トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 水流分岐具
【発明者】 【氏名】高城 壽雄

【氏名】大原 伸公

【要約】 【課題】複数のホースを簡易かつ着脱自在に取り付け、洗濯機用以外のホースを取り付ける端部では開閉自在な弁機構を設けて洗濯に関係なく別用途に水を使用できるようにした水流分岐具を提供するようにすることを課題とする。

【解決手段】1つの給水口接続部と複数の簡易着脱型の継手部を形成した流出口とを有し、1つの流出口を前記給水口接続部から流入した流体が直接に吐出する流路の出口として形成し、他の流出口を前記給水口接続部から流入した流体が遮断弁を介して吐出する出口として形成するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】1つの給水口接続部と複数の簡易着脱型の継手部を形成した流出口とを有し、1つの流出口を前記給水口接続部から流入した流体が直接に吐出する流路の出口として形成し、他の流出口を前記給水口接続部から流入した流体が遮断弁を介して吐出する流路の出口として形成したことを特徴とする水流分岐具。
【請求項2】前記遮断弁をボール弁としたことを特徴とする請求項1記載の水流分岐具。
【請求項3】前記遮断弁の操作部品と弁ケースとを係合離脱可能に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の水流分岐具。
【請求項4】前記遮断弁の操作部品と弁軸とを係合離脱可能に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の水流分岐具。
【請求項5】前記1つの流出口を、前記継手部の接続相手となる相手部品の接続により弁開操作が行われる止水弁を内蔵した流路の出口として形成したことを特徴とする請求項1記載の水流分岐具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全自動洗濯機用ホースと一般用途に使用可能なホースとを共に取り付け可能なホース取付部を形成した水流分岐具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図19に示すような洗濯機用ホースの取付具があった。この取付具は、一端に図示しない洗濯機用ホースをワンタッチで着脱できるようにするための簡易ホース取付端としてのニップル部1aを形成し、他端には水道の蛇口の先端を当接して固着するための蛇口取付端としての給水口接続部1bを形成して、ニップル部1aと給水口接続部1bとが同軸上に一体に形成された筒状の取付具本体1と、一端にフランジ状の張出部2aを形成し他端に内側に向けて縮径した端縁部2bを形成した中央部を円筒状に形成して水道の蛇口を嵌着する弾性筒体2と、取付具本体1の給水口接続部1bに外嵌して弾性筒体2の張出部2aを取付具本体1の給水口接続部1bと挟持する嵌合部材3と、この嵌合部材3の外周上3等分した位置に径方向に進退自在に螺着して蛇口を位置固定可能に挟持する締付用ねじ4と、取付具本体1の給水口接続部1bに嵌着して嵌合部材3との間で漏止め用のシール部材として機能するOリング5と、ニップル部1aの先端部に嵌着して洗濯機用ホースを取り付けた時に漏止め用のシール部材として機能するOリング6とからなる。
【0003】蛇口に取付具を固着して洗濯機へ水道水を導入できるようにするには、予め蛇口を嵌合部材3の開口内にある弾性筒体2の開口に嵌め込み、弾性筒体2の円筒状に形成された中央部に蛇口の先端部を位置させるとともに、各締付用ねじ4をねじ込んで中心側にねじ先端を進ませることにより、取付具と蛇口とが同心的な位置に配置されるようにする。このように蛇口に組み付けられた取付具のニップル部1aに図示しない洗濯機用のホースに設けられたワンタッチ式継手の嵌合部を嵌着してホースを接続すると、蛇口から洗濯機内部へ水が供給できるようになる。
【0004】〔問題点〕このような従来の技術においては、蛇口に洗濯機用ホースの取付具を固着している場合、簡易に着脱自在な取付具ではあっても、ホース中に水が溜められているため、ホースを抜き取るときには水受けを用意する等の必要な準備作業をしてから抜き取るようにする等の煩わしさがあり、このような使い勝手の悪さから、現実にはワンタッチ式の取付具が付けられているにもかかわらず蛇口が洗濯機専用となり、他の用途には使用されなくなる。
