| 【発明の名称】 |
配管吊りバンド |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 善晴
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| 【要約】 |
【課題】タンバックルの吊り片と吊りバンドの締着片に挿通したナット未装着のボルトによって吊りバンドを片持ち支持した状態で,ボルトの抜け止めを行って,配管工事を簡易になし得るようにする。
【解決手段】断面U字状のピース部材30を用い,このピース部材30を吊りバンド10の片持ち側の湾曲バンド片11における締着片14のボルト孔15とタンバックル1の吊り片2のボルト孔3に通して,その一対の引寄せ片31によってこれら締着片14と吊り片2を引寄せ保持するようにする。吊りバンド10は自重によって下向き荷重を受けるから,締着片14と吊り片2の相対位置が維持された状態で,ボルト20aはこれらに挟まれるように強固に保持される結果,ボルト20aの抜け落ちの可能性が解消されて,人手で押えたりすることなく,確実な抜け止めがなされるに至る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボルト孔を有する下向きの吊り片を具備したタンバックルと,開閉自在に連結した一対の湾曲バンド片及び該一対の湾曲バンド片の自由端側にそれぞれボルト孔を有して上向きとし上記吊り片を挾んでボルトナットで締着固定する締着片を具備した配管被嵌保持用の吊りバンドとを備え,該吊りバンドの一方の湾曲バンド片の締着片と上記タンバックルの吊り片との間にこれらを引寄せ保持することによって,上記タンバックルに対して一方の湾曲バンド片を片吊り支持状態とするように該一方の湾曲バンド片の締着片側から吊り片のボルト孔に挿通したナット未装着のボルトを抜け止め支持するボルト抜け止め用の引寄せ手段を配置してなることを特徴とする配管バンド。 【請求項2】 上記タンバックルの吊り片を一対とし,上記引寄せ手段を上記一方の湾曲バンド片の締着片と該締着片を吊り持ちする側一方の吊り片との間に配置してなることを特徴とする請求項1に記載の配管バンド。 【請求項3】 上記引寄せ手段を,上記一方の湾曲バンド片の締着片と上記タンバックルの吊り片の引寄せ保持を相互に回動自在とし且つ上記タンバックルの吊り片に少なくとも上記一方の湾曲バンド片をボルトナットで仮締着することによってタンバックルと吊りバンドを一体的に保持するとともに該タンバックルを吊りバンド内側に回動収納して出荷形態としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管バンド。 【請求項4】 上記引寄せ手段を,ボルト孔を挿通する連結部によって連結した一対の引寄せ片を有する断面U字状,V字状,C字状等のピース部材を用い,該ピース部材を上記一方の締着片と吊り片とを挾むようにこれらのボルト孔に挿通して装着することによって構成してなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の配管バンド。 【請求項5】 上記引寄せ手段を,上記一方の湾曲バンド片のボルト孔縁部に外周方向に向けて設置した引掛片を用い,該引掛片を吊り片のボルト孔を挿通して該吊り片に引掛係合することによって構成してなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の配管バンド。 【請求項6】 上記吊りバンドの一対の湾曲バンド片を,1/2円以上の円弧を有して配管を仮置き可能な配管仮置き用の湾曲バンド片と,その残余の円弧を有して配管を押え支持する配管押え用の湾曲バンド片とによって形成し,上記引寄せ手段を一対のうち配管仮置き用の湾曲バンド片の締着片と該締着片を吊り持ちする側一方の吊り片との間に配置してなることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の配管バンド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は,建物に配管を行なうについて使用する配管バンドに関関する。 