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【発明の名称】 真空比例開閉弁
【発明者】 【氏名】籠橋 宏

【氏名】池尾 利洋

【氏名】井藤 丈裕

【氏名】河野 哲▲じ▼郎

【要約】 【課題】加熱対策に優れた真空比例開閉弁を提供すること。

【解決手段】本発明の真空比例開閉弁1は、弁体32に配置され、その弁体32を加熱する弁体用ヒータ44と、バルブ本体2に巻かれ、そのバルブ本体2を加熱するバルブ本体用ヒータ41とを有し、更にベローズアダプタ35のアクチュエータ3側に配置され、そのベローズアダプタ35に対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータ45を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うものであって、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する真空比例開閉弁において、前記弁体に配置され、その弁体を加熱する弁体用ヒータと、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に配置され、そのベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータを有することを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項2】 請求項1に記載の真空比例開閉弁において、前記ベローズアダプタ用ヒータは、環状に形成された薄肉のリングヒータであって、前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に形成されたリングヒータ装填用の凹部に入れられ、アクチュエータ本体との間に入れられたシリコンスポンジによって前記ベローズアダプタに押し付けられることを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項3】 請求項2に記載の真空比例開閉弁において、リングヒータ装填用の凹部が、前記ベローズアダプタ又は、前記ベローズアダプタとアクチュエータ本体との間に挟み込むスペーサに形成されたものであることを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項4】 請求項3に記載の真空比例開閉弁において、凹部の形成された前記ベローズアダプタが、前記バルブ本体とアクチュエータ本体とに挟持される上端の挟持部と、前記ベローズが接続された下端の連結部との間の距離をとるための円筒部を有することを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項5】 入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うものであって、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する真空比例開閉弁において、前記弁体に配置され、その弁体を加熱する弁体用ヒータと、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記アクチュエータ本体に固定されて前記ベローズ内に垂設され、そのベローズを加熱する円筒形状のベローズ用ヒータとを有することを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項6】 入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うものであって、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する真空比例開閉弁において、前記弁体に配置され、その弁体を加熱する弁体用ヒータと、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に配置され、そのベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータと、前記アクチュエータ本体に固定されて前記ベローズ内に垂設され、そのベローズ上部を加熱する円筒形状のベローズ用ヒータとを有することを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項7】 入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うものであって、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する真空比例開閉弁において、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に配置され、そのベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータと、前記ベローズ内で前記弁体に固定され、そのベローズと共に弁体を加熱する円筒形状のベローズ用ヒータとを有することを特徴とする真空比例開閉弁。
