| 【発明の名称】 |
コルゲート管継手 |
| 【発明者】 |
【氏名】南 智之
【氏名】水上 清二
【氏名】堀田 久雄
【氏名】藤吉 稔
【氏名】藤縄 靖志
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| 【要約】 |
【課題】スパナやレンチ等の工具を用いることなく施工性良く接続作業を行うことができるコルゲート管継手を提供する。
【解決手段】コルゲート管継手10は、継手ボディ11、リテーナ12及びケーシング20等から構成されている。リテーナ12はステンレス鋼板製のリテーナ部材12A,12Bからなる。各リテーナ部材12A,12Bは、弾性材19の付勢により互いに反対方向にスライド自在となっている。各リテーナ部材12A,12Bを互いに反対方向にスライドさせてリングA1,B1を同心状態とし、両リングA1、B1内にコルゲート管Tの環状凸部T2を挿通させる。そして、各リテーナ部材12A,12Bの爪A4,B4をコルゲート管Tの凹部T1に差し込み、コルゲート管Tを軸対称に挟む。これにより、コルゲート管Tを倒すことなく固定することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蛇腹状の環状凹凸が外面に形成されたコルゲート管用の継手であって;コルゲート管端部の挿入される内孔を有するケーシングと、該ケーシング内孔内に配置された、コルゲート管外面の環状凹部に差し込まれる爪を有するリテーナと、上記ケーシングと連結された、他の配管との接続部を有する継手ボディと、コルゲート管と継手ボディとの間をシールするシール手段と、 を具備し、上記リテーナが、上記コルゲート管外面の環状凸部の通過を許す開位置と、リテーナ爪がコルゲート管外面の環状凹部に差し込まれてコルゲート管を固定する閉位置との間で変位可能であり、上記リテーナを各々の位置でロックするロック手段が設けられており、該ロック手段が上記ケーシング又は継手ボディの外面にスライド式に設けられていることを特徴とするコルゲート管継手。 【請求項2】 上記リテーナを閉位置方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコルゲート管継手。 【請求項3】 上記リテーナが軸直角方向にスライドする複数の部材からなり、該複数の部材の各々に上記爪が形成されており、閉位置において各部材の爪がコルゲート管外面の環状凹部に軸対称に差し込まれてコルゲート管を固定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコルゲート管継手。 【請求項4】 上記リテーナ各部材の端部に軸方向に延びるロック突部が形成されているとともに、ケーシング外周を軸方向にスライドするスライドリングが設けられており、該スライドリングが上記各ロック突部に嵌まって該各ロック突部を固定することを特徴とする請求項3記載のコルゲート管継手。 【請求項5】 上記スライドリングを上記各ロック突部の固定位置方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項4記載のコルゲート管継手。 【請求項6】 上記ロック手段のロック解除防止部材をさらに具備することを特徴とする請求項1〜請求項5記載のコルゲート管継手。 【請求項7】 蛇腹状の環状凹凸が外面に形成されたコルゲート管用の継手であって;コルゲート管端部の挿入される内孔を有するケーシングと、該ケーシング内孔内に挿入されたコルゲート管外面を保持して抜け止めする抜け止め手段と、上記ケーシング内孔内に挿入されたコルゲート管の端部に当接するシール部材を含むシール手段と、 を具備し、該シール手段が、挿入されたコルゲート管の端部に向けて上記シール部材を付勢する付勢手段を備えることを特徴とするコルゲート管継手。 【請求項8】 上記シール手段が、上記ケーシングに密封的に、且つ、軸方向に摺動自在なガイドと、該ガイドに保持された、コルゲート管の端部に当接するパッキンと、上記ガイドをコルゲート管の端部に向けて付勢する付勢手段と、からなることを特徴とする請求項7記載のコルゲート管継手。 【請求項9】 上記ケーシングに挿入されたコルゲート管が、上記シール部材を押圧した状態で上記抜け止め手段により抜け止め保持されることを特徴とする請求項7又は請求項8記載のコルゲート管継手。 