【0002】 【従来の技術】この種配管バンドは,周知のとおり,ボルト孔を有する下向きの吊り片を具備したタンバックルと,開閉自在に連結した各1/2円の円弧をなす一対の湾曲バンド片及び該一対の湾曲バンド片の自由端側にそれぞれボルト孔を有して上向きとし上記吊り片を挾んでボルトナットで締着固定する締着片を具備した配管被嵌保持用の吊りバンドとを備えたものとされている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この配管バンドによる配管工事は,一般に建物スラブ下面に,例えば2m間隔に吊りボルトを垂下させ,タンバックルの上端のナット部を該吊りボルトに螺装して,配管長手方向に所定間隔,例えば上記2m間隔にタンバックルを設置し,各タンバックルの吊り片を吊りバンドの締着片で挾んで,ボルトナットで仮締着して,各タンバックル毎に吊りバンドを装着し,その後の配管配置時には,配管長さに応じた各配管バンドのボルトからナットを外し,一方の湾曲バンド片を開成して,タンバックルの吊り片と他方の湾曲バンド片の締着片のボルト支持によって,タンバックルに吊りバンドを片持ちの支持状態とし,この他方の湾曲バンド片に対して配管を個別に嵌め込み状に配置するとともに上記開成した一方の湾曲バンド片をそれぞれ再度閉成し,一方の湾曲バンド片の締着片を挿通した各ボルトに対してナットを螺装締着するようにするものとされている。 【0004】しかし乍らこの場合,タンバックルに吊りバンドを片持ちの支持状態としたとき,ボルトは,先端にナットのない,ナット未装着の状態とされる上,一般に吊り片と締着片のボルト孔はボルトを遊嵌状に受け入れるもので,締着片のボルト孔は,例えばボルト軸が6mmのとき,1mm程度径大の7mm程度とされ,また吊り片のボルト孔は,大小の吊りバンドに共通化されており,ボルト軸の最大の軸径を基準とするため,一般にボルト軸に対して相当程度に径大のそれ自体遊嵌孔とされるために,吊りバンドの荷重を受けてボルトが上下方向に傾斜し,締着片と吊り片間に引っ掛かり状となるにしても,極めて抜けやすい状態となり,振動や配管配置時等にボルトが抜け落ちて,吊りバンドが落下する傾向が強くなる。 【0005】このため一般に配管配置時には,ナットを外し,片持ち支持状態の吊りバンド,特にその片持ち側の湾曲バンド片を押えて配管配置後にナットを螺装締着する作業者と,配管を手持ちして片持ちの支持状態の湾曲バンド片に嵌め込み状に配置する作業者を別にして,複数の作業者によって配管工事を行なうものとされている。 【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,上記タンバックルに対する吊りバンドの片持ちの支持状態において,上記締着片と吊り片に挿通したボルトの抜け止めを確実に行ない,吊りバンドのボルト支持を安定且つ確実にして,単独の作業者による配管工事を可能として,配管工事の作業性を高度に確保することができる配管バンドを提供するにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題に添って本発明者は,配管工事の作業者が使い慣れた上記従来の配管バンドに適用し得る前提で鋭意検討した結果,上記吊りバンドの片持ち支持状態において,タンバックルの吊り片とこれにボルトで片持ち支持する一方の湾曲バンド片の締着片との間に,これらの離隔を防止し,これらの相対位置を維持するように,これらを相互に引寄せ保持するように引寄せを行なう引寄せ手段を設置した場合,上記ナット未装着のボルトが殆ど揺動することもなく,挿通した状態を殆どそのまま維持して,該ボルトの抜けが全くない程度に,良好な抜け止めを行なう事実を見出すに至った。 【0008】本発明はかかる知見に基づいてなされたもので,請求項1に記載の発明を,ボルト孔を有する下向きの吊り片を具備したタンバックルと,開閉自在に連結した一対の湾曲バンド片及び該一対の湾曲バンド片の自由端側にそれぞれボルト孔を有して上向きとし上記吊り片を挾んでボルトナットで締着固定する締着片を具備した配管被嵌保持用の吊りバンドとを備え,該吊りバンドの一方の湾曲バンド片の締着片と上記タンバックルの吊り片との間にこれらを引寄せ保持することによって,上記タンバックルに対して一方の湾曲バンド片を片吊り支持状態とするように該一方の湾曲バンド片の締着片側から吊り片のボルト孔に挿通したナット未装着のボルトを抜け止め支持するボルト抜け止め用の引寄せ手段を配置してなることを特徴とする配管バンドとし,請求項2に記載の発明は,配管バンドを更に作業者が使い慣れたものにして,引寄せ手段の形態を