| 【発明の名称】 |
弁座を有する非圧縮型水抜栓の弁構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】小泉 紀生
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| 【要約】 |
【課題】流入側、流出側配管内の水の圧縮量をできるだけ少なくするとともに、構造の簡単な、コストの安い、弁座を有する水抜栓の弁構造を提供する。
【解決手段】流入口2、流出口間に弁座8を、その上方に流出側シリンダ5を、さらにその上方に排水口4をもうけ、パイプ27に接続される弁箱1と、ロッド12に固定されて定位置で回転するスピンドル10と、上記スピンドルに螺合され、弁箱に設ける回り止め受け部9により、回転することなく上下動するピストン17とからなり、上記ピストンには流出側シリンダを摺動する環状パッキン20を装着し、内部に圧力水導入路14をもうけ、その上端の受圧室25を閉塞する、流出側シリンダとほぼ同径の密封部15をスピンドル間に形成したものであり、ピストンの下降時、流入側、流出側配管内の圧縮されようとする水を受圧室に逃がすようにしたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】流入口、流出口の中間部に上向きの弁座を、その上方の流出側シリンダ上部に排水口をもうけるとともに、内部に回り止め受け部を形成する弁箱と、外方に、上記弁座を閉塞する駒パッキン、流出側シリンダを摺動する環状パッキンを装着し、さらに上記回り止め受け部により回転を阻止される回り止め部を有するとともに、内部に圧力水導入路を穿設するピストンと、上記ピストンに螺合し、圧力水導入路上端の受圧室を閉塞する、上記流出側シリンダとほぼ同径の密封部をピストン間に形成するスピンドルと、上記スピンドルが定位置で回転するようにスピンドルに接続されるロッドと、上記ロッドを囲繞するように弁箱に接続されるパイプとからなる、弁座を有する非圧縮型水抜栓の弁構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、弁座を有する水抜栓の弁構造に関し、特に、流入側および流出側配管内の水の圧縮をできるだけ生じさせないようにした水抜栓の弁構造に関する。 【0002】 【従来の技術】流入口からの水を、上向きの弁座に駒パッキンを密着させて止水する形式の水抜栓は、止水が確実なこともあり、特に本州方面において広く使用されている。本州方面においては、水抜栓は戸外に設置されることが多く、止水時は通常、戸外で水抜栓を操作した後で蛇口を開いて水抜きを行っていることと、最近は、流入側配管内に逆流防止弁を設けることが一般的になってきていることが相俟って、止水時、ピストンが下降する際、流入側および流出側配管内の水を圧縮しようとする状態が生じ、配管の膨張等で圧縮量を十分吸収できればよいが、そうでない場合は、ハンドル操作が非常に重たくなり、場合によってはハンドル操作が不能になるという状態も生じる。 【0003】水の圧縮量は、ピストンの受圧面積にストロークを乗じた値になるため、そのどちらかを小さくすれば圧縮量は少なくなり、それだけハンドル操作は楽になるわけであり、そのような構造を有する水抜栓としては、例えば特公昭60−35584号のものがあり、止水用と排水用と2個の駒パッキンを使用することにより、ストロ−クを小さくすることができ、また、受圧面積はスピンドル1の径となるので、圧縮量を非常に少なくすることが可能となり、実際上、ハンドル操作に異常を来すことはない。 【0004】しかし上記のものは、弁箱を二つに分割しなければならず、パイプも2本必要となるなど、構造が非常に複雑になり、コストが高くなると言う欠点があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そのため、本発明においては、水の圧縮量を少なくするとともに、構造の簡単な、コストの安い、弁座を有する水抜栓の弁構造を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そのため本発明においては、流入口、流出口間に弁座を、その上方に流出側シリンダを、さらにその上方に排水口をもうけ、パイプに接続される弁箱と、ロッドに固定されて定位置で回転するスピンドルと、上記スピンドルに螺合され、弁箱にもうける回り止め受け部により、回転することなく上下動するピストンとからなり、上記ピストンには流出側シリンダを摺動する環状パッキンを装着し、内部に圧力水導入路をもうけ、その上端の受圧室を閉塞する、流出側シリンダとほぼ同径の密封部をスピンドル間に形成したものであり、ピストンの下降時、流入側、流出側配管内の圧縮されようとする水を受圧室に逃がすようにしたものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に本発明の1実施例を示すが、弁箱1は、側方に流入口2、流出口3を同一軸心上に、その上方に排水口4を形成し、内部には、下から順に小径の流入側シリンダ5、大径の流出側シリンダ6、排水側シリンダ7をそれぞれもうけ、流入側シリンダ5の上端に弁座8を、排水側シリンダ7の上方に六角形の回り止め受け部9を形成する。 