【請求項10】 蛇腹状の環状凹凸が外面に形成されたコルゲート管用の継手であって;コルゲート管端部の挿入される内孔を有するケーシングと、該ケーシング内孔内に配置された、コルゲート管外面の環状凹部に差し込まれる爪を有するリテーナと、上記ケーシングと連結された、他の配管との接続部を有する継手ボディと、コルゲート管と継手ボディとの間をシールするシール手段と、 を具備し、上記リテーナが、上記コルゲート管外面の環状凸部の通過を許す開位置と、リテーナ爪がコルゲート管外面の環状凹部に差し込まれてコルゲート管を固定する閉位置との間で変位可能であり、上記リテーナを各々の位置でロックするロック手段が設けられており、該ロック手段が上記ケーシング又は継手ボディの外面にスライド式に設けられているとともに、上記シール手段が、上記ケーシング内孔内に挿入されたコルゲート管の端部に当接するシール部材を含んでおり、挿入されたコルゲート管の端部に向けて上記シール部材を付勢する付勢手段を備えることを特徴とするコルゲート管継手。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鋼製配管等に蛇腹状のコルゲート管を接続する際に用いるコルゲート管継手に関する。特には、スパナやレンチ等の工具を用いることなく施工性良く接続作業を行うことができるコルゲート管継手に関する。 【0002】 【従来の技術】図11は建物のガス配管の例を模式的に示す図である。この配管例においては、ガスメータ81は建物の外側に設置されている。ガスメータ81には、都市ガスの供給配管80、及び、屋内へのガス配管(メッキ鋼管)82が接続されている。鋼管82には、各部屋のガスコンセント86行き等のコルゲート管Tが接続されている。ガスコンセント86の先には、ゴム管87等を介してガスストーブ等のガス機器89が接続される。鋼管82やコルゲート管Tは、通常建物の壁内や床下等に配管されている。 【0003】コルゲート管Tは、蛇腹状の環状凹凸が外面に形成されたフレキシブル管である。このコルゲート管Tは、めねじを有するチー82aに接続される。コルゲート管Tをチー82aに繋ぐのにコルゲート管継手88を用いる。 【0004】この種のコルゲート管継手88の一従来例に、例えば特許第2686237号に開示されたものがある。図8は同継手のコルゲート管仮挿入状態を示す断面図である。図9は同継手の締結後(コルゲート管接続状態)を示す断面図である。図10はリテーナの斜視図及びコルゲート管の先端がリテーナの爪を乗り越える動作を説明するための図である。なお、以下の説明において、上下左右は図8及び図9における上下左右を指すものとする。 【0005】このコルゲート管継手88を構成する主要部品は、継手本体51と、継手本体51内に配置されたリテーナ54と、継手本体51上部に螺合したナット62である。継手本体51は、ステンレスや真ちゅう等からなる筒状体である。同本体51の下側外周面にはおねじ51aが形成されている。このおねじ51aは、図11のチー82aのめねじに螺合する。 【0006】継手本体51は、軸方向に延びる貫通孔を有する。この貫通孔の上部内面にはめねじ52aが形成されている。このめねじ52aはナット62のおねじ62aに螺合する。めねじ52aの下には凹溝52bが形成されている。凹溝52bはめねじ52aより大径である。凹溝52bの下にはテーパ部52cが形成されている。テーパ部52cは軸方向上側から下側に向けて狭くなるテーパが付いている。テーパ部52cの下にはパッキン溝52dが形成され、第1パッキン68が嵌め込まれている。パッキン溝52dの下には環状段部52eが形成され、第2パッキン53が嵌め込まれている。環状段部52eの内径は、コルゲート管Tの凹部の径より小さい。 【0007】リテーナ54は、継手本体51の内孔内に配置されたスリーブ状のものである。リテーナ54の外径は、継手本体51の凹溝52bより小さい。 【0008】図10(A)に示すように、リテーナ54には、端部から軸方向に延びるスリット54aが形成されている。同スリット54aは、リテーナ周方向に等間隔ずつ離れて複数形成されている。各スリット54a間はセグメント55となっている。各セグメント55の端部には、半径方向内側に張り出した爪55aが形成されている。各爪55aの先のなす円は、コルゲート管Tの凸部の径より小さく、凹部の径より大きい。リテーナ54の他端(セグメント55の逆側)外周面には、複数の突部56が形成されている。これら突部56は、図8及び図9に示すように、ナット62内面に係合する。リテーナ54は、母体がプラスチック製で、爪55a等は真ちゅう製であり、両者は一体にモールド成形されている。 【0009】再び図8及び図9を参照しつつ説明する。ナット62は、ステンレスや真ちゅう等からなる筒状体である。ナット62には、コルゲート管Tを通す貫通孔が開いている。