【請求項8】 請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の真空比例開閉弁において、前記ベローズ用ヒータは、螺旋状に巻いたシース線を円筒状の鋳造管内に埋設させた鋳物ヒータであることを特徴とする真空比例開閉弁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程で真空チャンバー内と真空ポンプとを接続する流路の途中に設けられ、その流路を開閉する真空比例開閉弁に関し、更に詳細には、反応ガスの液化を防止する加熱手段をもった真空比例開閉弁に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造工程においては、真空チャンバー内にシリコンウェハを入れて容器内を真空にし、反応ガスを導入して化学反応させるエッチングが行われることから、半導体製造装置には、真空チャンバー内の真空圧力を所定の値に保つための真空比例開閉弁が設けられている。真空比例開閉弁は、弁開度をコントロールすることにより真空チャンバー内の真空圧力を制御するものであり、具体的には、反応ガス流量に応じ、真空圧力が目標値より高くなったときは(大気圧側に向かったときは)、弁の開きを大きくして真空流量を大きくする一方、目標値より圧力が低くなったときには(絶対真空側に向かったときは)、弁の開きを小さくして真空流量を少なくする。
【0003】ところで、CVDプロセス等では、使用される反応ガスの沸点が低いため、それが液化、析出しないように、従来から真空比例開閉弁を加熱することが行われている。図9は、従来のヒーティング機能付の真空比例開閉弁を示した断面図であり、本出願人が先に提案した特願平7−111243号に係るものである。この真空比例開閉弁は、ポート101,102を有するバルブ本体100に、アクチュエータとしてシリンダ110が一体に組み付けられ、そのシリンダ110のピストン111が動作することにより、可動軸112に固定された弁体103が弁座104へ当接・離間して弁の開閉を制御するよう構成したものである。そして、この真空比例開閉弁には、反応ガスを加熱して液化させないように、バルブ本体100外周にバンドヒータ121が巻かれ、更に弁体103に棒状ヒータ122が埋設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした図9に示したものの他、ヒーティング機能を付けた従来からの真空比例開閉弁は、主に反応ガスが一番付着しやすい弁体を加熱するために棒状ヒータ122のような弁体用ヒータを備え、加えてバルブ本体100の加熱を行うバンドヒータ121といったバルブ本体用ヒータが設けられている。しかしながら、従来の真空比例開閉弁は、バンドヒータ121や棒状ヒータ122の熱が伝わらず、十分に温度が上がらない部分が存在していたため、そこに接する反応ガスが液化してしまう問題があった。
【0005】具体的には、ベローズ131の上部やベローズアダプタ132部分であり、例えばバンドヒータ121を200℃、棒状ヒータ122を120℃にまで加熱しても、その部分は60℃程度にまでしか温度が上がらなかった。そのため、従来の真空比例開閉弁では加熱対策が十分ではなく、反応ガスが温度の低い部分で液化して付着し、それが析出してしまい、更に吹き飛ばされてパーティクルを発生させ、反応ガスに混入して半導体製造の歩留まりを低下させてしまっていた。
【0006】そこで、本発明は、係る問題を解決すべく、加熱対策に優れた真空比例開閉弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の真空比例開閉弁は、入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うもので、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する弁において、前記弁体に配置され、その弁体を加熱する弁体用ヒータと、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に配置され、そのベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータを有することを特徴とする。よって、従来十分に加熱されなかったベローズアダプタやベローズ上部を加熱することができ、パーティクルの発生を防止できる。
【0008】また、本発明の真空比例開閉弁は、前記ベローズアダプタ用ヒータが、環状に形成された薄肉のリングヒータであって、前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に形成されたリングヒータ装填用の凹部に入れられ、アクチュエータ本体との間に入れられたシリコンスポンジによって前記ベローズアダプタに押し付けられることを特徴とする。よって、真空比例開閉弁自体を大きくすることなくベローズアダプタ等を加熱が可能となり、またリングヒータの熱は効率よくベローズアダプタ側へ伝えられる。
【0009】また、本発明の真空比例開閉弁は、リングヒータ装填用の凹部が、前記ベローズアダプタ又は、前記ベローズアダプタとアクチュエータ本体との間に挟み込むスペーサに形成されたものであることを特徴とする。よって、ベローズアダプタに凹部を形成すれば、リングヒータの熱が直接伝わるため伝熱効率が良く、一方スペーサに凹部を形成すれば、従来のベローズアダプタを設計変更することなくリングヒータの取付けができる。
【0010】また、本発明の真空比例開閉弁は、凹部の形成された前記ベローズアダプタが、前記バルブ本体とアクチュエータ本体とに挟持される上端の挟持部と、前記ベローズが接続された下端の連結部との間の距離をとるための円筒部を有することを特徴とする。よって、バルブ本体とアクチュエータ本体との接合部がアクチュエータ本体側に移動し、バルブ本体用ヒータを大きくすることができ、加熱面積を増やすことができる。
