| 【発明の名称】 |
管継手の立て管接続構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】小島 徳厚
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| 【要約】 |
【課題】管継手と立て管との接続の際、ボルトまたは取付フランジを落すことなく、容易な作業を行なうことのできる管継手の立て管接続構造を提供すること。
【解決手段】下部立て管1の上部に裏面5c側から挿通するボルト11を仮止めした取付フランジ5を装着する。取付フランジ5を挿通したボルト11には、取付フランジ5のおもて面5d側で、ボルト11の軸部11bを圧接するように形成したボルト圧接リング14が装着されていてボルト11の抜け止めを行ない、全てのボルト11を仮止めした取付フランジ5を、管継手のフランジ部の上方でナットを締め付けることによって管継手に締結して、管継手と下部立て管とを接続する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 管継手の一端にフランジ部が形成され、前記フランジ部と、立て管に装着する取付フランジと、を締結手段により締結することによって、管継手と立て管とを接続する管継手の立て管接続構造であって、前記締結手段が、前記取付フランジ裏面側から挿通されるボルトと、前記管継手のフランジ部側に配設するナットと、を有し、前記ボルトが、頭部と軸部とを有して形成されるとともに、前記取付フランジに抜け止め防止手段を介して仮止めされ、前記取付フランジの裏面には、前記取付フランジに挿通するボルトの頭部付近に、前記ボルトの頭部の当接面の回転を規制する廻り止め手段が配設されることを特徴とする管継手の立て管接続構造。 【請求項2】 前記抜け止め防止手段が、前記取付フランジのおもて面側で前記ボルトの軸部を圧接するボルト圧接リングであることを特徴とする請求項1記載の管継手の立て管接続構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、主に、集合住宅等で設置される排水立て管を管継手で接続する管継手の立て管接続構造に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、集合住宅等においては、各階から排出される汚水や雑排水は横枝管から立て管に運ばれ、立て管から下方に流下されて下水に流される。立て管は各階から配管された横枝管を接続するために、通常では各階毎に設置された管継手によって最下階から最上階まで接続される。管継手と立て管あるいは横枝管との接続は、立て管あるいは横枝管を管継手に挿入した後、管の先端部に装着する取付フランジを、管継手に形成されるフランジ部と締結することによって行なわれるいわゆる可とう継手形式と呼ばれるものが普及している。また、横枝管は各階のスラブ上を走行するように配管するため、管継手は横枝管継手口をスラブ上に配置させて、管継手本体をスラブに形成された開口部を挿通するように配置している。 【0003】このような建造物における従来の管継手の管接続構造では、図7に示すとおり、管継手10は下端部にフランジ部10aを形成したものが一般的に使用され、下部立て管1には、パッキン3と取付フランジ21とが仮装着される。また、管継手10のフランジ部10aと取付フランジ21とはいずれも数カ所にボルト22を挿通するための孔が形成され、管継手10のフランジ部10aと取付フランジ21とをボルト22とナット23で締結することによって、取付フランジ21がパッキン3を管継手10側に押圧して下部立て管1と管継手10とを接続していた。なお、取付フランジ21の立て管1への仮装着は、例えば、端部にファスナ付のバンド24を立て管1に巻回させて取付フランジ21を支持するように行なわれていた。 【0004】この施工の際、管継手10がスラブS直上至近位置に配置される場合には、一般に作業者は、取付フランジ21と管継手10のフランジ部10aとの位置合わせを行なった後、取付フランジ21を落下させないように手で支えながら、取付フランジ21の下方からボルト22を挿入して管継手10のフランジ部10aの上方でナット23を締め付けていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の管継手の立て管接続構造は、上述のような条件下では、下部立て管1に仮装着した取付フランジ21の下方からボルト22を挿入するように構成されているため、作業者が手探り状態で、取付フランジ21のボルト挿通孔21aにボルト22を挿入しなければならない。そのため、作業性が悪くボルト22を落したり、取付フランジ21をも落したりすることがある。特に、一旦、立て管1に挿通した取付フランジ21をスラブSより下方に落すと、取外しできないので、階下の位置から取付フランジ21を持って上がることができず、取付フランジ21を立て管1に通したままの状態で脚立等を使って、元の位置に戻す作業をしなければならない。また、ナット23を締結する際に、ボルト22とナット23のねじ部の係合がきつかったり、また、ごみ等が付着しているとナット23とボルト22が共廻りして取付フランジ21の下方に位置するボルト22の頭部を手で押えていなければならず、作業性が悪かった。