ナット62の下部外周面には、継手本体51のめねじ51aに螺合するおねじ62aが形成されている。ナット62の下端内面には、半径方向内側に張り出した突部63が形成されている。同突部63はリテーナ54の突部56に引っ掛かる。リテーナ54をナット62内に下から押し込んで、双方の突部56、63が引っ掛かると、リテーナ54とナット62が連結される。ナット62の上部内面には、パッキン57が嵌め込まれている。図9に示すナット62の仮締め状態(ナット62と継手本体51間にカラー65が介装された状態)では、リテーナ54下端の爪55aは凹溝52bの内周部に位置する。 【0010】次に、上記のコルゲート管継手88の作用について説明する。まず、図8に示すように、継手本体51内にリテーナ54を配置し、継手本体51のめねじ52aにナット62のおねじ62aを仮締めしておく。なお、図8はコルゲート管Tをナット62内に既に差し込んだ状態を示すが、次の説明は、コルゲート管Tを差し込む時の動作についてのものである。 【0011】次に、ナット62及び継手本体51の貫通孔内にコルゲート管Tの下端を上から差し込むと、コルゲート管Tの先端がリテーナ54の爪55aに当たる。更に、コルゲート管Tを押し込むと、コルゲート管Tの先端がリテーナ54の爪55aを外側下方に押す。そのため、図10(B)に示すように、リテーナ54のスリット54aの切り込み端部を支点として、セグメント55がそれぞれ半径方向に変形して拡がる。このセグメント55の拡がり変形は、継手本体51の凹溝52b(図9参照)内で行われる。更に、リテーナ54の爪55aがコルゲート管Tの凸部を乗り越えたとき、図10(C)に示すように、爪55aがコルゲート管Tの凹部に係合する。 【0012】この後、スパナ、レンチ等の工具を用いてナット62を回し、継手本体51に締め込む。ナット62の締め込みに伴い、リテーナ54が下に向かって押されて進む。このとき、リテーナ54の爪55aはコルゲート管Tの凹部に係合しているので、リテーナ54が進むとコルゲート管Tも同時に下に引き込まれる。又、リテーナ54が押されて進むと、継手本体51のテーパ部52cのテーパ面に押されて、リテーナ54の外周が圧迫されていく。これにより、リテーナ54の爪55aがコルゲート管Tの凹部を半径方向に締め付ける。最後には、図9に示すように、コルゲート管T先端が第2パッキン53に押し付けられる。これで、コルゲート管Tと継手本体51とがシールされる。なお、ナット62を締め込む際に、コルゲート管Tの先端部の一山は潰される。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】従来のコルゲート管継手88では、接続作業において、ナット62を回すときにスパナやレンチ等の工具が必要である。しかしながら、鋼管82は、床下や壁の中に設置されていることが多く、狭い場所ではスパナやレンチを回す作業がやりにくい。このため、従来のコルゲート管継手88は、接続作業の施工性が悪いという問題を有していた。 【0014】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、スパナやレンチ等の工具を用いることなく施工性良く接続作業を行うことができるコルゲート管継手を提供することを目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、本発明の第1態様のコルゲート管継手は、蛇腹状の環状凹凸が外面に形成されたコルゲート管用の継手であって; コルゲート管端部の挿入される内孔を有するケーシングと、 該ケーシング内孔内に配置された、コルゲート管外面の環状凹部に差し込まれる爪を有するリテーナと、 上記ケーシングと連結された、他の配管との接続部を有する継手ボディと、 コルゲート管と継手ボディとの間をシールするシール手段と、 を具備し、 上記リテーナが、上記コルゲート管外面の環状凸部の通過を許す開位置と、リテーナ爪がコルゲート管外面の環状凹部に差し込まれてコルゲート管を固定する閉位置との間で変位可能であり、 上記リテーナを各々の位置でロックするロック手段が設けられており、 該ロック手段が上記ケーシング又は継手ボディの外面にスライド式に設けられていることを特徴とする。 【0016】従来のコルゲート管継手は、接続作業中にリテーナを動かす際に、リテーナがコルゲート管先端を潰す構造であるので、大きな駆動力を必要とする。そのため、スパナやレンチ等の工具が必要となり、接続作業の施工性が悪く、特に、狭い場所等においては接続作業がやりにくい。