【0005】また、洗濯機が全自動洗濯機の場合には、電磁弁を使用して洗濯機側で開閉を行うため、常時、ホースに水圧が掛かっている状態になっており、電磁弁の開閉に伴う高いウォータハンマが生じるため、使用されるホースには高い耐圧強度が要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術における前記問題点に鑑みてなされたものであり、これらを解消するために設定された具体的な課題は、複数のホースを簡易かつ着脱自在に取り付け、洗濯機用以外のホースを取り付ける端部では開閉自在な弁機構を設けて洗濯に関係なく別用途に水を使用できるようにした水流分岐具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため具体的に構成した本発明における請求項1に係る水流分岐具は、1つの給水口接続部と複数の簡易着脱型の継手部を形成した流出口とを有し、1つの流出口を前記給水口接続部から流入した流体が直接に吐出する流路の出口として形成し、他の流出口を前記給水口接続部から流入した流体が遮断弁を介して吐出する流路の出口として形成したことを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2に係る水流分岐具は、前記遮断弁をボール弁としたことを特徴とする。
【0009】また、請求項3に係る水流分岐具は、前記遮断弁の操作部品と弁ケースとを係合離脱可能に形成したことを特徴とする。
【0010】また、請求項4に係る水流分岐具は、前記遮断弁の操作部品と弁軸とを係合離脱可能に形成したことを特徴とする。
【0011】また、請求項5に係る水流分岐具は、前記1つの流出口を、前記継手部の接続相手となる相手部品の接続により弁開操作が行われる止水弁を内蔵した流路の出口として形成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における以下の実施の形態では、別用途ホース接続側の流路に設ける遮断弁として手動操作のボール弁を設けた場合について説明する。なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるため具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、発明内容を限定するものではない。
【0013】〔構成〕この実施の形態における水流分岐具は、図1(A),(B),(C)及び図2に示すように、水流分岐具10の給水口接続部11と、分岐具本体12と、洗濯機用ホース接続側の雄型接続部品を形成するニップル部13と、別用途ホース接続側のニップル部14と別用途用の分岐部本体15と、遮断弁16と、締付用ねじ17とを具備する。
【0014】図3に示すように、給水口接続部11は、円筒状に形成されて分岐具本体12の下方へ貫通し下端部に洗濯機用ホース接続側のニップル部13を一体に形成した導水用の円筒部11aと、円筒部11aの上端部に下端を嵌め合わせた下部筒体11bと、下部筒体11bに外嵌して弾性筒体11cの外周縁部を下部筒体11bの上端部と挟持する上部筒体11dと、給水口接続部11の円筒部11aから別用途用に分岐する円筒部11eとからなる。
【0015】そして、上部筒体11dの外周上3等分した位置に外周面から内面側に貫通するねじ孔を設け、そのねじ孔に締付用ねじ17を螺合して、締付用ねじ17が径方向に進退自在に移動できるようにし、締付用ねじ17を締め込むことにより蛇口を位置固定可能に挟持できるようにする。
【0016】弾性筒体11cは、一端にフランジ状の張出部21を形成し他端に内側に向けて縮径した端縁部22を形成した中央部を円筒状に形成した水道の蛇口(図示せず)に嵌着することができるようにしている。分岐具本体12は、円筒部11aの中央部と円筒部11aから別用途用に分岐する円筒部11eとを含む導水部分を被う胴部を形成する。
【0017】洗濯機用ホース接続側のニップル部13は、洗濯機に付属しているホースの端部に設けられているワンタッチ継手の接続相手となるニップル側端部を形成する。このニップル部13に接続されるワンタッチ継手の接続相手となる相手部品は、図示しないが、ニップル部13に外嵌して流路を接続する継手部材と、この継手部材に外嵌して軸方向に移動可能な円筒状に形成されたスライドリングと、ニップル部13に形成された溝部に入って抜けを防止する複数のボールと、継手部材の内壁に形成された環状溝に装着されてニップル部13との間に生じる隙間からの漏れを防止するシール部材とからなる雌型接続部品を形成する。
