| 【発明の名称】 |
管の接合装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中野 金治郎
【氏名】菊地 庸夫
【氏名】鈴木 恒
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| 【要約】 |
【課題】管どうしの接合作業中にこれら管どうしに屈曲が生じないようにする。
【解決手段】互いに接合される一方および他方の管1、2の外周にそれぞれ固定される第1および第2の固定具22、23と、一方の固定具23における周方向に距離をおいた一対の位置に一端側および他端側がそれぞれ接続される索体48と、他方の固定具22に取り付けられて、一方の固定具23から他方の固定具22に向けて管軸方向に配置された索体48の中間部が他方の固定具22の位置において方向転換するように掛けられるガイド部材40と、索体48に緊張力を付与することで第1の固定具22と第2の固定具23とを互いに接近する方向に移動させる緊張力付与手段47とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに接合される一方および他方の管の外周にそれぞれ固定される第1および第2の固定具と、一方の固定具における周方向に距離をおいた一対の位置に一端側および他端側がそれぞれ接続される索体と、他方の固定具に取り付けられて、一方の固定具から他方の固定具に向けて管軸方向に配置された前記索体の中間部が他方の固定具の位置において方向転換するように掛けられるガイド部材と、前記索体に緊張力を付与することで第1の固定具と第2の固定具とを互いに接近する方向に移動させる緊張力付与手段とを有することを特徴とする管の接合装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は管の接合装置に関する。 【0002】 【従来の技術】たとえば複数の鋳鉄管を接合して管路を敷設する場合において、手動のレバーブロックを利用した接合装置が用いられている。この従来の接合装置を、図5を用いて説明する。この図5において、1、2は互いに接合される一対の鋳鉄製の管であり、一方の管1の端部には受口3が形成され、他方の管2の端部には挿口4が形成されている。そして、受口3の内部に挿口4が挿入されることで、これらの管1、2が互いに接合されるように構成されている。管1、2は、いずれも異形管としての曲管にて形成されている。 【0003】5は従来の接合装置で、一方の管1の外周に固定されるリング状の第1の固定具6と、他方の管2の外周に固定されるリング状の第2の固定具7とを有する。それぞれの固定具6、7にはピン8、9が設けられており、これらのピン8、9を管1、2の接合方向すなわち接合部における管軸と平行な方向に沿って配置した状態で、これらピン8、9どうしの間にチェーン10が渡されている。そして、このチェーン10の一端および他端のフック11、12がピン8、9に引っ掛けられ、レバーブロック13の操作によりチェーン10が短縮化されることでフック11、12どうしが互いに引き寄せられ、これによって挿口4が受口2の内部に挿入される。 【0004】チェーン10による引き寄せは、管1、2の周方向に沿った二か所すなわち互いに周方向に180度の間隔をおいた位置にて行われる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】図5(a)に示すようにこのような従来の接合装置を所定の位置にセットし、レバーブロック13の操作によって挿口4を受口3に挿入しようとする場合に、作用する力のバランスがくずれることがある。そのような場合には、たとえば図5(b)に示すように挿口4が一方に曲がり、管1、2どうしが屈曲して、受口3への挿口4の挿入ができなくなって、管1、2どうしを接合できなくなる。 【0006】このような場合に、従来は図5(c)に示すように作業者が挿口4を手14で押さえて真直にしながらレバーブロック13を操作しなければならず、その作業を容易に行うことができないという問題点がある。そこで本発明は、このような問題点を解決して、管どうしの接合作業中にこれら管どうしに屈曲が生じないようにすることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、互いに接合される一方および他方の管の外周にそれぞれ固定される第1および第2の固定具と、一方の固定具における周方向に距離をおいた一対の位置に一端側および他端側がそれぞれ接続される索体と、他方の固定具に取り付けられて、一方の固定具から他方の固定具に向けて管軸方向に配置された前記索体の中間部が他方の固定具の位置において方向転換するように掛けられるガイド部材と、前記索体に緊張力を付与することで第1の固定具と第2の固定具とを互いに接近する方向に移動させる緊張力付与手段とを有するようにしたものである。 【0008】このような構成であると、一方の固定具における周方向に距離をおいた一対の位置に索体の一端側および他端側を接続したうえで、この索体を他方の固定具に向けて管軸方向に配置し、他方の固定具においては、このように管軸方向に配置された索体の中間部を方向転換するようにガイド部材に掛け、この状態の索体に緊張力付与手段にて緊張力を付与させるものであるため、すなわち管の周方向に距離をおいて管軸方向に配置された索体を緊張させて第1の固定具と第2の固定具とを互いに引き寄せるものであるため、この引き寄せのために第1および第2の固定具に作用する力が周方向に均等に分散されることになる。したがって、引き寄せ時に力のバランスがくずれることがなく、たとえバランスをくずすような方向に力が働いても、自動的にバランスがとれて、管どうしが真直に接合されることになる。 