本発明では、ロック手段をワンタッチ式にスライドさせることにより、リテーナが開位置又は閉位置にロックされる構造としたので、大きな締め付け力は要らず、工具は不要である。そのため、狭い場所等であっても施工性良く接続作業を行うことができる。 【0017】本発明の第1態様のコルゲート管継手は、上記リテーナを閉位置方向に付勢するリテーナ用の付勢手段を備える構造とすることが好ましい。この場合、リテーナが開位置にロックされている際に、ロック手段をスライドさせて非ロック位置とするだけで、リテーナは付勢手段により自動的に開位置から閉位置に変位することができる。なお、付勢手段がリテーナを付勢する方向はリテーナを閉位置とする(コルゲート管を固定する)方向であるので、安全な方向である。 【0018】本発明の第1態様のコルゲート管継手においては、上記リテーナが軸直角方向にスライドする複数の部材からなり、 該複数の部材の各々に上記爪が形成されており、 閉位置において各部材の爪がコルゲート管外面の環状凹部に軸対称に差し込まれてコルゲート管を固定することができる。この場合、各リテーナ部材の爪がコルゲート管外面の環状凹部を軸対称に挟むため、コルゲート管が倒れることなく安定して固定される。 【0019】又、本発明の第1態様のコルゲート管継手においては、上記リテーナ各部材の端部に軸方向に延びるロック突部が形成されているとともに、 ケーシング外周を軸方向にスライドするスライドリングが設けられており、 該スライドリングが上記各ロック突部に嵌まって該各ロック突部を固定する構造とすることもできる。この場合、スライドリングを軸方向にスライドさせたのち、スライドリングが上記各ロック突部を固定するだけで、リテーナの固定が行われる。 【0020】本発明の第1態様のコルゲート管継手は、上記スライドリングを備える場合には、スライドリングを上記各ロック突部の固定位置方向に付勢するスライドリング用の付勢手段を備えることが好ましい。この場合、上記スライドリング用の付勢手段がスライドリングを上記各ロック突部の固定位置方向に付勢するので、スライドリングがロック突部から不用意に外れるのが防止される。 【0021】又、本発明の第1態様のコルゲート管継手は、上記ロック手段のロック解除防止部材をさらに具備することが好ましい。この場合、使用者の手がロック手段に当たる等の衝撃によってもロック手段が不用意に解除されるのを防止できる。 【0022】本発明の第2態様のコルゲート管継手は、蛇腹状の環状凹凸が外面に形成されたコルゲート管用の継手であって; コルゲート管端部の挿入される内孔を有するケーシングと、 該ケーシング内孔内に挿入されたコルゲート管外面を保持して抜け止めする抜け止め手段と、 上記ケーシング内孔内に挿入されたコルゲート管の端部に当接するシール部材を含むシール手段と、 を具備し、 該シール手段が、挿入されたコルゲート管の端部に向けて上記シール部材を付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。コルゲート管は、ケーシング内孔内において抜け止め手段により抜け止めされる。この状態で、コルゲート管端部はシール手段によりシールされる。シール手段は、付勢手段によりコルゲート管端部に向けて付勢されているため、スパナやレンチ等の工具を用いて強固に締め付けなくとも、充分なシール機能が確保される。 【0023】本発明の第2態様のコルゲート管継手においては、上記シール手段が、 上記ケーシングに密封的に、且つ、軸方向に摺動自在なガイドと、 該ガイドに保持された、コルゲート管の端部に当接するパッキンと、 上記ガイドをコルゲート管の端部に向けて付勢する付勢手段と、 からなることとできる。さらに、本発明の第2態様のコルゲート管継手においては、上記ケーシングに挿入されたコルゲート管が、上記シール部材を押圧した状態で上記抜け止め手段により抜け止め保持されることとできる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明での上下左右方向は図1及び図2の上下左右方向を示すものとする。図1は、本実施例のコルゲート管継手の接続状態を示す断面図である。図2は、図1のコルゲート管継手の仮挿入状態を示す断面図である。図3は、図1の継手ボディの形状を個別に示す図であって、(A)は平面図、(B)は側面図である。図4は、図1のリテーナの詳細を示す斜視図であって、(A)は、リテーナが開位置にある状態を示す図であり、(B)は、リテーナが閉位置にある状態を示す図である。図5は、図1の継手ボディへのリテーナの取り付けを説明するための図であって、(A)は、リテーナが開位置にある状態を示す底面図であり、(B)は、リテーナが閉位置にある状態を示す底面図であり、(C)は、(A)のC−C断面図である。 