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【発明の名称】 管継手用管離脱防止装置
【発明者】 【氏名】川西 秀人

【要約】 【課題】施工作業が容易で安定した性能を発揮することのできる管離脱防止装置の提供を目的とする。

【解決手段】上下に二分割された締付金具16,17から成り、各締付金具16,17は管継手部の挿口管1の外周面へ緊締され、これに固定される締結部18と、受口管2の膨大径部3に係合し得るべく内周面側へ突出して形成された係止凸部19と、前記締結部18と係止凸部19とを連結するアーム部20とで構成されている。そして、上下の係止凸部19,19は左右の両端面が相互に接合すると共に、係止凸部19,19の内径は受口管2の膨大径部3の最大外径よりも小さく且つ受口管2の係止凸部19,19に対応する部分の外径よりも大きく設定され、上下の締結部18,18及びアーム部20,20は左右の両端面が相互に離れていて端面どうしの間に空間21,22が形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】上下に二分割された締付金具から成り、各締付金具は管継手部の挿口管外周面へ緊締され、これに固定される締結部と、受口管の膨大径部に係合し得るべく内周面側へ突出して形成された係止凸部と、前記締結部と係止凸部とを連結するアーム部とで構成される管継手用管離脱防止装置において、上下の係止凸部は左右の両端面が相互に接合すると共に、係止凸部の内径が受口管の膨大径部の最大外径よりも小さく且つ受口管の係止凸部に対応する部分の外径よりも大きく設定されており、上下の締結部及びアーム部は左右の両端面が相互に離れていて端面どうしの間に空間が形成されており、左右のアーム部においてそれぞれ1本のボルトとナットを締結することで上下の締付金具を締結するものである管継手用管離脱防止装置。
【請求項2】アーム部が上下の締付金具にそれぞれ二本ずつで合計四本である請求項1に記載の管継手用管離脱防止装置。
【請求項3】上下の締付金具の各アーム部どうしの間には一つの大きな開口が形成されており、該開口には受口管の管端面と締結部の先端面とが露呈している請求項2に記載の管継手用管離脱防止装置。
【請求項4】上下に二分割された締付金具を緊締する締結部のボルト孔には、それぞれテーパ面が形成されており、左右の一方側のボルト孔にボルトを挿通して仮締めした状態で、上下の締付金具の他方側を開くと、管継手部の最大外径部分よりも大きく開くようになっている請求項1乃至3のいずれかに記載の管継手用管離脱防止装置。
【請求項5】上下の二分割された締付金具の係止凸部の接合面部には、一方側に突起が、他方側に凹部が形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の管継手用管離脱防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮及び可撓自在に接続した管継手部の挿口管と受口管とが離脱するのを防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の管継手用管離脱防止装置の一例を示せば、図8乃至図10の通りである。同図に示す如く、管継手は、挿口管1の先端を受口管2の膨大径部3の内周面側に形成された空腔部4へ挿し込み、空腔部4内の挿口管1の外周面と受口管2の内周面との間にパッキン5を装着することで、水密性を保ったまま両管1及び2の間で伸縮動作及び可撓動作ができるようになっている。而して、そのままでは伸縮動作が大きいときに、挿口管1が受口管2から外れることがあるので、当該管継手部に管離脱防止装置6を装着している。
【0003】従来の管継手防止装置6は、上下の締付金具7及び8をそれぞれの左右のフランジ端面7a及び8aと、7b及び8bどうしをボルト9及びナット10で締結して装着するものである。上下の締付金具7及び8は、挿口管1の外周面に当接接合して緊締される締結部11と、受口管2の膨大径部3よりも小径で且つ膨大径部3の対応する外周面よりも大径の係止凸部12と、これらの締結部11と係止凸部12とを一体的に連結するアーム部13とから成る。しかも、上下の締付金具7及び8は、金具のみで締結して端面どうしを接合させた場合に、係止凸部12の上下方向の寸法が受口管2の外径寸法よりも小さく、また係止凸部12の水平方向の寸法が受口管2の外径寸法よりも大きくなるように設計されている。更に、アーム部13は、それぞれの金具7及び8において、左右の水平位置と上下の真ん中の位置とに三本ずつ、合計六本が設けられている。そして、アーム部13どうしの間には開口14が形成されている。
