| 【発明の名称】 |
ダイヤフラム式圧力逃し弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】上野 有硯
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| 【要約】 |
【課題】ダイヤフラム式圧力逃し弁において、それの環状の弁座を上面側に設けた筒状の弁座金具をダイヤフラムに設けた弁体に向け押し上げる弁座バネを、流路の外に設けて、流路の確保が無理なく行え、かつ、その弁座バネの制作が簡単に行え、さらに、環状の弁座の上昇作動のエンドを規制する調節棒を、ダイヤフラムの上面側の流路の外に配設して、それの調節作業が簡単になし得るようにする。
【解決手段】ダイヤフラム式圧力逃し弁において、弁座に作動軸を連繋して、その作動軸をダイヤフラムの外面側に突出させ、その作動軸の突出部とダイヤフラムの外面側との間に、作動軸を突出方向に吊り上げるよう弁座バネを装設する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボイラーの缶体などの2次側に接続する接続管と圧力を外部に逃す排出管とを具備する弁箱に、前記接続管と連通する2次室内の圧力により作動するダイヤフラムを組付け、それの外面側に設けるバネケース内に収蔵せる圧力調整バネにより2次室側に付勢し、そのダイヤフラム内面側に弁体を設け、これに対向する弁座を弁体に対し進退自在に弁箱内に収蔵して弁座バネにより弁体に圧接させ、この弁座の弁箱に対する動きをストッパーにより規制せしめるダイヤフラム式圧力逃し弁において、弁座に作動軸を連繋して、その作動軸をダイヤフラムの外面側に突出させ、その作動軸の突出部とダイヤフラムの外面側との間に、作動軸を突出方向に吊り上げるよう弁座バネを装設することを特徴とするダイヤフラム式圧力逃し弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、給湯施設のボイラーの缶体などに組付けて、缶体内の圧力が所定の圧力を越えて上昇したときに、その圧力を逃すように用いるダイヤフラム式圧力逃し弁についての改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従前のダイヤフラム式圧力逃し弁には、例えば、実開昭62−92375号公報に記載の手段のもの、実公平8−10714号公報に記載の手段のものがあり、また、本発明の出願人が、特願平10−280565号として出願している先行技術手段のものがある。 【0003】第1の手段のものは、図1および図2にあるように、弁箱1に設けた缶体に接続する接続管10から導かれる圧力により動かされるダイヤフラム2に、それと一緒に動く可動の弁座3を設けて、これを弁箱1に固定して設ける固定の弁座aに対して常時圧接させる圧力調整バネ4を、ダイヤフラム2と弁箱1との間に設け、可動の弁座3に対向させる弁体5に、それを前記可動の弁座3に圧接させる弱いバネよりなる弁座バネ6を、弁体5に設けた弁軸50とダイヤフラム2との間に設けておき、また、弁軸50に衝合する調節棒S(ストッパー)を弁箱1に設けておいて、接続管10から導入されてダイヤフラム2にかかる圧力が、設定された所定の圧力以上となったときに、ダイヤフラム2と一緒に、可動の弁座3とそれに圧接している弁体5とが、弁箱1に設けた排出管11と連通する流路側に動き、その動きの途中で弁体5に設けた弁軸50が前記流路に突出している調節棒S(ストッパー)に当接して、弁体5の動きを停めることで、可動の弁座3だけが動いて、それと弁体5との間を拡き、その間に形成される逃し口Bを開放させるようになる構成のものである。 【0004】また、第2の手段のものは、図3にあるような構造のもので、弁箱1に設けた接続管10から導かれる缶体内の圧力が、所望に設定された所定の圧力以上となって、それによりダイヤフラム2が圧力調整バネ4に抗して押し上げられたとき、そのダイヤフラム2に取付けた可動の弁体5と、その弁体5に圧接するよう弱いバネよりなる弁座バネ6で押し上げられている筒状の弁座金具30の上面に設けた可動の弁座3がダイヤフラム2と一緒に動き、その動きの途中で、上面側に弁座3を設けた弁座金具30がストッパーSに衝合して弁座3の上方への動きを停止させることにより、弁体5と弁座3との間の逃し口Bが開放して、圧力を逃し口Bに連通する流路から排出管11に逃すようにしている構成のものである。 