| 【発明の名称】 |
管接続用パッキン |
| 【発明者】 |
【氏名】八木 博史
【氏名】仲石 正雄
【氏名】福田 和幸
【氏名】柳詰 政春
【氏名】宝楽 義次
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| 【要約】 |
【課題】建物躯体へ排水集合管を固定した後、この排水集合管の横受け口へ横枝管を差し込む場合には、この横受け口内へ予め装填しておく筒状のパッキンに対してその内周面に滑剤を塗布していた。この滑剤が無い状態では横枝管の差し込みが困難であった。しかし、横枝管の差し込み後、滑剤が災いして、横枝管がパッキンから抜けやすくなるということがあった。
【解決手段】パッキン1において、その内部には内絞り状となるリップ部12が設けられている。このリップ部12の突出基部12aに形成される根元隅部16の軸方向位置Pを、リップ部12に対して横枝管8の管端8aが最初に当接する位置Xの軸方向位置Qに位置合わせさせるようにした。これにより、滑剤を不要化できた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筒状の本体部(2)を有し、該本体部(2)において管差込口(7)とする方寄りから筒内奥方へ向けて筒内全周で内絞りテーパ状に突出するリップ部(12)が設けられた管接続用のパッキンにおいて、本体部(2)の内周面とリップ部(12)の突出基部(12a)裏側との間に形成される根元隅部(16)の軸方向位置(P)が、本体部(2)へ差し込まれた管(8)の管端(8a)がリップ部(12)に最初に当接する当接開始点(X)(Y)の軸方向位置(Q)(R)を目安に位置合わせして形成されていることを特徴とする管接続用パッキン。 【請求項2】 前記根元隅部(16)の軸方向位置(P)は、前記当接開始点(X)(Y)の軸方向位置(Q)(R)を中心とする±7mmの範囲に収められていることを特徴とする請求項1記載の管接続用パッキン。 【請求項3】 前記根元隅部(16)の軸方向位置(P)は、前記当接開始点(X)(Y)の軸方向位置(Q)(R)を中心とする±5mmの範囲に収められていることを特徴とする請求項1記載の管接続用パッキン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、多層建物用排水設備の立て管と横枝管との連結部分等において主に採用可能とされる管接続用パッキンに関する。 【0002】 【従来の技術】多層建物の排水設備では、各階層間で縦方向に配管する立て管と各階層の床部に沿って配管する横枝管とを、それらの交差部へ排水集合管等の接続管を配することで互いに連結している。図6に示すように、一般に、この種の接続管50には、その側方へ配される横枝管51の端部を差し込むために、この横枝管51よりも径大に形成された受け口52(ソケット状のもの)が横向きに設けられている。そして、この受け口52内には、横枝管51を差し込んだときに両者間にできる内外周隙間を埋めて防水するために、筒状の本体部53を有したパッキン54を装填させるようにしている(例えば特開平11−13954号公報等参照)。 【0003】このパッキン54は、予め受け口52内へ嵌め入れておき、その後、本体部53内へ横枝管51を差し込むようにする。ところで、このパッキン54には、図例のように本体部53の内部に、その管差込口55とする方寄りから筒内奥方へ向けて(図6の右方から左方へ向けて)、その筒内全周で内絞りテーパ状に突出するリップ部56が設けられたものがある。このリップ部56は、横枝管51に対する防水性能を高めるためのものであることは言うまでもないが、他に、一旦差し込まれた横枝管51を抜け難くさせる作用をも有したものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】一般に、パッキン54の本体部53内へ横枝管51を差し込む場合には、リップ部56に対する横枝管51の通過を容易化するために、予めリップ部56の内周面に滑剤を塗布するようにしていた。ところが、このように滑剤の塗布を行うことにすると、例えば滑剤の塗布量が多すぎたとき等に、一旦パッキン54の本体部53内へ差し込んだ横枝管51を抜け難くさせるという作用について、これを低下させることに繋がる不都合が生じることがあった。 【0005】特に、図5に示すように、配管後にあって横枝管51に荷重Fが付加したときには、その長手方向中途部を最低位とする撓みが生じ、もって横枝管51の管端部に管軸方向の引き込み作用Wが生じ、横枝管51の抜けが誘発されるという背景がある。そのために、これらの作用に打ち勝つための万全の対策(即ち、横枝管51の脱出防止対策)が必要になっている。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、横枝管を接続管と連結する場合等にあって、管の差し込みは容易に行えるようにしつつも、一旦差し込まれた管を抜け難くさせることができるようにした管接続用パッキンを提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係る管接続用パッキンでは、筒状の本体部を有し、この本体部において管差込口とする方寄りから筒内奥方へ向けて筒内全周で内絞りテーパ状に突出するリップ部が設けられたものであって、本体部の内周面とリップ部における突出基部の裏側との間に形成される根元隅部の軸方向位置が、本体部へ差し込まれた管の管端がリップ部に最初に当接する当接開始点の軸方向位置を目安に位置合わせして形成されている。 