【0009】なお、索体はチェーンゃワイヤや帯材などの適宜の形態とすることが可能であり、また緊張力付与手段もレバーブロックやシリンダ装置などの適宜の構成を採用することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】図1〜図4において、1、2は互いに接合される一対の鋳鉄製の管であり、一方の管1の端部には受口3が形成され、他方の管2の端部には挿口4が形成されている。21は本発明にもとづく接合装置で、各管1、2の端部の外周に固定される第1および第2の固定具としての一対の環状体22、23を有している。各環状体22、23は、周方向二つ割りに構成されて、一対のC字形の本体部24、25を有し、周方向に沿った二か所の分割部でこれら本体部24、25が締結部26によって互いに接合されることで、環状に組み立てられた状態で管11、12の外周に固定されている。 【0011】挿口4が形成された管2に固定された環状体23には、複数のピン27が設けられている。このピン27は、図1および図2に示すように、締結部26以外の周方向の四か所の位置において、それぞれ互いに周方向に距離をあけて設けられている。ピン27の詳細構造およびこのピン27の環状体23への取付け構造の一例は、次の通りである。すなわち、図1〜図3に示すように、環状体23におけるピン27を配置すべき四か所の位置には、管径方向の外向きに突出する突出部28がそれぞれ形成されており、この突出部28には、管軸方向の切欠部29が、突出部28の先端からその基端側に向けて開口するように形成されている。四か所の突出部28は、たとえば図示のように周方向に60度、120度、60度、120度の間隔で形成することができ、このようにすると一対ずつの突出部28、28を互いに周方向に180度隔てた位置に形成することができる。 【0012】この突出部28および切欠部29を利用して、環状体23にピン27が取り付けられている。このピン27は、ピン本体30と取付けボルト31とを有しており、取付けボルト31は、切欠部29を縦断するように管軸方向に配置されたうえで、段付きワッシャ32とナット39とによって突出部28に固定されている。ピン27は、ピン部33と、突出部28の切欠部29にはめ込み可能な取付けブロック34とが一体に形成されたものであって、この取付けブロック34に形成された貫通孔35にボルト31が通されることで、このボルト31とともに突出部28に取り付けられるように構成されている。 【0013】このように突出部28に取付けられたピン27は、ピン部33が突出部28の先端からさらに管径方向に突出するように配置されている。このピン部33は、一対のつば部36、37の間に管径方向の軸部38が配置された構成となっており、この軸部38が本来のピンとしての役割を果たすように構成されている。なお、ピン27およびこのピン27の環状体23への取付け構造は、上記において説明したものに限定されるわけではなく、後述のように他の適宜の構成とすることもできる。 【0014】図1および図4に示すように、受口3が形成された管1に固定された環状体22は、環状体23と同一の構成であって、周方向に沿った四か所に突出部28が形成され、各突出部28には切欠部29が形成されている。そして、周方向に沿って180度の距離をおいた一対の突出部28、28には、それぞれガイド部材40、40が取り付けられている。 【0015】各ガイド部材40は、図示のように三日月形に形成されるとともに、その中央部に、突出部28の端面に接触する接触面41と、この接触面41が突出部28の端面に接触したときに切欠部29の内部に入り込む突起42とを有し、段付きワッシャ32を介して切欠部29に装着されたボルト43が突起42にねじ込まれることによって、この突出部28に固定されるように構成されている。三日月形のガイド部材40の外縁44は半円状に形成され、この外縁44には、鎖を案内するための断面凸字形のガイド溝45が形成されている。またガイド部材40において、半円状の外縁44における周方向に沿った端部46、46どうしは、環状体22の周方向に沿って60度の間隔をおいて位置するように構成されている。 【0016】図1に示すように、このように環状体22の周方向に60度の間隔をおいたガイド部材40の一対の端部46、46と、環状体23における周方向に沿って60度の間隔をおいた位置に取り付けられた一対のピン27、27とがそれぞれ互いに管軸方向に沿って配置された状態となるように、環状体22と環状体23とが管1、2に固定されている。そして、緊張力付与手段としてのレバーブロック47を備えた索体としてのチェーン48の一端側および他端側のフック49、49がそれぞれピン27、27に掛け合わされている。またチェーン48の中間部はガイド部材40のガイド溝45にはまり込むことによって、このガイド部材40に沿って湾曲された状態で、このガイド部材40によって180度の方向転換をするように案内されている。このため、チェーン48は、その一端側および他端側とも、管軸方向に沿った方向に配置されることになる。 【0017】また、上述のように環状体22の周方向に沿って互いに180度の間隔をおいて一対のガイド部材40が設けられているため、結局、管の周方向に沿って互いに距離をおいた四か所の位置に、それぞれ管軸方向のチェーン48が配置されることになる。このような構成において、管1、2どうしを接合する際には、図示のように管1の外周に環状体22を固定するとともに、管2の外周に環状体23を固定する。環状体22にはあらかじめガイド部材40を取り付けておき、また環状体23にはあらかじめピン27を取り付けておく。あるいは、環状体22、23を管1、2に取り付けたあとでこれら環状体22および23にガイド部材40およびピン27を取り付けてもよい。また反対に、環状体22にピン27を取り付けるとともに環状体23にガイド部材40を取り付けても、同様に機能させることができる。