【0005】次に第3の手段のものは、前述の第2の手段のものを改良したもので、図4にあるような構造のものであり、前述の第2の手段と同様に、接続管10から導かれる缶体内の圧力の上昇で、ダイヤフラム2が上昇し、それに一体的に装設されている可動の弁体5、および弁座バネ6で押し上げられるよう付勢されている筒状の弁座金具30の上面側に設けてある弁座3が、弁体5と弁座3との間に形成される逃し口Bを閉塞した状態でダイヤフラム2に追従して上昇し、その上昇が、ダイヤフラム2の上面側(外面側)に配位してバネケース7に上下の調節自在に螺合して設けた調節棒Sの下端側と、弁座金具30の上面との衝合で、図5にあるよう弁座3をその衝合位置に残して可動の弁体5だけが上昇して、逃し口Bを開放させ圧力を排出管11に逃すようにしている構成のものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上述の従前の圧力逃し弁は、第1の手段のものにあっては、圧力調整バネ4、弁体5と可動の弁座3とを圧接させるように設ける弁座バネ6および弁軸50ならびに、その弁軸50と衝合させて弁体5の動きを規制する調節棒Sらが、接続管から導かれて排出管11から排出される水の流路側に位置することで、これらが流路を狭める問題があり、また、圧力調整バネ4を、水に接触して腐蝕しない材質で、かつ、ダイヤフラム2が上下に動くときに、それに追従して、伸縮作動しながらの微細な動きを満たすように作らなければならず、制作が難しく高価になる問題がある。 【0007】また、第2の手段のものは、圧力調整バネ4を流路外に設けることにより、第1の手段の問題は解消するが、ダイヤフラム2の下面側に設けた弁体5に対向する弁座3を上面側に環状に形成してある筒状の弁座金具30と、その弁座金具30を下方から押し上げる弁座バネ6とが、流路側に位置するので、流路を狭める問題があり、また、この弁座バネ6が、水に接触して腐蝕しない材質で、かつ、ダイヤフラム2の上下動の動きに追従して伸縮しながら、弁座3を可動の弁体5に所定の圧力で圧接させるように作らなければならないことからそれの制作を難しくする問題がある。 【0008】また、第3の手段のものも、環状の弁座3を設けた筒状の弁座金具30を押し上げる弁座バネ6が、筒状の弁座金具30の内側に位置することで流路を狭める問題があり、また、水に接触し、かつ、ダイヤフラム2の上下の動きに追従して伸縮作動を行うことから、それの制作が難しい問題がある。 【0009】本発明は、従前手段に生じているこれらの問題を解消せしめるためになされたものであって、環状の弁座を上面側に設けた筒状の弁座金具をダイヤフラムに設けた弁体に向け押し上げる弁座バネを、流路の外に設けて、流路の確保が無理なく行え、かつ、その弁座バネの制作が簡単に行え、さらに、環状の弁座の上昇作動のエンドを規制する調節棒を、ダイヤフラムの上面側の流路の外に配設して、それの調節作業が簡単になし得るようにする新たな手段を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】そして、本発明においては、上述の目的を達成するための手段として、ボイラーの缶体などの2次側に接続する接続管と圧力を外部に逃す排出管とを具備する弁箱に、前記接続管と連通する2次室内の圧力により作動するダイヤフラムを組付け、それの外面側に設けるバネケース内に収蔵せる圧力調整バネにより2次室側に付勢し、そのダイヤフラム内面側に弁体を設け、これに対向する弁座を弁体に対し進退自在に弁箱内に収蔵して弁座バネにより弁体に圧接させ、この弁座の弁箱に対する動きをストッパーにより規制せしめるダイヤフラム式圧力逃し弁において、弁座に作動軸を連繋して、その作動軸をダイヤフラムの外面側に突出させ、その作動軸の突出部とダイヤフラムの外面側との間に、作動軸を突出方向に吊り上げるよう弁座バネを装設することを特徴とするダイヤフラム式圧力逃し弁を提起するものである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明手段による圧力逃し弁は、ボイラーの缶体などに接続する接続管と圧力を外部に逃す排出管とを具備する弁箱を形成して、その弁箱の上面側に接続管と連通する2次室を形成し、それの外面側(上面側)には2次室内の圧力変化に応じて上下に動くダイヤフラムを設け、これの内面側(下面側)に弁体を一体または一体的に設ける。 