トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 可とう管
【発明者】 【氏名】福島 一隆

【氏名】福谷 建一

【要約】 【課題】本発明は、可とう管内を挿通の電気配線ケーブルから生ずる電磁波の遮蔽、又は外部からの電磁波を遮蔽する可とう管である。

【解決手段】本発明は、断面S字状の金属板2を噛合せて、その噛合せ部に特殊パッキン4を嵌挿しながら外周面に凹凸部を形成のメタルチューブの可とう管であって、前記特殊パッキン4は弾性体4aの外周に導電体4bを被覆して形成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 断面S字状の金属板を噛合せて、その噛合せ部に特殊パッキンを嵌挿しながら外周面に凹凸部を形成のメタルチューブの可とう管であって、前記特殊パッキンは、弾性体の外周に導電体を被覆形成してなることを特徴とする可とう管。
【請求項2】 メタルチューブの外周面を樹脂等の弾性部材で被覆することを特徴とする請求項1の可とう管。
【請求項3】 導電体をメタルチューブの外周面の凹凸部に長手方向に密着形成することを特徴とする請求項2の可とう管。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可とう管に関し、より詳細には可とう管内を挿通の電気配線ケーブルから生ずる電磁波の遮蔽、又は外部からの電磁波の遮蔽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属製可とう管であっても、ある程度の電磁遮蔽効果はあるが、近年、コンピュータ関連機器の発達と共に、より遮蔽度の高い可とう管が要求されるようになった。その対策品として種々のものがあるが、その一例を、可とう管の断面と弾性部材の展開図を示す、図6を参照して説明する。可とう管10は、先ず、帯状の金属板2を、断面がS字状に重なり合いながらパッキン(木綿糸等)40を挿入することによって、外周面は凹凸部1aが形成される。
【0003】そして、電磁波を防止するため、良好な導電性の細い銅線を編み目状に織り成した金属編組6をメタルチューブ5に捲き、その外側に、押出成形機(図示略)を介して合成樹脂の弾性部材7を被覆し、金属編組6を弾性部材7と一体に形成するものや、或は、前記において、メタルチューブに合成樹脂等の弾性部材を被覆して、その外周面に金属編組したもの、更には、メタルチューブの金属板を銅製として電磁波を遮蔽する形式のもの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記金属編組或は銅線を捲いて合成樹脂の被膜で構成の可とう管等は、可とう管自体の重量が重くなったり、或は、金属(銅線)編組を施すことによるコストアップ、更には円周方向にねじることが困難であるため複雑な施設方法に対応できないという課題がある。又、メタルチューブが銅製のものは、経済性に乏しく、一般的に使用されていないのが現状である。そこで、本発明は、電磁波の遮蔽性能を発揮し、且つ可撓性を有し、更に、経済性に優れた可とう管を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の可とう管は、断面S字状の金属板を噛合せて、その噛合せ部に特殊パッキンを嵌挿しながら外周面に凹凸部を形成のメタルチューブの可とう管である。そして、特殊パッキンを弾性体の外周に導電体を被覆形成した物を使用することによって、メタルチューブは直線的に連結した状態になり、電流はメタルチューブの螺旋方向ではなく、直線的に、即ち、最短距離に流れる。請求項2の可とう管は、メタルチューブの外周面を樹脂等の弾性部材で被覆してあり、湾曲は勿論、円周方向にねじることができると共に、電磁波の遮蔽効果を発揮する。又、請求項3の可とう管は、導電体をメタルチューブの外周面の凹凸部に長手方向に密着形成してあるので、更に、電磁波の遮蔽効果の向上を図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、従来と同じ作用をなす部品は同じ符号を附す。図1(A)は、可とう管1の断面図、図1(B)は右側面図、図2(A)はA〜A矢視図、図2(B)はB〜B矢視図である。可とう管1は、良く知られた方法で、先ず、例えば、亜鉛メッキ帯状の金属板2を断面が略S字状に形成し、この金属板の他側縁における上向き後側縁部2aに、この金属板2の他側縁における下向きの前側縁部2bを重合し、且つ、特殊パッキン4を圧縮しながら螺旋状に捲いて、外周面に凹凸部1aを形成すると共に、内周部に螺線溝3を形成するメタルチューブ5が形成される。