【0004】今、挿口管1と受口管2との間に、管軸線方向(各図の左右方向)の力が加わったと仮定すると、膨大径部3と環状の係止凸部12とが係合することで、挿口管1の受口管2からの離脱が防止される。また両管1及び2は、図10に示す締結部11の先端面11aと受口管2の管端面2aとの間に形成される隙間Lの範囲内で伸縮が可能である。更に、両管1及び2は挿口管1の先端が、受口管2の空腔部4の内周面に当接しない範囲で屈曲でき、可撓性も有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の管離脱防止装置6にあっては、上下に二分割された締付金具7及び8は、仮締時は係止凸部12の上下方向の内周面が受口管2の外周面へ当接し、水平方向の端面どうしは、大きく隙間があってお互いに離れている。ところが、本締めを行った後は、上下の締付金具7及び8の分割端面どうしの隙間が小さくなる方向へ締結され、左右のボルト及びナット9,10の締め加減によっては、上下の締付金具7及び8が真円でないため、これに沿って受口管2が変形された状態で締め付けられていた。そのため、環状の係止凸部12が受口管2の外周面に当接した状態となり、挿口管1と受口管2との間に伸縮方向の力が加わった場合に、受口管2の外周面上を摺動してこれを摩耗させ、破損等の原因となるという欠点があった。また挿口管1と受口管2との間に可撓性方向の力が加わった場合に、受口管2がいびつに変形された状態で締結されているので、可撓性を担保することができず、受口管2の破損に至る虞れがあった。
【0006】また上下の各締付金具7及び8のアーム部13は、前述した如く、左右の水平位置と上下の真ん中の位置とに三本ずつが設けられており、アーム部13どうしの間には開口14が形成されている。そのため、上下の締付金具7及び8は、仮締め状態では、下の締付金具8の真ん中のアーム部13のみが地面と接触し、安定性が悪いために、左右のいずれかへ傾倒するという欠点があった。つまり、従来の締付金具7及び8は、仮締め状態で自立することができず、施工作業時に作業員が手で支えておかねばならないという欠点があった。安定性を増加させるために、真ん中のアーム部13を省略することも考えられるが、真ん中のアーム部13がないと、先端側の係止凸部12を真ん中で連結するものがなくなり、係止凸部12の連結強度が弱くなって変形するので、実際問題として真ん中のアーム部13を省略することはできなかった。しかも、真ん中のアーム部13が、締結部11及び環状の係止凸部12よりも外径方向へ大きく突出して形成されているので、締付金具7及び8の軸心線が挿口管1及び受口管2の軸心線よりも高くなり、これを回避するためには締付金具7及び8の下方の地面を深く掘り下げねばならないという問題があった。
【0007】更に、上下の締付金具7及び8の連結ボルト9の挿通孔はストレートに形成されており、ボルト9及びナット10を組み付けた状態の時に、左右のいずれかの連結ボルト9を一本外して他方側を緩め、外した方の上下の締付金具7及び8の接合端面どうしの間口を広げたとしても、その大きさには限界があり、そのままこの間口から挿口管1と受口管2との管継手部を受け入れることができないという欠点があった。つまり、仮締状態の離脱防止装置6の全てを分解して上下の締付金具7及び8を個別に管継手部へ装着し、再び、これらの締付金具7及び8をボルト9及びナット10で連結して本締めしなければならず、施工作業時に余分な分解・組み立て作業が必要であった。
【0008】更にまた、離脱防止装置6を装着した後の挿口管1と受口管2とは、図10に示すように、挿口管6に固定した締付金具7及び8の締結部11の先端面11aと、受口管2の管端面2aとの間の隙間Lの範囲内で伸縮自在であるが、前記隙間Lが適正に設定されているかどうかの確認が、開口14,14からは直接見えないのでし難いという欠点があった。そのため、作業員の経験と勘に頼らねばならず、性能上のバラツキが生じるという問題があった。しかも、前記開口14,14には鋳造時のバリが残るので、これを研削する作業が必要であるが、開口が二つあると、二工程を要し、上下の金具7及び8では合計四工程のバリ取り作業が必要であった。