【0012】そして、ダイヤフラムの外面側(上面側)には、バネケースを組付けて、そこに、所望に設定した圧力でダイヤフラムを、下方に押し下げて2次室内の圧力に対向させる圧力調整バネを収蔵する。 【0013】また、弁箱内の前記弁体の下方には、それの周辺部位に、ダイヤフラムと共に下降してくる弁体を所定位置で規制するストッパーを設け、これの内周側に位置する部位に、弁体と対向する弁座を上面側に形設した筒状の弁座金具を、弁体に対し上下可動に配位する。 【0014】そして、この筒状の弁座金具に、それの上面側に形成した弁座を、弁体に対して圧接させるようにする弱いバネよりなる弁座バネを連繋することについては、従前手段と同様であるが、本発明手段による圧力逃し弁においては、この弁座を、流路側から押し上げるのではなく、ダイヤフラムの上面側から吊り上げるように弁座バネを連繋する。 【0015】このため、弁座には、それを動かすための作動軸を連繋し、それを、ダイヤフラムを貫通させてそのダイヤフラムの外面側(上面側)に突出させ、この作動軸とダイヤフラムの外面側との間に弁座を吊り上げるように弁座バネを張設する。 【0016】また、弁座が所定位置より上方へ動くのを規制するためのストッパーは、この弁座の作動軸を利用して、これに衝合するように、ダイヤフラムの外面側のバネケース内に装設する。 【0017】これにより、弁座金具の上面側に形成した弁座をダイヤフラムの下面側に設けた弁体に衝合させる弁座バネが、逃し口が開放したときの圧力の流れの外に位置して、流路の確保に無理がなくなり、また、弁座バネが水との接触で腐蝕する材質のものでもよくなり、かつ、逃し口を開放させる開弁作動時だけ、伸縮するようにしたことで、この弁座バネを簡略なものでよいようにし、それの制作を容易にする。 【0018】 【実施例】次に実施例を図面に従い説明する。なお図面符号は、従前手段のものと同効の構成部材については同じ符号を用いるものとする。 【0019】図6は本発明を実施せる圧力逃し弁Aの縦断側面図で、同図において、1は弁箱で、一側にボイラーの缶体等に接続する接続管10が設けられ、下面側に圧力を外部に流し出す排出管11が設けてある。 【0020】wは弁箱1の上面側に、前述の接続管10を介して導かれる缶体の2次側の圧力を感知するように形成した2次室で、前記接続管10と連通させてある。 【0021】2は前記2次室wの外面側(上面側)に、それを蓋するように設けたダイヤフラムで、それの周縁部を、弁箱1の上面側に取付けるバネケース7の取付座板70により締着することで弁箱1の上面側に組付けてある。 【0022】5は弁体で、前記ダイヤフラム2を成形しているゴム材等の資材をもって、該ダイヤフラム2の下面側の中央部位に一体に形成してあり、中心部位にはダイヤフラム2の上面側に貫通する、透孔51が、それの内面をR状部33に形成して開設してある。 【0023】8は、上記弁体3の下降作動を所定の位置においてストップさせる規制部材で、前記弁体5の外周を取り囲むように数個形成してあって、弁箱1の上面側の前記2次室wの底壁を形成する部位に組付けてあり、ダイヤフラム2が前述のバネケース7内に収蔵せしめた圧力調整バネ4により下降してくるとき、そのダイヤフラム2の下面に衝合して下降をストップさせ、該ダイヤフラム2の下面側に一体に形設した弁体5の下降作動を所定位置においてストップさせるよう規制する。 【0024】3は前記弁体5に対向させる弁座で、筒状に形成した弁座金具30の上面側に環状に形設してある。 【0025】弁座金具30は薄手の金属材により、下方が開放するカップ状に成形してあって、それの周壁部が弁箱1の胴部の筒状部の内腔に、水密保持部材12を介し上下に摺動自在に嵌挿され、上壁部には、外周側の肩部に前述の弁座3が環状に形設され、それの内周側には、中心部位を残して通水口31…が形設してある。 