【0011】また、本発明の真空比例開閉弁は、入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うもので、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する弁において、前記弁体に配置され、その弁体を加熱する弁体用ヒータと、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記アクチュエータ本体に固定されて前記ベローズ内に垂設され、そのベローズを加熱する円筒形状のベローズ用ヒータとを有することを特徴とする。よって、従来十分に加熱されなかったベローズ上部を加熱することができ、パーティクルの発生を防止できる。
【0012】また、本発明の真空比例開閉弁は、入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うもので、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する弁において、前記弁体に配置され、その弁体を加熱する弁体用ヒータと、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に配置され、そのベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータと、前記アクチュエータ本体に固定されて前記ベローズ内に垂設され、そのベローズ上部を加熱する円筒形状のベローズ用ヒータとを有することを特徴とする真空比例開閉弁。よって、従来十分に加熱されなかったベローズアダプタやベローズ上部を加熱することができ、パーティクルの発生を防止できる。
【0013】また、本発明の真空比例開閉弁は、入力ポートと出力ポートとの間に弁座を形成してなる箱形のバルブ本体にアクチュエータが一体に組み付けられ、そのアクチュエータからバルブ本体内に挿入された出力軸の先端に弁体を固定して弁の開閉を行うもので、出力軸を覆ったベローズが、バルブ本体及びアクチュエータ本体間に固定されたベローズアダプタと弁体とに接続されて流体漏れを防止する弁において、前記バルブ本体に巻かれ、そのバルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとを有し、更に前記ベローズアダプタのアクチュエータ側に配置され、そのベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータと、前記ベローズ内で前記弁体に固定され、そのベローズと共に弁体を加熱する円筒形状のベローズ用ヒータとを有することを特徴とする。よって、従来十分に加熱されなかったベローズアダプタやベローズ上部を加熱することができ、パーティクルの発生を防止できる。また、ベローズ用ヒータでベローズと弁体とを同時に加熱することができる。
【0014】また、本発明の真空比例開閉弁は、前記ベローズ用ヒータは、螺旋状に巻いたシース線を円筒状の鋳造管内に埋設させた鋳物ヒータであることを特徴とする。よって、例えばバルブ本体用ヒータに使用されるラバーヒータのようなものでは、円筒状に形状を整えるための円筒部材が必要で、それに貼り付ける作業を行うなど取り扱いが面倒であるが、この鋳物ヒータによれば取り扱いが簡単で、ヒータ自体の耐熱性にも優れている。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る真空比例開閉弁の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、真空比例開閉弁の第1実施の形態を示した断面図である。真空比例開閉弁1は、大きく分けて下方の弁部と上方のアクチュエータ部とから構成され、バルブ本体2とシリンダ3とが一体に組み付けられている。そのバルブ本体2は、入力ポート11及び出力ポート12が突設され、上方のシリンダ3側に大きく開口した箱形のものであって弁室13を形成し、入力ポート11側内壁面が弁座面14となっている。
【0016】一方、シリンダ3は、シリンダ本体4内を往復運動するピストン21がベローフラム22を保持し、スプリング23によって下方に付勢されている。シリンダ本体4は、組立ブロック25とシリンダチューブ26、そしてキャップ27が一体に組み立てられたものをいう。シリンダ3は、組立ブロック23がバルブ本体2に組み付けられ、そのピストン21に固定されたパイプ状の出力軸31が、組立ブロック21を貫いて弁室13内に挿入されている。出力軸31の下端にはシール用のOリングを保持した弁体32が固定され、その弁体32と、組立ブロック23及びバルブ本体2に挟み込まれたベローズアダプタ35との間にベローズ33が接続されている。
【0017】そして、こうした真空比例開閉弁1には、反応ガスの液化防止のため複数の加熱手段が設けられている。先ず、バルブ本体2を加熱するためにバンドヒータ41がその周りに巻かれ、各ポート11,12部分にもバンドヒータ42,43が巻かれている。バンドヒータ41,42,43は、シリコンラバーヒータであり、バンドヒータ41には温度を計測するための熱電対を有している。また、真空比例開閉弁1には、弁体32を加熱するために棒状ヒータ44が弁体32内に埋設されている。具体的には、出力軸31内先端に棒状ヒータ44が装填され、その出力軸31の先端部分が弁体32に対して嵌合されている。棒状ヒータ44は、ニクロム線からなる発熱コイルを耐熱合金に収納し、空間をセラミックコアで固定したものである。