【0025】このコルゲート管継手10は継手ボディ11を備えている。継手ボディ11は真ちゅう製の筒状体である。継手ボディ11の外周面は、図3に最も分かり易く示すように、軸方向上側から順に、上おねじ11a、中外周面11b、六角外周面11c及び下おねじ11dに大別される。上おねじ11aは中外周面11bより小径であり、後述するケーシング20の内周面に切られためねじ21と螺合する。この上おねじ11aには、切り欠き部11eが軸直角方向(半径方向)に貫通して形成されている。この切り欠き部11eには、後述するリテーナ12がセットされる。中外周面11bは円筒面である。六角外周面11cは横断面が六角形状である。下おねじ11dは鋼管のチー(図11の符号82a)に螺合する。 【0026】継手ボディ11は、軸方向に沿った貫通孔13を有する。この貫通孔13は、段付きの円筒孔であって、軸方向上側から順に径の異なる内孔A〜D部13a〜13dに大別される。内孔A部13aは継手ボディ11の上端側に開口している。内孔B部13bは内孔A部13aよりも小径に形成されている。内孔B部13bと内孔C部13cの境界部分には段部13eが形成されている。さらに、内孔C部13cは内孔B部13bよりも小径に形成されている。同内孔C部内周面には、半径方向内側に張り出した環状突部13fが形成されている。内孔D部13dは内孔C部13cより小径に形成されており、継手ボディ11の下端側に開口している。内孔D部13dにはOリング溝13gが形成されている。 【0027】継手ボディ11の貫通孔13内には、図1、図2あるいは図5(C)に示すように、真ちゅう製のガイド15が配置されている。このガイド15は、基部15c及びフランジ部15aを有するフランジ付き筒状体である。フランジ部15aは、基部15cの上端部に形成されている。フランジ部15aの外径は、継手ボディ11の内孔B部13bの内径より若干小さい。一方、基部15cの外径は、継手ボディ11の内孔D部13dの内径より若干小さい。ガイド15は、フランジ部15aの下面が継手ボディ11の段部13eに当たることにより、下側への移動が規制される。 【0028】ガイド15のフランジ部15aの上端面には、Oリング溝15dが彫り込まれるように形成されている。このOリング溝15dには、Oリング16が嵌め込まれている。同Oリング16により、コルゲート管Tとガイド15の間、ひいてはコルゲート管Tと継手ボディ11の間がシールされる。なお、ゴムパッキン等を代用しても同様のシール性を得ることができる。 【0029】継手ボディ11の貫通孔13内の環状突部13fと、ガイド15のフランジ部15a間には、コイルばね17が配置されている。コイルばね17上端は、ガイド15のフランジ部15a下面に当接している。一方、コイルばね17下端は、継手ボディ11の環状段部13f上面に当接している。図5(C)等に示されるように、同コイルばね17はガイド15を上方に向けて付勢している。 【0030】継手ボディ11の内孔D部13dのOリング溝13gには、Oリング18が嵌め込まれている。このOリング18により、内孔D部13dの内周面とガイド15の基部15c外周面間がシールされる。 【0031】この継手ボディ11の上部には、真ちゅう製のケーシング20が取り付けられている。ケーシング20は、コルゲート管Tを挿入する貫通孔を備えた筒状体である。このケーシング20の下端側の内周面には、継手ボディ11の上おねじ11aに螺合するめねじ21が切られている。一方、ケーシング20の外周面には、外側に張り出した環状突起20bが形成されている。 【0032】ケーシング20外面には、環状突起20bより下側において、真ちゅう製のスライドリング22が嵌められている。スライドリング22は、軸方向に沿い摺動可能である。このスライドリング22の下端側内周面は、内段部22bが彫り込まれている。この内段部22b内には、コルゲート管接続時(図1の状態)に後述するリテーナ12のロック突部A6、B6が係合する。 【0033】ケーシング20外周面には、環状突起20bとスライドリング22間でコイルばね23が嵌められている。同コイルばね23の上端は、ケーシング20の環状突起20bの下端面20dに当接している。一方、コイルばね23の下端は、スライドリング22の上端面に当接している。図5(C)等に示されるように、コイルばね23はスライドリング22を下方に向けて付勢している。 【0034】上記継手ボディ11及びケーシング20間には、リテーナ12が介装されている。