【0026】そして、この弁座金具30の上面側の中心部位には、上下に向けて突出する作動軸32の下端側が連結し、その作動軸32の上端側を前述の弁体5の中心部位に形設した透孔51に、その透孔51の内面のR状部33により水密を保持せしめた状態において上下に摺動自在に嵌挿し、この作動軸32のダイヤフラム2の外面側に突出する部位とダイヤフラム2の外面側との間に、弁座3を弁体5の下面に衝合させた状態に保持するための弁座バネ6を、それのバネ圧により作動軸32を吊り上げるように設定して張設してあって、これにより、弁座金具30を吊り上げて、それの上面側に設けた環状の弁座3が、この弁座バネ6のバネ圧をもって弁体5の下面に衝合する状態に保持されるようにしている。 【0027】Sは、2次室w内の圧力の上昇で、ダイヤフラム2が上方に動き、それに伴い弁体5が上昇し、かつ、それに追従して弁座3および弁座金具30が上昇していくとき、2次室w内の圧力が設定した圧力に達したところで、図7にあるように、弁座および弁座金具30の上昇をストップさせて、以後、図8にあるようダイヤフラム2と弁体5だけが上昇していくようにして、弁体5と弁座3との間に逃し口Bを開放させるためのストッパーで、前述の弁座金具30の作動軸32を利用し、それに衝合するように、バネケース7の内腔の軸芯部位の上部に配設してある。 【0028】そして、このストッパーSは、螺子軸に形成して、バネケース7の頂部に設けた雌ネジ90に上端側を螺合させることで、その雌ネジ90に対し螺子軸に形成したストッパーSを回転させることにより、弁座金具30の作動軸32の上端との衝合位置が、弁箱1に対して上下に変位し、それにより、弁座3と弁体5との間の逃し口Bを開放させる設定圧力の調整が行われる調節棒となるようにしてある。 【0029】また、このストッパーSは、前述の雌ネジ90をバネケース7の頂部に上下方向に摺動自在に支持させ、この雌ネジ90とダイヤフラム2を下降させる圧力調整バネ4のバネ受座40との間に張設せる補助バネ91により押し上げるように付勢しておき、それのバネケース7の頂部から上方に突出する突起部92を、バネケース7の頂部の外周に上下に摺動自在に嵌装した手動開閉キャップ93の内面に突き当てておくことで、この手動開閉キャップ93の押込み操作により、雌ネジ90に螺合するストッパーSが一緒に下降して、弁座金具30の作動軸32を押し下げ、逃し口Bを手動操作により強制的に開放させる手段を兼ねるようにしてある。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、本発明による圧力逃し弁は、弁体と弁座とを圧接状態に保持するための弁座バネを、逃し口を経て外部に排出される水の流路に対し水密に遮断されたダイヤフラムの外面側に配位して、弁座を吊り上げるようにすることで、弁体と弁座との圧接が得られるようにしているのだから、この弁座バネを水の流路から取り除いた状態となって、流路の確保が無理なく行えるようにする。 【0031】また、弁座バネは、開弁時だけ伸縮し、かつ、水と接触しない状態となることで、極く簡単なバネでよくなり、制作を容易にする。 【0032】また、弁座の上昇作動のエンドを規制するストッパー(調節棒)を、ダイヤフラムの外面側の流路の外に装設できるので、調整作業が簡単に行えるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000102854 【氏名又は名称】エヌテーシー工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月16日(1999.12.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065053 【弁理士】 【氏名又は名称】新関 和郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−173819(P2001−173819A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−356826 |
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