トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 排水ヘッダ
【発明者】 【氏名】末吉 和廣

【要約】 【課題】掃除作業を容易に行う。

【解決手段】排水ヘッダ20は、排水用本管側に一端が接続されるとともに本体23には複数の枝管26A〜26Dが接続される。本体23の他端上側には、横方向に開口する掃除口30が所定の長さで円筒状に形成される。掃除口30は、本体23内径d1のほぼ半分の内径d1/2となっている。この円筒状部31には、掃除口30を閉塞する蓋32が取り外し可能に螺挿される。掃除口30は、本体中空部23Bと掃除口30との接続部のうち、掃除口30の下側接続部30Aを、本体23の中空部23Bを上下半分に分ける線lとほぼ同一の高さに設定している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の枝管が接続された本体の一端が排水用本管に接続される排水ヘッダにおいて、本体の他端上側に、本体の内径より小径でかつ外部に開口する開口部を形成するとともに、この開口部を閉塞する閉塞部材を取り外し可能に設けたことを特徴とする排水ヘッダ。
【請求項2】 本体中空部と開口部との接続部のうち、開口部の下側接続部を、本体の中空部を上下半分に分ける線とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続したことを特徴とする請求項1に記載の排水ヘッダ。
【請求項3】 本体中空部と開口部との接続部のうち、開口部の下側接続部を、本体に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続したことを特徴とする請求項1に記載の排水ヘッダ。
【請求項4】 開口部は横方向に開口することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1に記載の排水ヘッダ。
【請求項5】 開口部は本体他端から上方に向かって傾斜して形成されることを特徴する請求項1ないし3のうちいずれか1に記載の排水ヘッダ。
【請求項6】 開口部は本体内径のほぼ半分の内径を有することを特徴とする請求項2ないし5のうちいずれか1に記載の排水ヘッダ。
【請求項7】 開口部は所定の長さの筒状に形成され、この筒部を閉塞する蓋を取り外し可能に設けたことを特徴とする請求項4ないし6のうちいずれか1に記載の排水ヘッダ。
【請求項8】 筒部は本体底面側と湾曲部を介して接続されることを特徴とする請求項7に記載の排水ヘッダ。
【請求項9】 開口部には、上端に開口が形成され所望の高さに応じて切断され下部が本体の開口部の向きに応じて曲げられた短管が接続されるとともに、この短管の上端開口部を閉塞する蓋を取り外し可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の排水ヘッダ。
【請求項10】 排水ヘッダの本体他端側下部には、本体を建物側に固定するとともに本体に所定の勾配を確保する固定部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の排水ヘッダ。
【請求項11】 枝管を排水ヘッダ本体の側部に排水用本管側に向かって湾曲させて接続するとともに、枝管の底面を、本体の中空部を上下半分に分ける線とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続したことを特徴とする請求項1に記載の排水ヘッダ。
【請求項12】 枝管を排水ヘッダ本体の側部に排水用本管側に向かって湾曲させて接続するとともに、枝管の底面を、本体に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続したことを特徴とする請求項1に記載の排水ヘッダ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低層、中層あるいは高層建造物の浴室、トイレ、洗面所、洗濯場、厨房等の各排水源から流出してきた排水を合流させ、これら排水を排水用本管に流出させる排水ヘッダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屋内の各排水源から流出してきた排水を合流させて排水用本管(排水用立管)に導く管寄せとして、図5に示すような排水ヘッダ2が知られている。この排水ヘッダ2は、床下に配設され、中空円筒状本体3の一端部が管継手4を介して排水用本管5にほぼ水平に接続される。この本体3の各側部には、湾曲した接続管部7を介して各排水源に接続される枝管6A、6C、6B、6Dが所定の勾配(約1/50)で接続されるようになっている。