【0009】それに加えて、従来の離脱防止装置6の上下の締付金具7及び8は、それぞれの分割面どうしにおいて、管軸方向のズレを規制するものがなく、上下の締付金具7及び8に別々の力が作用した場合に、管軸方向へ容易にズレるので、施工時の位置決めがし難いという欠点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題に鑑みてこれを改良除去したものであって、施工作業が容易で安定した性能を発揮することのできる管離脱防止装置を提供せんとするものである。
【0011】前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、上下に二分割された締付金具から成り、各締付金具は管継手部の挿口管外周面へ緊締され、これに固定される締結部と、受口管の膨大径部に係合し得るべく内周面側へ突出して形成された係止凸部と、前記締結部と係止凸部とを連結するアーム部とで構成される管継手用管離脱防止装置において、上下の係止凸部は左右の両端面が相互に接合すると共に、係止凸部の内径が受口管の膨大径部の最大外径よりも小さく且つ受口管の係止凸部に対応する部分の外径よりも大きく設定されており、上下の締結部及びアーム部は左右の両端面が相互に離れていて端面どうしの間に空間が形成されており、左右のアーム部においてそれぞれ1本のボルトとナットを締結することで上下の締付金具を締結するものである管継手用管離脱防止装置である。上下の締付金具の係止凸部は、左右の両端面が相互に接合し、しかも管とは非接触状態であり、しかも、アーム部と締結部との両端面の間には空間が形成されているので、係止凸部と締結部との中間のアーム部をボルト及びナットで締結することにより、上下の締付金具は、受口管とは無関係に係止凸部の接合端面を支点として締結部側が挿口管の外周面に緊締される。そのため、上下の締付金具が管をいびつに変形させる等の事はない。また上下の締結部及びアーム部の間に空間部が形成されているので、アーム部を上下の締結金具の左右両端側にそれぞれ1個ずつ設け、従来の真ん中のアーム部を省略したとしても、アーム部の配置は円周上の45度、135度、225度、315度に近い位置に配分されることになり、係止凸部の連結強度が低下するようなことはない。従って、上下の締結金具は、仮締め状態で地面へ置いても安定性が良く、しかも軸心線が管継手部分と一致するので、施工作業が極めて簡単である。
【0012】本発明が採用した請求項2の手段は、アーム部が上下の締付金具にそれぞれ二本ずつで合計四本である請求項1に記載の管継手用管離脱防止装置である。この発明によれば、前記請求項1の発明を合計四本のアーム部で実現することができる。
【0013】本発明が採用した請求項3の手段は、上下の締付金具の各アーム部どうしの間には一つの大きな開口が形成されており、該開口には受口管の管端面と締結部の先端面とが露呈している請求項2に記載の管継手用管離脱防止装置である。受口管の管端面と締結部の先端面とは、挿口管と受口管との伸縮できる範囲を決定するものであり、本発明では、これらが前記開口に露呈しているので、その設定及び確認が容易である。
【0014】本発明が採用した請求項4の手段は、上下に二分割された締付金具を緊締する締結部のボルト孔には、それぞれテーパ面が形成されており、左右の一方側のボルト孔にボルトを挿通して仮締めした状態で、上下の締付金具の他方側を開くと、管継手部の最大外径部分よりも大きく開くようになっている請求項1乃至3のいずれかに記載の管継手用管離脱防止装置である。この発明によれば、左右の一方側のボルト孔にボルトを挿通して仮締めした状態で上下の締付金具の他方側を開けば、管継手部分へそのまま外嵌装着することができる。従って、締付金具の全部を分解して組み立て直すことが不要となり、作業性が良い。
【0015】本発明が採用した請求項5の手段は、上下の二分割された締付金具の係止凸部の接合面部には、一方側に突起が、他方側に凹部が形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の管継手用管離脱防止装置である。これらの突起及び凹部により、両締付金具の軸方向のズレがなくなり、施工時の位置決めが容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。なお、従来の場合と同一符号は同一部材である。図1乃至図7は本発明の一実施の形態に係る管継手用管離脱防止装置15を示すものであり、図1は平面図、図2は側面図、図3は右側端面から見た図面、図4は左側端面から見た図面、図5は図2のX−X線断面図、図6は管継手部分へ装着した状態を示す半縦断面図、図7は仮締状態で上下の締付金具の一方側を開いた状態を示す端面図である。
