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【発明の名称】 管及びその管の敷設方法
【発明者】 【氏名】大内 教親

【要約】 【課題】暖房床等の蛇行状溝に温水配管用の管を敷設する作業の能率向上を図る。

【解決手段】予め、管1を暖房床等の蛇行状溝3の直線溝部3aの長さに合わせた直線管部1aと、円弧溝部3bの曲率に合わせた円弧管部1bとを有する蛇行形状に形成保持したうえで、この蛇行形状の直線管部1a,1aどうしが交差するよう8の字状に巻いておく。しかるときは、8の字状に巻いた管1を蛇行形状に弾性復元させながら蛇行状溝3に沿って簡易迅速に敷設することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 暖房床等の敷設面に敷設される合成樹脂製の管であって、8の字状に巻かれていることを特徴とする管。
【請求項2】 暖房床等の敷設面に合成樹脂製の管を敷設する方法において、予め、管を8の字状に巻いておき、しかる後、この8の字状に巻かれた管を解きながら敷設面に蛇行状などの所定配管状態に敷設して止め付けることを特徴とする管の敷設方法。
【請求項3】 暖房床等の敷設面に形成された蛇行状溝に敷設される合成樹脂製の管であって、前記蛇行状溝の直線溝部の長さに合わせた直線管部と、円弧溝部の曲率に合わせた円弧管部とを有する蛇行形状に形成保持し、この蛇行形状の直線管部どうしが交差するよう8の字状に巻いてあることを特徴とする管。
【請求項4】 暖房床等に形成された蛇行状溝に合成樹脂製の管を敷設する方法において、予め、管を蛇行状溝の直線溝部の長さに合わせた直線管部と、円弧溝部の曲率に合わせた円弧管部とを有する蛇行形状に形成保持し、この蛇行形状の直線管部どうしが交差するよう8の字状に巻いておき、しかる後8の字状に巻かれた前記管を蛇行形状に弾性復元させながら前記蛇行状溝に沿って敷設することを特徴とする管の敷設方法。
【請求項5】 管がポリブテン管よりなる請求項1又は3記載の管。
【請求項6】 管がポリブテン管よりなる請求項2又は4記載の管の敷設方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床暖房や凍結防止用ロードヒーティング等に用いる温水配管などの管及びその管の敷設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の床暖房などに用いられる管は、一般に架橋ポリエチレン管またはポリブテン管が使用され、これを敷設する前にはコイル状に巻かれている。そして、このコイル状に巻かれ管は、配管図面に基いて暖房床面や道路などの敷設面の上に直接、蛇行状あるいは渦巻き状に這わせて敷設面に露出した鉄筋に結束バンドや針金でくくり付けたり、プラスチック製のU字状のサドルで止め付けるという敷設方式と、敷設面に蛇行状溝を設け、この蛇行状溝に沿って敷設する方式とがある。いずれの敷設方式においても、予めコイル状に巻かれた管は、例えば、蛇行状に配管する場合蛇行状の直線部分では真っ直ぐに伸ばしながら、蛇行状の円弧部分ではその円弧部に沿うよう曲げながら敷設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、コイル状に巻かれたポリブテン管等よりなる上記管は真っ直ぐに伸ばしたり、曲げたりする加圧力に反発する力を持っているため、真っ直ぐに伸ばしたり、曲げたりする作業には長い時間を費やす必要があり、また2人の作業者を要し、1人がコイル状に巻かれた管を持ち、もう1人が配管図面に基いて敷設面に順次止め付けていた。とくに、コイル状に巻かれた管には巻き癖が付いているため、コイル状に巻いた管を、例えば蛇行状溝に沿わせて敷設するとき、巻き癖部分を真っ直ぐに矯正しながら敷設する必要があり、これ又、施工作業の能率低下の原因になっていた。
【0004】本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、暖房床等への敷設作業能率の向上を図れる管およびその管の敷設方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る発明は、暖房床等の敷設面に敷設される合成樹脂製の管であって、8の字状に巻かれていることに特徴を有するものである。
【0006】請求項2に係る発明は、暖房床等の敷設面に合成樹脂製の管を敷設する方法において、予め、管を8の字状に巻いておき、しかる後8の字状に巻かれた前記管を解きながら敷設面に蛇行状などの所定配管状態に敷設して止め付けることに特徴を有するものである。
【0007】請求項1、請求項2に係る発明によれば、予め管は、コイル状に巻かれるのではなく、8の字状に巻かれているので、巻き癖やねじれが生じることがない。このため、敷設面への敷設作業時に巻き癖やねじれを矯正する手間は不要となり、敷設作業能率の向上に寄与する。
【0008】請求項3に係る発明は、暖房床等の敷設面に形成された蛇行状溝に敷設される合成樹脂製の管であって、前記蛇行状溝の直線溝部の長さに合わせた直線管部と、円弧溝部の曲率に合わせた円弧管部とを有する蛇行形状に形成保持し、この蛇行形状の直線管部どうしが交差するよう8の字状に巻いてあることに特徴を有するものである。