そして、本体3の他端は本体口径と同一径で横方向に開口し、この開口部9に栓体8が着脱自在に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の排水ヘッダは、叙上の如く構成されているので、排水ヘッダに詰まり現象が発生し掃除の必要が生じた場合、床を取り外し、各排水源からの排水を阻止した上で、栓体8の下側に本体3内に残留する排水または堆積物を受けるパンを置いて栓体8を取り外し、本体3の他端開口部から掃除器具を横方向に挿入して掃除を行うようにしている。このため、本体3の長手方向の床下で掃除器具を本体3に出し入れする操作をしなければならず、掃除の作業に難渋するという問題があった。また、排水ヘッダの内部に排水中の固形物が堆積しやすく、一旦堆積すると、排水ヘッダから排水用本管5に流れ出にくく、逆流を招くおそれがあり掃除する回数を増やさなければならないという問題があった。
【0004】本発明は上記欠点を除くためになされたもので、掃除を容易に行うことができるとともに、保守管理が容易な排水ヘッダを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る排水ヘッダは、複数の枝管が接続された本体の一端が排水用本管に接続される排水ヘッダにおいて、本体の他端上側に、本体の内径より小径でかつ外部に開口する開口部を形成するとともに、この開口部を閉塞する閉塞部材を取り外し可能に設けたものである。
【0006】本発明に係る排水ヘッダでは、本体の他端上側に、本体の内径より小径でかつ外部に開口する開口部を形成するとともに、この開口部を閉塞する閉塞部材を取り外し可能に設けたので、掃除する際、閉塞部材を開けても、本体内に残留する排水または堆積物が外部に漏出しにくく、閉塞部材を取り外すだけで直ちに掃除器具を挿入して作業を行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る排水ヘッダを示す一部破断側面図である。本実施の形態に係る排水ヘッダ20は、床下に配置され、図1に示すように、中空円筒状本体23の一端部が管継手(図示せず)を介して図示しない排水用本管(図5の符号5に相当する。)に所定の勾配α(好ましくはα=1/50以上、本実施の形態においてはα=1/30に設定)を確保して接続される。図示しない排水用本管は、図1の左方側に配置されている。この本体23の各側部には、湾曲した接続管部27を介して各排水源に接続される枝管26A…26D(本実施の形態では4本。枝管26C、26Dはそれぞれ、枝管26A、26Bと長手方向位置をずらせて接続される。)が所定の勾配(好ましくは1/50)で接続されるようになっている。接続管部27は、本体23の図示しない排水用本管側に向かって湾曲し、枝管26A〜26Dから本体23内に流入してきた排水の流れが図示しない排水用本管側に向くようになっている。本体23の勾配αは、各枝管26A〜26Dから本体23内に流入する流入水の許容流量に応じて設定される。すなわち、本体23の口径が同じという条件では、勾配をより急にすれば許容流量を増大させることができる。
【0008】枝管26A、26C、26B、26Dは、図1に示すように、接続管部27と接続される部分の底面部28を、本体23の円筒状中空部を上下半分に分ける線l(すなわち、口径部を上下に1/2に分割した線。本実施の形態では、本体の口径を75mmとしている。)とほぼ同一の高さか、またはそれ以上の高さに位置させて接続するようにしている。従って、枝管26A、26C、26B、26Dの中空部の管底は本体23の中心軸線AX23より上方に位置し、枝管26A、26C、26B、26Dから本体23に流入する排水は、高い位置から接続管部27の湾曲部を通って本体23内に流入するようになっている。また、一方の側の枝管26A、26Bはそれぞれ、反対側の枝管26C、26Dと流れ方向の位置をずらせて接続されるようになっている。このため、本体23には、合流した流れが滞留する部位が生じにくくなっている。
【0009】ところで、本体23の他端上側には、図1に示すように、横方向に開口する掃除口(開口部)30が所定の長さで円筒状に形成される。掃除口30は、本体23内径d1のほぼ半分の内径d1/2となっている。この筒部31には、掃除口30を閉塞する蓋(閉塞部材)32が取り外し可能に螺挿される。筒部31は、本体底面側23Aと湾曲部33を介して接続される。本体23他端側下部には、図1に示すように、本体23を床下側に固定するとともに本体23の所定の勾配を確保する固定部材35が設けられる。この固定部材35は、ねじ等により床下側に取り付けられる。