【0017】同図に示す如く、この実施の形態に係る管離脱防止装置15は、上下に二分割された締付金具16及び17を有し、各締付金具16及び17は管継手部の挿口管2の外周面へ緊締され、これに固定される締結部18と、受口管2の膨大径部3に係合し得るべく内周面側へ突出して形成された係止凸部19と、前記締結部18と係止凸部19とを連結するアーム部20とで構成される。上下の締付金具16及び17の係止凸部19は、左右の両端面(分割接合面)が相互に接合し、締結部18及びアーム部20は、左右の両端面が相互に離れていて端面どうしの間に空間21及び22が形成されている。
【0018】空間21及び22に臨む上下の締付金具16及び17の両端面側には、水平方向へ突出するフランジ23a乃至23cが形成されている。フランジ23aは締結部18とアーム部20との連結部を補強するためのものであり、フランジ23bはボルト9及びナット10の装着部を形成するためのものであり、フランジ23cはアーム部20と係止凸部19の連結部を補強するためのものである。この水平方向に突出するフランジ23cを設けたことと、図5に示すように、上下の締付金具16及び17の各アーム部20を、円周方向から見ると、およそ45度、135度、225度、315度の位置に配置したこととにより、係止凸部19と締結部18との連結強度を十分に確保することが可能である。そのため、それぞれの締付金具16及び17の真ん中(上下中央)の位置にアーム部を設ける必要がなく、これを省略することができる。従って、締付金具16及び17を仮締め状態で地面に置いたとしても、据わりが良く、施工作業時に作業員が締付金具16及び17を支えておく必要はない。しかも、真ん中にアーム部を設けた場合は、アーム部が外径方向へ突出することになり、その分だけ管継手部の下方の地面を余分に掘り下げる必要があるが、このようなこともない。
【0019】またフランジ23cを設けたことと、アーム部20の配置位置を制限したこととにより、係止凸部19と締結部18との連結強度を十分に確保することができるので、アーム部20どうしの間に大きな一つの開口24を形成することが可能である。この開口24には、鋳造時のバリがあり、脱型後にバリ取り作業が必要であるが、開口が一つであるため、バリ取り作業も一工程で済み、簡単である。また開口24は、図6の半縦断面図に示す如く、締結部18の先端面18aから環状(上下により環状となる)の係止凸部19までの範囲で形成されている。従って、挿口管1と受口管2との伸縮量を形成する前記締結部18の先端面18aから挿口管2の管端面2aとの間に形成される隙間Lが、前記開口24の中に存在することになり、この隙間Lを外部から直接認識することができる。つまり、管継手部の伸縮量(前記隙間L)の設定を目で実際に確認しながら行えるので、確実且つ簡単である。
【0020】なお、フランジ23aは締結部18とアーム部20との連結強度を向上させる働きがあるが、これ以外にもボルト9及びナット10による締結力を締結部18に円滑に伝達する働きがあり、締結部18の内周面に形成された多数の環状の突起25(図6参照)が挿口管1の外周面へ食い込んでこれに確実に固定されるようになっている。また上下の締付金具16及び17は、環状の係止凸部19の左右側端面が相互に接合し、締結部18とアーム部20との間には所定の空間21及び22が形成されているので、ボルト9及びナット20で締結したときに、前記係止凸部19を支点として締結部18側が締め込まれるようになる。このような構成をとることにより、環状の係止凸部19の内径を、受口管2の膨大径部3の最大外径よりも小さく且つ受口管2の係止凸部19に対応する部分の外径よりも大きくすることができ、通常の状態では、環状の係止凸部19の内周面が受口管2の外周面と接触することはない。従って、挿口管1と受口管2との間に伸縮動作が発生したとしても、係止凸部19が受口管2の外周面を摩耗させることがなく、これに起因する管の破損等は起こり得ない。
【0021】また上下の係止凸部19が接合する部分にあっては、図1,図3,図4,図6に示すように、一方側の係止凸部19に突起26が形成されており、他方側の係止凸部19には凹部27が形成されている。これらの突起26と凹部27とは、締結時の上下の締付金具16及び17の管軸方向の位置決めを確実にするためのものである。更に、下部側の締付金具17のフランジ23bには、図2,図4,図6に示すように、締結ボルト9の頭9aを両サイドから挟み込み、回り止めを防止するための凸部28,28が形成されており、締結時に締結作業がし易いようにしている。