【0007】根元隅部の軸方向位置は、当接開始点の軸方向位置と正確に一致させるのが最良であるが、厳密な意味での一致は精度上困難であるし、またこの種、パッキンは、外径が異なる複数サイズの管に適用可能とされるのが通例であるため、実用上は、所定の当接開始点の軸方向位置を中心において、これに対する軸方向の±7mm、更に好ましくは±5mmの範囲内で根元隅部の軸方向位置を決定すればよいものとする。このような構成であれば、例えば排水集合管等の接続管における受け口へパッキンを嵌め入れた状態でこのパッキンへ横枝管を差し込む場合で言うと、横枝管の差し込みによってその管端がリップ部に最初に当接した後、差し込みを続けることでリップ部は比較的容易に拡径するようになることが確かめられている。 【0008】そのため、このリップ部に対する横枝管の通過、即ち、パッキンに対する横枝管の差し込みが容易に行えることになる。従って、横枝管の差し込みに際してわざわざ滑剤を用いなくてもよくなり、結果、リップ部と横枝管との間に滑剤が存在しない状態にできるので、一旦差し込まれた管は、簡単には抜けない状態に保持できるという利点が得られるものである。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図2は、本発明に係る管接続用パッキン1の一実施形態を示している。このパッキン1は、ゴム等の弾性材を素材として形成されたもので、筒状の本体部2を有している。この本体部2の外形状は、排水集合管等の接続管3に設けられた受け口4内にピッタリと収納可能となっている。このパッキン1は、EPDMにより形成することができる。なお、天然ゴムをはじめ、その他のゴムにより形成することもできる。 【0010】本体部2の内部形状では、本体部2において管差込口7となる開口内周部(接続管3における受け口4の開口端側に位置付けられる部分)に、差し込まれる管(以下、横枝管として説明する)8の外径より若干径大となる内径d1 を保持した入口形成部10が設けられている。そして、この入口形成部10の近傍に突出基部12aを設けて、この突出基部12aから本体部2の径方向内方であって且つその筒内奥方(図2左方)へ向けるようにして、その筒内全周で漏斗状のテーパを有して突出するリップ部12が設けられている。 【0011】このリップ部12における突出側の内径d2 は、上記入口形成部10の内径d1 よりも更に径小化されていることは言うまでもない。また、このリップ部12の突出基部12aを起点として、本体部2の奥方へ続く内周面部分には、上記入口形成部10の内径d1 よりも径大化されたリップ収納部13が設けられている。本体部2の最も奥方の内部には径方向内方へ張り出す内鍔14が設けられており、この内鍔14により、本体部2内へ差し込まれた横枝管8の管端8aを当て止め可能になっている。 【0012】このようなことから、このパッキン1に対し、横枝管8の一端部を差し込むと、まず、横枝管8の管端8aがリップ部12の傾斜面に当接するようになり、それ以後、横枝管8の差し込みに伴ってリップ部12がその全体として押し広げられる(径大化される)ようになる。そして、横枝管8の管端8aが内鍔14に当て止めされるようになる最終段階で、リップ部12は、リップ収納部13内へ収納されるかたちとなって横枝管8の外周面に対して略平行した状態で接触することになり、これによってパッキン1と横枝管8との間の確実な防水作用が得られるようになっている。 【0013】また、この時点ではリップ部12が横枝管8の外周面に略平行になっていることに起因して、一旦、差し込まれた後の横枝管8は、接続管3から引き抜き難い状態に保持されるものとなる。このような概略的な構成を一通り具備したパッキン1として、本発明では、図1に拡大して示すように、本体部2の内周面とリップ部12における突出基部12aの裏側との間に鋭角方向へ向けて形成される根元隅部16の軸方向位置Pが、次のように位置決めされている。 【0014】すなわち、本体部2の管差込口7へ差し込み可能とされる横枝管8の直径には、ある程度の範囲が許容されているが、いま、このうち最大サイズの横枝管8(図1中に実線で示した方)の管端8aがリップ部12に最初に当接する当接開始点(矢符X参照)において、その軸方向位置をQとおくとき、この軸方向位置Qを中心として、上記した根元隅部16の軸方向位置Pが軸方向の±7mm(図1では+側、即ち、奥方側へA寸法の位置付けにあるものとして図示している)、好ましくは±5mmの範囲内に設けられるようにする。 【0015】また、本体部2の管差込口7へ差し込み可能とされる横枝管8のうち最小サイズの横枝管8(図1中に二点鎖線で示した方)の管端8aがリップ部12に最初に当接する当接開始点(矢符Y参照)において、その軸方向位置をRとおくときについても、この軸方向位置Rを中心として、上記した根元隅部16の軸方向位置Pが軸方向の±7mm(図1では−側、即ち、管差込口7側へB寸法の位置付けにあるものとして図示している)、好ましくは±5mmの範囲内に設けられるようにする。 