30,31が中間加工品(ワーク)6に当接するように設定されている。 【0030】前記1組の第1カムドライバー40,41と1組の第2カムドライバー44,45は、中間加工品(ワーク)6が設置される部分の中心を通る鉛直軸Oのまわりに90度ずつずれて配置されている。 【0031】更に上型ベース2には、1組のガイドピン48,49が上下に摺動可能に垂設されている。該両ガイドピン48,49は前記中間型3に載置された中間加工品(ワーク)6の図9及び図11に示すような最終形状(完成品)6Aでの管部6hの開口端6gの中心と略同芯に配置されている。該両ガイドピン48,49の下端にはフランジ50,51が形成され、該フランジ50,51と上型ベース2との間には付勢手段であるコイルスプリング52,53が圧縮係止されており、両ガイドピン48,49を常時下方へ付勢している。 【0032】前記両ガイドピン48,49のフランジ50,51の下端には、連珠式で軸方向と直交する方向に可撓性を有する芯金54,55が吊架されており、該芯金54,55は自重によって下方へ垂下している。該芯金54,55は図7に示すように、図の実施例では、最上段の金属製の第1芯金56とこれより垂下させた複数(図の例では3個)の金属製の第2〜4芯金57〜59とからなる。第1芯金56は、取付穴56aを通じて前記フランジ50,51に回転不能に固着されている。更に該第1芯金56は円筒状に形成され、その直径φ1 は、中間加工品(ワーク)6の両側部に形成される最終形状の円管の直径と略同一径に形成されている。前記第2芯金57は、その直径を前記φ1 と略同径に形成し、その内側、すなわち2個の芯金54,55が対向する側は、縦断面が図7(a)に示すように先細状に形成されている。 【0033】前記第1芯金56の中心の下部には、中央連結片60aとその下部に股状に形成した股状連結片60bとからなる第1連結具60が、その中央連結片60aを水平ピン61で回転可能に連結して垂設され、その股状連結片60bが第2芯金57内に挿入されている。前記股状連結片60b内には、前記の第1連結具60と同様の第2連結具62の中央連通片62aが挿入され、該中央連結片62aと、股状連結片60bと第2芯金57とが水平ピン63で回転可能に連結されている。第3芯金58及び第4芯金59も前記と同様の第2連結具62、第3連結具64により回転可能に連結されている。このような構造により、両芯金54,55が図8に示すように所定の円弧で内側(両芯金54,55の対向側)へ屈曲できるようになっている。 【0034】次に、金属製屈曲管の製造方法について説明する。 【0035】先ず、上型ベース2を図1及び図2に示すように上昇状態にしてその付属品を上昇位置におくとともに、シリンダ22,23をフリーにして両第1受動カム10,11を左右方向(B方向)にフリーにする。 【0036】次で、図10に示すような中間加工品(ワーク)6を図1及び図2に示すように中間型3に載置する。この中間加工品6は図10に示すように、上側に長円の開口部6aを有する略カップ状に絞り成形された金属製、例えばステンレス等からなるものである。すなわち、上部側壁6b,6bを略半円形に形成し、その間の上部中間壁6c,6cを前後方向(A方向)に略直線に形成して上部に長円の開口部6aを形成し、底壁6dを、両上部側壁6b,6bに連続する略半円状の曲面に形成し、上部中間壁6c,6cから底壁6dに向かう両側壁6e,6eを、これらの間が底壁6dに至るにつれて縮小する傾斜面にして形成されている。また、前記両上部側壁6b,6bの開口端半径R1 は、図11(a)に示す完成品6Aでの管部6hの半径R2 よりも大きく設定され、更に該上部側壁6b,6bは上下方向の直線面に形成されている。更に、前記底壁6dは左右方向(B方向)に対して略直線状の平曲面に形成されている。この中間加工品6は、金属の平板を周知の深絞り加工により略カップ状に成形したものである。このような深絞り加工により、その底壁6dは、小さな曲率半径でもしわを生じることなくきれいに成形される。 【0037】前記のように絞り成形された中間加工品6をその開口部6aを上向きにして中間型3に載置した後、上型ベース2を下降する。