リテーナ12は、図4に最も分かり易く示すように、ステンレス鋼板製のリテーナ部材12A,12Bからなる。リテーナ部材12AはリングA1を中心に形成された部材である。このリングA1の内周縁の一部は、コルゲート管Tの外面の環状凹部T1に差し込まれる爪A4となっている。同リングA1の外周縁には、互いに平行な一対の突片A2と、これらの突片A2の反対側に位置する突片A3が一体に形成されている。 【0035】突片A2は、リングA1の外周縁のある部位からリングA1の半径方向外側に向けて延びている。同突片A2の先端には、継手ボディ側(図の下側)に折れた折り曲げ部A5が設けられている。一方、もう一つの突片A3は、リングA1の外周縁における、上記突片A2と反対側の部位から半径方向外側に向けて延びている。同突片A3の先端には、ケーシング側(図の上側)に折れたロック突部A6が設けられている。 【0036】リテーナ部材12BはリングB1を中心に形成された部材である。このリングB1の内周縁の一部は、コルゲート管Tの凹部T1(図1参照)に差し込まれる爪B4(図4(B)参照)となっている。同リングB1の外周縁には、互いに反対側に位置する突片B2と突片B3が設けられている。リテーナ部材12BのリングB1の内外径と、リテーナ部材12AのリングA1の内外径とは同じ寸法である。 【0037】突片B2は、リングB1の外周縁のある部位からリングB1の半径方向外側に向けて延びている。同突片B2の先端には、継手ボディ側(図の下側)に折れた折り曲げ部B5が設けられている。同折り曲げ部B5は、リテーナ部材12Aのロック突部A6よりも幅広に形成されている。一方、もう一つの突片B3は、リングB1の外周縁における、突片B2と反対側の部位から半径方向外側に向けて延びている。同突片B3の先端には、ケーシング側(図の上側)に折れたロック突部B6が設けられている。同ロック突部B6は、リテーナ部材12Aの一対の突片A2間に形成された隙間よりも若干幅が狭く形成されている。 【0038】このリテーナ12は、図1及び図2に示すように、継手ボディ11の切り欠き部11eに置かれている。ここで、各リテーナ部材12A,12Bの折り曲げ部A5,B5と、継手ボディ11の中外周面11b間には、ゴム等からなる弾性材19が介在している。弾性材19は、継手ボディ11の中外周面11bに嵌め込まれている。弾性材19は、折り曲げ部A5を左側に付勢するとともに、折り曲げ部B6を右側に付勢するようになっている。つまり、リテーナ部材12Aが左側にスライドし、スライド部材12Bが右側にスライドする方向に付勢し、各リテーナ部材12A,12Bの爪A4,B4がコルゲート管Tの凹部T1を軸対称に挟むための力を得るようになっている。 【0039】さらに、継手ボディ11の内孔A部13aにおいて、リテーナ12の上にはカラー14が配置されている。このカラー14は、リング状の真ちゅう製部材である。カラー14の外径は、内孔A部13aの内径より若干小さい。 【0040】次に、リテーナ12の継手ボディ11に対する組立状態について説明する。本実施例では、継手ボディ11の切り欠き部11eにリテーナ部材12Bが置かれている。このとき、リテーナ部材12Bの折り曲げ部B5が継手ボディ側に延び、リテーナ部材12Bのロック突部B6がケーシング側に延びる。リテーナ部材12Bの上には、リテーナ部材12Aが置かれている。このとき、リテーナ部材12Bのロック突部B6は、リテーナ部材12Aの一対の突片A2間の隙間に挟まる。また、リテーナ部材12Aの一対の折り曲げ部A5は、継手ボディ側に延びる。さらに、リテーナ部材12Aの突片A3は、リテーナ部材12Bの突片B2の上に重なり、リテーナ部材12Aのロック突部A6がケーシング側に延びる。 【0041】各リテーナ部材12A,12Bは、互いに反対側にスライドして、リテーナ12は図4(A)等に示す開位置あるいは図4(B)等に示す閉位置となる。図4(A)あるいは図2に示す状態(開位置)では、各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1が同心状態であり、両リングA1、B1の孔は重なり合って開いている。この状態では、コルゲート管Tの環状凸部T2を両リングA1,B1内側に挿通可能である。したがって、コルゲート管Tの先端を継手ボディ11内に挿入することができる。一方、図4(B)あるいは図1に示す状態(閉位置)では、リテーナ12の各リテーナ部材12A,12Bが互いに反対側にスライドしている。このときは、各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1の同心状態が解除され、両リングA1,B1の孔はずれて閉じられる。