【0009】請求項4に係る発明は、暖房床等に形成された蛇行状溝に合成樹脂製の管を敷設する方法において、予め、管を蛇行状溝の直線溝部の長さに合わせた直線管部と、円弧溝部の曲率に合わせた円弧管部とを有する蛇行形状に形成保持し、この蛇行形状の直線管部どうしが交差するよう8の字状に巻いておき、しかる後8の字状に巻かれた前記管を蛇行形状に弾性復元させながら前記蛇行状溝に沿って敷設することに特徴を有するものである。
【0010】請求項3、請求項4に係る発明によれば、予め管は蛇行状溝の形状に合わせて蛇行形状に形成保持しているので、蛇行状溝に敷設するときその蛇行状溝に沿って真っ直ぐに伸ばしたり、曲げる作業は省略することができ、蛇行状溝への敷設作業が簡易迅速に行える。
【0011】管は、コイル状に巻かれるのではなく、8の字状に巻かれているので、巻き癖やねじれが生じることがない。このため、蛇行状溝への敷設作業時に巻き癖やねじれを矯正する手間は不要となり、この点でも敷設作業能率の向上に寄与する。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1実施例)本発明の第1実施例を図1ないし図3に基づき説明する。図1は蛇行形状に形成保持した管の平面図、図2は8の字状に巻いた管の斜視図、図3は管を暖房床側の蛇行状溝に敷設する途上状態で示す斜視図である。
【0013】本発明に係る管1はポリブテン管よりなるが、これは次のようにして造られる。ポリブテンよりなる管1の造管直後に、この管1を、床面や床パネル等暖房床等の敷設面2側に形成された蛇行状溝3(図3参照)に合わせて型取られた型などに入れて、蛇行状溝3の直線溝部3aの長さに合う直線管部1aと円弧溝部3bの曲率に合う円弧管部1bとを有する蛇行形状に曲げておき、この管1をその蛇行形状のまま結晶転移させることで、図1のように管1を蛇行形状に保持させる。ここに結晶転移とは、ポリブテンよりなる管1は管状に成形直後では準安定な状態をとり、約1日〜7日間程度の時間を経過すると安定な状態に変わり、この変化に伴い密度、硬度、剛性等の機械的強度が強く、硬く変化し、また管状に成形直後、蛇行形状に変形させて所定時間保持すると、安定な状態になったとき、この蛇行形状を保持する、という現象である。
【0014】直線管部1aと円弧管部1bとを有する蛇行形状に形成保持させた上記管1は、この管1の弾性を利用して図2のように直線管部1a,1aどうしが交差するよう8の字状に順次巻いておき、しかる後結束バンド等で結束すれば容積を小さくすることができる。このため、施工現場などへ搬入する場合も便利である。
【0015】このように予め暖房床側の蛇行状溝3の形状に合わせて蛇行形状に形成保持し、これを弾性に抗して8の字状に巻いた管1は、この結束状態を解くことにより図3のように蛇行形状に弾性復元する。したがって、施工現場において暖房床面側の蛇行状溝3に、または工場においてプレハブ床パネルの蛇行状溝3に敷設するときは、管1を蛇行状溝3の直線溝部3aに合うように伸ばしたり、円弧溝部3bに合うよう曲げたりする必要が無くなり、きわめて能率よく敷設することができる。また、8の字状に巻いた管1は巻き癖やねじれが生じることがないため、蛇行状溝3への敷設作業時に巻き癖やねじれを矯正する手間も不要となり、敷設作業が一段と能率よく行える。なお、敷設後、管1は、従来通りサドル等の留め具4で蛇行状溝3に留められる(図3参照)。管1の上には床仕上げ材(図示せず)が敷かれる。
【0016】(第2実施例)第1実施例では暖房床等の敷設面側に蛇行状溝3を設け、この蛇行状溝3に予め8の字状に巻いた管1を蛇行形状に弾性復元させながら敷設するが、これに代えて蛇行状溝3の無い敷設面に対しても予め8の字状に巻いた管1を蛇行形状もしくはこれに近似する所定配管状態に敷設することができる。すなわち、図4に示すように、ポリブテンよりなる管1は、予め、暖房床等敷設面2に敷設しようとする蛇行形状もしくはこれに近似する所定配管状態に合うように直線管部1aと円弧管部1bとを有する蛇行形状に屈曲形成したうえで、8の字状に巻いて結束し、これを施工現場へ搬入する。かくして、施工現場ではこの8の字状に巻かれた管1を解きながら敷設面2上に直接、所定の蛇行形状もしくはこれに近似する配管状態に敷設して適宜止め付ける。その管1の止め付けに際しては、図示例のように敷設面2に鉄筋5が配されている場合はその鉄筋5に針金や結束バンドなどの留め具4を用いて止め付けるが、そのような鉄筋5が無い場合は敷設面2にサドル等の留め具4を直接打ち付けて止め付ける。
【0017】管1はポリブテン管が最も望ましいが、架橋ポリエチレン管を使用することもできる。本発明は床暖房の温水配管用の管以外に、凍結防止のためのロードヒーティング用の管にも同様に適用できる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、暖房床等の敷設面に温水配管用の管を所定配管状態にきわめて能率よく敷設することができるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000231121
【氏名又は名称】日本鋼管継手株式会社
【出願日】 平成11年10月4日(1999.10.4)
【代理人】 【識別番号】100072338
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 孝一 (外1名)
【公開番号】 特開2001−108144(P2001−108144A)
【公開日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【出願番号】 特願平11−282586