特定するように,これを,上記タンバックルの吊り片を一対とし,上記引寄せ手段を上記一方の湾曲バンド片の締着片と該締着片を吊り持ちする側一方の吊り片との間に配置してなることを特徴とする請求項1に記載の配管バンドとし,請求項3に記載の発明は,上記引寄せ手段を有する配管バンドを出荷形態として,タンバックルと吊りバンドの配管工事現場での一体化の作業を解消して,配管工事の作業性を向上するように,これを,上記引寄せ手段を,上記一方の湾曲バンド片の締着片と上記タンバックルの吊り片の引寄せ保持を相互に回動自在とし且つ上記タンバックルの吊り片に少なくとも上記一方の湾曲バンド片をボルトナットで仮締着することによってタンバックルと吊りバンドを一体的に保持するとともに該タンバックルを吊りバンド内側に回動収納して出荷形態としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管バンドとし,請求項4及び5に記載の発明は,それぞれ上記引寄せ手段を可及的に簡易な構造にして確実なボルト抜け止めを行なう好ましい形態を特定するように,請求項4に記載の発明を,上記引寄せ手段を,ボルト孔を挿通する連結部によって連結した一対の引寄せ片を有する断面U字状,V字状,C字状等のピース部材を用い,該ピース部材を上記一方の締着片と吊り片とを挾むようにこれらのボルト孔に挿通して装着することによって構成してなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の配管バンドとし,請求項5に記載の発明を,上記引寄せ手段を,上記一方の湾曲バンド片のボルト孔縁部に外周方向に向けて設置した引掛片を用い,該引掛片を吊り片のボルト孔を挿通して該吊り片に引掛係合することによって構成してなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の配管バンドとし,請求項6に記載の発明は,上記片持ち支持状態の吊りバンドへの配管配置を,配管の仮置きを可能として,上記ナットの螺装締着までの間の人手による配管の押え保持を解消するとともに工事の途中における配管の落下の可能性を解消し,更に配管工事の作業性を向上するように,これを,上記吊りバンドの一対の湾曲バンド片を,1/2円以上の円弧を有して配管を仮置き可能な配管仮置き用の湾曲バンド片と,その残余の円弧を有して配管を押え支持する配管押え用の湾曲バンド片とによって形成し,上記引寄せ手段を一対のうち配管仮置き用の湾曲バンド片の締着片と該締着片を吊り持ちする側一方の吊り片との間に配置してなることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の配管バンドとし,これらをそれぞれ発明の要旨として,上記課題解決の手段としたものである。 【0009】 【作用】タンバックルは吊りボルトに固定される一方,吊りバンドはこれに片持ち支持されるため,一方の湾曲バンド片は吊りバンドの自重による下向き荷重を受けることになるところ,タンバックルの吊り片と一方の湾曲バンド片の締着片を引寄せ手段で引寄せ保持することによって,締着片の吊り片に対する,特に離隔方向の相対位置が維持された状態で吊りバンドの上記下向き荷重が作用する結果,これらのボルト孔に挿通したボルトは,そのボルト軸が締着片におけるボルト孔の上縁部と,吊り片におけるボルト孔の下縁部にそれぞれ圧接されるように密着し,ボルトの螺旋溝のボルト孔への係合とも相俟って,引寄せられた締着片と吊り片に対して可及的に水平にして,強固に挟着されるように保持される結果,その抜けの可能性を略完全に解消するものとなり,従って引寄せ手段は,吊りバンドの片持ち支持状態におけるボルトの安定して確実な抜け止めを行なうように作用する。 【0010】 【発明の実施の形態】以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば,図1乃至図5においてAは金属製の配管バンド,1はそのタンバックル,10は吊りバンドであり,タンバックル1は,ボルト孔3を有する下向きの吊り片2を具備したものとしてあり,吊りバンド10は,開閉自在に連結した一対の湾曲バンド片11,12及び該一対の湾曲バンド片11,12の自由端側にそれぞれボルト孔15を有して上向きとし上記吊り片2を挾んでボルトナット20で締着固定する締着片14を具備した配管被嵌保持用のものとしてあり,本例にあって該吊りバンド10は,その一対の湾曲バンド片を,1/2円以上の円弧を有して配管Bを仮置き可能な配管仮置き用の湾曲バンド片11と,その残余の円弧を有して配管を押え支持する配管押え用の湾曲バンド片12とによって形成したものとしてあり,更に本例にあって,その出荷形態を,上記タンバックル1の吊り片2に少なくとも上記一方の湾曲バンド片11をボルトナット20で仮締着することによってタンバックル1と吊りバンド10を一体的に保持するとともに該タンバックル1を吊りバンド10内側に回動収納した形態のものとしてある。 