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【発明の名称】 カップリング
【発明者】 【氏名】佐藤 金治

【要約】 【課題】流体の供給終了毎に、濾過器の洗浄を忘れることなく必ず行わせること。

【解決手段】流体を搬送するホース間を連結するためのカップリング10において、一方のホースに取り付けられるカプラー11と、他方のホースに取り付けられ、カプラー11に着脱可能に嵌合されるアダプター12との間に、流体内の異物を除去する濾過器13を取り外し可能に配する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体を搬送するホース間を連結するためのカップリングであって、一方の前記ホースに取り付けられるカプラーと、他方の前記ホースに取り付けられ、前記カプラーに着脱可能に嵌合されるアダプターと、前記カプラー及び前記アダプター間に取り外し可能に配され、前記流体中の異物を除去する濾過器とを備えることを特徴とするカップリング。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を搬送するホース間を連結するためのカップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、食品加工工場では、流体状の原料を製造用釜に供給するために、原料送給側のホースに、カップリングを介して供給側のホースを連結し、この供給側のホースから、原料を釜内へ供給している。
【0003】図4は、従来の原料供給構造の概略図である。図4において、釜1の上方には、供給ホース2が配されている。該供給ホース2には、従来のカップリング3を介して、送給ホース4が連結されている。
【0004】カップリング3は、送給ホース4に取り付けられているカプラー3aと、供給ホース2に取り付けられているアダプター3bとを備える。カプラー3a及びアダプター3bは、相互に着脱可能に嵌合されている。これにより、供給ホース2及び送給ホース4が連結される。
【0005】送給ホース4には、該ホース4を開閉する為の弁5と、原料6内の異物を除去する為のYストレーナ7とが設けられている。Yストレーナ7の分岐部7aには、原料6を濾過するフィルター(図示せず)と、該フィルターを取り出すための取り外し可能なパッキン8とが設けられている。
【0006】このような構造において、原料6は、送給側に設けられている例えばタンクから送り出され、送給ホース4へ導入される。この原料6に含まれている製品に不要な異物は、Yストレーナ7を通るときに、フィルターにより除去される。そして、濾過された原料6は、弁5及びカップリング3を通って供給ホース2へ送給された後、該供給ホース2から、釜1に供給される。
【0007】前記したように、原料6が釜1に供給されると、供給ホース2がその後の作業の邪魔となることから、弁5を閉じて、カップリング3のアダプター3bを、供給ホース2と共に、カプラー3aから外す作業が行われる。外された供給ホース2はカップリング3と共に、次回の使用の為に洗浄される。一方、Yストレーナ7内のフィルターは、パッキン8が外された後、取り出され、洗浄される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Yストレーナのフィルターを洗浄する為には、前記したような構造において、まずYストレーナ7のパッキン8を取り外し、その後、フィルターを取り出して洗浄する。そして、洗浄が終了した後には、このフィルターをYストレーナに入れて、パッキン8を取り付ける。このような面倒な作業が必要となるため、作業員は原料の供給作業が終了しても、フィルターの洗浄作業を行わないことがあった。更に、このフィルターの洗浄作業は、人為的に行われるため、忘れられることが多かった。しかしながら、特に食品の製造分野では、高い品質基準が決められているため、原料の供給終了毎にフィルターの洗浄作業を行うことが要求されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の点を解決するために、原料の供給終了後に、カップリングにおいて、カプラーよりアダプターが取り外され且つ洗浄される点に着目している。そこで、カップリングを次のような構成とする。
〈構成〉本発明に係るカップリングは、流体を搬送するホース間を連結するためのカップリングであって、一方のホースに取り付けられるカプラーと、他方のホースに取り付けられ、カプラーに脱着可能に嵌合されるアダプターと、カプラー及びアダプター間に取り外し可能に配され、流体中の異物を除去する濾過器とを備えることを特徴とする。
【0010】〈作用〉本発明に係るカップリングでは、濾過器は、嵌合するカプラーとアダプターとの間に配される。このことから、アダプターとカプラーとが分離されると、それに伴って、濾過器を取り出すことができる。そして、分離されたアダプター等は必ず洗浄されるので、濾過器も必ず洗浄されることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態について詳細に説明する。
〈具体例〉図1は、本発明に係るカップリングの具体例の構成を示す断面図である。本発明に係るカップリング10は、図1に示されているように、カプラー11と、該カプラー11に嵌合可能なアダプター12と、カプラー11及びアダプター12間に配される濾過器13とを備えている。
【0012】カプラー11は、例えばアルミ合金からなり、全体的にほぼ筒状に形成され、その小径側の筒部11aには、内周面にホースに取り付ける為のねじ溝14が設けられており、その大径側の筒部11bには、アダプター12を受ける為の嵌入部15が設けられている。嵌入部15内には、ゴム材料からなる環状のパッキング16が配されている。