しかも作業性が悪いと、通常3本以上で締結するボルト締め付けの際に、片締めが起こって管継手10と立て管1との接続不良を発生させることがあった。 【0006】この発明は、上述の課題を解決するものであり、ボルトや取付フランジを落すことを防止するとともに、ボルトとナットの締結を極めて容易に行なうことによって作業性を向上ししかも確実に締結できる管継手の管接続構造を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明にかかわる管継手の立て管接続構造では、上記の課題を解決するために、以下のように構成するものである。即ち、管継手の一端にフランジ部が形成され、前記フランジ部と、立て管に装着する取付フランジと、を締結手段により締結することによって、管継手と立て管とを接続する管継手の立て管接続構造であって、前記締結手段が、前記取付フランジ裏面側から挿通されるボルトと、前記管継手のフランジ部側に配設するナットと、を有し、前記ボルトが、頭部と軸部とを有して形成されるとともに、前記取付フランジに抜け止め防止手段を介して仮止めされ、前記取付フランジの裏面には、前記取付フランジに挿通するボルトの頭部付近に、前記ボルトの頭部の当接面の回転を規制する廻り止め手段が配設されることを特徴とするものである。 【0008】また好ましくは、前記抜け止め防止手段が、前記取付フランジのおもて面側で、前記ボルトの軸部を圧接するボルト圧接リングであることを特徴とするものであればよい。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の管継手の管接続構造は、管継手と立て管との接続作業を行なう際の作業性を向上するものであり、図1〜2に示すように、取付フランジの下方からボルトを挿入する作業において適応できるようにするものである。 【0010】この形態では、管継手10と下部立て管1とを接続する前に、スラブSの開口部SAを挿通して設置された下部立て管1の先端部に、パッキン3と取付フランジ5を仮装着している。取付フランジ5は、図3に示すように、平面方向に複数個(本形態では3個)の凸部5aを有して略円環状に形成し、各凸部5aにボルト挿通孔5bを形成している。取付フランジ5の仮装着は、例えば、従来と同様に、一旦、下部立て管1にファスナで止着するバンドを巻回し取付フランジ5をバンドの上面に支持するように行なわれる。 【0011】下部立て管1の上方には、管継手10が下部立て管1の先端部に挿入することによって仮配置されている。管継手10には、取付フランジ5の各凸部5aに対向する位置にそれぞれ凸部10bを有したフランジ部10aが形成され、取付フランジ5の裏面5c側にそれぞれ頭部11aを配置するボルト11を、管継手10のフランジ部10aの上方でナット12でボルト11の軸部11bを締結できるように構成されている。この際、全てのボルト11は取付フランジ5から抜け落ちることのないように、取付フランジ5に仮止めされている。 【0012】なお、ここで説明する取付フランジ5の裏面とは、図1中の取付フランジの下面側をいい、おもて面とは取付フランジの上面側つまり管継手10のフランジ面10aに対向する面を言うものとする。 【0013】3か所に挿通されるボルト11の取付フランジ5への仮止めは、図2に示すように、取付フランジ5に挿通したボルト11の軸部11bに、取付フランジ5のおもて面5d側でボルト圧接リング14を取り付けることによって行なわれている。ここで使用されるボルト圧接リング14は、一般的にプッシュナットと呼ばれ、薄板円板状に形成され、中央部にボルト11の軸部が挿通する孔が形成されている。孔の径はボルト11の軸部より小径に形成され、放射線方向に複数の切れ目が形成されている。このボルト圧接リング14をボルト11に挿通すると、ボルト圧接リング14が可撓性を有して孔の切れ目から内縁部がボルト11の軸部11bに沿って密着するように屈曲する。これによって、すべてのボルト11は取付フランジ5に仮止めされる。 【0014】なお、取付フランジ5に仮止めされるボルト11は、管継手10との締結の際、管継手10のフランジ部10aに形成されたボルト11の挿通孔に対して遊びがあることが望ましく、そのために、ボルト圧接リング14のボルト11への仮止め位置は、ボルト11の頭部11aと取付フランジ5下面との間に隙間を有するように装着するのがよい。これによって、ボルト11は取付フランジ5に固着されることなく、取付フランジ5のボルト11挿通孔に対して僅かに移動させることができる。 【0015】一方、取付フランジ5の裏面5c側には、図3に示すように、仮止めするボルト11の頭部11a付近に、円周方向に沿って、取付フランジ5の裏面5c側から下方に突起する廻り止め突起部51が形成され、ボルト11の頭部11aがナット12によって回転すると、ボルト11の頭部11aが廻り止め突起部51の当接面51aに当接し、ボルト11の回転を規制してナット12との共廻りを防止する。廻り止め突起部51の形状は、図中では平面視矩形状に形成されているが、特に限定するものでなく、ボルト11の頭部11aに当接可能な当接面を有して、ボルト11の回転を規制するように形成されていればよい。 【0016】図3中に示す本形態のボルト11は、一般的な六角ボルト11が使用され、ナット12を締め付ける際に、六角ボルト11の頭部11aが突起部51に当接して六角ボルト11の回転を規制する。 