【0011】即ち本例の配管バンドAにおいて上記タンバックル1の吊り片2は,これを一対としたものとしてある一方,上記吊りバンド10は,その一対の湾曲バンド片11,12の開閉自在の連結を,例えば各一対の湾曲バンド片11,12の連結側端部に一体にして相互に噛み合うように形成したヒンジ軸受に別体の軸を嵌め込み挿通したヒンジ17によって,回動自在にヒンジ17連結することによって行なったものとしてある。 【0012】このとき本例のヒンジ17を用いた,上記開閉自在の連結は,該連結位置を吊りバンド10の円弧方向の一方に偏位させることによって,一対の湾曲バンド片11,12を上記1/2以上の円弧を有する配管仮置き用のものと,その残余の1/2以下の円弧を有する配管押え用のものとして構成してあり,該偏位した連結位置は,上記配管仮置き用の湾曲バンド片11によって配管Bを仮置きした際,これを,例えば人手によって押えて保持したりすることなく,仮置きの配置状態を維持可能の円弧面をなすように,該配管仮置き用の湾曲バンド片11の円弧面を,205度乃至225度,好ましくは210度乃至220度の範囲の円弧角度をなすものとするようにしてあり,本例にあって該円弧面は,これを215度とするようにしてあり,これによって配管押え用の湾曲バンド片12は,タンバックル1への取付状態における円弧を360度として,これから上記配管仮置き用の湾曲バンド片11の円弧を除いた残余の円弧面をなすものとし,本例にあって該円弧面は,これを145度としてある。 【0013】因に上記配管仮置き用の湾曲バンド片11の円弧は,これを,上記205度を下回ると,配管Bの仮置きが一般に不可能になる一方,225度を超えると配管Bを該湾曲バンド片11に嵌め込み状に配置しようとしても,開口が狭く,湾曲バンド片11が金属製であることによるスプリング効果による開口拡大を考慮しても,スプリング力が強すぎて,その配置が一般に不可能になり,210度を下回ると配管Bの仮置きにおける安定性が必ずしも充分ではなくなる可能性が残り,220度を超えると,スプリング力が強くなり,配管Bの嵌め込み状の配置が容易になし得なくなる可能性が残るから,上記210度乃至220度の範囲の円弧角度をなすものとすることによって,配管Bの保持及び配置の容易性において好ましいものとすることができる。 【0014】このとき本例の上記出荷形態は,これを,タンバックル1の吊り片2に一方の湾曲バンド片,本例にあっては上記配管仮置き用の湾曲バンド片11をボルトナット20で仮締着する一方,他方の湾曲バンド片,本例にあっては配管押え用の湾曲バンド片12を開閉自在の状態で吊り片2側に閉成した状態として,タンバックル1を吊りバンド10の外側に回動して,そのナット部4によって直ちに吊りボルト6に螺装して,配管バンドAを配管配置可能状態に設置し得るようにしてある。 【0015】このように構成した配管バンドAにおいては,引寄せ手段を配置してあり,該引寄せ手段は,上記吊りバンド10の一方の湾曲バンド片11の締着片14と上記タンバックル1の吊り片2との間にこれらを引寄せ保持するものとしてあり,これによって,上記タンバックル1に対して一方の湾曲バンド片11を片吊り支持状態とするように該一方の湾曲バンド片11の締着片14側から吊り片2のボルト孔3に挿通したナット20b未装着のボルト20aを抜け止め支持するボルト抜け止め用のものとしてある。 【0016】本例の上記引寄せ手段は,上記タンバックル1の吊り片2を一対としたことによって,これを上記一方の湾曲バンド片,本例にあっては上記配管仮置き用の湾曲バンド片11の締着片14と該締着片14を吊り持ちする側一方の吊り片2との間に配置し,またその上記一方の湾曲バンド片,本例にあっては上記配管仮置き用の湾曲バンド片11の締着片14と上記タンバックル1の吊り片2の引寄せ保持を相互に回動自在とし,上記出荷形態におけるタンバックル1の回動収納を可能としてある。 