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【発明の名称】 管軸及び回転ズレ防止型サドル付き分水栓
【発明者】 【氏名】関 隆幸

【要約】 【課題】従来のサドル付き分水栓は、包持する配水管に回動方向の力や横ズレ方向の力が働いた場合に、配水管を包持するサドル枠内周面が配水管の外表面を滑動してサドルが包持する配水管への締め付け状態が不完全になってしまうといった問題がある。

【解決手段】包持する管体Aの外周表面に当接するサドル枠内周面21、31の一部もしくは全部に、細粒材を散布固着61させた防滑面を形成し、或いは、細粒材を散布固着61させた耐水サンドペーパーをサドル枠内周面の所定部位に張り付けるように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】包持する管体の外周表面に当接するサドル枠内周面の一部もしくは全部に、細粒材を散布固着させた防滑面を形成したことを特徴とする管軸及び回転ズレ防止型サドル付き分水栓【請求項2】細粒材を散布固着させた耐水サンドペーパーをサドル枠内周面の所定部位に張り付けることにより、防滑面を形成するようにした請求項1記載の管軸及び回転ズレ防止型サドル付き分水栓【請求項3】細粒材を表裏両面に散布固着させた耐水サンドペーパーをサドル枠内周面と包持する管体の外周表面の間に介在させてサドル締着することにより、防滑面を形成するようにした請求項1記載の管軸及び回転ズレ防止型サドル付き分水栓
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水道配水管からの分水に用いる分水栓で、下部に配水管を包持するサドル枠を取付けたサドル付き分水栓に関し、特に、包持する配水管に回動方向の力や横ズレ方向の力が働いた場合に、配水管を包持するサドル枠内周面が配水管の外表面を滑動してサドルが包持する配水管への締め付け状態が不完全になってしまうことを防止し、サドルの包持締め付け力を確実にできる管軸及び回転ズレ防止型サドル付き分水栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のサドル付き分水栓において、サドルが包持する管体の外周表面がサドル枠内で滑動してしまうことを防止する手段としては、細粒材を塗料に混入して包持当接面に塗布する方法が行われてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方法によると塗料と細粒材の比重や質量差によって表面側に塗料が浮き上がり、包持管の当接面が塗料によって被覆されてしまう結果となってしまう。
【0004】そのため、鋳鉄管のような硬質管を包持管とする場合には、或る程度の効果を得ることができるが、合成樹脂被覆管のような外表面が滑らかな包持管の場合には、防滑効果を得ることができない。
【0005】サドル付き分水栓は、サドル枠によって栓下に配水管を包持締め付けした後、配水管に分水孔を穿設して分水を行うが、分水孔の接合部はガスケットによって漏水を防止するだけの構造になっているため、包持された配水管に回動方向の力や横ズレ方向の力が働いた場合に、包持管がサドル枠内で滑動すると分水孔の接合部がずれて漏水が発生する問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した問題に対応しようとするものであり、包持する管体の外周表面に当接するサドル枠内周面の一部もしくは全部に、細粒材を散布固着させた防滑面を形成して、包持された配水管に回動方向の力や横ズレ方向の力が働いても包持管がサドル枠内で滑動することがないようにした。
【0007】また、細粒材を散布固着させた防滑面を簡易に形成するために、既製の耐水サンドペーパーをサドル枠内周面の所定部位に張り付けたり、細粒材を表裏両面に散布固着させた耐水サンドペーパーをサドル枠内周面と包持する管体の外周表面の間に介在させてサドル締着することにより、接着剤を用いる面倒な作業を行うことなく防滑面を形成できるようにした。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。1は分水栓本体で、下部には配水本管Aを挟着包持するサドルの上部包持体2と配水本管の下側に挿し回わされ、上部包持体2と両側で着合してサドル枠を構成し配水本管を挟着包持する下部包持体3とからなっている。
【0009】上部包持体2の上部は分水栓本体1となっており、配水本管Aの上側腹部に穿孔される分水通孔5からの分水は通水口11から弁室12に至り、弁室12内に格納された球弁13の回動操作による通水路15の開閉によって分水支管への通水が行われるようになっている。14は球弁回動軸で、操作杆(図示しない)を嵌合して球弁13を回動するようになっている。
【0010】弁室12の上部は開放口16となっており、常時はキャップ17によって閉栓されているが、分水栓設置時にはこれを外して球弁13を開放状態にすれば、分水栓上部開放口16から球弁孔18、通水口11を通じて垂直方向に配水本管の上側腹部に至る穿孔機挿入孔が開通するので、そこに穿孔機を挿入して分水通孔5を穿設するものである。
【0011】分水通孔5と分水栓本体1との接合部は、ガスケット19によって密着されて設置されているが、包持する配水管に地盤変動等により回転方向の力や横ズレ方向の力が働いた場合、配水本管のサドルによる挟着包持が確実でなければ、すぐに通孔5とガスケット19にズレが生じ漏水につながるものである。
【0012】先ず、第1の実施例として、下部包持体3の配水本管の下側腹部外周表面に当接する内周面31にエポキシ又はナイロン等の樹脂塗装32を行い、その上部に接着剤を塗布して乾燥前に細砂などの細粒材を散布固着させて防滑面を構成する。
【0013】必要があれば上部包持体2の内周面21にも同様にして防滑面を構成するが、下部包持体内周面31だけで充分防滑効果が得られる場合には、上部包持体2の内周面21には防滑面を構成しない。この方法は確実であるが作業的に複雑であり、面倒である。
【0014】第2の実施例は、既製の耐水サンドペーパー6の裏面62に接着剤を塗布して、これを下部包持体3の内周面31、上部包持体2の内周面21に張り付けて防滑面を構成するものであるが、必ずしも内周面31、内周面21の全面に張り付ける必要はなく、部分的に効果的な所定部位に張り付けても良い。
【0015】第3の実施例は、既製の耐水サンドペーパー6をサンド固着面61を表側にして2つ折りにし、表裏両面がサンド固着面61になるようにすると共に、包持体内周面側の端部63を切欠して裏面62を露出させ、その部分をシール材等64により包持体内周面に固定する。
【0016】次いで、表裏両面がサンド固着面61となっている耐水サンドペーパー6を介在させたまま配水本管を挟着包持させ、上部包持体2と下部包持体3とを両側で着合してボルト4とナット41により締め付け固定する。
【0017】表裏両面がサンド固着面61となっている耐水サンドペーパー6の介在部位が、内周面の全面である必要はなく、部分的に効果的な所定部位であっても良いことは実施例2と同様である。
【0018】本発明は以上のように構成したので、細粒材やサンドペーパーの細砂の尖頭部が直接包持管の外表面にくい込み、ズレ方向や回動方向への滑動を阻止し、配水管を確実に挟着包持できる。
【0019】また、両面サンドペーパーを包持管の外表面と包持体内周面間に介在させる場合には、包持体内周面への面倒な防滑加工を行うことなく、挟着により両側の面に防滑効果が発生してズレ方向や回動方向への滑動を阻止できる。
【出願人】 【識別番号】000201593
【氏名又は名称】前澤給装工業株式会社
【出願日】 平成11年10月4日(1999.10.4)
【代理人】 【識別番号】100073623
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 幸吉
【公開番号】 特開2001−108177(P2001−108177A)
【公開日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【出願番号】 特願平11−282621