この下降により、先ず可撓性の両芯金54,55の下端が中間加工品6における長円形の開口部6aの長手方向両端部から中間加工品6内に侵入し、更に上型ベース2を下降すると、両芯金54,55がその自重によって中間加工品6の底壁6dの内面に沿って摺動して曲がりながら下降侵入し、最終的に、図3及び図4に示すように両芯金54,55の先端が相互に対峙して当接する。これにより、両芯金54,55は、中間加工品6における開口部6aの一方の端部〜一方の上部側壁6bの内面〜曲面状の底壁6dの内面〜他方の上部側壁6bの内面〜開口部6aの他方の端部にわたって配置される。なお、中間加工品6の底壁6dと芯金54,55との間では、底壁6dが平曲面に形成されているため、図11(b)に示すような空隙dが形成される。 【0038】また、上型ベース2の下降により、図3に示すように両第1カムドライバー40,41の摺動斜面42,43が両第1受動カム10,11の摺動斜面18,19に当接するとともに両第1カムドライバー40,41の摺動背面40a,41aが第1カムバックアップブロック20,21の摺動面20a,21aに摺接する。また、図4に示すように、両第2カムドライバー44,45の摺動斜面46,47が両第2受動カム26,27の摺動斜面32,33に係合するとともに両第2カムドライバー44,45の摺動背面44a,45aが第2カムバックアップブロック36,37の摺動面36a,37aに摺接して、第2受動カム26,27を中間加工品6側へ移動してその型面30,31で中間加工品6の上部側壁6b,6bを押圧する。 【0039】次で、上型ベース2を更に下降させる。 【0040】図3及び図4の状態から上型ベース2が更に下降すると、前記のように両芯金54,55の先端相互が当接しているため、両芯金54,55の更なる侵入が阻止され、両ガイドピン48,49は停止し、上型ベース2が図5及び図6に示すようにコイルスプリング52,53を圧縮して下降する。このコイルスプリング52,53の圧縮によるその反発力により、中間加工品6の底壁6dに対する芯金54,55の密着状態が維持され、芯金54,55の正常位置が保持される。 【0041】また、上型ベース2の下降により、図5に示すように、両第1カムドライバー40,41が更に下降し、その摺動斜面42,43によって両第1受動カム10,11が中間加工品6側へ押され、その潰し型面12,13により、中間加工品6における屈曲した芯金54,55の内側に位置する両側壁6e,6eを内方へ押し潰す。これにより、図11に示す管部6hの内側周壁6kが、屈曲した芯金54,55の内側周面に沿って成形される。また、第2カムドライバー44,45も図6に示すように下降し、該第2カムドライバー44,45により第2受動カム26,27の中間加工品6に対する前記の押圧状態が維持される。 【0042】前記のように潰し型面12,13により中間加工品6の両側壁6e,6eが押し潰されるときには、中間加工品6内に両芯金54,55が配置され、更に第2受動カム26,27により中間加工品6の直線状の上部側壁6b,6bが押さえられていることにより、中間加工品6の材料が芯金54,55側及び第2受動カム26,27側へ逃げることが抑えられ、加工断面形状の精度が高められる。この押し潰し時には、特に図11に示す屈曲管部の内側周壁6k部に大きなしわが発生しやすいが、図11(b)に示すように、該内側周壁6k内に芯金54,55を密着させておくことにより、しわを極めて小さくし、表面をきれいに仕上げることができる。また、屈曲管部の外側周壁、すなわち底壁6d部にはしわが発生しにくいため、芯金54,55との間に図11(b)に示す空隙dがあっても問題はない。 【0043】前記の押し潰し加工により、両芯金54,55と第1受動カム10,11に形成した略半円状の管成形凹面14,15によって図11に示すような略180度(略半円状)に屈曲した管部6hと、その両端部に続く直線状の管部6m,6mが成形され、かつ、前記管部6m,6m,6hの内側に押し潰された水掻き状のフランジ部6fが成形され、該両フランジ部6f,6f間に分割面6nを有する完成品6Aとなる。これにより、略半円部の両端部に直線部を有する略U字状で、かつ両端に開口端6g,6gを有する流路6jが形成される。 【0044】また、中間型3の型面5が略水平に形成されているため、完成品6Aの底壁6dも平曲面に成形される。 【0045】次に脱型工程について説明する。 