【0018】更に、この真空比例開閉弁1には、ベローズアダプタ35を加熱するリングヒータ45が設けられている。図2は、リングヒータ45を示す平面図である。リングヒータ45は、図示するように環形状をしたものであり、内周に空気抜き用の凹み45aが形成されている。リングヒータ45は、ニクロム線などの発熱体が絶縁体に埋め込まれたものであり、温度を計測するための熱電対46,46が設けられている。一方、ベローズアダプタ35は、こうしたリングヒータ45をセットするため、図3に示すように周縁上に形成された挟持部35aの内側に、環状の凹部35bがヒータ装填用に広く形成されている。また、リングヒータ45上方の組立ブロック25には、リングヒータ45の形状に合わせて環状溝25aが形成され、そこにはリングヒータ45をベローズアダプタ35側に押し付けるようにしてシリコンスポンジ47が装填されている。
【0019】そこで、この真空比例開閉弁1では、真空チャンバの真空排気を行う場合に、その真空チャンバ内の真空圧を調節するための開度調整が行われる。真空比例開閉弁1は、ボックス5内に収納された電磁弁を介してシリンダ3に圧縮エアが供給され、ピストン21が下方から加圧されて上昇し、弁体32が弁座14から離間して弁が開く。その際、ボックス5内に収納されたポテンショメータによってピストン21の位置検出が行われ、その検出信号に従いフィードバック制御されて正確な開度調整が行われる。こうして反応ガスは、排気流量が調節されて吸引側へと引かれて流れるが、真空比例開閉弁1では反応ガスが液化して付着しないように各種加熱手段の温度制御が行われている。真空比例開閉弁1には不図示の温調器が2台用意され、そのうちの1台が、バンドヒータ42,43と棒状ヒータ44とを並列につないだバルブ本体2用のバンドヒータ41の温度調節を行い、もう1台が、リングヒータ45の温度調節を行っている。
【0020】従って、本実施の形態の真空比例開閉弁1によれば、温度調節された各種加熱手段によって真空ポンプに引かれて弁室13内を通る反応ガスの液化を防止することができた。特に、リングヒータ45によってベローズアダプタ35及び、これに近いベローズ33の上部を十分に加熱することができるので、他のバンドヒータ4142,43や棒状ヒータ44とともに反応ガスが液化して付着するような温度の低い部分をなくすことができた。具体的には、例えば反応ガスの付着が生じやすかったベローズ33上部の温度を測定したところ、従来の60℃程度であったものを140℃以上にまで上昇させることができた。よって、反応ガスの付着物が流路に送られて起こるパーティクルの発生を抑え、半導体製造の歩留まり低下を防止できた。
【0021】特に真空比例開閉弁1では、リングヒータ45をベローズアダプタ35に広い面積で直接接触させているので、リングヒータ45における加熱効果が良い。また、組立ブロック25とリングヒータ45との間に断熱材となるシリコンスポンジ47を介在させているので、アクチュエータ3側への熱の逃げが少なく、またこのシリコンスポンジ47によってリングヒータ45がベローズアダプタ35に押し付けられているので、更に加熱効果が上がっている。また、リングヒータ45が薄いため、真空比例開閉弁1の寸法を大きくすることなく、効果的に反応ガスの液化を防止することができた。また、ポート11,12にもバンドヒータ42,43を設けたことで、ポート11,12部分における反応ガスの液化が防止できた。
【0022】次に、本発明に係る真空比例開閉弁の第2実施の形態について説明する。図4は、本実施の形態の真空比例開閉弁を示した断面図であるが、これは前記第1実施の形態で示したもの(図1参照)とほぼ同様に構成したものであるため、同一(相当)の部材については同符号を付して説明する。この真空比例開閉弁51は、第1実施の形態のものと同様にベローズアダプタ52を加熱する環形状のリングヒータ45を備えるものであるが、特にリングヒータ45をリングスペーサ53を介して装着する点に特徴を有する。リングスペーサ53を設けたのは、図9に示す従来型の真空比例開閉弁を利用できるようにしたためである。即ち、ベローズアダプタ54、ベローズ33及び弁体32は一体のベローズ組立を構成しているため、これをそのまま利用して設計変更による加工コストを抑えるようにしている。
【0023】従って、この真空比例開閉弁51は、図9に示す従来型のものと比べてシリンダ本体4を構成する組立ブロック25の変更のみによってリングヒータ45の追加が可能となった。なお、こうしたリングヒータ45の追加は、図9に示した真空比例開閉弁に限らず、従来からの様々な形態の真空比例開閉弁について可能である。よって、本実施の形態の真空比例開閉弁51は、前記第1実施の形態のものと同様リングヒータ45を設けたことにより、ベローズアダプタ54及びこれに近いベローズ33の上部が十分に加熱できるので、バンドヒータ41や棒状ヒータ44とともに弁室13内全体の面が十分に加熱でき、反応ガスが液化して付着するような温度の低い部分をなくす等の効果が得られた。