【0018】別用途ホース接続側のニップル部14は、遮断弁16の出口側にねじ込みにより接続され、洗濯機への給水とは別の用途の給水のためにワンタッチ継手の接続相手となるニップル側端部を形成する。ニップル部14の先端部にはEPR(エチレンプロピレンゴム)製のOリングを嵌着して継手部の漏止めを行う。
【0019】別用途用の分岐部本体15は、分岐具本体12に接続して遮断弁16とニップル部14の螺合部までを被う胴部を形成する。遮断弁16は、図3,4に示すように、軸回りに回動して流路を開閉するボール弁型の遮断弁を形成する。
【0020】ボール弁型の遮断弁を形成した遮断弁16は、図5に示すように、円筒部11aと円筒部11eとを一体に形成するとともに、円筒部11eの先端に遮断弁16のケース本体16aを一体に形成したPOM(ポリアセタール)製の本体分岐部材31に、POM製のボール型の弁体16bと、EPR製のパッキンからなる弁座シート16cと、弁座シート16cを弁体16bと挟持する方向から支持するパッキン抑えとなるABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)製の弁座本体16dと、ケース本体16aおよび弁座本体16dの端面に当接して別用途ホース接続側のニップル部14により押圧されてシールするNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)製のパッキン16eと、ケース本体16aに納められた弁体16bの軸部をシールするNBR製のOリング16fと、弁体16bを回動させるための操作部品としてのABS製の切換つまみ16gと、切換つまみ16gの軸方向への移動を規制するABS製のつまみ抑え16hと、切換つまみ16gとつまみ抑え16hとの間に介装して切換つまみ16gをケース本体16a側に押圧するステンレス鋼製のスプリング16iと、つまみ抑え16hを弁体16bの軸部に固定するステンレス鋼製のねじ部品16jとからなる。
【0021】本体分岐部材31は、図3,図6(A)〜(C)に示すように、洗濯水の流路となる円筒部11aと別用途に使用する水を分岐する分岐流路となる円筒部11eと、この円筒部11eの先端に形成した遮断弁16のケース本体16aとを一体に形成し、円筒部11aの先端部には下部筒体11bを嵌め合わせる位置に漏止め用のOリング11fと嵌め合わせた下部筒体11bに対する位置規制用のスナップリング11gを嵌め込む溝31aを刻設し、ニップル部13にはワンタッチ継手の接続相手としての継手部材が嵌合するときの係合部品が入り込む溝31bを刻設してそれぞれ相手方の部品が嵌着した場合に容易には抜けないようにする。
【0022】ケース本体16aには、切換つまみ16gを嵌め合わせるための円筒状の突出部31cを側周面から上方へ向けて突出し、その突出部31cの中心と同心の円弧を有する軸受け部31dを内周面の対応する位置に設け、ケース本体16aの突出部31cを突出した位置よりも先端側の外周面上にニップル部14を螺合させるための雄ねじ31eを形成する。そして、突出部31cには端面から軸方向に向けて一定の幅を有する矩形状の溝31fを周上等ピッチに2つ刻設して切換つまみ16gの係合高さ調節部を形成する。
【0023】切換つまみ16gは、図7の(A)〜(F)に示すように、筒状体41の上端部に厚肉部42をフランジ状に外方へ張り出し、その軸対称位置に指係止部42a,42aを径方向へ突出させ、また筒状体41の内面側では突出部31cおよび溝31fに合わせて係合可能に一部が軸方向に突出した係止部43aを形成した径方向中心側に張り出した隔壁部43を形成し、この隔壁部43の中央部にはつまみ抑え16hの平行平面で一部が面取りされた軸部を内嵌するとともに相対的に回動しないように前記平行平面に当接する内側に突出した部分を回止め用に形成して横断面が平行直線部と円弧との組合せからなるつまみ抑え16hの軸部横断面の外形と相似形になる孔43bを開口し、この隔壁部43より下側には遮断弁16のケース本体16aに設けられた突出部31cに外嵌できる内径を有し、隔壁部43より上側にはつまみ抑え16hを内嵌できる内径を有する。