【0017】なお、ボルト11を取付フランジ5に仮止めする形態は上記に限らず、例えば、スタッドボルトの頭部を取付フランジ5に一体化したものであってもよい。例えば、取付フランジのボルト挿入孔を雌ねじに代えて、ボルトをねじ込み一体化したり、あるいは取付フランジを鋳造する際、ボルトを鋳ぐるみにして一体化させてもよい。また、上記のボルト圧接リング14に代えて、一般的な六角ナットを使用してもよい。この場合、六角ナットは取付フランジ5と管継手10のフランジ部10aとの間に配置されるため頭部の厚みは薄型のものが望ましい。そしてボルト11を仮止めする。 【0018】さらに、ボルト11は、頭部11aに廻り止め突起部51に当接する当接面51aを有することが必要であり、そのためには、頭部11aが異形に形成されたり、また、軸部11bに対して偏心して形成されてもよい。例えば、図のような六角ボルトでなくT字状に形成したTボルト11Aであってもよい。 【0019】この場合、図4に示すように、取付フランジ5の裏面51側に小円柱状の廻り止め突起部51Aを一体的に形成してもよい。なお、耐火二層管1Aの外径は通常の立て管、例えば鋼管等より大きく形成されるので、耐火二層管1Aを使用しても耐火二層管1Aの外周面に干渉しない位置に、小円柱状の廻り止め突起部を設けることが望ましい。また、小円柱状の廻り止め突起部は円柱状に限るものではなく、角柱状等に形成されていてもよい。また、小円柱状の廻り止め突起部を取付フランジとは別体に設けることもできる。 【0020】さらに、図5〜6に示すように、取付フランジ5の凸部5a辺りの肉圧を薄くするように裏面5c側に段部52あるいは溝部を設けるように形成してもよい。そして、段部52の側部に形成された壁部53が、Tボルト11Aの頭部11aの当接面として形成されTボルト11Aの回転を規制する。 【0021】上記のように、全て(本形態では3本)のボルト11が仮止めされた取付フランジ5は、取付フランジ5を下部立て管1に沿ってパッキン3を上方に押圧しながら上方に移動させると、各ボルト11の先端部をフランジ部10aの上方に同時に突出させる。そして、各ボルト11の先端部にナット12を係合させて締め付ける。3本のボルト11は、ボルト圧接リング14により取付フランジ5に仮止めされているため、抜け落ちるおそれはなく安心してナット12を締め付けることができる。しかも、取付フランジ5を落すこともない。 【0022】また、取付フランジ5の裏面5cには、各ボルト11の頭部11a付近にボルト11の回転を規制する廻り止めが配置されているため、ボルト11とナット12が共廻りすることなく容易な作業を行なえる。しかも、3本のボルト11は同時に管継手10のフランジ部10aから上方に突出しているので、それぞれのボルト11に予めナット12を係合させ、各ナット12を順次締め付けることができるため片締めを起こしにくい。 【0023】 【発明の効果】上記のように、請求項1の発明の管継手の立て管接続構造は、立て管に装着される取付フランジと管継手のフランジ部とを締結する際、ボルトを、ボルトの軸部を上方に突出するように取付フランジに抜け止め手段を介して仮止めして管継手のフランジ部に締結するように構成している。そのため、管継手と立て管とを接続する際、従来のように、取付フランジの裏面側でボルトを手で押さえることなくナットを締め付けることができるため、容易な接続作業を行なうことができ、ボルトを取付フランジから落すことがない。しかも、取付フランジを手で支えることができるため取付フランジをも落すことがない。 【0024】さらに、前記取付フランジには、前記ボルトの頭部付近にボルトの廻り止め手段を配設しているので、ナットで締め付ける際に、ナットとボルトが共廻りをすることがないので、極めて容易に締結作業を行なうことができる。 【0025】請求項2の発明の管継手の立て管接続構造は、取付フランジの裏面側から挿入したボルトに、取付フランジのおもて面側でボルト圧接リングを圧接するようにして、ボルトを取付フランジに仮止めさせている。そのため、複数のボルトが管継手のフランジ部に同時に挿通できるので、請求項1の発明と同様の効果を発揮できるだけでなく、複数のナットを順次締め付けることができ、片締めを起こすことがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390013527 【氏名又は名称】小島 徳厚
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| 【出願日】 |
平成11年10月8日(1999.10.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076473 【弁理士】 【氏名又は名称】飯田 昭夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−108169(P2001−108169A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月20日(2001.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−288830 |
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