【0024】次に、本発明に係る真空比例開閉弁の第3実施の形態について図面を参照して説明する。図5及び図6は、本実施の形態の真空比例開閉弁を示した断面図であり、図5は閉弁時の状態、図6は開弁時の状態を示している。本実施の形態の真空比例開閉弁61は、第1実施の形態のもの(図1参照)にベローズヒータ62を設けた点に特徴を有するもので、前記第1実施の形態で示したものと同一(相当)の部材については同符号を付して説明する。真空比例開閉弁61は、円筒形状のベローズヒータ62が組立ブロック63に固定され、ベローズ33内に挿入されている。ベローズヒータ62は、ステンレス製或いはアルミ製の円筒内にシース線を埋設したしたものであり、螺旋状に巻いたシース線を入れて鋳造した鋳物ヒータである。下端付近に熱伝対が設けられている。そして、これは、ベローズ33内に上方から挿入され、その下端が上昇した弁体32に当たらない寸法で形成されている。
【0025】そこで、この真空比例開閉弁61でも、弁室13内を流れる反応ガスが液化して付着しないように、各種加熱手段の温度制御が行われている。本実施の形態の真空比例開閉弁61には不図示の温調器が3台用意され、そのうちの1台が、バンドヒータ42,43と棒状ヒータ44とを並列につないだバルブ本体2用のバンドヒータ41の温度調節を行い、もう1台がリングヒータ45の温度調節を行い、更に3台目がベローズヒータ62の温度調節を行っている。
【0026】従って、この真空比例開閉弁61は、前記第1実施の形態の真空比例開閉弁1に設けた加熱手段に加え、ベローズヒータ62によっても加熱を行うため、ベローズ33全体が十分に加熱でき、より確実に反応ガスが液化して付着するような温度の低い部分をなくすことができ、付着物がパーティクルとなって流路に送られてしまうという問題を解消できた。具体的には、ベローズ33の温度を測定したところ、全体的にみてほぼ170℃に維持することができた。特に、ベローズヒータ62は、シース線を埋設した鋳物ヒータによって構成したので、ラバーヒータなどのように円筒形に形状を整える必要がなく取り扱いが簡単で、耐熱性にも優れている。
【0027】次に、本発明に係る真空比例開閉弁の第4実施の形態について図面を参照して説明する。図7は、本実施の形態の真空比例開閉弁を示した断面図である。本実施の形態の真空比例開閉弁71は、前記第3実施の形態のもの(図5参照)に変更を加え、バルブ本体2を巻き込んで加熱するバンドヒータ72の面積を広くしたものである。そこで、前記第3実施の形態で示したものと同一(相当)の部材については同符号を付して説明する。真空比例開閉弁71は、バルブ本体2に固定するボディフランジ73とベローズアダプタ74との軸方向寸法を長くするよう構成され、両者とも軸方向に寸法をかせぐ円筒部73a,74aが形成されている。従って、バルブ本体2のシリンダ3側にボディフランジ73の円筒不73aが延長し、見かけ上バルブ本体が大きくなっている。
【0028】そのため、面積の広がった分だけ大型のバンドヒータ72を巻き付けることができ、バルブ本体2及びベローズアダプタ74等をより効果的に加熱することができるようになった。具体的には、前記第3実施の形態のもの(図5参照)に比べ、ベローズ33の上部で約15℃程度温度を上昇させることができた。従って、この真空比例開閉弁71は、前記第3実施の形態の真空比例開閉弁61に設けた加熱手段に加え、大型のバンドヒータ72によって加熱を行うため、より高い温度で加熱することで反応ガスが液化して付着するような温度の低い部分をなくすことができ、反応ガスの付着物が流路に送られて起こるパーティクルの発生を抑えることができた。
【0029】次に、本発明に係る真空比例開閉弁の第5実施の形態について図面を参照して説明する。図8は、本実施の形態真空比例開閉弁を示した断面図である。本実施の形態の真空比例開閉弁81は、第1実施の形態のもの(図1参照)から棒状ヒータ44を除き、代わりにベローズヒータ82を弁体83に固定したものである。そこで、ここでも前記第1実施の形態で示したものと同一(相当)の部材については同符号を付して説明する。真空比例開閉弁81は、円筒形状のベローズヒータ82が、ベローズ33内で弁体83に固定され、この弁体83と一体になって上下するように構成されたものである。ベローズヒータ82は、ステンレス製或いはアルミ製の円筒内にシース線を埋設したしたものである。
【0030】従って、この真空比例開閉弁81は、ベローズヒータ82が弁体83とベローズ33とを加熱することができ、前記第3実施の形態のもの(図5参照)に比べ、加熱手段の数を減らしながらも、反応ガスが液化して付着するような温度の低い部分をなくすことができ、付着物がパーティクルとなって流路に送られてしまうという問題を解消できた。また、シース線を埋設した鋳物ヒータによってベローズヒータ82を構成したので、ラバーヒータなどのように円筒形に形状を整える必要がなく取り扱いが簡単で、それ自身耐熱性にも優れている。
【0031】以上、真空比例開閉弁について5つの実施の形態を示して説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明は、弁体を加熱する弁体用ヒータと、バルブ本体を加熱するバルブ本体用ヒータとに加え、更にベローズアダプタに対して直接的又は間接的に接して加熱するベローズアダプタ用ヒータを設けたので、加熱対策に優れた真空比例開閉弁を提供することが可能となった。
【出願人】 【識別番号】000106760
【氏名又は名称】シーケーディ株式会社
【出願日】 平成11年12月20日(1999.12.20)
【代理人】 【識別番号】100097009
【弁理士】
【氏名又は名称】富澤 孝 (外2名)
【公開番号】 特開2001−173838(P2001−173838A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−360104