【0017】このとき本例にあって上記引寄せ手段は,これを,ボルト孔3,15を挿通する連結部32によって連結した一対の引寄せ片31を有する断面U字状,V字状,C字状等のピース部材30を用い,該ピース部材30を上記一方の締着片14と吊り片2とを挾むようにこれらのボルト孔3,15に挿通して装着することによって構成したものとしてある。 【0018】即ち本例における引寄せ手段の上記ピース部材30は,これを鉄,アルミ等の金属,塩化ビニール,硬質ナイロン等の合成樹脂等を上記形状に折曲加工,成形加工等によって形成したものとしてあり,本例においては,例えば薄肉の鉄板,例えば0.2乃至0.5mm程度,本例にあっては例えば0.3mmの厚さの鉄板を用いてあり,このとき本例のピース部材30は一対の引寄せ片31の一方を垂直とし他方を傾斜して,その断面を上記U字状(乃至コ字状)に似て,一方を拡開した特殊形状にプレス成形したものとし,その連結部32をボルト孔,特に本例にあっては締着片14のボルト孔15の内周に添うように円弧形状又は微小ピッチの多角形状とした線状乃至帯状のものとするとともに,その長さは,これを締着片14のボルト孔15の1/4円乃至1/3円程度として,本例においてこれと同長の幅とした上記一対の引寄せ片31を備えたものとしてある。 【0019】このとき本例のピース部材30は,該ボルト孔15の径7mmに対して,横幅を5mm,高さを締着片14側において5mm,吊り片2側において7mmとし,また上記連結部32を,例えば上記締着片14と吊り片2の肉厚の合計厚さ,本例にあっては3.6mm,に対して僅かに太幅の,例えば4mmの帯状のものとした,正面において矩形プレート状のものの上端を凹陥湾曲状とした形状を呈するものとしてある。 【0020】本例において上記連結部32を1/4円乃至1/3円程度としたのは,1/4円を下回ると,連結部32の長さと同一の幅とした引寄せ片31が,一般に小さくなり過ぎて,ピース部材30の装着が煩雑化し易くなり,1/3円を超えると,上記プレス成形によって円弧の連結部32を形成するに際して,円弧のエッジ部分に破断を生じる成形不良を招き易くなるためである。 【0021】ピース部材30は,本例において上記配管仮置き用の湾曲バンド片11の締着片14とタンバックル1のこれを吊り持ちする側一方の吊り片2とによる,上記一方の湾曲バンド片11の締着片14とタンバックル1の吊り片2とを,上記引寄せ片31によって挾むように,該締着片14と吊り片2のボルト孔3,15に挿通して,これらを引寄せ保持するものとしてあり,このとき本例のピース部材30は,その自重によってこれらボルト孔3,15の下方に位置し,引寄せ片31が,これら締着片14と吊り片2の相対位置を固定的に維持するようになり,これによって上記配管工事における,吊りボルト6に吊り装着したタンバックル1に対して吊りバンド10を片持ちした片持ち支持状態で,ナット20b未装着のボルト20aを,上記締着片14と吊り片2が,その相対位置を不変に維持するように連結状に引寄せ保持され,これらの相対位置維持の状態で吊りバンド10の自重を受けることによって,可及的に水平にして強固に挟着するように保持して,その安定して確実な抜け止めを行なうものとしてある。 【0022】図6及び図7は引寄せ手段の他の例を示したもので,本例にあって該引寄せ手段は,これを,上記一方の湾曲バンド片11のボルト孔15縁部に外周方向に向けて設置した引掛片33を用い,該引掛片33を吊り片2のボルト孔3に挿通して該吊り片3に引掛係合することによって構成したものとしてあり,本例の引掛片33は,これを上記湾曲バンド片11のボルト孔15を,一端,本例にあってその背面側下端から下向きに切り起し形成し,該下向きの切り起し片を上記ボルト孔15の下縁から逆L字状をなすように突設して一体に加工形成したものとし,該切り起し片による引掛片33を,締着片14のボルト孔15に下向きに落し込み状にして,その背面に形成された溝に吊り片2を回動自在に受け入れて,上記と同様に締着片14と吊り片2を引寄せ保持することによって,同じく吊りバンド10の片持ち支持状態でナット20b未装着のボルト20aの安定して確実な抜け止めを行なうものとし,また上記と同じ出荷形態を採用可能としてある。 