| 【発明の名称】 |
オイルポンプのリリーフ弁構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】風岡 伸二
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| 【要約】 |
【課題】オイルポンプのリリーフ弁構造において、簡単な構成でリリーフ孔の開閉によるリリーフ弁の振動及び偏摩耗を抑制する。
【解決手段】リリーフ孔34、134をボデイ31の内孔32、132の軸心に対して対称に一対設けると共に、リリーフ弁40、140の摺動に応じたリリーフ孔34、134の内孔32、132への開口面積のリリーフ弁40、140の摺動初期における変化率を摺動後期の変化率に比し小さくする調整手段(開口縁部34a、スリット141)を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内孔を有するボデイと、前記内孔内に摺動可能に嵌挿されると共に、前記内孔の内周面に開口するように前記ボデイに設けられたリリーフ孔を閉じる側にその一端側に向けて常時スプリングにより付勢され、その一端側に作用するオイルポンプの吐出する作動油の圧力に応じて前記スプリングの付勢力に抗して摺動し、前記リリーフ孔を開閉することで作動油の圧力を所定圧に調整するリリーフ弁とを備えたオイルポンプのリリーフ弁構造において、前記リリーフ孔を前記内孔の軸心に対して対称に一対設けると共に、前記リリーフ弁の摺動に応じた前記リリーフ孔の前記内孔への開口面積の前記リリーフ弁の摺動初期における変化率を摺動後期の変化率に比し小さくする調整手段を設けたことを特徴とするオイルポンプのリリーフ弁構造。 【請求項2】 前記調整手段は、その周方向中央部が前記リリーフ弁の他端側に向けて凹形状となるように形成された前記リリーフ弁の一端側の前記各リリーフ孔の開口縁部により構成されることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプのリリーフ弁構造。 【請求項3】 前記調整手段は、前記リリーフ弁の一端側外周面に形成されたスリットにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプのリリーフ弁構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、オイルポンプのリリーフ弁構造に関する。 【0002】 【従来の技術】図6及び図7に従来のオイルポンプのリリーフ弁構造を示す。この従来のリリーフ弁構造は、内孔232を有するボデイ231と、内孔232内に摺動可能に嵌挿されると共に、内孔232の内周面に開口するようにボデイ231に設けられた一対のリリーフ孔234を閉じる側にその一端側に向けて常時スプリングにより付勢され、その一端側に供給孔233を介して作用するオイルポンプの吐出する作動油の圧力に応じてスプリングの付勢力に抗して摺動し、リリーフ孔234を開閉することで作動油の圧力を所定圧に調整するリリーフ弁240とから成るものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記した従来のリリーフ弁構造においては、リリーフ弁240の一端側のリリーフ孔234の開口縁部が内孔234の軸心に直交すると共にリリーフ弁240の一端面に平行に延びるように形成されている。そのため、供給孔233からの作動油の圧力が所定圧以上になってリリーフ弁240がスプリングの付勢力に抗して摺動する際のリリーフ孔の開口面積の変化率が大きく、その結果、リリーフ孔の開閉に伴い作動油の圧力変動が誘起され、該圧力変動によりリリーフ弁が振動し、異音やリリーフ弁の異常摩耗が発生したり、リリーフ孔に異物をかみ込む恐れがあった。 【0004】これらの問題は、例えば、特開平5−332116号公報に示されるように、リリーフ弁の一端側のリリーフ孔の開口縁部をその周方向中央部がリリーフ弁の一端側に向けて凸形状となるように形成することで解消することができる。しかしながら、このリリーフ弁構造では、単一のリリーフ孔が内孔に開口する構成であるため、リリーフ孔がリリーフ弁により開かれた時の内孔内における圧力バランスが悪く、リリーフ弁がリリーフ孔側に押圧されて、偏摩耗が生じる恐れがあった。 【0005】ゆえに、本発明は、当該オイルポンプのリリーフ弁構造において、簡単な構成でリリーフ孔の開閉によるリリーフ弁の振動及び偏摩耗を抑制することを、その技術的課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために講じた技術的手段は、内孔を有するボデイと、前記内孔内に摺動可能に嵌挿されると共に、前記内孔の内周面に開口するように前記ボデイに設けられたリリーフ孔を閉じる側にその一端側に向けて常時スプリングにより付勢され、その一端側に作用するオイルポンプの吐出する作動油の圧力に応じて前記スプリングの付勢力に抗して摺動し、前記リリーフ孔を開閉することで作動油の圧力を所定圧に調整するリリーフ弁とを備えたオイルポンプのリリーフ弁構造において、前記リリーフ孔を前記内孔の軸心に対して対称に一対設けると共に、前記リリーフ弁の摺動に応じた前記リリーフ孔の前記内孔への開口面積の前記リリーフ弁の摺動初期における変化率を摺動後期の変化率に比し小さくする調整手段を設けたことである。 【0007】上記した手段によれば、調整手段により、リリーフ弁の摺動に応じたリリーフ孔の内孔への開口面積のリリーフ弁の摺動初期における変化率が摺動後期の変化率に比し小さくされる。これにより、リリーフ孔の開口面積が急激に変化することに起因してリリーフ弁が振動し、異音やリリーフ弁の異常摩耗が発生したり、リリーフ孔に異物をかみ込むことが防止される。また、軸対称に一対設けられたリリーフ孔により、リリーフ孔開口時における内孔内の圧力バランスは良好に保たれる。そのため、作動油の圧力がリリーフ弁に偏荷重として作用しリリーフ弁に偏摩耗が発生することが防止される。 