いずれにせよ、ピン27、27とガイド部材40の端部46、46との位置を管の周方向に揃えて、これらピン27、27とガイド部材40の端部46、46とが互いに管軸方向に沿って配置されるようにセットしておく。 【0018】次に、一対のピン27および27にチェーン48の一端側および他端側のフック49、49を引っ掛けるとともに、このチェーン48の中間部をガイド部材40の外縁44のガイド溝45に掛けて方向転換を行わせる。このようにチェーン48を掛ける操作を、管1の周方向に沿って180度の距離をおいた一対のガイド部材40について行うと、結局、管1、2の周方向に沿って適当距離をおいた四か所の位置に、管軸方向に沿ったチェーン48がわたされることになる。 【0019】この状態で作業者が各チェーン48のレバーブロック47を操作すると、図1に示すようにこれらのチェーン48が緊張され、挿口4に受口3への挿入力が作用される。このとき、上述のように管1、2の周方向に沿った四か所の位置でチェーン48が緊張されることにより挿口4に挿入力が付与されるため、この挿入力が管1、2の周方向に分散された状態で挿口4が受口3に挿入されることになる。このため、受口3と挿口4との間に曲がりが発生しない状態でこれら受口3と挿口4とを互いに接合することができる。 【0020】すなわち、特に管1、2が曲管などの異形管である場合には、挿口4を受口3に挿入しようとするときに管1、2どうしに屈曲が生じやすいが、上述のように挿口4に作用する力が周方向に分散されるため、このような屈曲が自動的に修正された真直な状態で管1、2どうしを接合することが可能となる。このため、接合前に受口3の内部にあらかじめ装着されていたリング状のゴムパッキンなどにずれが発生することが防止される。 【0021】また、各チェーン48は、周方向に沿った2か所の位置でそれぞれ管軸方向に緊張されるため、このチェーン48のレバーブロック47は、周方向に沿った1か所の位置のみでチェーン48を緊張させる場合にに比べて、その操作力が二分の一になるという利点がある。受口3内への挿口4の挿入が完了して、管1、2どうしが互いに接合されたなら、レバーブロック47付きのチェーン48を取り外し、環状22、23をそれぞれ受口3および挿口4から取り外すことで、接合装置21を解体する。 【0022】図5は、本発明の他の実施の形態を示す。ここでは、図1〜図4に示されるものに比べて、ガイド部材40、40の構成が相違している。すなわち、この図5に示されたガイド部材40は、環状体22に取り付けられるブラケット51の一端および他端に、それぞれチエーン48をガイドする滑車52、52が設けられた構成となっている。これによって、チェーン48の一端側が一方のピン27と一方の滑車52との間で管軸方向にわたされるとともに、その他端側が他方のピン27と他方の滑車52との間で管軸方向にわたされ、しかもチェーン48は、その中間部分が滑車52、52どうしの間にわたされている。したがって、チェーン48は、ガイド部材40によって180度の方向転換がなされることになる。 【0023】環状体22への各ガイド部材40の取付構造は、図1および図4に示されたものと同様である。すなわち、ブラケット51の中央部に、環状体22の突出部28の端面に接触する接触面41と、この接触面41が突出部28の端面に接したときに切欠部29の内部に入り込む突起42とが設けられ、段付きワッシャ32を介して切欠部29に装着されたボルト43が突起42にねじ込まれることで、突出部28すなわち環状体22に固定されるように構成されている。 【0024】図6は、ピン27およびこのピン27の環状体23への取付け構造の他の例を示す。ここでは、ピン27の取付けブロック34は、環状体23の突出部28の一端側に係り合う段部54を一体に有している。そして、突出部28の他端側に係り合う平ワッシャ55を貫通する取付けボルト56のねじ部が取付けブロック合34ねじ込まれることで、ピン27が環状体23に固定されるように構成されている。 【0025】 【発明の効果】以上のように本発明によると、互いに接合される一方の管に固定される固定具における周方向に距離をおいた一対の位置に一端側および他端側がそれぞれ接続される索体と、他方の管の外周に固定される他方の固定具に取り付けられて、一方の固定具から他方の固定具に向けて管軸方向に配置された前記索体の中間部が方向転換するように掛けられるガイド部材と、前記索体に緊張力を付与することで第1の固定具と第2の固定具とを互いに接近する方向に移動させる緊張力付与手段とを有するようにしたため、すなわち管の周方向に距離をおいて管軸方向に配置された索体を緊張させて一方および他方の固定具を互いに引き寄せるものであるため、この引き寄せのためにこれらの固定具に作用する力を周方向に均等に分散させることができ、したがって、引き寄せ時に力のバランスがくずれることがなく、たとえバランスをくずすような方向に力が働いても、自動的にバランスがとれて、管どうしを真直に接合することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594115463 【氏名又は名称】有限会社中野製作所 【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年9月6日(1999.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2001−74164(P2001−74164A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願平11−250983 |
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