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【発明の名称】 アクチュエータ
【発明者】 【氏名】イマニュエル ブシャッツ

【要約】 【課題】作動ピストンのためのきわめて正確な行程制御を可能とするアクチュエータを提供すること。

【解決手段】発熱素子(14)によって電気的に加熱可能なサーモスタット型作動部材(10)を有するアクチュエータにおいて、作動ピストン(13)のための比例的な行程制御装置が設けられており、行程制御装置は作動ピストン距離位置検出装置(17)を有しており、作動ピストン距離位置検出装置は制御回路(16)に接続されており、制御回路は検出された作動ピストンの実際位置と目標位置とを比較して、この比較の結果に従って発熱素子(14)への電気的なエネルギの供給量を定める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 膨張物質を含むハウジングとそのハウジングから進出可能な作動ピストンとを備えた、発熱素子により電気的に加熱可能なサーモスタット型作動部材と、作動ピストンのための比例的な行程制御装置と、を有するアクチュエータにおいて、作動ピストン距離位置検出装置(17)が設けられており、前記装置は制御回路(16)に接続されており、前記制御回路は検出された作動ピストンの実際位置と目標位置とを比較して、この比較結果に従って発熱素子(14)への電気的なエネルギの供給を定めることを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】 制御回路(16)は、発熱素子(14)への交流電流のパルスパケットの供給を制御することを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】 制御回路(16)に、アクチュエータに対応づけることのできる、被変位部材(20)の最大距離を求めて記憶する手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】 その中に作動部材(10)のハウジング(11)が配置されている、固定的な基本ボディ(24)と、作動ピストン(13)によって変位可能な伝達部材(26、27)が設けられており、それらが基本ボディ(24)に取り付けられた外側ハウジング(31)によって包囲されており、作動ピストン距離位置検出装置(17)が、伝達部材と外側ハウジングまたは基本ボディ(24)との間に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
【請求項5】 作動ピストン距離位置検出装置(17)は、外側ハウジング(31)または基本ボディ(24)に取り付けられた固定的な部材(33)と、作動ピストン(13)および伝達部材(26、27)に連動する連動部材(32)とを有していることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】 連動部材(32)は、プレートバー(29)上に配置されており、前記プレートバーが伝達部材(26、27)に取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】 プレートバー(29)に、制御回路の素子(15、16、17)が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膨張物質を含むハウジングとそのハウジングから進出可能な作動ピストンとを備えた、発熱素子によって電気的に加熱可能なサーモスタット型作動部材及び作動ピストンのための比例的な行程制御装置を有するアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】冒頭で挙げた種類の既知のアクチュエータにおいては(DE4138523A1)、サーモスタット型作動部材の電気的な抵抗が膨張物質の体積変化に従って同様に変化するので、この電気的な抵抗を制御の際に作動ピストンの位置を表す信号として使用することができることに基づいている。膨張物質の体積変化に伴って変化する電気的な抵抗を検出しようとする、実施例が機能し得ることについては、疑わしいという以上に思われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、作動ピストンのためのきわめて正確な行程制御を可能とする、冒頭で挙げた種類のアクチュエータを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題は、作動ピストンの距離位置を検出する作動ピストン距離位置検出装置を設け、その装置が制御回路に接続されており、その制御回路は検出された作動ピストンの実際位置を目標位置と比較して、この比較の結果に従って発熱素子への電気的なエネルギの供給を定めること、によって解決される。
【0005】作動ピストンの距離位置を検出することによって、きわめて正確な制御が可能となり、特に作動ピストンのための予め選択された位置にきわめて正確に達することが可能となる。