【0022】更にまた、上下の締付金具16及び17のフランジ23bに形成したボルト孔29にはテーパ面が形成されている。このテーパ面は、図7に示すように、一方側のフランジ23bのボルト孔29にボルト9を挿通してナット10で組み付けし、他方側のフランジ23bどうしを開いたとき、ボルト9を挿通した側のボルト孔29のテーパー面が直線状を成すように形成されている。これにより、上下の締付金具16及び17の一方側のボルト9及びナット10を外さずに他方側を最大限に開くことができ、開いた状態でそのまま管継手部(受口管2の膨大径部3)に装着できるようになっている。従って、上下の締付金具16及び17の仮締状態を完全に分解して更に再組み立てを行う必要がなく、一本のボルト9及びナット10を外すだけでよいので、締結作業が極めて簡単となる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の管継手用管離脱防止装置は、上下に二分割された締付金具から成り、各締付金具は管継手部の挿口管外周面へ緊締され、これに固定される締結部と、受口管の膨大径部に係合し得るべく内周面側へ突出して形成された係止凸部と、前記締結部と係止凸部とを連結するアーム部とで構成されるものであって、上下の係止凸部は左右の両端面が相互に接合すると共に、係止凸部の内径が受口管の膨大径部の最大外径よりも小さく且つ受口管の係止凸部に対応する部分の外径よりも大きく設定されており、上下の締結部及びアーム部は左右の両端面が相互に離れていて端面どうしの間に空間が形成されており、左右のアーム部においてそれぞれ1本のボルトとナットを締結するものである。
【0024】このように、上下の締付金具の係止凸部は、左右の両端面が相互に接合し、しかも受口管とは非接触状態であり、しかも、アーム部と締結部との両端面の間には空間が形成されているので、係止凸部と締結部との中間のアーム部をボルト及びナットで締結することにより、上下の締付金具は、受口管に対しては全く干渉せずに係止凸部の接合端面を支点として締結部側が挿口管の外周面に緊締される。そのため、上下の締付金具が管をいびつに変形させる等の事はない。また上下の締結部及びアーム部の間に空間部が形成されているので、アーム部を上下の締結金具の左右両端側にそれぞれ1個ずつ設け、従来の真ん中のアーム部を省略したとしても、アーム部の配置は円周上の45度、135度、225度、315度に近い位置に配分されることになり、係止凸部の連結強度が低下するようなことはない。従って、上下の締結金具は、仮締め状態で地面へ置いても安定性が良く、しかも軸心線が管継手部分と一致するので、施工作業が極めて簡単である。それに加えて、管継手部の下方の地面を余分に掘り下げる必要もない。
【0025】また本発明の管離脱防止装置にあっては、上下の締付金具の各アーム部どうしの間には一つの大きな開口が形成されており、該開口には受口管の管端面と締結部の先端面とが露呈している。これらは、挿口管と受口管との伸縮できる範囲を決定するものであり、従って、その設定及び確認が容易である。しかも、開口には鋳造時のバリがあり、後工程でこれを除去することが必要であるが、開口が一つであるため、バリ取り作業も一工程で済み、簡単である。
【0026】更に、本発明の管離脱防止装置にあっては、上下に二分割された締付金具を緊締する締結部のボルト孔には、それぞれテーパ面が形成されており、左右の一方側のボルト孔にボルトを挿通して仮締めした状態で、上下の締付金具の他方側を開くと、管継手部の最大外径部分よりも大きく開くようになっているので、左右の一方側のボルト孔にボルトを挿通して仮締めした状態で上下の締付金具の他方側を開けば、管継手部分へそのまま外嵌装着することができ、締付金具の全部を分解して組み立て直すことが不要となり、作業性が良い。
【0027】更にまた、本発明の管離脱防止装置にあっては、上下の二分割された締付金具の係止凸部の接合面部には、一方側に突起が、他方側に凹部が形成されているので、両締付金具の軸方向のズレがなくなり、施工時の位置決めが容易である。
【出願人】 【識別番号】000148139
【氏名又は名称】株式会社川西水道機器
【出願日】 平成11年9月8日(1999.9.8)
【代理人】 【識別番号】100082016
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敏彦
【公開番号】 特開2001−82652(P2001−82652A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−254037