| 【発明の名称】 |
断熱ホース |
| 【発明者】 |
【氏名】永吉 昭夫
【氏名】永吉 清治
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| 【要約】 |
【課題】塩化ビニル樹脂よりなる外管が発泡ポリエチレン樹脂よりなる断熱層に接着していないにもかかわらず、外管に捩じれによる皺の発生や屈曲時における浮き上がりの発生が殆ど生じないようにした断熱ホースを提供する。
【解決手段】塩化ビニル樹脂よりなる内外管に発泡ポリエチレン樹脂よりなる断熱層を設け、且つ内外管と断熱層とは非接着にして良好な柔軟性と可撓性を発揮するように構成した断熱ホースにおいて、上記外管内に小径の糸条物を全長に亘って螺旋状に巻装した状態で埋設し、断熱ホースが捩じれた際における外管の皺寄りや断熱ホースが屈曲した際における外管の浮き上がりを上記糸条物の引張り抵抗力によって抑制するように構成している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軟質合成樹脂製内管の外周面に発泡樹脂製の断熱材を螺旋巻きして断熱層を形成していると共にこの断熱層の外周面に軟質合成樹脂製外管を断熱層に接着させることなく被覆してなる可撓性を有する断熱ホースにおいて、上記軟質合成樹脂製外管内に小径糸条物を螺旋状に巻装した状態で埋設して該小径糸条物により軟質合成樹脂製外管を断熱層に密接させていることを特徴とする断熱ホース。 【請求項2】 内管及び外管は軟質塩化ビニル樹脂よりなる一方、断熱材は発泡ポリエチレン樹脂よりなり、上記内管と外管とは螺旋巻きした断熱層の断熱材間に介在している軟質塩化ビニル樹脂よりなる螺旋状仕切壁を介して連続していると共に、小径糸条物は隣接する螺旋状仕切壁部間の中間部分における外管内に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の断熱ホース。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調機の断熱ドレーンホースやその他の各種機器の断熱ダクトとしての使用に適した可撓性を有する断熱ホースに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来からこの種の断熱ホースとしては図8に示すように、軟質塩化ビニル樹脂製内管11の外周面に芯線13を内装した中空螺旋突条12を一体に設けると共にこの軟質塩化ビニル樹脂製内管11の外周に発泡ポリエチレン樹脂よりなる断熱材14'を内管11と同一樹脂よりなる螺旋状仕切壁16を介して螺旋状に巻回して一定厚みの断熱層14を形成し、この断熱層14の外周面を軟質塩化ビニル樹脂よりなる薄肉の外管15で被覆してなる断熱ホースが広く知られている。そして、この断熱ホースによれば、発泡ポリエチレン樹脂よりなる断熱層14と軟質塩化ビニル樹脂よりなる内外管11、15及び仕切壁16とが接着が困難な性質を利用してホース全体に良好な柔軟性と可撓性を付与している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のように断熱ホースは、断熱層14と内外管11、15、特に断熱層14と外管15とが接着することなく自由に摺動移動可能な遊離した状態となっているので、ホースに捩じれ方向の力が作用すると断熱層14に対して薄肉の外管15のみが捩じれ方向にずれて皺が発生し、外観を損するばかりでなく皺部分が他物に引っ掛かたりして損傷するという問題点があった。 【0004】さらに、断熱ホースを屈曲させると、凸円弧状に湾曲する外側周面には引張力が、凹円弧状に湾曲する内側周面には圧縮力がそれぞれ作用するが、この圧縮力が作用する内側周面においては、図9に示すように断熱材14' を挟んで長さ方向に隣接する螺旋状仕切壁部16' 、16' の外端間に連なった外管部分15' が山形状に変形して浮き上がり、内部に空気層が生じて断熱機能が低下するという問題点があった。 【0005】本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、発泡樹脂よりなる断熱層と塩化ビニル樹脂等の軟質合成樹脂製外管とが接着していないにもかかわらず、捩じれによる皺の発生や屈曲時における浮き上がりを防止した断熱ホースを提供するにある。 