【0008】10はスピンドルであり、上端をピン11でロッド12に接続し、下端に作動用雄ねじ13をもうけ、内部に圧力水導入路14を形成する。なお、圧力水導入路14は、作動用雄ねじ13を一部切り欠いてもうけても良く、また、ねじの間隙自体を圧力水導入路14とすることも可能である。作動用雄ねじ13の上部に大径の密封部15を形成し、受圧パッキン16を装着する。 【0009】17はピストンであり、外方上部に上記回り止め受け部9に勘合する六角形の回り止め部18を形成し、その下方に、環状パッキン19、20を装着し、下端に駒パッキン21をナット22により離脱しないよう装着する。駒パッキン21には、下端に流入側シリンダ5に密着する膨出部23をもうけている。 【0010】内部上端を大きく開口して、上記受圧パッキン16が摺動する、流出側、排水側シリンダ6、7と同径の受圧シリンダ24を形成し、密封部15の下端を受圧室25とする。さらに、受圧室25下端に作動用雌ねじ26をもうけ、環状パッキン20と駒パッキン21間から上記作動用雌ねじ26に開口する圧力水導入路14を穿設する。 【0011】27は弁箱1の上端にロッド12を囲繞するように接続されるパイプであり、上方に延長されて、地上部の、図示しないが上蓋に接続され、ロッド12は、上記上蓋に上動が制限されて定位置で回転するようにしてあり、上端がハンドル(図面省略)に接続される。なお、排水口4には地中の汚水が弁箱1内に侵入しないよう、通常は逆止弁が取り付けられるが、環状パッキンをもう1本増やしてピストン17内に逆止弁を収容することも可能である。 【0012】図は通水状態を示しており、流入口2からの水は流出口3を通り、図示しないが流出側配管を通って末端の蛇口へと流れている。この状態では、環状パッキン20が流出側シリンダ6に、受圧パッキン16が受圧シリンダ24に密着しており、他所への流出はない。 【0013】この状態から蛇口を閉じたままでハンドルを回転させると、ハンドルにロッド12を介して接続されるスピンドル10も定位置で回転し、回り止め受け部9に回り止め部18が係止されたピストン17は、作動用ねじ13、26が螺合しているため、回転することなく下降し始める。 【0014】流出側シリンダ6と受圧シリンダ24は同径を有しているため、作動用雄ねじ13には、水圧によるピストン17の上昇力あるいは下降力は作用せず、従って、その分だけ、ハンドル操作も軽くなり、ねじの磨耗も少ないという利点がある。 これは大口径になるほど、その効果を発揮する。さらに、流入口2側配管内に逆流防止弁が設置されている場合には、ピストン17の下降分だけ水を圧縮しようとする働きが生じるが、本発明においては、それと同体積の水が圧力水導入路14を通って受圧室25に入り込むため、水の圧縮は生じないことになる。 【0015】さらに下降して、駒パッキン21の膨出部23が流入側シリンダ5に密着したとき、流入口2からの水がまず遮断され、その後で、環状パッキン20が流出側シリンダ6から下方に離脱し、最終的には駒パッキン21が弁座8に着座し、閉栓状態となる。蛇口を開けば、流出側配管内の水は、排水口4から地中に排出される。この時には、環状パッキン19が排水側シリンダ7に密着して流出側配管内の水がパイプ27内に上昇しないようにしている。 【0016】この際、膨出部23が流入側シリンダ5に密着してから下降を停止するまで、流入側配管内の水の圧縮が生じるが、小さな面積と少ない移動量によるわずかな圧縮なので、実用上は何ら問題になることはない。 【0017】ピストン17を引き抜いてパッキンの修理をするときなど、パッキン交換せず、ピストン17毎交換する場合も多いため、あらかじめピストン17にパッキンを成型してしまえば、環状パッキン19、20を装着する手間が省け、ナット22も省略できるので便利である。 【0018】図2に本発明の他の実施例を示すが、図1と同様な部分には同じ符号を付してある。図において、弁箱1には、弁座8の上方に隣接させて、流出側シリンダ6と同径の流入側シリンダ5を形成し、図1の排水側シリンダ7を省略している。ピストン17には、下端に膨出部23を有する駒パッキン21を、その上方に環状パッキン20を装着しており、内部に、下端から受圧室25に連通する圧力水導入路14を形成する。 