【0006】本発明の他の態様においては、制御回路は発熱素子への交流電流のパルスパケットの供給を制御する。発熱素子に異なる長さのパルスパケットとその間にある休止とによって給電することによって、PID特性を有する単純な制御が実現される。その場合に膨張物質の開放温度、すなわち膨張物質がその集合体状態を変化させる温度が、周囲温度よりもずっと高くて、それによって発熱素子が通電されない場合に、比較的迅速な冷却が行われると、効果的である。
【0007】本発明の他の態様においては、制御回路に、アクチュエータに対応させることのできる、被変位部材の最大距離を求めて記憶する手段が設けられている。それによって、制御回路の内部で、開放位置と閉鎖位置との間で被変位部材、特に弁のタペット、の最大距離を検出して、この最大距離に目標信号を分配することが可能となる。
【0008】構造的に好ましい態様においては、その中に作動部材のハウジングが配置されている固定的な基本ボディと、作動ピストンによって変位可能な伝達部材とが設けられており、それらが基本ボディに取り付けられた外側ハウジングによって包囲されており、その場合に作動ピストン距離位置検出装置が、伝達部材と外側ハウジングとの間に配置されている。その場合に作動ピストン距離位置検出装置が、外側ハウジングに取り付けられた固定的な部材と、作動ピストンおよび伝達部材と連動する連動部材とを有していると、さらに効果的である。これらの部材は、外側ハウジングの内部に保護されて配置されており、しかも完璧な機能を保証する。
【0009】本発明の他の態様においては、作動ピストンと共に移動する部材はプレートバーの上に配置されており、そのプレートバーは伝達部材に取り付けられている。その場合に、本発明の他の態様において、プレートバーに制御回路の素子が設けられていると、特に効果的である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の他の特徴と利点は、図面に示す実施形態の以下の説明から明らかにされる。図1に示すサーモスタット型作動部材10は、金属からなるハウジング11を有しており、その中に膨張物質、特にワックス混合物が収容されている。ハウジング11の開放端部内へ、作動ピストン13を案内するガイド挿入片12がフランジとして挿入されている。作動ピストン13は、ハウジング11の内部に対して、従って膨張物質を含んでいる空間に対して袋状のメンブレンによって密封されており、そのメンブレンはガイド挿入片12によってシールされてハウジング11の上方の端縁の領域に保持されている。
【0011】ハウジング11の底には、電気的な発熱抵抗14、特にPTC抵抗が添接している。この発熱抵抗14によってサーモスタット型作動部材10を、膨張物質がその体積を増大させて、その場合に作動ピストン13をその体積増大に応じてハウジング11から押し出すように、加熱可能である。膨張物質の作動温度、特にその膨張物質がその凝結状態を変化させる温度は、電気的な発熱抵抗14の遮断後に迅速な冷却が行われるように周囲温度よりも高く設定されている。サーモスタット型作動部材10が周囲温度としての室温において使用される場合には、応答温度はたとえば70℃に決定される。
【0012】電気的な発熱抵抗14は、24ボルトの交流電流源に接続されている。給電線内には、たとえばトライアック15が配置されており、そのトライアックを介して加熱抵抗14はパルスパケットの形状の電気的なエネルギを供給される。
【0013】トライアック15は、制御回路を形成するコントローラ16によって駆動される。コントローラ16にはさらに、作動ピストン距離位置検出装置17が接続されている。作動ピストン距離位置検出装置17は、作動ピストン13の実際位置を表す信号をコントローラ16へ出力する。この作動ピストン13の実際位置は、コントローラ16によって目標位置と比較される。偏差がある場合には、コントローラ16はトライアック15を、そのトライアックがパルスパケットを発熱抵抗14へ通過させるか、あるいは加熱抵抗14への電流供給を遮断するように、切り換える。
【0014】作動ピストン13の目標位置は、0ボルトと10ボルトの間の直流電圧値としてコントローラへ入力される。
【0015】この電圧信号は、制御回路の内部で距離信号に変換され、その距離信号は被変位部材、たとえば弁ピストン、の最大の変位距離を表す。そのためにまず、電気的な抵抗14に十分に長い期間にわたって電流(パルスパケット)が供給されるので、作動ピストン13が進出する。作動ピストン13が進出する際にたとえば弁部材を閉鎖位置へ移動させる場合には、作動ピストン13がもはやそれ以上は進出することのできない距離位置が定められる。たとえば作動部材10が、進出している作動ピストン13が弁タペットをその開放位置へ追従させるように使用された場合には、被変位部材(弁ピストン)が作動ピストン13にもはや追従しない、作動ピストン13の距離位置が検出される。