【0006】 【課題を解決るための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る断熱ホースは、軟質合成樹脂製内管の外周面に発泡樹脂製の断熱材を螺旋巻きして断熱層を形成していると共にこの断熱層の外周面に軟質合成樹脂製外管を断熱層に接着させることなく被覆してなる可撓性を有する断熱ホースにおいて、上記軟質合成樹脂製外管内に小径糸条物を螺旋状に巻装した状態で埋設して該小径糸条物により軟質合成樹脂製外管を断熱層に密接させた構造としている。なお、この断熱ホースにおける上記軟質合成樹脂製内管に、補強のための芯線を内装した螺旋突条を一体に設けおくことが望ましい。 【0007】上記請求項1に記載の断熱ホースにおいて、請求項2に係る発明は、内管及び外管は軟質塩化ビニル樹脂よりなる一方、断熱材は発泡ポリエチレン樹脂よりなり、上記内管と外管とは螺旋巻きした断熱層の断熱材間に介在している軟質塩化ビニル樹脂よりなる螺旋状仕切壁を介して連続していると共に、小径糸条物は隣接する螺旋状仕切壁部間の中間部分における外管内に埋設されていることを特徴としている。 【0008】 【作用】断熱ホースが捩じれ方向に力を受けると、断熱層の外周面に接着することなく接触状態で被覆している軟質合成樹脂製外管は断熱層の外周面に摺接しながらその捩じれ方向に移動しようとするが、この軟質合成樹脂製外管内には小径糸条物を螺旋状に巻装した状態で埋設しているので、この小径糸条物が捩じれ方向に抵抗し、そのため、断熱層に対して軟質合成樹脂製外管は捩じれ方向に妄動すくことはなく、皺の発生が抑制される。 【0009】また、取扱時や施工時等において断熱ホースを屈曲させると、凸円弧状に湾曲した外側周面部には引張力が作用する一方、凹円弧状に湾曲した内側周面部には圧縮力が作用するが、その圧縮力によって断熱ホースの内側周面部が浮き上がろうとしても螺旋巻き状態に埋設している小径糸条物の張力によって大きく浮き上がろうとするのを阻止され、屈曲状態で配管、或いは使用しても断熱機能を殆ど低下させることはない。この場合、請求項2に記載したように、内管と外管とを螺旋巻きした断熱層の断熱材間に介在している螺旋状仕切壁を介して連設している断熱ホースにおいて、上記小径の糸条物を隣接する螺旋状仕切壁部の外端間の中間部分における外管内に螺旋状に埋設しておくことにより、隣接する仕切壁部の外端間の外管部分が屈曲時に大きく浮き上がるのを糸条物によって確実に防止することができる。また、この小径糸条物は断熱ホースの周方向に螺旋巻きしているので、断熱ホースの屈曲性を何等、阻害することはない。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1〜図3において、1は軟質塩化ビニル樹脂よりなる一定の肉厚を有する内管で、その内周面を全長に亘って同一径の平滑面に形成していると共に外周面に該内管1と同一材料よりなる中空螺旋突条2を一定の巻きピッチでもって全長に亘って連続的に形成してあり、この中空螺旋突条2内に断面円形ないしは楕円形状のポリプロピレン、ポリエチレン等の適度な弾性と硬度を有する合成樹脂製又は金属線よりなる芯線3を内装している。 【0011】4は内管1の外周面に設けた所定の肉厚を有する発泡ポリエチレン樹脂よりなる断熱層で、断面平行四辺形状の帯状断熱材4'を内管1の外周面に上記中空螺旋突条2と同一螺旋ピッチでもって先に巻回した断熱材部分と次に巻回した断熱材部分間に軟質塩化ビニル樹脂よりなる仕切壁6を介材させて互いにその対向側端面を仕切壁6に密接させながら螺旋状に巻回することによって形成されたものであり、その外周面はホースの長さ方向に緩やかな連続波形状に形成されている。 【0012】5は断熱層4を被覆している薄肉の軟質塩化ビニル樹脂からなる外管で、その内部に全長に亘って上記中空螺旋突条2と同一ピッチでもって小径の糸条物7を螺旋状に巻装した状態で埋設している。このように内外管1、5は仕切壁6と共に発泡ポリエチレン樹脂よりなる断熱層4とは接着が困難な軟質塩化ビニル樹脂よりなるので、断熱層4とは一体に接着することなく遊離可能に接している。 【0013】また、上記仕切壁6はその内端を中空螺旋突条2に一体に連設していると共に外端を上記外管5の内周面に一体に連設してあり、さらに、外管5内に全長に亘って螺旋巻き状態で埋設している上記小径の糸条物7は、ホースの長さ方向に隣接する仕切壁部6a、6a間の中間部に対応する外管内部、即ち、帯状断熱材4'のホース長さ方向の厚みにおける外周面の中間部分に対応して外管内部に埋設している。 