| 【発明の名称】 |
切換開閉弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】江尻 隆
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| 【要約】 |
【課題】単一の弁で、小流量と大流量、さらに小流量から大流量へ流量を変化させて流すことのできる切換開閉弁を得る。
【解決手段】流路を開閉する弁ステム20;この弁ステムに相対摺動可能に嵌めた相対移動ピストン体23;上記弁ステムに固定された一体移動ピストン体24;上記弁ステムと一体移動ピストン体を流路閉塞方向に移動付勢する付勢手段17;上記相対移動ピストン体が付勢手段による弁ステムの移動方向と反対の開弁方向に移動したとき、この相対移動ピストン体と一緒に弁ステムを開弁方向に移動させる、弁ステムに設けたストッパ25b;相対移動ピストン体に開弁方向の圧力を及ぼすための相対移動圧力室34;一体移動ピストン体に開弁方向の圧力を及ぼすための一体移動圧力室35;相対移動圧力室にパイロット圧力を及ぼす第一開弁手段;および一体移動圧力室にパイロット圧力を及ぼす第二開弁手段;を有する切換開閉弁。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流路を開閉する弁ステム;この弁ステムに相対摺動可能に嵌めた相対移動ピストン体;上記弁ステムに固定された一体移動ピストン体;上記弁ステムと一体移動ピストン体を流路閉塞方向に移動付勢する付勢手段;上記相対移動ピストン体が付勢手段による弁ステムの移動方向と反対の開弁方向に移動したとき、この相対移動ピストン体と一緒に弁ステムを開弁方向に移動させる、弁ステムに設けたストッパ;相対移動ピストン体に開弁方向の圧力を及ぼすための相対移動圧力室;一体移動ピストン体に開弁方向の圧力を及ぼすための一体移動圧力室;相対移動圧力室にパイロット圧力を及ぼす第一開弁手段;および一体移動圧力室にパイロット圧力を及ぼす第二開弁手段;を有することを特徴とする切換開閉弁。 【請求項2】 請求項1記載の切換開閉弁において、相対移動圧力室と一体移動圧力室とは、絞り弁を有する連通路により連通しており、パイロット圧力は第一開弁手段を介して相対移動圧力室に与えられ、次に該絞り弁連通路を介して一体移動圧力室に与えられる切換開閉弁。 【請求項3】 請求項2記載の切換開閉弁において、さらに、弁ステムが流路閉塞位置から開弁方向に一定距離移動したとき、相対移動圧力室と一体移動圧力室とを連通させる別の直接連通路が備えられている切換開閉弁。 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の切換開閉弁において、相対移動ピストン体の弁ステムに対する相対最大移動距離を調整する調整部材が備えられている切換開閉弁。 【請求項5】 請求項4記載の切換開閉弁において、調整部材は、相対移動ピストン体および一体移動ピストン体を収納するシリンダに螺合させたリング状部材である切換開閉弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【技術分野】本発明は、同一の流路を用いて小流量と大流量とを切り換えることができる切換開閉弁、およびさらに小流量状態から大流量状態へ滑らかに移行させることができる切換開閉弁に関する。 【0002】 【従来技術およびその問題点】従来、小流量(例えば数mL/min)と大流量(同数L/min)を切り換える必要のある系では、小流量弁と大流量弁を並列に設け、一方を選択して開弁するのが普通であった。しかし、この従来装置は、小流量弁と大流量弁の2つの弁、並列管路、および並列管路の分岐部に設ける分岐コネクタ(チーズ)を不可欠とするから、部品代のみならず、多大の配管工賃とスペースを要し、コストが高い。 【0003】 【発明の目的】本発明は、従来装置についての以上の問題意識に基づき、単一の弁で、小流量と大流量、さらに小流量から大流量へ流量を変化させて流すことのできる切換開閉弁を得ることを目的とする。 【0004】 【発明の概要】本発明は、流路を開閉する弁ステム;この弁ステムに相対摺動可能に嵌めた相対移動ピストン体;上記弁ステムに固定された一体移動ピストン体;上記弁ステムと一体移動ピストン体を流路閉塞方向に移動付勢する付勢手段;上記相対移動ピストン体が付勢手段による弁ステムの移動方向と反対の開弁方向に移動したとき、この相対移動ピストン体と一緒に弁ステムを開弁方向に移動させる、弁ステムに設けたストッパ;相対移動ピストン体に開弁方向の圧力を及ぼすための相対移動圧力室;一体移動ピストン体に開弁方向の圧力を及ぼすための一体移動圧力室;相対移動圧力室にパイロット圧力を及ぼす第一開弁手段;および一体移動圧力室にパイロット圧力を及ぼす第二開弁手段;を有することを特徴としている。 