【0024】この構成により、切換つまみ16gを持ち上げて、溝31fに係合している係止部43aの係合を解いてから、切換つまみ16gを回すことにより、弁体16bが回動するようになる。このため、遮断弁16の組立状態では、スプリング16iの付勢力によって切換つまみ16gの係止部43aが本体分岐部31の突出部31cに設けられた溝31fと係合している場合には、切換つまみ16gを持ち上げない限り、溝31fと係止部43aとの係合が解かれず、弁体16bが人為的操作なしに不必要に開閉することがなく、誤動作が避けられて、弁の開閉動作が確実に機能するようになる。
【0025】つまみ抑え16hは、図8の(A)〜(F)に示すように、筒状体51の上端部にフランジ部52を外方へ張り出し、また筒状体51の内面側にはねじ部品16jのねじ部を通す孔53aを穿設した隔壁部53を設け、この隔壁部53より下側は弁体16bの軸部に外嵌する孔54を形成し、隔壁部53より上側はねじ部品16jの頭を挿通させるに充分な径を有する孔55を形成する。
【0026】弁体16bの軸部に外嵌する孔54は、弁体16bの軸部に設けられた平行平面部にそった平行平面54aを形成して横断面が平行直線部と円弧との組合せからなる孔54を形成して、弁体16bの軸部に横断面が相似形になるように形成し、つまみ抑え16hを弁体16bの軸部に嵌合した場合にまわり止めとなるようにする。
【0027】つまみ抑え16hの筒状体51の外周には平行平面部51aが設けられ、切換つまみ16gの隔壁部43に穿設された孔43bにぴったりと嵌合できるようにして、つまみ抑え16hと切換つまみ16gとが相対的に回らず、同一方向に一緒に回動できるようにしている。このつまみ抑え16hにより弁体16bと切換つまみ16gとが結合されて、切換つまみ16gを操作することにより弁体16bを回動することができるようになり、つまみ抑え16hの回動によりつまみ抑え16hと嵌合している弁体16bの弁軸が回動して、弁体16bに設けられた流路が回動し、弁の開閉として機能することになる。
【0028】〔作用効果〕このように構成した実施の形態の水流分岐具においては、蛇口に給水口接続部11を取り付け、締付用ねじ17,17,17を締め込んで所定位置で蛇口を位置固定し、ニップル部13に洗濯機用のホースのワンタッチ継手(図示せず)を嵌め合わせ、ニップル部14に別用途に使用するホースのワンタッチ継手(図示せず)を嵌め合わせ、蛇口を弁開状態にして使用可能な状態にする。
【0029】洗濯だけを行うには、図9,10に示すように、遮断弁16の切換つまみ16gを回動して、弁体16bの開口のない面を弁座シート16cに当接する位置にして、弁閉状態にする。洗濯機が動作すると、洗濯機側に設けられた電磁弁の開閉に従い、水が蛇口から給水口接続部11の弾性筒体11cおよび円筒部11aを通過してニップル部13に接続された洗濯機用ホース(図示せず)に流出し、それから洗濯機の洗濯槽(図示せず)に流入する。
【0030】次に、洗濯以外に水を使用する場合には、図3,4に示すように、遮断弁16の切換つまみ16gを回動して、弁体16bの開口を弁座シート側に向けた位置にして、弁開状態にする。このようにすると、洗濯機の使用状態か否かに係わらず、蛇口から吐出した水は、給水口接続部11の弾性筒体11cおよび円筒部11aから円筒部11eを介して弁体16bの開口部を通過し、ニップル部14に接続された別用途に使用するホース(図示せず)に流出する。
【0031】こうして、遮断弁16を弁開状態にすることによって、洗濯機の使用状態か否かに係わらず、必要に応じて、別用途に使用するホースに水を供給することができ、別用途(例えば、散水等)にも水を利用することができる。また、流路開閉用の遮断弁をボール弁としたことによって、別用途側の流路を徐々に開閉するため、ウォータハンマが生じにくくなる。
【0032】〔別態様〕以上のように、実施の形態は、発明の趣旨を理解しやすくするため具体的に説明しているが、発明内容を限定するものではないから、特に説明されていない別の態様を制限するものではなく、適宜変更しても良い。このような意味で発明の趣旨に沿ういくつかの別態様を以下に示す。