【0023】図中5はタンバックル1のナット部4を回転自在に支持する切り起し支持片,13は各湾曲バンド片11,12の補強リブ,16は吊りバンド10における上記一方の湾曲バンド片,本例にあっては配管仮置き用の湾曲バンド11の締着片14にプレス加工によって切り起し又は膨出することによって形成したボルト20aの回転止め突起である。 【0024】図示した例は以上のとおりとしたが,タンバックルの吊り片を単一のものとすること,吊りバンドの一対の湾曲バンドの開閉自在の連結を,分離自在に相互に嵌め合う嵌め合い手段によって行なうこと,一対の湾曲バンド片をそれぞれ従来のものと同様に1/2円の円弧をなすものとして構成すること,引寄せ手段にピース部材を使用するとき,その連結部を引寄せ片より短寸のブリッジ状のものとして,例えばプレス加工による連結部の破断を防止するようにすること,その断面形状を,上記引寄せ保持を可能とする限り,V字状,C字状等の適宜な形状とすること,引寄せ手段に引掛片を用いるとき,これを締着片の背面に接着固定したものとすること,引寄せ手段の配置位置を,例えば締着片のボルト孔における横位置とし,また複数箇所とすること,引寄せ手段を,例えば一方の吊り片に設置した上向きの引掛片とし,該引掛片を受け入れる切欠き孔を,ボルト と接触しない一方の締着片 に透設して,上記と同様に締着片と吊り片の引寄せ保持を行なうものとすること等を含めてタンバックル,吊り片,吊りバンド,湾曲バンド片,締着片,ボルト孔,ボルトナット,引寄せ手段等の各具体的材質,形状,構造,寸法,数,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り,それぞれ様々な形態のものとすることができる。 【0025】 【発明の効果】本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,タンバックルの吊り片とこれにボルトで片持ち支持する一方の湾曲バンド片の締着片との間に,これらの離隔を防止し,これらの相対位置を維持するように,これらを相互に引寄せ保持するように引寄せを行なう引寄せ手段を設置することによって,上記締着片と吊り片に挿通したボルトの抜け止めを確実に行ない,吊りバンドのボルト支持を安定且つ確実にして,単独の作業者による配管工事を可能として,配管工事の作業性を高度に確保する配管バンドを提供することができ,請求項2に記載の発明は,上記に加えて,配管バンドを作業者が使い慣れたものとすることができ,請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記引寄せ手段を有する配管バンドを出荷形態として,タンバックルと吊りバンドの配管工事現場での一体化の作業を解消して,配管工事の作業性を向上することができ,請求項4及び5に記載の発明は,同じく上記に加えて,それぞれ上記引寄せ手段を可及的に簡易な構造にして確実なボルト抜け止めを行なう好ましい形態のもとすることができ,請求項6に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記片持ち支持状態の吊りバンドへの配管配置を,配管の仮置きを可能として,上記ナットの螺装締着までの間の人手による配管の押え保持を解消するとともに工事の途中における配管の落下の可能性を解消し,更に配管工事の作業性を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】392018078 【氏名又は名称】日栄インテック株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月23日(1999.8.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073276 【弁理士】 【氏名又は名称】田村 公總
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| 【公開番号】 |
特開2001−108152(P2001−108152A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月20日(2001.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−235545 |
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