| 【発明の名称】 |
コモンレール用分岐接続体の接続構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅田 菊雄
【氏名】滝川 一儀
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| 【要約】 |
【課題】分岐接続体の座屈やシート部の変形を防止し、シールと噴射圧や噴射量の安定性を確保し得るコモンレール用分岐接続体の接続構造の提案。
【解決手段】本管レールに設けた分岐孔の周面部に形成した外方へ開口する受圧座面部にスリーブニップルを取着し、該スリーブニップルに螺合する袋ナットを締着して分岐接続体を接続する方式のコモンレール用分岐接続体の接続構造において、分岐接続体の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を前記受圧座面に当接係合せしめ、予め分岐接続体側に当該分岐接続体に堅固に外嵌固着した筒形ワッシャを介して組込んだ袋ナットを前記スリーブニップルに螺合することにより、前記接続頭部首下での押圧に伴って締着して接続構成したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 その軸芯方向内部に流通路を有する本管レールの軸方向の周壁部に間隔を保持して設けた分岐孔の周面部に形成した外方へ開口する受圧座面を囲むように、当該受圧座面と同心に筒状のスリーブニップルを溶接またはろう付けにより本管レールに取着し、該スリーブニップルに螺合する袋ナットを締着して分岐接続体を接続する方式のコモンレール用分岐接続体の接続構造において、前記流通路に通ずる流路を有する分岐接続体の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を前記受圧座面に当接係合せしめ、予め分岐接続体側に当該分岐接続体に堅固に外嵌固着した筒形ワッシャを介して組込んだ袋ナットを前記スリーブニップルに螺合することにより、前記接続頭部首下での押圧に伴って締着して接続構成したことを特徴とするコモンレール用分岐接続体の接続構造。 【請求項2】 前記筒形ワッシャは分岐接続体に袋ナットと逆ねじにより螺合して取着することを特徴とする請求項1記載のコモンレール用分岐接続体の接続構造。 【請求項3】 前記筒形ワッシャはその端面が分岐接続体の接続頭部に当接するごとく該分岐接続体に取着するか、またはワッシャ端面と接続頭部との間に隙間を有するごとく該分岐接続体に取着することを特徴とする請求項1または請求項2記載のコモンレール用分岐接続体の接続構造。 【請求項4】 前記筒形ワッシャは本管レールと同材質またはそれ以上の強度を有する材質からなることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のコモンレール用分岐接続体の接続構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般にディーゼル内燃機関における蓄圧式燃料噴射システムに使用される高圧燃料多岐管等のようなコモンレールにおける分岐枝管もしくは分岐金具などによる分岐接続体の接続構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の分岐接続体の接続構造として図7に示すものが知られている(特開平9−236064号公報参照)。この分岐接続体の接続構造は、円形パイプからなる本管レール11側の周壁部に設けた内部の流通路11−1に通ずる分岐孔11−2部に外方に開口する受圧座面11−3が形成され、該受圧座面付近の本管レール11の外周壁に筒状のスリーブニップル13が取着され、分岐接続体12の先端部とスリーブニップル13の外方開口端側にそれぞれ前記受圧座面11−3に対応する押圧座面12−1と拡径部12−2および受圧座面12−3が形成され、この分岐接続体12の先端部に形成した押圧座面12−1を本管レール11側の受圧座面11−3に当接係合せしめ、前記スリーブニップル13と予め分岐接続体側に組込んだ締付け用ナット14の螺合による該締付け用ナット14側に形成した前記受圧座面12−3に当接係合する押圧座面14−1の押圧に伴って締着して接続構成する方式となっている。