【0033】〔第1別態様〕第1別態様の水流分岐具は、図11に示すように、洗濯機用ホース接続側のニップル部13に、ワンタッチ継手の接続相手となる相手部品が外れた時には水圧により自動的に流路が閉鎖されて水の流出が止められる止水弁を形成している場合であって、導水用の円筒部11aの内面側には、洗濯機用ホース接続側のニップル部13が形成される位置の境界近傍の位置に角部を面取りあるいはロート状に形成した縮径部13aを設け、その縮径部に当接して水の流出を止める弁体61を内装し、その弁体61をニップル部13の開口の外方から軸方向に押圧して弁体61を流水の圧力に抗して開弁させる押棒部材62を弁体61に同軸的に結合する。
【0034】弁体61および押棒部材62は、図12に示すように、弁体61の円盤状に形成された閉鎖板61aから突出している梯子形の弁軸61bと、押棒部材62の先端に設けられて弁軸61bの梯子形の孔空き部61cに係合する各係合端62a,62aを向き合わせて形成したクリップ部62bとを、クリップ部62bの先端に設けられた各係合端62a,62aを梯子形の弁軸61bの先端に押し付けて、弁軸61bと押棒部材62とを結合する方向に力を加えることにより、各係合端62a,62aを孔空き部61cに係合させることができ、逆に、弁軸61bと押棒部材62とを引き離す方向に力を加えることにより各係合端62a,62aが孔空き部61cから離間して梯子形の孔空き部61cとの係合を解除させることができて、互いに係合離脱自在に形成している。
【0035】弁体61は、図13(A)〜(C)に示すように、閉鎖板61aを円盤状に形成し、閉鎖板61aの一面側を平面に形成し、他面側には円錐台形状に形成された斜面部にOリング溝61dを刻設し、円錐台形状の端面から梯子形の弁軸61bを突出させ、弁軸61bの先端部には先細りの形状になるようにカットされた斜面61eが形成される。また、弁軸61bの先端部に形成された溝61fの最奥端には、厚み方向のテーパを形成した楔形状の端部61gを設け、溝内に入ってきた押棒部材62の係合端62a,62aを互いに離間する方向に力を加えることができるようにする。
【0036】押棒部材62は、図14(A)〜(C)に示すように、弁軸61bの梯子形の孔空き部61cに係合するクリップ部62bを、先端に設けられてフックを形成した2つの係合端62a,62aと、各係合端62a,62aの突出側を向き合わせて長めに形成したアーム62c,62cとその各アーム62c,62cの基部を一体に形成してクリップとして利用できるようにし、アームを一体に形成した基部に平面形状が十文字形になるように突出部材62dを設け、軸対称位置に置かれた2組の突出部材62d,62dの各先端までの長さを、ワンタッチ継手の相手側の部材における内径より小さくかつ内径側に設けられたしぼり部よりも大きい寸法になるように形成する。
【0037】Oリングを嵌着した弁体61に押棒部材62を同軸的に結合すると、図11に示すように、閉鎖板61aに取り付けられたOリングがニップル部13の内径側に設けられた弁座となる縮径部に当接して水の流出を防止している時、ワンタッチ継手の接続相手となる継手部材(図示せず)をニップル部13に外嵌すると、押棒部材62の4つの突出部材62dが、継手部材の内部に形成された縮径部の端面に当接して押され、継手部材の動きに応じてニップル部13の内部に押し戻される方向に移動して、結合された弁体61を水圧に抗して弁開側に移動させ、継手部材がニップル部13に結合されている間は水が通過できるようになる。
【0038】〔第2別態様〕第2別態様の水流分岐具は、図15に示すように、遮断弁16の操作部の構成を弁体16bから突出した弁軸71に操作部品としての切換つまみ72を自由回動・係止自在にねじ73を用いて結合した場合であって、遮断弁16のケース本体16aに係止する構造をとらないものであって、弁軸71と切換つまみ72との間には、軸方向に移動自在で軸回りには係合可能な嵌合部が形成され、切換つまみ72とケース本体16aとの間には切換つまみ72を弁体16bから離間する方向へばね付勢するコイルスプリング74を介装して、通常は、弁体16bと切換つまみ72とが相対的に回動自在に離間しており、必要に応じて、手動によりコイルスプリング74のばね付勢力に抗して弁軸71と切換つまみ72とを係合して切換つまみ72を回動操作することによって弁体16bの開閉動作を行い、図15に示す全開状態と図16に示す全閉状態とを切り換える。
【0039】弁体16bには、図17(A)〜(E)に示すように、丸棒状の弁軸71を植立し、上端部に平行平面部71aを形成して、この平行平面に当接する相手部品の平行平面部によって回り止めを形成する。弁軸71の上端面には雌ねじ71bを設けて相手部品を結合できるようにする。