【0016】このように、上記当接開始点XやYの軸方向位置Q,Rを目安として、根元隅部16の軸方向位置Pを決定しておくと、横枝管8の差し込みによってその管端8aがリップ部12に最初に当接した後、差し込みを続けることでリップ部12は比較的容易に拡径するようになることが確かめられている。従って、このリップ部12に対する横枝管8の通過、即ち、パッキン1に対する横枝管8の差し込みが容易に行えるものである。そのため、横枝管8の差し込みに先立って、わざわざリップ部12に滑剤を塗布する必要はない。それ故、一旦差し込まれた横枝管8は、簡単には抜けない状態に保持されることになる。 【0017】リップ部12における開放角αは、32°〜37°程度にするのが適当である。また、リップ部12における突出側の内径d2 と横枝管8の外径Dとの比(d2 /D)は、おおよそ0.79〜0.95程度とするのがよく、特に0.87前後とするのが好適である。リップ部12の肉厚trは、リップ部12の突出方向を直線的とするときには1.5mm〜5mm程度とするのがよく、特に2.5mm〜3mm前後とするのが好適である。リップ部12の突出方向を直線以外とする場合は、肉厚trを1mm程度にすることも可能である。 【0018】なお、本実施形態では、リップ部12を中央に挟んで、その前側には管差込口7が設けられているものであるし、後側にはリップ収納部13と内鍔14との間で管端保持部18が設けられるものとなっている。これら管差込口7や管端保持部18では、本体部2内へ差し込まれた横枝管8の外周面と略全周的に近接乃至当接するようになる。すなわち、このパッキン1に対し、横枝管8はその管軸方向の2か所で支持可能状態とされる。 【0019】従って、図5に関して既に説明したように、配管後にあって横枝管8(図5では51)に荷重Fが付加し、その長手方向中途部を最低位とする撓みが生じ、もって横枝管8の管端部に管軸方向の引き込み作用Wが生じるようになったときも、横枝管8は抜けが防止される作用を強く受ける(即ち、抜け難くなる)ことになる。一方、本体部2における入口形成部10の開口内周部には肉厚部19が設けられており、この肉厚部19により、開口端側を径大とし本体部2の奥方(図2左方)ほど径小化される向きの内絞りテーパ部20が設けられている。 【0020】このテーパ部20の開口端側(径大側)の内径d0 は横枝管8の外径よりも径大化されているため、もし、接続管3の受け口4に対して横枝管8が偏心して差し込まれ、パッキン1における内絞りのテーパ部20に対してその傾斜面の途中に横枝管8の端部が当接するようなことがあったとしても、横枝管8は、テーパ部20の傾斜に沿った求心作用を受けることになる。従って、横枝管8の軸心とパッキン1の中心、即ち、接続管3における受け口4の中心とが必然的にセンター合わせされることになる。そのため、接続管3に対する横枝管8の連結が正しく、且つ確実に行われるものとなり、その結果、このパッキン1と横枝管8との連結部分において、パッキン1が押しつぶされることなく、所定通りの防水機能が得られることになる。 【0021】なお、パッキン1のテーパ部20による横枝管8に対する上記求心作用は、横枝管8を差し込もうとする力が強ければ強いほど、有効的且つ強力的に生じることになる。ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、細部構造等について、実施の態様に応じた各種変更等が可能である。例えば、リップ部12において、その根元隅部16を図3に示すように内アールとしたり、或いは図4に示すように角付きとしたりすることができる。 【0022】また、パッキン1におけるその他の細部形状をはじめ、段部5や内鍔14等における形成の有無や細部形状等は適宜変更可能である。横枝管8として説明した管の材質、細部構造、サイズ、用途等は何ら限定されるものではない。また、パッキン1の装着相手となる管体についても、上記実施形態では接続管3だけを説明したが、何ら限定されるものではない。 【0023】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に係る管接続用パッキンでは、リップ部の突出基部裏側にできる根元隅部の軸方向位置を、差し込み管によるリップ部への当接開始点の軸方向位置を目安に位置合わせしているので、管を差し込む際のリップ部の拡径が比較的容易になり、従って、管の差し込みが容易に行えるようになる。従って、管の差し込み時に滑剤は不要となり、その結果、一旦差し込まれた管を抜け難く保持できるものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年9月17日(1999.9.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−82645(P2001−82645A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−264421 |
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