このような接続構造における分岐接続体12は一般に塑性加工できる強度を持った材料で作られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、図7に示すような接続構造は締付け用ナット14側に形成した、前記受圧座面12−3に当接係合する押圧座面14−1の押圧に伴って締着する方式であるため、締付け用ナット14に形成した押圧座面14−1部が軸力作用部となり、この軸力により本管レール11側の受圧座面11−3および分岐接続体12側の押圧座面12−1との圧接部(シート部)に面圧が発生し金属対金属の接触によりシールされるが、前記軸力作用部と、本管レール11側の受圧座面11−3および分岐接続体12側の押圧座面12−1との圧接部(シート部)との距離が長いため、締付け用ナット14の締付けに伴い分岐接続体12の先端部の押圧座面12−1と拡径部12−2間の筒体部において座屈が発生し、シール力(シート部の面圧)の低下を招くという問題がある。また分岐接続体12側の押圧座面12−1が本管レール11側の受圧座面11−3に押圧されることにより、当該押圧座面12−1部が内側に変形し分岐接続体12の流路面積が小さくなり、その結果オリフィス作用が生じて噴射圧や噴射量が不安定になるという問題がある。 【0004】本発明は、上記した従来の問題を解決するためになされたもので、分岐接続体の座屈によるシール力の低下や、シート部の変形による噴射圧や噴射量の不安定化を防止し、シールと噴射圧や噴射量の安定性を確保できるコモンレール用分岐接続体の接続構造を提案しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明は、その軸芯方向内部に流通路を有する本管レールの軸方向の周壁部に間隔を保持して設けた分岐孔の周面部に形成した外方へ開口する受圧座面を囲むように、当該受圧座面と同心に筒状のスリーブニップルを溶接またはろう付けにより本管レールに取着し、該スリーブニップルに螺合する袋ナットを締着して分岐接続体を接続する方式のコモンレール用分岐接続体の接続構造において、前記流通路に通ずる流路を有する分岐接続体の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を前記受圧座面に当接係合せしめ、予め分岐接続体側に当該分岐接続体に堅固に外嵌固着した筒形ワッシャを介して組込んだ袋ナットを前記スリーブニップルに螺合することにより、前記接続頭部の首下もしくは首下付近での押圧に伴って締着して接続構成したことを特徴とする。また前記筒形ワッシャは分岐接続体に袋ナットと逆ねじにより螺合して取着したりする。さらに前記筒形ワッシャはその端面が分岐接続体の接続頭部に当接するごとく該分岐接続体に取着したり、あるいはワッシャ端面と接続頭部との間に隙間を有するごとく該分岐接続体に取着したりする。 【0006】すなわち本発明は、筒状のスリーブニップルを用いた接続構造において、分岐接続体に外嵌した筒形ワッシャにて当該分岐接続体に作用する軸力による挫屈や変形を防止し、シールと噴射圧や噴射量の安定性を確保したものである。前記筒形ワッシャの材質としては、例えばS45C、SCM435などの硬質材を使用することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係るコモンレール用分岐接続体の接続構造の第1実施態様を示す縦断面図、図2は同じく第2実施態様を示す要部縦断面図、図3は同じく第3実施態様を示す要部縦断面図、図4は同じく第4実施態様を示す要部縦断面図、図5は同じく第5実施態様を示す要部縦断面図、図6は同じく第6実施態様を示す要部縦断面図であり、1は本管レール、2は分岐接続体、3はスリーブニップル、4は締付け用袋ナット、5a〜5dは筒形ワッシャ、6は隙間である。 【0008】コモンレールとしての本管レール1は、例えば直径28mm、肉厚9mmの、比較的厚肉の管状部を有するような材質STS48相当の高圧配管用の鋼管であって、その軸芯内部を流通路1−1となしている。 