【0013】カプラー11の筒部11bの外周面には、対称な位置に、それぞれ、突起部17が設けられており、各突起部17には、ロックハンドル18が軸19を介して回転可能に取り付けられている。ロックハンドル18は、図1に示しているロック位置にあるとき、その突出部18aが筒部11bの内周面から突出する。また、ロックハンドル18は、ロック位置から矢印方向に沿って回転されて解除位置にあるとき、突出部18aが筒部11bの内周面から後退する。
【0014】アダプター12は、アルミ合金からなり、円筒形状を有している。アダプター12には、一端側の外周面にホースに取り付ける為のねじ溝20が設けられている。また、アダプター12の他端側には、その外周面に沿って断面円弧状の環状溝21が設けられている。この環状溝21には、カプラー11にアダプター12を嵌合させた場合、上記ロックハンドル18の突出部18aが係入される。
【0015】更に、アダプター12の他端側の端部には、濾過器13を着脱可能に配するための環状の凹所22が設けられている。この凹所22の深さ寸法は、濾過器13の厚さ寸法と等しく設定されている。
【0016】濾過器13は、二重の枠体23及び24と、これらの枠体23及び24間に配されているフィルター25とを備える。図2は、濾過器13の平面図である。即ち、図2中のII−II線に沿って得られた濾過器13の断面図が図1に示されている。枠体23及び24は、それぞれ、円環状に形成され、枠体23,24の中央には、摘み部23a、24aが、直径方向に沿って枠体23,24を二分して設けられている。これらの摘み部23a、24aは、フィルター25を押さえ、且つ濾過器13をアダプター12から取り外す時に摘まれる。
【0017】次に、カップリング10の組立てを説明する。まず、濾過器13をアダプター12の凹所22に配する。また、カプラー11のロックハンドル18を解除位置に設定する。そして、配された濾過器13をカプラー11の嵌入部15内のパッキング16に対向させて、アダプター12をカプラー11の嵌入部15内へ挿入する。濾過器13及びアダプター12の端面がパッキング16に当接すると、ロックハンドル18を回転させて、解除位置からロック位置に設定する。これにより、ロックハンドル18の突出部18aが環状溝21に係入されるので、カプラー11とアダプター12とが嵌合してロックされる。
【0018】このようなカップリング10を、例えば食品工場おける原料供給構造に採用することができる。図3は、本発明に係るカップリング10を用いた原料供給構造の概略図である。図3の原料供給構造は、原料の供給側に設けられ、例えば液体状の菓子の原料26を受ける為の製造用釜27と、該釜27を収容して、水28を介して加熱させる為の加熱用釜29を備える。
【0019】製造用釜27の上方には、湾曲している供給ホース30,31がそれぞれ配されている。供給ホース30は、製造用釜27に原料26を供給する。供給ホース31は、製造用釜27に水を供給する。供給ホース30及び供給ホース31の各一端30a,31aは、それぞれ、製造用釜27の開口の近傍に位置決めされている。供給ホース30及び供給ホース31の各他端30b,31bは、それぞれ、上記したカップリング10のアダプター12に連結されている。
【0020】各カップリング10のカプラー11には、送給ホース32,33がそれぞれ連結されている。送給ホース32は、例えば送給側に設けられた図示しないタンクから送り出される流体状の原料26を搬送して供給ホース30まで送給する。送給ホース33は、例えば図示しない水槽から水を導入して供給ホース31まで送給する。送給ホース32,33には、それぞれ、弁34,35が設けられている。
【0021】このような原料供給構造において、まず弁34を開状態に設定して、送給ホース32により、送給側のタンクから原料26を送り出す。送り出された原料26は、カップリング10の濾過器13に濾過されて、供給ホース30に送給された後、該供給ホース30により製造用釜27に供給される。原料26の供給と共に、弁35を開に切り替えて、送給ホース33からの水が、原料26の濃度等を調整するために、濾過器13に濾過されて、供給ホース31により製造用釜27へ適当に供給される。
【0022】原料26及び水が製造用釜27内に供給された後、次の製造作業を行う為に、両方のアダプター12,12は、供給ホース30及び供給ホース31と共に、カプラー11,11から取り外される。そのとき、濾過器13は、カプラー11とアダプター12との間に配されているので、アダプター12と共に、カプラー11から取り出される。その後、次回の使用の為に、カプラー11、アダプター12、供給ホース30及び31が必ず洗浄されるので、濾過器13も同時に洗浄されることになる。従って、原料26の供給終了毎に、濾過器13が必ず洗浄されるので、異物を含むことのない品質的に優れた製品を提供することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、カップリングのカプラーとアダプターとの間に濾過器を配したので、アダプターとカプラーとが分離されて洗浄される際に、濾過器も必ず洗浄されることになる。
【出願人】 【識別番号】599129580
【氏名又は名称】有限会社 大東工業
【出願日】 平成11年9月13日(1999.9.13)
【代理人】 【識別番号】100082050
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 幸男 (外1名)
【公開番号】 特開2001−82658(P2001−82658A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−259121