【0010】掃除口30は、本体中空部23Bと掃除口30との接続部のうち、掃除口30の下側接続部30Aを、本体23の中空部23Bを上下半分に分ける線lとほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続している(本実施の形態では、同一の高さに設定している。)すなわち、掃除口30の下側接続部30Aを、本体23に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線l’とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続している。つまり、本体23に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線l’は、本体23の中空部23Bを上下半分に分ける線lとほぼ同一であれば(l=l’)、上下半分に分ける線lと合致するが、勾配や本体の口径に応じて、本体23に許容流量限度の水量が流れる際の水面が上下半分に分ける線lよりも上方または下方に変動することもあり得る。しかしながら、勾配や本体の口径が予め判明していれば、本体23に許容流量限度の水量が流れる際の水面を計算により求めることができるので、その水面に沿った線l’に応じて掃除口30を形成することができるようになっている。
【0011】次に、上記実施の形態に係る排水ヘッダ20の作用について説明する。排水ヘッダ20は、各枝管26A〜26Dから本体23内に流入する流入水の許容流量に応じて本体23の勾配αを設定しているので、各枝管26A〜26Dから本体23内に排水が大量に流入しても、本体23内で合流された排水を図示しない排水用本管側に円滑に送り出すことができる。このため、本体23内に固形物が堆積しにくく、目詰まりを起こしにくい。また、枝管26A、26C、26B、26Dは、本体23に排水用本管側に向かって湾曲した接続管部27を介して接続されるとともに、枝管26A、26C、26B、26Dの中空部が本体23の中心軸線AX23より上方に位置しているので、枝管26A、26C、26B、26Dから本体23に流入する排水は高い位置から本体23内に流入することになり、接続管部27の湾曲面に沿って流れることと相俟って流入水に流れ方向の加速度が付与される。このため、本体23内に固形物が堆積しても、堆積物は流入する排水により押し流されやすくなる。さらに、一方の側の枝管26A、26Cはそれぞれ、反対側の枝管26B、26Dと流れ方向の位置をずらせて接続されるようになっているので、本体23には、流れが滞留する部位が生じにくくなっている。このように、本実施の形態に係る排水ヘッダ20は、本体23に合流された排水が排水用本管側に流出しやすくなっており、固形物が堆積しにくいので、目詰まりを起こしにくく、保守管理が容易になる。
【0012】さらに、本実施の形態に係る排水ヘッダ20では、万一、この排水ヘッダ20が目詰まり等を起こし、内部を掃除する必要がある場合には、まず、掃除口30及び蓋32上の床を剥がして、蓋32を露出させ、この蓋32を取り外す。このとき、掃除口30は、下側接続部30Aが本体23の中空部23Bを上下半分に分ける線lとほぼ同一またはそれ以上の高さに位置しているので、すなわち、掃除口30の下側接続部30Aが、本体23に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線l’とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置しているので、本体23内に残留する排水または堆積物が外部に漏出しにくく、蓋32を取り外すだけで直ちに掃除器具を挿入して作業を行うことができる。
【0013】次に、本実施の形態に係る排水ヘッダの一変形例について説明する。なお、上記実施の形態と同一または相当部分には同一符号を付して重複を避けるためその説明を省略する。図3に示す排水ヘッダ40は、掃除口(開口部)50を本体43の排水本管側と逆の他端から上方に向かって傾斜させて形成している。掃除口50は図3に示すように、所定の長さで円筒状に形成される。掃除口50は、本体43内径d2のほぼ半分の内径d2/2となっている。この筒部51には、掃除口50を閉塞する蓋(閉塞部材)52が取り外し可能に螺挿される。筒部51は、本体底面側43Aと湾曲部53を介して接続される。
【0014】掃除口50は、本体中空部43Bと掃除口50との接続部のうち、掃除口50の下側接続部50Aを、本体43の中空部43Bを上下半分に分ける線lより上方に位置させて接続している。すなわち、掃除口50の下側接続部50Aを、本体43に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線l’以上の高さに位置させて接続している。