この状態では、コルゲート管Tの環状凸部T2を両リングA1,B1内側に挿通不能である。 【0042】同心状態にある各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1の孔にコルゲート管Tの凸部T2を通過させた後、リテーナ12が閉位置となるまで各リテーナ部材12A,12Bを反対側にスライドさせると、図1に示すように、各リテーナ部材12A,12Bの爪A4,B4がコルゲート管Tの凹部T1に差し込まれて、同コルゲート管Tを軸対称に挟む。したがって、コルゲート管Tを倒すことなく固定することができる。 【0043】次に、上記の構成を有するコルゲート管継手10の作用について説明する。まず、接続前の状態では、図2に示すように、各リテーナ部材12A,12Bのロック突部A6,B6の内側にスライドリング22が嵌まって、ロック突部A6,B6は非ロック位置(開位置)となっている。このとき、各リテーナ部材12A,12Bの継手ボディ11側の折り曲げ部A5,B5は、継手ボディ11の中外周面11b側に寄せられており、弾性材19が潰れている。そして、リテーナ12は、図4(A)に示すような開位置にあり、各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1が同心状態となっている。このため、図2に示すように、コルゲート管T先端の凸部T2を継手ボディ11内に挿入することができる。 【0044】コルゲート管Tを継手ボディ11内に差し込むと、コルゲート管T先端の凸部T2が各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1を通過してOリング16に当たる。同Oリング16は、上述のように、コルゲート管Tとガイド15の間をシールする。 【0045】ところで、接続前においては、コイルばね17がガイド15を上側に押し上げているので、ガイド15のフランジ部15a下面が継手ボディ11の段部13eから浮いている。このため、コルゲート管Tの先端からガイド15に下向きに力が加わると、ガイド15がコイルばね17を縮めつつ押し下げられる。ガイド15は、最後にはフランジ部15aの下面が上記段部13eに当たって止まる。 【0046】このとき、図4(A)に示すように、各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1が同心状態にあり、また図1に示すように、同リングA1,B1とコルゲート管Tの凹部T1とが同じ高さに位置している。ここで、スライドリング22を上側へスライドさせると、弾性材19はリテーナ部材12Aの折り曲げ部A5を左側に押すとともに、リテーナ部材12Bの折り曲げ部B5を右側に押す。このため、上記折り曲げ部A5が左側に移動し、上記折り曲げ部B5は右側に移動する。 【0047】これにより、リテーナ部材12Aが左側にスライドし、リテーナ部材12Bが右側にスライドして、各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1の同心状態が解除され、図4(B)の閉位置となる。そして、各リテーナ部材12A,12Bの爪A4,B4が、図1に示すように、コルゲート管Tの凹部T1を軸対称に挟み、コルゲート管Tを倒すことなく安定して固定する。 【0048】コルゲート管Tの固定後も、弾性材19はリテーナ部材12Aの折り曲げ部A5を左側に押圧するとともに、リテーナ部材12Bの折り曲げ部B5を右側に押圧する。このため、コルゲート管Tの固定後の作業中に、コルゲート管Tが不用意に抜けることはない。 【0049】次いで、スライドリング22を放すと、図5(C)あるいは図1に示すように、コイルばね23の弾性力によりスライドリング22が押し下がる。スライドリング22が下がると、図1に示すように、スライドリング22の内段部22bが各リテーナ部材12A,12Bのロック突部A6,B6の外側に嵌まる。これで、ロック突部A6,B6がロック位置となり、各リテーナ部材12A,12Bが閉位置に固定される。このため、本実施例では、各リテーナ部材12A,12Bの不用意なロック解除を防止することができる。このように、本発明によれば、スパナやレンチ等の工具を用いることなく、狭い場所等であっても施工性良く接続作業を行うことができる。 【0050】上述のようにして接続したコルゲート管Tを本継手10から抜き取りたい場合は、まずスライドリング22を上にスライドさせると、同スライドリング22が各リテーナ部材12A,12Bのロック突部A6,B6から外れて、各リテーナ部材12A,12Bのロックを解除する。