【0005】本発明は、より具体的な態様では、相対移動圧力室と一体移動圧力室とは、絞り弁を有する連通路により連通しており、パイロット圧力は第一開弁手段を介して相対移動圧力室に与えられ、次に該絞り弁連通路を介して一体移動圧力室に与えられるものであり、同一の流路を用いて小流量から大流量へと滑らかに切り換えることを特徴としている。 【0006】さらにこの切換開閉弁において、弁ステムが流路閉塞位置から開弁方向に一定距離移動したとき、相対移動圧力室と一体移動圧力室とを連通させる別の直接連通路が備えられていると、流量を多段階に変化させることができる。 【0007】また、相対移動ピストン体の弁ステムに対する相対最大移動距離を調整する調整部材が備えられていると、小流量状態の流量を調整することができる。さらにこの調整部材を、相対移動ピストン体および一体移動ピストン体を収納する、シリンダに螺合させたリング状部材とすると実際的である。 【0008】 【発明の実施形態】図1ないし図4は、本発明による切換開閉弁の実施形態を示している。図1、図2および図3の下方に位置する流路ブロック11には、流体通路12が設けられ、その一部に、図の上下方向の軸を有する環状弁座13が形成されている。流路ブロック11には、環状弁座13と同軸の弁ステム20を摺動自在に案内するロッドホルダ14がコネクタスリーブ15を介して固定されており、このロッドホルダ14の下端部と流路ブロック11との間に、環状弁座13を開閉する円板状の金属ダイアフラム16の周縁が挟着されている。 【0009】ロッドホルダ14の図の上端部には、シリンダ22が固定されている。シリンダ22は下端部がロッドホルダ14によって閉塞され、上端部は開放されている。シリンダ22の上端の開放部には弁ステム20と同軸に、ストローク調整スリーブ(リング状部材)19が螺合されている。このストローク調整スリーブ19の図の上端の開放部にはキャップ18が固定されている。 【0010】ロッドホルダ14からシリンダ22を貫通してさらに上方に延びている弁ステム20には、一体移動ピストン体24が固定されている。この一体移動ピストン体24は、ストッパリング25a、25b、リテーナ26、ローリングダイアフラム27および中心体28とから構成されている。ストッパリング25a、25bは中心体28を弁ステム20に挟持している。この中心体28にはリテーナ26が同軸に固定されている。このリテーナ26と中心体28との間には、円板状のローリングダイアフラム27の内縁が挟着されている。このローリングダイアフラム27の周縁は、キャップ18の下端部とストローク調整スリーブ19との間に挟着されている。ローリングダイアフラム27は一体移動ピストン体24が動作しても受圧面積が変化しないダイアフラムとして知られ、一体移動ピストン体24(弁ステム20)に大きなストロークを確保することができる。 【0011】キャップ18とリテーナ26(一体移動ピストン体24)との間には、弁ステム20を図の下方に移動付勢し、該弁ステム20と駒21を介して金属ダイアフラム16を環状弁座13に向けて押圧する圧縮ばね17が挿入されている。したがって、弁ステム20は、金属ダイアフラム16を介して環状弁座13を閉じる方向に常時付勢されている。 【0012】一体移動ピストン体24(弁ステム20)の移動量は、リテーナ26(一体移動ピストン体24)の上端部がキャップ18内部の端面と接触する間隔D2で決定される。一方、弁ステム20と金属ダイアフラム16の間に備えられた駒21の移動は、駒21のフランジ21aがロッドホルダ14内部の端面と接触する間隔D1で決定される。この間隔はD2>D1であるので、リテーナ26とキャップ18の接触(一体移動ピストン体の上方規制)によって弁の全開が妨げられることはない。 【0013】弁ステム20の一体移動ピストン体24の下方には、相対移動ピストン体23が相対摺動可能に嵌められている。相対移動ピストン体23は、圧縮ばね17による弁ステム20の移動方向と反対の開弁方向(図の上方)に移動したときには、ストッパリング25bに当接して一体移動ピストン体24(ストッパリング25b)を一緒に移動させ、弁ステム20を開弁方向に移動させる作用をする。一方、相対移動ピストン体23は弁ステム20に対して図の下方に移動することができる。 【0014】ストローク調整スリーブ19はシリンダ22に対する螺合位置を調節できる調整部材であり、相対移動ピストン体23の上方への移動量は、このストローク調整スリーブ19と相対移動ピストン体23との間隔dによって制限(制御)される。36は、螺合位置の調整後、ストローク調整スリーブ19をシリンダ22に固定するための固定ねじである。 【0015】以上のシリンダ22、相対移動ピストン体23および弁ステム20の間には、相対移動圧力室34が形成されており、一体移動ピストン体24、ストローク調整スリーブ19および相対移動ピストン体23の間には、一体移動圧力室35が形成されている。