【0016】その後発熱抵抗14への電流供給は、作動部材10が周囲温度まで冷えることのできる、十分な期間にわたって中断される。ハウジング11の内部の膨張物質は冷却されて、その体積を減少させる。作動ピストン13は、図1には図示されていない復帰ばねによってハウジング11内へ押し戻される。その場合に作動ピストンがそれ以上移動しない(たとえば弁が閉鎖されているため)、あるいは被変位部材が作動ピストンにもはや追従しない、作動ピストンの距離位置が検出される。このようにして検出された最大距離に、0ボルトから10ボルトの全電圧領域が、均一に分配される。その場合に2.5mmの全体距離においては、1ボルトの段階は0.25mmに相当する。被変位部材の最大距離の検出に基づいて、アクチュエータは簡単な方法で変位部材の様々な大きさの距離に適合することができる。この適合は、好ましくは電圧を最初に印加する際と、それぞれ電圧を中断した後に、新しく行われる。
【0017】作動ピストン距離位置検出装置17は、きわめて様々な方法で作動することができる。たとえば装置は、磁場センサによるホール効果を利用して、あるいはコンデンサの容量変化を利用して、あるいは磁気抵抗により、あるいはヴィーガント(Wiegand)効果に基づくシステムとして、または取り付けられた、あるいは検出可能なマーキングを用いる光学的な方法に従って作動することができる。しかし、フェライトバーが電圧の印加されているコイルへ嵌入する、システムが効果的である。フェライトバーの嵌入深さが、距離変化または距離位置を表す、検出可能なインダクタンス変化をもたらす。
【0018】図2に示す実施例においては、弁19の流れ断面を調節するために用いられる、本発明に基づくアクチュエータが図示されている。弁19は、弁皿21を支持する弁タペット20を有しており、その弁皿は詳しく図示されていない方法で弁座に対応している。本実施例においてはたとえば、弁タペット20が図示されていない開放ばねによって付勢されており、その開放ばねは、外部の負荷が弁タペット20に作用しない場合に、弁19を開放させる。
【0019】弁19には接続部22が設けられており、その接続部から弁タペット20が密封されて導出されている。この接続部22にアクチュエータがユニオンナット23によって取り付けられている。DE19705721に従って形成されているアクチュエータは、ユニオンナット23によって接続部22に固定的に保持されている基本ボディ24を有している。基本ボディ24は、DE19705721A1に記載されているように、サーモスタット型作動部材10のハウジング11を収容している。電気的な発熱抵抗14は、ばね25によってハウジング11の底に対して圧接されている。ハウジング11の、タペット20とは反対の側から進出することのできる作動ピストンは、2部材の伝達部材26、27へ作用し、伝達部材は基本ボディ24を貫通して、押圧プレート28によって弁タペット20のための添接面を形成する。
【0020】電気的な発熱抵抗14が通電されて、それによってハウジング11内に存在している膨張物質がその作動温度に加熱された場合に、作動ピストン13はハウジング11から進出する。その場合に作動ピストンが2部材の伝達部材26、27を連動するので、弁タペット20は弁19の開放ばねによって押圧プレート28に追従する。伝達部材の部分26は、復帰ばね30によって付勢されており、その復帰ばねは部分26と外側ハウジング31との間に配置されて、予め設定された値に付勢されている。復帰ばね30は、サーモスタット型作動部材の膨張物質が冷えた場合に、作動ピストン13をハウジング11内へ復帰させて、その場合に弁皿21も弁タペット20を介してその閉鎖位置へ移動させるように、設計されている。従って復帰ばね30は、図示されていない弁19の開放ばねよりも強力に設計されなければならない。
【0021】伝達部材の部分26の、作動ピストン13とは反対の端部側に、プレートバー29が取り付けられている。このプレートバー29はコイル32を支持しており、そのコイル内へ、外側ハウジング31の終端壁の内側面に固定されたフェライトバー33が嵌入し、そのフェライトバーは固定的に配置されている。というのは外側ハウジング31は、特に係止および/または接着または溶接によって、基本ボディ24と堅固に結合されているからである。
【0022】プレートバー29上に、好ましくは制御回路、特にコントローラの残りの素子とトライアックも配置されている。
【0023】外側ハウジング31に、見通せる、あるいは透明な材料からなる窓34が形成されており、その窓は伝達部材の部分26のリングカラー35と対向しており、そのリングカラー上に復帰ばね30が支持されている。それによって、外部から、アクチュエータがどの位置を占めているか、そしてまたアクチュエータが機能しているかどうかを認識することが可能になる。
【出願人】 【識別番号】593187434
【氏名又は名称】ベール テルモト−トロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー
【出願日】 平成12年11月7日(2000.11.7)
【代理人】 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
【公開番号】 特開2001−173836(P2001−173836A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願2000−338495(P2000−338495)