【0009】本管レールと別体のスリーブニップル3を有するコモンレールの場合は、前加工工程において、この本管レール1の外周壁に、外周面に分岐接続体2側に組込まれる締付け用袋ナット4と螺合する螺子面3−1を設けた筒状のスリーブニップル3を継手金具となしてその基端部を直接溶接またはろう付けして取付ける。続いて、仕上加工工程において、本管レール1の前記スリーブニップル3で囲まれた部分に当該本管レール1の流通路1−1に通じ該流通路に連通する円形の外方に開口する周面を受圧座面1−3となす分岐孔1−2を好ましくは前記スリーブニップル3と同芯に形成する。なお本発明は、前記手順とは逆に本管レール1の流通路1−1に連通する外方に開口する周面を受圧座面1−3となす分岐孔1−2を形成した後に、前記分岐孔1−2と好ましくは同芯に螺子面3−1を設けた筒状のスリーブニップル3を継手金具となしてその基端部を本管レール1に直接溶接またはろう付けして取付けることもできる。 【0010】一方、分岐接続体2は、分岐枝管あるいは分岐金具からなるものであって、その内部に本管レール1の流通路1−1に通ずる流路2−1を有してその端部に例えば先細円錐状の挫屈成形による拡径した接続頭部2−2のなす押圧座面2−3を設けてなる。 【0011】図1、図2に示す筒形ワッシャ5aは、一端にフランジ部5a−1を有し、分岐接続体2の本体部に堅固に外嵌固着される。この筒形ワッシャ5aの固着手段としては、例えば分岐接続体2の内側から径方向に圧力を加えて分岐接続体2の外周面に圧着させたり、筒形ワッシャ5aの円筒部を外部より縮径させたり、接続頭部2−2を押圧成形する際に分岐接続体2を拡径させたり、あるいはこれらを組み合わせる方法を用いることができる。この場合、分岐接続体2あるいは筒形ワッシャ5aの内周面を粗面化するとより効果的である。また図3、図4に示す筒形ワッシャ5bは、形状的には前記図1、図2に示す筒形ワッシャ5aと同様、一端にフランジ部5b−1を有するものであるが、その固着手段はねじ方式である。すなわちこの筒形ワッシャ5bは分岐接続体2に螺合して取着する方式であり、この場合は締付け用袋ナット4と逆螺子面を分岐接続体2の外周面および筒形ワッシャ5bの内周面に設けることが好ましい。さらに図5に示す筒形ワッシャ5cは、形状的には前記図1〜図4に示すものと同様、一端にフランジ部5c−1を有するものであるが、この筒形ワッシャ5cは、フランジ部5c−1と反対側の端部の断面形状を分岐接続体2の接続頭部2−2の首下部の円弧面Rに対応する形状となしたものである。図6に示す筒形ワッシャ5dは、形状的には前記のフランジ部のないストレート筒状となしたもので、このワッシャも前記図5に示すものと同様、分岐接続体2の接続頭部2−2側の端部の断面形状を当該接続頭部2−2の首下部の円弧面Rに対応する形状となしたものである。なお上記筒形ワッシャ5a〜5dの材質は、前記したごとく本管レール1と同一材質またはそれ以上の強度を有するものが好ましく、例えばS45C、SCM435などの硬質材を使用することができる。 【0012】図1〜図6に示す分岐接続体2の接続構造は、分岐接続体2側の接続頭部2−2のなす押圧座面2−3を本管レール1側の受圧座面1−3に当接係合せしめ、予め分岐接続体2側に筒形ワッシャ5a〜5dを介して組込んだ締付け用袋ナット4を前記スリーブニップル3に螺合することにより、前記接続頭部2−2首下での締付け用袋ナット4の押圧に伴って締着して接続構成するものである。ここで図1に示す接続構造は、筒形ワッシャ5aの本管レール1側端面と接続頭部2−2との間に隙間6が形成されているもので、この場合は前記隙間6が形成されるように筒形ワッシャ5aを分岐接続体2に堅固に外嵌固着する。したがって、かかる接続構造の場合は、分岐接続体2と筒形ワッシャ5aとの圧着面で分岐接続体2に軸力が作用する。図2に示す接続構造は、筒形ワッシャ5aの本管レール1側端面が接続頭部2−2に接触するごとく分岐接続体2に堅固に外嵌固着して構成したもので、かかる接続構造の場合は、筒形ワッシャ5aの端面と接続頭部2−2との当接面で分岐接続体2に軸力が作用する。 