この相対移動圧力室34は、シリンダ22に形成したパイロット圧通路31および接続口30に連通しており、パイロット圧接続口30は、制御弁40を介してパイロット圧源41に接続されている。さらに、この相対移動圧力室34は、シリンダ22に形成した連通路32aから絞り弁33を介し、弁ステム20に形成した連通路32bを経て、一体移動圧力室35に連通している。 【0016】上記構成の本装置は、次のように作動する。パイロット圧を導入しない状態では、圧縮ばね17の力により閉弁方向に付勢されている弁ステム20は、金属ダイアフラム16を環状弁座13に押圧して流体通路12を閉じている(図1)。この閉弁状態において、制御弁40を介してパイロット圧接続口30にパイロット圧力を及ぼすと、パイロット圧通路31を介して相対移動圧力室34にパイロット圧が導入され、相対移動ピストン体23には図の上方への力が及ぼされる。したがって、相対移動ピストン体23はストッパリング25bを介して弁ステム20を上昇させる。その上昇端は相対移動ピストン体23がストローク調整スリーブ19に当接する位置で規制される(図2)。相対移動ピストン体23とストローク調整スリーブ19との間隔dは、図では誇張して描いているが、実際には非常に小さく(することができ)、よって、このときの金属ダイアフラム16と環状弁座13との間に形成される隙間によって、数mL/min程度の小流量を得ることができる(図5に示す初期作動段階)。 【0017】さらにパイロット圧力を及ぼし続けると、連通路31、32a、32bを介して一体移動圧力室35にパイロット圧が導入され(図2に示す流路a)、一体移動ピストン体24に図の上方への力が及ぼされる弁全開作動段階(図5に示す区間a)となる。したがって、一体移動ピストン体24は中心体28とストッパリング25aを介して弁ステム20を徐々に上昇させ、このときの金属ダイアフラム16と環状弁座13との間に形成される隙間は徐々に大きくなり、流量も徐々に増加する。 【0018】さらにパイロット圧力を及ぼし続けて弁ステム20が上昇すると、弁ステム20とシリンダ22との機密を保持するOリング29がシリンダ22から脱する(図3)。すると、図4に示すように弁ステム20とシリンダ22との間には摺動クリアランス32c(直接連通路)があるので、パイロット圧は絞り弁33を介さずに連通路32b、32cを介して一体移動圧力室35に導入されるようになり(図3に示す流路b、図4に示す区間b)、弁ステム20の上昇が速くなる。すなわち、流量の増大速度が速まり、最終的に数L/min程度の最大流量に至らせることができる。 【0019】本実施形態によれば、図5に示すように、弁閉止状態から初期作動段階の初期微小流量を経て徐々に流量を増し、最大(全開)となる流量変化を、一定のパイロット圧によって切り換え操作を行うことなく得ることができる。さらに、弁ステム20が移動し、固定されたOリング29がシリンダ22から脱することにより、流量の変化速度を開弁途中に速めることができる。 【0020】以上の実施形態では、第一開弁手段と第二開弁手段は、相対移動圧力室から絞り弁を介して一体移動圧力室へ連続する一連の連通路であるが、独立させて設けてもよい。また、本実施形態では、弁ステム20が環状弁座13を開閉する金属ダイアフラム16を押圧するタイプの開閉弁であるが、金属ベローズ弁や、弁ステム20の下端部に直接弁体を設ける弁構造、あるいは弁ステム20の動きを弁ステム20とは別体の弁体に伝達する弁構造にも本発明は適用できる。また、弁ステム20と金属ダイアフラム16との間に種々の倍力構造を介在させれば、本発明は高圧ラインの開閉弁にも適用することができる。 【0021】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、単一の弁で、同一の流路を用いて、小流量状態から大流量状態へ滑らかに移行させることができる切換開閉弁を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005175 【氏名又は名称】藤倉ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月1日(2000.3.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083286 【弁理士】 【氏名又は名称】三浦 邦夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−241565(P2001−241565A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−56091(P2000−56091) |
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