【0014】なお、この糸条物6は空螺旋突条2と同一ピッチでもって螺旋巻きすることなく、複数本の小径の糸条物6を上記ピッチよりも狭い間隔を存して並設した状態で外管5内に螺旋巻き状態で埋設しておいてもよく、要するに、外管5の内周面に接する隣接する仕切壁部6a、6a間の断熱材4'の外周面に少なくとも一条の糸条物7が対向するように螺旋巻き状態で外管5内に埋設しておけばよい。 【0015】次に、このように構成した断熱ホースAの製造方法を図4に基いて簡単に述べると、まず、一定幅と厚みを有する半溶融状態の軟質塩化ビニル樹脂よりなる帯状材1aを成形ノズルから押し出しながら周知のように成形用回転軸上に螺旋状に巻回して上記内管1を形成していく。この際、成形用回転軸上に螺旋巻きする上記帯状材1aの一半部上に芯線3を一定の巻きピッチでもって螺旋状に巻装すると共に先に巻回した芯線部分上に次に巻回する後続の帯状材1aの一部を被覆させてその被覆部で上記中空螺旋突条2を形成したのち、この後続帯状材1aを先に巻回した先行帯状材1a上に一体に融着させることによって一定厚みの内管1を形成していく。 【0016】さらに、成形用回転軸上に巻回する先行帯状材1a上に上記芯線3と同一巻きピッチでもって断面平行四辺形状の発泡ポリエチレン樹脂よりなる帯状断熱材4'を巻回したのち、この帯状断熱材4'のホース長さ方向に対向する一側面(背面)に後続する帯状材1aの幅方向の中間部分を密接させると共にこの後続帯状材1aに後続する帯状断熱材4'の他側面(前面)を密接させながら順次、螺旋状に巻回していくことにより隣接する断熱材部分4'a 、4'a が帯状材1aの中間部によって形成された仕切壁部6aを介して長さ方向に螺旋状に巻回してなる一定厚みの断熱層4を形成していく。 【0017】このように、内管1上に帯状断熱材4'と該帯状断熱材4'の側面に接して起立させながら密接させた半溶融状態の帯状材部分による仕切壁部6aとを交互に形成することにより断熱層4を形成し、さらに、先行する半溶融状態の帯状材1aを先に巻回した断熱材4'の外面(頂面)に接して重ね合わせると共にその重ね合わせ部の中間部上に天然繊維又は合成繊維よりなる小径(細径)の糸条物7を上記芯線3と同一巻きピッチでもって螺旋状に巻回していき、この帯状材1a上に後続する半溶融状態の帯状材1aを重ね合わせることにより互いに一体に融着すると共に該後続帯状材1aの他半部端を先に巻回した糸条物7の位置における帯状材1aに融着させることにより内部に糸条物7を螺旋状に埋設してなる外管5を形成する。 【0018】こうして製造された断熱ホースは、内外管1、5と仕切壁6とが軟質塩化ビニル樹脂よりなり、断熱層4は軟質塩化ビニル樹脂とは接着が困難な発泡ポリエラレン樹脂よりなるので、断熱材4に対して内外管1、5と仕切壁6が一体化することなく遊離可能に接した構造となっており、従って、柔軟性、可撓性に優れていると共に断熱ホースが捩じれ方向に力を受けても軟質塩化ビニル樹脂製外管5内に螺旋状に埋設している糸条物7がその捩じれ方向に引張力を働かせて外管5が断熱層4の外周面に沿って移動するのを阻止し、断熱ホース全体に均一な捩じれを発生させて外管5のみに大きな皺が発生するのを防止する。 【0019】また、取扱時や施工時等において断熱ホースAを屈曲させると、該断熱ホースAにおける凸円弧状に湾曲した外側周面部には引張力が作用する一方、凹円弧状に湾曲した内側周面部には圧縮力が作用するが、図5に示すように、その圧縮力によって断熱ホースAの内側周面部aの外管5部分が隣接する仕切壁部6a、6aの外端を支点として外方に浮き上がろうとしても、これらの仕切壁部6a、6a間の断熱材部分4'a における頂面中間部に対向して埋設されている糸条物7の張力によって該外管部分が断熱層4を圧縮させる方向に押し付けられて浮き上がりが生じることはない。 【0020】なお、以上の実施例においては、内外管1、5と仕切壁6とが軟質塩化ビニル樹脂より形成しているが、EVA樹脂その他の軟質合成樹脂によって形成してもよく、また、断熱層4を形成する帯状断熱材4'としては、発泡ポリエチレン樹脂以外に発泡ポリプロピレンなどのオレフィン系発泡樹脂或いは発泡ウレタンゴム等の発泡樹脂であってもよい。