【0046】この脱型に際しては、前記図5及び図6のように下降した上型ベース2を上昇させて両芯金54,55を完成品6Aから抜き去るのであるが、このとき、完成品6Aを把持固定していないと完成品6Aも両芯金54,55とともに上昇してしまい、完成品6Aから両芯金54,55を抜き去ることができない。 【0047】そこで、図5及び図6の状態で、両シリンダ22,23を稼動してロッド24,25を前進状態にし、両第1受動カム10,11を完成品6Aに押し付けた状態に維持しておく。この押し付けは、完成品6Aが動かない程度に弱く押し付ければよい。 【0048】この状態で上型ベース2を上昇すれば、両芯金54,55は完成品6Aからスムーズに抜き去られ、また、同時に第1カムドライバー40,41は両第1受動カム10,11から上方へ離脱する。 【0049】なお、第2受動カム26,27には前記のシリンダ22,23のような押さえ機能はなく、上型ベース2の上昇に追従して第2カムドライバー44,45が上昇すると、スプリング38,39の付勢力により直ちに後退して原位置に復帰する。 【0050】両芯金54,55が完成品6Aから完全に抜き去られた後に、両シリンダ22,23を、そのロッド24,25が後退する方向(外側方向)へ稼動させ、ロッド24,25を介して第1受動カム10,11を完成品6Aとは反対側方向(相互に離反する方向)に動かし、図1に示す原位置に復帰させ、次の加工に備える。 【0051】そして完成品6Aを取り出す。この完成品6Aの内側には、図11に示すように、重合したフランジ部6f,6fが残るが、このフランジ部6f,6f同士をスポット溶接6i等で相互に固定すると良い。また、このフランジ部6f,6fは流路6jの形成が損なわれないようにして切除しても構わない。 【0052】以上のように、本発明によれば、曲げ半径が小さい管部6hであっても、その管部6hの外周壁(底壁6d)は中間加工品6の成形時の深絞り加工により容易に成形され、また、管部6hの内側周壁6kは、前記略カップ形状の中間加工品6を、その側面から押し潰すことにより容易に成形できる。したがって、曲げ半径が小さい屈曲管を、しわの発生を極めて少なくしてきれいに容易に成形でき、流路の直径の2倍以下の小さな曲げ半径で略180度の曲がり角を有する屈曲管をも容易に製造できる。 【0053】また、上台2に、芯金54,55と、第1受動カム(側型)10,11の潰し方向の移動を行う第1カムドライバー40,41とを備えたので、これらの動きを共通の動力で行え、装置の簡易化、低廉化を図ることができる。 【0054】なお、前記完成品6Aの管部の横断面形状は前記の実施例に限るものではなく、真円状でもよく、また、管部の曲げ角度は前記のような180度に限るものではなく、任意の角度にする。 【0055】更に、前記の芯金54,55も前記のものに限るものではなく、非圧縮性と可撓性を有するものであれば、他の材質や構造でもよい。 【0056】 【発明の効果】以上のようであるから、本発明によれば、曲げ半径が小さく、かつ曲げ角度が略180度に近い金属製屈曲管を、しわの発生が少なく、きれいな表面を保って容易に製造することができ、このような金属製屈曲管の要望に応えることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010227 【氏名又は名称】株式会社三五
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| 【出願日】 |
平成11年10月18日(1999.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101535 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 好道
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| 【公開番号】 |
特開2001−116181(P2001−116181A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−295162 |
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