【0015】上記一変形例に係る排水ヘッダ40では、内部を掃除する必要がある場合には、まず、掃除口50及び蓋52上の床を剥がして、蓋52を取り外す。このとき、掃除口50は、上方に傾斜して外部に開口しているので、上方から掃除口50に向けて掃除器具を挿入し易く、掃除器具は湾曲部53に沿って円滑に本体43内に導入される。このため、清掃作業がし易い。また、掃除口50の下側接続部50Aを、本体43の中空部43Bを上下半分に分ける線lより上方に位置させて接続しているので、すなわち、本体43に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線l’以上の高さに位置させて接続しているので、蓋52の取り外し時に、本体43内に残留する排水または堆積物が外部に漏出しにくい。
【0016】図4は、上記実施の形態の他の変形例を示すもので、この他の変形例に係る排水ヘッダ60は、本体63の他端側には、横方向に開口する接続筒部(開口部)70が所定の長さで円筒状に形成される。この接続筒部70の内径d4は、本体63の内径d3より小さく、本体63の内径d3のほぼ半分の内径d3/2より大きくなっている(d3>d4>d3/2)。接続筒部70は、本体底面側63Aと湾曲部75を介して接続される。
【0017】ところで、接続筒部70には、図4に示すように、所望の高さに応じて上端部が切断されて上端開口部71が形成され、下部74が横方向に曲げられた短管72が接続されて構成される。この短管72の上端開口部71には取り外し可能な蓋73が設けられる。短管72の下部74は接続筒部70内に嵌め入れられるようになっている。この排水ヘッダ60は、本体63と床との間に距離がある場合、その距離に応じて、床下近くに蓋73が位置するよう、短管72の高さを調整して切断するようにしている。
【0018】このため、床を剥がすと、床の近くに蓋73が配置されているので、蓋73を取り外しやすく、清掃作業に迅速に取りかかることができる。このとき、掃除口としての上端開口部71は、上方に開口しているので、上方から開口部71に向けて掃除器具を挿入し易く、掃除器具は短管の湾曲部76A、76Bあるいは本体63の湾曲部75に沿って円滑に本体63内に導入される。このため、清掃作業がし易い。また、短管の上端開口部71は本体63の上方に位置しているので、蓋73を取り外した際、本体63内に残留する排水または堆積物が外部に漏出することがない。また、清掃作業時、排水源からの排水を停止させる必要がないばかりか、排水源からの排水の本体63への流入により清掃作業がやりやすくなる。このように、この変形例に係る排水ヘッダ60では、作業時、蓋を外すだけで掃除等の作業を行うことができる。また、作業時、本体63から排水が外部に漏れるおそれもなく、効率よくしかも容易に作業を行うことができる。
【0019】なお、上記実施の形態では、枝管26A、26C、26B、26Dの接続位置を、接続管部27と接続される部分の底面部が本体23、43、63の口径を上下で2分割した線lに沿った高さか、またはそれ以上の高さとなるようにしているが、これに限られるものではなく、枝管26A、26C、26B、26Dを、接続管部27と接続される部分の底面部28が本体23、43、63に許容流量限度の水量が流れる際の水面に沿った線とほぼ同一またはそれ以上の高さに位置させて接続するようにしてもよい。また、固定部材35を高さの異なる金具から構成し、本体の勾配に合わせて金具を選択して高さを調整するようにしてもよい。さらに、上記実施の形態では、枝管26A、26C、26B、26Dを本体23、43、63の両側に設けているがこれに限られるものではなく、片側のみに設けるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、本体23、43、63の口径を75mmとしているがこれに限られるものではなく、需要側の要求に応じて65〜100mmとする場合もある。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る排水ヘッダによれば、複数の枝管が接続された本体の一端が排水用本管に接続される排水ヘッダであって、本体の他端上側に、本体の内径より小径でかつ外部に開口する開口部を形成するとともに、この開口部を閉塞する閉塞部材を取り外し可能に設けたことにより、掃除する際、閉塞部材を開けても、本体内に残留する排水または堆積物が外部に漏出しにくく、閉塞部材を取り外すだけで直ちに掃除器具を挿入して作業を行うことができるので作業効率が向上する。また、閉塞部材を開けるだけで、開口部から掃除器具を挿入して作業を行うことができるので、保守管理が容易になる。
【出願人】 【識別番号】591226782
【氏名又は名称】末吉 和廣
【識別番号】000150637
【氏名又は名称】株式会社長谷川鋳工所
【出願日】 平成11年8月26日(1999.8.26)
【代理人】 【識別番号】100086852
【弁理士】
【氏名又は名称】相川 守
【公開番号】 特開2001−65776(P2001−65776A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願平11−239748