【0013】つぎに図3および図4に示す接続構造は、筒形ワッシャ5bをねじ方式にて分岐接続体2に螺着する方式であり、この場合は締付け用袋ナット4と好ましくは逆螺子面を分岐接続体2の外周面および筒形ワッシャ5bの内周面に設け、筒形ワッシャ5bを締付け用袋ナット4と逆方向に締付けて分岐接続体2に螺着する。ここで図3に示す接続構造は、筒形ワッシャ5bの本管レール1側端面と接続頭部2−2との間に隙間6が形成されるように該筒形ワッシャ5bを分岐接続体2に螺着する。したがって、かかる接続構造の場合は、前記図1の接続構造と同様、分岐接続体2と筒形ワッシャ5bとの螺着面で分岐接続体2に軸力が作用する。図4に示す接続構造は、前記図2に示す接続構造と同様、筒形ワッシャ5bの本管レール1側端面が接続頭部2−2に接触するまで締付けて分岐接続体2に螺着して構成したもので、かかる接続構造の場合は、筒形ワッシャ5bの端面と接続頭部2−2との当接面で分岐接続体2に軸力が作用する。 【0014】図5に示す接続構造は、前記図1〜図4に示すものと同様、フランジ5c−1付き筒形ワッシャ5cを分岐接続体2に外嵌固着する方式であるが、この接続構造は、フランジ部5c−1と反対側の端部の断面形状を分岐接続体2の接続頭部2−2の首下部の円弧面Rに対応する形状となした筒形ワッシャ5cを用い、該筒形ワッシャ5cの本管レール1側端面が接続頭部2−2に接触するごとく分岐接続体2に堅固に外嵌固着して構成したもので、かかる接続構造の場合は、筒形ワッシャ5cの端面と接続頭部2−2との当接面で分岐接続体2に軸力が作用する。 【0015】図6に示す接続構造は、ナット4とワッシャ5dとの当接面の面圧は高いものの、フランジ部のないストレート筒状のワッシャ5dを用いて小形化したもので、分岐接続体2の接続頭部2−2側の端部の断面形状を当該接続頭部2−2の首下部の円弧面Rに対応する形状となした筒形ワッシャ5dを用い、該ワッシャを分岐接続体2に外嵌固着する方式である。そしてこの場合も、前記図5に示すものと同様、筒形ワッシャ5dの本管レール1側端面が接続頭部2−2に接触するごとく分岐接続体2に堅固に外嵌固着して構成したもので、かかる接続構造の場合は、筒形ワッシャ5dの端面と接続頭部2−2との当接面で分岐接続体2に軸力が作用する。 【0016】上記図1〜図6に示す構成の接続構造の場合は、分岐接続体2の外周に筒形ワッシャ5a〜5dを一体的に嵌合したことにより当該筒形ワッシャが分岐接続体2を外側から補強することとなるので、分岐接続体2が塑性加工できる強度を持った材料で作られていても、この分岐接続体2に作用する軸力により当該分岐接続体2に座屈が生じたり、シート部が変形するようなことはない。 【0017】 【発明の効果】以上説明したごとく本発明に係るコモンレール用分岐接続体の接続構造は、スリーブニップルを溶接またはろう付けにより本管レールに取着し、該スリーブニップルに螺合する袋ナットを締着して分岐接続体を接続する構造において、分岐接続体の外周に一体的に嵌合した筒形ワッシャにて分岐接続体2を外側から補強する方式としたことにより、分岐接続体の座屈やシート部の変形を防止でき、分岐接続体接続部におけるシールと噴射圧や噴射量の安定性を確保できるという優れた効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000120249 【氏名又は名称】臼井国際産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月10日(1999.9.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100046719 【弁理士】 【氏名又は名称】押田 良輝
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| 【公開番号】 |
特開2001−82664(P2001−82664A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−257170 |
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