【0040】切換つまみ72は、図18(A)〜(E)に示すように、蝶形頭部72aを形成し、蝶形頭部72aの2枚の板材72bを立設した摘み側とは反対側に位置する面に円柱状の軸部72cを突出し、軸部72cの先端部には弁軸71の上部の形状と相似形に形成された孔72dを刻設し、切換つまみ72の軸部72cを弁軸71の上方から嵌合して、軸方向に移動自在かつ軸回りに位置固定されるように形成し、蝶形頭部72aの中心部から軸部72cの孔72dと同軸的に弁体16bとの結合用のねじ73を挿通するための孔72eを刻設する。
【0041】弁体16bおよび切換つまみ72の結合は、図15,16に示すように、切換つまみ72の軸部72cにコイルスプリング74を外嵌し、弁体16bに植立された弁軸71の先端側から切換つまみ72の軸部72cに設けられた孔72dを弁軸71に嵌合し、ねじ73を切換つまみ72の蝶形頭部72aの中心部側から孔72dに挿通して、弁軸71の上端面に設けられた雌ねじ71bに螺合して、軸方向に相対的に移動自在でかつ軸回りにも相対的に回動自在に結合し、必要に応じて切換つまみ72をコイルスプリング74のばね付勢力に抗して押し下げることにより、弁軸71の上端部の形状に合わせて切換つまみ72の軸部72cが嵌合し、切換つまみ72の回動に合わせて弁軸71が軸回りに回動するようになり、弁体16bが開閉動作をするようになる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明では、請求項1に係る水流分岐具は、1つの給水口接続部と複数の簡易着脱型の継手部材を形成した流出口とを有し、1つの流出口を前記給水口接続部から流入した流体が直接に吐出する流路の出口として形成し、他の流出口を前記給水口接続部から流入した流体が遮断弁を介して吐出する出口として形成したことにより、他の流出口からは遮断弁を操作して弁開とする場合にのみ吐出することができ、任意の用途に利用するための水流を必要に応じて確保することができる。また、2つの流路を選択的に切り換える構造でなく、他の流路のみ遮断弁を操作して開閉するようにしたことによって、1つの流路の使用状態に係わりなく他の流路を利用することができ、1つの流路を洗濯機等の専用流路として使用する場合においても他の流路の利用ができる。
【0043】また、請求項2に係る水流分岐具は、前記遮断弁をボール弁としたことによって、弁の流路抵抗を少なくすることができ、漏止めを確実にすることができ、さらに弁閉時における流路の閉鎖が比較的緩やかになってウォータハンマの発生を防止することができる。
【0044】また、請求項3に係る水流分岐具は、前記遮断弁の操作部品と弁ケースとを係合離脱可能に形成したことによって、操作部品を弁ケースから離脱させることにより弁体が回動できるように形成できて、弁開または弁閉の切換えが、操作部品の人為的操作なしに不必要に開閉するようなことがなくなり、誤動作が避けられて、弁の開閉動作が確実に機能するように形成することができる。
【0045】また、請求項4に係る水流分岐具は、前記遮断弁の操作部品と弁軸とを係合離脱可能に形成したことによって、操作部品を弁軸に係合させることにより弁体が回動できるように形成でき、弁開または弁閉の切換えを人為的操作なしにはできなくなり、誤動作が避けられて、弁の開閉動作が確実に機能するように形成することができる。
【0046】また、請求項5に係る水流分岐具は、前記1つの流出口を、前記継手部の接続相手となる相手部品の接続により弁開操作が行われる止水弁を内蔵した流路の出口として形成したことによって、ワンタッチ継手の接続相手となる相手部品が外れた、または外された時に、水圧により自動的に止水弁が動作して流路が閉鎖され、水の流出が止められて、無用の水漏れを防止することができ、床等を水浸しにすることが避けられるとともに操作性が向上し、利用効率を向上することができる。
【出願人】 【識別番号】592243553
【氏名又は名称】株式会社タカギ
【出願日】 平成11年8月25日(1999.8.25)
【代理人】 【識別番号】100075199
【弁理士】
【氏名又は名称】土橋 皓
【公開番号】 特開2001−65769(P2001−65769A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願平11−238906