【0007】また、前記特殊パッキン4は、図1(C)に示すように、紐状の弾性体(ゴム等)4aの外周に、導電体4bを被覆(銅線等による網状に被覆)形成したものである。そのため、金属板2の後側縁部2aと前側縁部2bの間に装着の特殊パッキン4は、前記弾性体4aの弾性(反発力)作用により、導電体4bを介して、金属板2の後側縁部2aの谷部2Xと前側縁部2bの山部2Yが接合(導通)状態になる。尚、前記メタルチューブ5に曲げ作用やねじれ作用がかかっても、前記弾性体4aの弾性(反発力)作用により、金属板2の後側縁部2aの谷部2Xと前側縁部2bの山部2Yは、導電体4bを介して接合(導通)を維持する。従って、前記金属板2によって電磁波を遮蔽することができると共に、特殊パッキン4が螺旋状に巻いてあるので、可とう管を円周方向に容易にねじることができる。
【0008】又、メタルチューブ5には、前記特殊パッキン4による電磁波の遮蔽の他、更にその効果を向上させるために、薄状の導電体8(例えば、樹脂テープに銅箔をコーティングしたものや、銅箔等)を、合成樹脂等の弾性部材7を介して、メタルチューブ5の長手方向に、且つ、メタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成する。尚、導電体8の銅箔等の厚みや材料等は、電磁波の強度に応じて適宜選定すると共に、導電体8として樹脂テープに銅箔をコーティングしたものを使用する場合には、少なくともメタルチューブ5に密着する側が導電性体(銅箔等)を有するものとする。
【0009】又、本実施の形態では、導電体8は薄帯状のもので、メタルチューブ5の外周面に対して、図1(B)に示すように、隙間9を形成し、且つ、長手方向の軸線20に平行して配列の5本で構成するが、この導電体8の本数及び1本の幅は、電磁波の強度等を考慮して構成すればよい。
【0010】このように隙間9を形成して導電体8をメタルチューブ5の外周面に密着形成すると、その隙間9は、樹脂等の弾性被覆がメタルチューブ5の凹部に深く入り込み、可とう管1を軸線20に沿って湾曲させたとき、メタルチューブ5と被覆の密着性を増大する効果を生ずる。尚、導電体8をメタルチューブ5の全外周を覆うように構成してもよいが、この場合には、可とう管を容易に円周方向にねじるようにするために、導電体8の軸線20方向に1本以上の切れ目を形成することが望ましい。
【0011】次に、前記構成の可とう管の製作方法について説明すると、先ず、紐状の弾性体4aの導電体4bを被覆する特殊パッキン4を予め準備する。そして、略S字状の金属板の後側縁部2aと前側縁部2bを重合すると共に、特殊パッキン4を挿入しながらメタルチューブ5を作成する。次に、そのメタルチューブ5を使用して、樹脂押出成形機による導電体8の装着とメタルチューブの外周面を樹脂等の弾性部材で被覆する概念を図3を参照して説明する。
【0012】5本の導電体8は、ニップル15を介してメタルチューブ5の外周に導かれて、メタルチューブ5の長手方向(軸線方向)に沿い、又、図示略の樹脂溶融部で溶解された樹脂は導管16を介してメタルチューブ5の外周に噴出し、ダイ17で内径方向に押圧されて、弾性部材7はメタルチューブの凹凸部1aに深く食い込んで形成される。そこで、メタルチューブ5を引っ張りながら、前記5本の導電体8と溶融樹脂を供給すると、ダイ17で押圧の合成樹脂によって、導電体8はメタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着されながら軸線20方向に形成され、その後、冷却することによって、図1(A)に示す可とう管1となる。
【0013】この可とう管の導電体8は、メタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成されるため、可とう管1を軸線20に沿って湾曲させても、或は、円周方向にねじっても、導電体8は凹凸部1aと共に湾曲、或はねじれるために、破断することなく、従来の可とう管と同様に湾曲させたり、ねじったりすることができると共に、製造方法は簡便であり経済性に富む。