【0019】ピストン17の下降時には、先ず、駒パッキン21の膨出部23が流入側シリンダ5に密着して流入口2からの水を遮断し、さらに下降を続けるが、流入口2からの水は受圧室25に流れ込むので、流入側配管内の水の圧縮はなく、流入側シリンダ5と流出側シリンダ6は同径を有しているため、膨出部23が流入側シリンダ5に密着してから環状パッキン20が流出側シリンダ6から離脱するまでの流出側配管内の水の圧縮も生じない。すなわち、図1の実施例でわずかあった水の圧縮は全く生じないことになる。 【0020】本実施例では排水側シリンダをもうけていないので、弁箱1、ピストン17を小型化でき、図1の環状パッキン19が必要なくなるため、コストが低減し、ハンドル操作もその分だけ軽くなると言う利点があるが、環状パッキン20が流出側シリンダ6から離脱した際、排水口4に水が排出されるとともに、パイプ27にも上昇しようとするので、例えば、パイプ上端部分を密封したり、さらには吸気弁をもうけたりして、パイプ上端から水が排出しないようにするのが普通である。 【0021】図3に本発明のもう一つの実施例を示すが、弁箱1には、図1、2の流入側シリンダ5をもうけず、その代わり、ピストン17を二つに分割し、下端部に、強いばね28に押圧された弁駒29を吊り下げるように装着する。駒パッキン21には、図1、2の膨出部23をもうけず、通常の平パッキンを使用する。 【0022】図1、2の様に回り止め受け部9を直接弁箱に形成する代わりに、予め内部に六角形状を有する棒材から切削加工した回り止め受け部材9’を弁箱1に一体にねじ接続し、パイプ27で固定させている。ねじ接続する代わりに回転不能に弁箱1に填め合わせるようにしても良い。そのため、弁箱1を短くでき、回転止め受け部9も、より精度良く、綺麗に形成することが可能になる。 【0023】圧力水導入路14の下端部は、環状パッキン20の下方から斜め方向に穿設している。作動用ねじの雄、雌および受圧パッキン、受圧シリンダの関係を逆転し、ピストン17に作動用雄ねじ13、受圧パッキン16を、スピンドル10に作動用雌ねじ26、受圧シリンダ24をもうけている。そのため、スピンドル10、ピストン17は長くなるが、スピンドル10に下方へのストッパを形成することができ、組立が容易になると言う利点がある。 【0024】ピストン17が下降する際には、先ず駒パッキン21が弁座8に当接して弁駒29が下降を停止した後で、ばね28を圧縮してピストン17はさらに下降し、環状パッキン20が流出側シリンダ6から離脱するようにして止水、排水のタイミングを取っているが、本実施例においても図2の実施例と同様に、流入側および流出側配管内の水の圧縮は起こらない。 【0025】その他の実施例としては、図示しないが、例えば図3のもので、排水時に環状パッキン20はシリンダ6から離脱させず、ピストン17と弁駒29の吊り部に弁を形成し、その弁を開いて排水させるような方法もある。また、ピストン17には六角形状の回り止めを使用しているので、六角棒材から容易に切削でき、弁箱1に挿入時にもあまり回転させずに済むので便利であるが、必ずしもそれに拘るものではなく、要するにピストン17が回転しない構造にできればよいわけである。 【0026】 【発明の効果】上述したように本発明においては、弁座を有する水抜栓においても、定位置で回転するスピンドルと、上記スピンドルに螺合されて非回転上下動するピストン間で、流出側シリンダとほぼ同径の受圧室を形成することにより、流入側、流出側配管内の水の圧縮をほぼあるいは完全に解消することができ、弁箱を二つ継ぎにしたり、パイプを二重にする必要がないので、構造が非常に簡単になり、コストの大幅低減が可能になるという効果の他、ピストンには上向きの大きな水圧力が作用せず、従って、ねじ部の摩擦力によりハンドル操作が重くなることがなく、ねじ部の磨耗も少ないという利点を併せ有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000143008 【氏名又は名称】株式会社光合金製作所
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| 【出願日】 |
平成11年12月16日(1999.12.16) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−173803(P2001−173803A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−356814 |
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