【0008】上記した手段においては、調整手段を、その周方向中央部がリリーフ弁の他端側に向けて凹形状となるように形成されたリリーフ弁の一端側の各リリーフ孔の開口縁部により構成しても良いし、また或いは、リリーフ弁の一端側外周面に形成されたスリットにより構成しても良い。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明に従ったオイルポンプのリリーフ弁構造の実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の第1実施形態を示す。図1において、オイルポンプ10は、図示しないポンプハウジングと、ポンプハウジング内に回転可能に組付けられてクランクシャフトの回転動力によって回転駆動される図示しないインナーロータと、インナーロータに対し所定量偏心してポンプハウジング内に回転可能に組付けられてインナーロータの外歯と噛み合う内歯にてインナーロータにより同方向に回転されるアウターロータとを備え、オイルパン11に貯留される作動油を吸込路20を介して吸込み、吐出する周知の構成を有している。オイルポンプ10から吐出される作動油は、吐出路21を通して被送給部、すなわち、エンジンにおける可変動弁装置の油圧作動式アクチュエータ、エンジンにおけるベアリング等の被潤滑部位、及びシリンダやピストン等の油冷却部位等に夫々圧送されるように構成されている。なお、被送給部からは図示しない排出路を通してエンジンのオイルパン11に作動油が戻されるように構成されている。 【0010】吐出路21からは、吸込路20に接続されるリリーフ通路22a、22bが分岐して設けられており、リリーフ通路22a、22b中にはリリーフ弁機構30が介装されている。リリーフ弁機構30は、内孔32を有するボデイ31と、内孔32内に摺動可能に嵌挿されると共に、内孔32の内周面に開口するようにボデイ31に設けられたリリーフ孔34を閉じる側にその一端側に向けて常時スプリング41により付勢され、その一端側に供給孔33を介して作用するオイルポンプ10の吐出する作動油の圧力に応じてスプリング41の付勢力に抗して摺動し、リリーフ孔34を開閉することで被送給部へ圧送される作動油の圧力を所定圧に調整するリリーフ弁40とを備えている。尚、図1においては、ボデイ31をオイルポンプ10と別体の構成として示すが、オイルポンプ10の図示しないポンプハウジングにボデイ31を一体に設けると共にリリーフ通路22a、22bを図示しないポンプハウジング内に設けて本発明を実施することは可能である。 【0011】図1及び図2に示すように、リリーフ孔34は、ボデイ31の内孔32の軸心に対して対称に一対設けられており、本実施形態においては、図2に示すようにボデイ31の縦断面における断面形状が台形となるように型により形成される。これにより、リリーフ弁40の一端側の各リリーフ孔34の開口縁部34aは、その周方向中央部がリリーフ弁40の他端側に向けて凹形状となるように形成されている(図1及び図2参照)。尚、各開口縁部34aは本発明の調整手段に相当する。 【0012】上記した構成から本第1実施形態においては、オイルポンプ10から吐出される作動油の圧力が所定圧に達すると、供給孔33を介してリリーフ弁40の一体に作用する圧力によりリリーフ弁40がスプリング41の付勢力に抗して摺動する。この時、上記したように、リリーフ弁40の一端側の各リリーフ孔34の開口縁部34aが、その周方向中央部がリリーフ弁40の他端側に向けて凹形状となるように形成されているので、リリーフ弁40の摺動に応じたリリーフ孔34の内孔32への開口面積のリリーフ弁40の摺動初期における変化率が摺動後期の変化率に比し小さくされる。これにより、リリーフ孔34の開口面積が急激に変化することなしに良好に被送給部へ圧送される作動油の圧力が所定圧に調整されるので、リリーフ孔34の開口面積の急激な変化に起因してリリーフ弁40が振動し、異音やリリーフ弁40の異常摩耗が発生したり、リリーフ孔34に異物をかみ込むことが防止される。また、軸対称に一対設けられたリリーフ孔34により、リリーフ孔34開口時における内孔32内の圧力バランスは良好に保たれるため、作動油の圧力がリリーフ弁40に偏荷重として作用しリリーフ弁40に偏摩耗が発生することが防止される。 【0013】図3乃至図5に本発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態においては、リリーフ弁140の一端側のリリーフ孔134の開口縁部が内孔132の軸心に直交すると共にリリーフ弁140の一端面に平行に延びるように形成されていること、及びリリーフ弁140の一端側外周面に等間隔に軸方向に延びるスリット141が形成されていることを除き、その他の構成は上記した第1実施形態と同じであるので、同じ構成には図1及び図2で用いた番号符号に100を加えた番号を符号を付し、説明は省略する。 【0014】本第2実施形態においては、リリーフ弁140の一端側外周面に等間隔に軸方向に延びるスリット141(本発明の調整手段に相当する)が形成されているので、リリーフ弁140の摺動に応じたリリーフ孔134の内孔132への開口面積のリリーフ弁140の摺動初期における変化率を摺動後期の変化率に比し小さくすることができ、上記した第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。 【0015】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、簡単な構成でリリーフ孔の開閉によるリリーフ弁の振動及び偏摩耗を抑制することができ、当該オイルポンプのリリーフ弁構造の耐久性及び信頼性を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000011 【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−241560(P2001−241560A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−54241(P2000−54241) |
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