【0014】次に、前記構成の可とう管1を制御箱等に装着したとき、電流の流れについて、ケーブル28を施設の図4を参照して説明する。可とう管1は、コネクタ30を介して制御箱に接続し、金属製のニップル31を制御箱の側板29aに穿設の孔29bにボディパッキン35aを介して挿入し、ロックナット32で締め付ける。次に、切断した可とう管1の端部に、凸状のネジ34aを形成の金属製のターミナルキャップ34を装着し、シールグランド35b及びUスリーブ36を介して袋ナット37で固定する。
【0015】特殊パッキン4は、弾性体4aの弾性(反発力)作用により、金属板2の後側縁部2aの谷部2Xと前側縁部2bの山部2Yが、導電体4bを介して接合(導通)状態になる。また、メタルチューブ5は前記ターミナルキャップ34の凸状のネジ34aと接触状態であるため(A点)、メタルチューブ5はターミナルキャップ34と導通状態であるので、電流の流れは、メタルチューブ5(金属板2)の螺旋方向ではなく、直線的に、即ち、最短距離に流れることが可能になる。又、導電体8もメタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成してあるので、前記ターミナルキャップ34の凸状のネジ34aを介して(A点)、ターミナルキャップ34と導通状態である。尚、前記ターミナルキャップ34は、金属製のニップル31とB点で接触して導通し、更に、このニップル31はC点で制御箱の側板29aに接触し、制御箱はグランド(アース)が施してある。
【0016】以上のように、特殊パッキン4を介してメタルチューブ5は直線的に連結した状態になって制御箱と導通するし、導電体8も同様である。従って、メタルチューブ5と導電体8に生ずる電磁波による電流は、直線的に最短距離で制御箱のグランド線(アース線)を介して地中に流れて、電磁波の遮蔽効果を奏する。
【0017】次に、図5(A)に示す可とう管1Aは、前記導電体8の変更例であり、帯状の導電体8をメタルチューブ5の外周面に、軸線20に対してα゜(尚、45゜以下の角度が導電体の使用量と効果を考慮すると望ましい)で、隙間9aを形成しながら螺旋状(右捲き又は左捲き)に捲き、且つ、メタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成するものである。尚、製作方法は、図3において示したと同様に、導電体8をメタルチューブ5に対して螺旋状に捲くように挿入し、送出しながら形成する。又、図5(B)に示す可とう管1Bは、導電体8a(導通性のある細い線形状の銅線等)を、メタルチューブ5の外周面に、軸線20に対してβ゜(尚、45゜以下の角度が、導電体の使用量と効果を考慮すると望ましい)で、隙間9bを形成しながら螺旋状(右捲き又は左捲き)に荒いリードで捲き付けながら挿入して送出して形成する。
【0018】尚、前記特殊パッキン4を用いて、メタルチューブ5を作成し、且つ、導電体8、8aを螺旋状に捲いても、メタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成されるため、可とう管を湾曲したり、或は円周方向にねじることができるし、電磁波の遮蔽効果を発揮する。
【0019】
【発明の効果】請求項1の可とう管は、弾性体の外周に導電体を被覆形成の特殊パッキンを使用することによって、電流をメタルチューブの螺旋方向ではなく、直線的に、即ち、最短距離に流れることを可能にして、電磁波の遮蔽効果の向上を図ることができる。請求項2の可とう管は、メタルチューブの外周面を樹脂等の弾性部材で被覆してあり、湾曲は勿論、円周方向にねじることができると共に、電磁波の遮蔽効果を発揮する。又、請求項3の可とう管は、導電体をメタルチューブの外周面の凹凸部に長手方向に密着形成してあるので、更に、電磁波の遮蔽効果の向上を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】390003953
【氏名又は名称】日本フレックス株式会社
【出願日】 平成11年10月7日(1999.10.7)
【代理人】 【識別番号】100095278
【弁理士】
【氏名又は名称】犬飼 達彦
【公開番号】 特開2001−108164(P2001−108164A)
【公開日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【出願番号】 特願平11−286412