さらに、断熱層4として図6に示すように断面矩形状の帯状断熱材4'を内管1上に螺旋巻きして仕切壁6が垂直状態にした断熱ホースの構造であってもよい。 【0021】また、断熱層4を形成している螺旋巻きした断熱材4'、4'間に仕切壁6を介在させているが、このような仕切壁6を設けることなく、 図7に示すように、外周面に芯線3を内装している中空螺旋突条2を設けた内管1上に、発泡樹脂よりなる断面平行四辺形状の帯状断熱材4'を先に巻回した断熱材部分4'a に次に巻回する断熱材部分4'a を直接、接した状態で螺旋巻きして断熱層4を形成し、この断熱層4の外周面に、内部に所定のピッチでもって螺旋巻きした状態で埋設してなる糸条物7を有する外管5を被覆させた断熱ホースA'としておいてもよい。この場合、外管5に埋設している糸条物7の巻きピッチを上記芯線3を内装している中空螺旋突条2の巻きピッチよりも小さい間隔でもって螺旋巻きして帯状断熱材4'の頂面部に少なくとも2条の糸条物7が存在するように巻装しておくことが好ましい。このように構成すれば、断熱ホースAの外管5が長さ方向に小間隔毎に糸条物7で抑えられて屈曲時における断熱層4からの浮き上がりが確実に防止されると共に捩じれによる皺の発生も抑制することができる。 【0022】 【発明の効果】以上のように本発明の断熱ホースによれば、軟質合成樹脂製内管の外周面に発泡樹脂製の断熱材を螺旋巻きして断熱層を形成していると共にこの断熱層の外周面に軟質合成樹脂製外管を断熱層に接着させることなく被覆してなる可撓性を有する断熱ホースにおいて、上記軟質合成樹脂製外管内に小径糸条物を螺旋状に巻装した状態で埋設して該小径糸条物により軟質合成樹脂製外管を断熱層に密接させているものであるから、軟質合成樹脂製外管が断熱層の外周面に一体に接着していないにもかかわらず、断熱ホースが捩じれ方向に力を受けた場合には、軟質合成樹脂製外管内に全長に亘って螺旋状に埋設している小径糸条物が捩じれ力に対して抵抗してその抵抗力により軟質合成樹脂製外管が断熱層に対して捩じれ方向に妄動するのを阻止することができ、従って、軟質合成樹脂製外管に皺が発生するのを抑制して皺の破裂等による断熱ホースの損傷をなくすことができる。 【0023】さらに、糸条物が小径であって軟質合成樹脂製外管内に埋設されているから、断熱ホースの外観を損することはなく、しかも、螺旋状態で埋設しているので、軟質合成樹脂製外管が断熱層と接着していないことと相まって、断熱ホースの優れた屈曲性を阻害する虞れもない。 【0024】また、取扱時や施工時等において断熱ホースを屈曲させると、凸円弧状に湾曲した外側周面部には引張力が作用する一方、凹円弧状に湾曲した内側周面部には圧縮力が作用するが、その圧縮力によって断熱ホースの内側周面部が浮き上がろうとしても螺旋巻き状態に埋設している小径糸条物の張力によって確実に阻止することができ、屈曲状態で配管、或いは使用しても断熱層と軟質合成樹脂製外管との間に空気層が殆ど形成されることなく優れた断熱効果を発揮することができ、その上、断熱ホースが均一に屈曲して内部を流動する流体の流れを円滑に行わせることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000114994 【氏名又は名称】ユーシー産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月19日(1999.7.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103975 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 拓也
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| 【公開番号】 |
特開2001−32970(P2001−32970A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月6日(2001.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−205307 |
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