この後、各リテーナ部材12A,12Bの折り曲げ部A5,B5を指で摘んで、コイルばね23を潰しながら各リテーナ部材12A,12Bを互いに逆方向にスライドさせる。 【0051】すなわち、図2に示す状態から各リテーナ部材12A,12Bの折り曲げ部A5,B5を指で摘むと、同折り曲げ部A5、B5が弾性材19を押圧して潰すこととなる。このとき、図4(A)に示すように、各リテーナ部材12A,12BのリングA1,B1が同心状態となる。その結果、各リテーナ部材12A,12Bの爪A4,B4がコルゲート管Tの凹部T1から外れ、同管Tを自由に抜き取ることができる。 【0052】ここで、コルゲート管は、継手着脱時に潰されたり、傷付いたりしなくて済むので、再度コルゲート管を加工することなく再施工できる。なお、コルゲート管先端のバリ等を除去する程度は加工が必要となる場合もある。 【0053】次に、スライドリング22が各リテーナ部材12A,12Bのロック突部A6,B6を不用意にロック解除するのを防止する部材とその方法について図6及び図7に基づき説明する。図6は、ロック解除するのを防止する部材としてリング部材を用いた例を示す説明図である。図7は、ロック解除するのを防止する部材としてカバーを用いた例を示す説明図である。なお、これら図6及び図7においては、図1と同一部材は同符号を付すこととする。 【0054】図6に示す継手は、リング部材30をさらに備えている。このリング部材30は、ループの一部が切り欠かれている。この切り欠き先端部は鋭利になっている。リング部材30は、コルゲート管Tの接続作業後に、ケーシング20の環状突起20dとコイルばね23の上端との間に嵌め込まれる。この際、リング部材30は、切り欠き先端部から嵌め込むようにする。リング部材30を嵌めることにより、コイルばね23はさらに縮まるので、スライドリング22を押し下げる力が強まる。このため、スライドリング22による各リテーナ部材12A,12Bのロック突部A6,B6のロック状態をより堅固にできる。 【0055】一方、図7に示す継手は、伸縮自在な蛇腹状のカバー40をさらに備えている。このカバー40は、コルゲート管継手10の上端側外周面を覆うように取り付けられている。このカバー40は、接続作業前は縮んだ状態にしておく。そして、接続完了後に伸ばして、継手10の外側を全体に亘って覆うようにする。これにより、スライドリング22や各リテーナ部材12A,12Bのロック突部A6,B6が外部に露出しないので、使用者の手等が触れて不用意なロック解除が生じるのを防止することができる。なお、カバー40を設けた場合は、継手10に塵埃等がかみ込んだり、水等が付着するのを防ぐ効果もある。 【0056】 【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれば、スパナやレンチ等の工具を用いることなく狭い場所等であっても施工性良く接続作業を行うことができる。コルゲート管継手にリテーナを閉位置方向に付勢する付勢手段を備えた場合には、ロック手段をスライドさせるだけで、リテーナを自動的に開位置から閉位置に変位させることができる。コルゲート管継手にロック手段のロック解除防止部材をさらに具備する場合には、使用者の手がロック手段に当たる等によってロック手段が不用意にロック解除するのを防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000220262 【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社 【識別番号】000005083 【氏名又は名称】日立金属株式会社 【識別番号】000106298 【氏名又は名称】サンコー瓦斯精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月18日(1999.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100413 【弁理士】 【氏名又は名称】渡部 温
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| 【公開番号】 |
特開2001−116176(P2001−116176A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−295550 |
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