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【発明の名称】 スイングドアーゲートバルブ
【発明者】 【氏名】石 垣 恒 雄

【氏名】神 坂 育 男

【氏名】藁 谷 健 二

【要約】 【課題】チェンバーのシール面に対する垂直方向からのゲートの接離と、チェンバー開口部に対面する位置と側方の待避位置との間でのゲートの移動を、単一の流体圧シリンダを用いた簡単で安価な構成によって実現する。

【解決手段】チェンバー1の開口部2を開閉するゲート3を、該開口部に対面する位置と側方の待避位置との間でスイングするアーム7の先端に取り付ける。アーム7の基端は、ゲートが開口部2に接離する方向と平行に駆動される流体圧シリンダ8の出力軸10に支持させ、そのアーム7の基端に機枠6のガイド溝14に嵌入する転動体12を設ける。上記ガイド溝は、ゲート3がチェンバー1の開口部2に近接した位置にあるときには、ゲートを上記開口部に対面する位置に保持して移動させる軸方向溝14aと、それに連接されて、ゲートを開口部の側方に待避させる傾斜周方向溝14bにより形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】チェンバーを開閉するためのスイングドアーゲートバルブであって、上記チェンバーの開口部を開閉するゲートを、該開口部に対面する位置と側方に待避した位置との間でそれをスイングさせるアームの先端に取り付けると共に、上記アームの基端を、ゲートが上記チェンバーの開口部に正対して接離する方向と平行に駆動されるアクチュエータの出力軸に支持させ、上記アクチュエータを支持する機枠には、アームの向きを制御するガイド機構を設け、このガイド機構に、上記アクチュエータの駆動によりゲートがチェンバーの開口部に近接した位置にあるときには、ゲートを上記開口部に対面する位置に保持し、ゲートが開口部から離間した位置にあるときには、ゲートを該開口部の側方に待避させるようにアームをスイングさせる機能を持たせた、ことを特徴とするスイングドアーゲートバルブ。
【請求項2】アクチュエータを流体圧シリンダによって構成した、ことを特徴とする請求項1に記載のスイングドアーゲートバルブ。
【請求項3】アームの向きを制御するガイド機構を、アームの基端に設けた転動体が嵌入して移動するガイド溝を機枠におけるアクチュエータの出力軸の周囲の壁面に設けることにより構成した、ことを特徴とする請求項1または2に記載のスイングドアーゲートバルブ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チェンバーの開口部を開閉するスイングドアーゲートバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】スイングドアーゲートバルブにおいては、ゲートをチェンバーの開口部に対面しない位置まで側方に移動させて、チェンバーに対するワーク等の出し入れを容易にするが、チェンバーの開口部にゲートを接離する場合には、ゲートをそのチェンバーの開口部に正対する位置からシール面に垂直に接離させないと、ゲートに設けたシール材とチェンバーのシール面との間で滑りが生じるため、両者の摺擦により摩耗が生じ、発塵するという問題がある。しかしながら、上記ゲートのチェンバーシール面への垂直方向からの接離と、チェンバーの開口部に対面する位置と側方に待避した位置との間での移動を行うための機構を、簡単でしかも安価な構成により実現することには、多くの困難性がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題は、上述したスイングドアーゲートバルブにおいて、ゲートのチェンバーシール面に対する垂直方向からの接離と、チェンバー開口部に対面する位置と側方の待避位置との間での移動を簡単で安価な構成によって実現することにある。本発明の他の技術的課題は、簡単な機構でゲートをチェンバーのシール面に垂直に接離させることにより、シール材の滑りが無く、発塵を実質的に皆無にできるようにしたスイングドアーゲートバルブを提供することにある。
【0004】本発明の他の技術的課題は、ゲートの駆動部を、単一のアクチュエータにより駆動される簡単でコンパクトな構成にすると共に、安価で、駆動制御が容易であり、結果的に、信号系も簡単で安価に構成できるようにしたスイングドアーゲートバルブを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明のスイングドアーゲートバルブは、チェンバーの開口部を開閉するゲートを、該開口部に対面する位置と側方に待避した位置との間でそれをスイングさせるアームの先端に取り付けると共に、上記アームの基端を、ゲートが上記チェンバーの開口部に正対して接離する方向と平行に駆動されるアクチュエータの出力軸に支持させ、上記アクチュエータを支持する機枠には、アームの向きを制御するガイド機構を設け、このガイド機構に、上記アクチュエータの駆動によりゲートがチェンバーの開口部に近接した位置にあるときには、ゲートを上記開口部に対面する位置に保持し、ゲートが開口部から離間した位置にあるときには、ゲートを該開口部の側方に待避させるようにアームをスイングさせる機能を持たせたことを特徴とするものである。
【0006】上記スイングドアーゲートバルブにおいては、アクチュエータを流体圧シリンダによって構成し、また、アームの向きを制御するガイド機構を、アームの基端に設けた転動体が嵌入して移動するガイド溝を機枠におけるアクチュエータの出力軸の周囲の壁面に設けることによって構成するのが、より適切である。
【0007】上記構成を有するゲートバルブにおいては、流体圧シリンダ等によって構成されたアクチュエータを駆動すると、その出力軸に作用する推力により、アームがガイド機構により向きを制御されながら移動し、さらに具体的にはアームを介して転動体がガイド溝に沿って移動せしめられ、それにより、ゲートがチェンバーの開口部を閉鎖する閉鎖位置と、該開口部から側方に待避する待避位置との間で移動する。
【0008】即ち、ゲートがチェンバーの開口部から側方に待避した位置にあって、該開口部を閉鎖する方向に移動する場合には、まず、ゲートをチェンバー側に移動させながら、それをアームのスイングにより開口部に正対する位置まで移動させ、ゲートが該開口部に正対する位置に達した後に、チェンバーのシール面に垂直に移動させる。一方、ゲートが開口部を閉鎖している状態から、その開口部を開放する位置に移動する場合には、アクチュエータの逆方向への駆動により、ゲートが上述したところと全く逆の動作を行い、開口部から側方に待避する位置まで移動する。
【0009】上述したスイングドアーゲートバルブにおいては、ゲートのチェンバーシール面に対する垂直方向からの接離と、チェンバー開口部に対面する位置と側方の待避位置との間での移動を、単一のアクチュエータを用いた簡単、コンパクトで、しかも安価な構成によって実現することができ、また、それによってゲートをチェンバーのシール面に垂直に接離させることができるので、その際のシール材の滑りが無く、発塵を実質的に皆無にできるようにしたスイングドアーゲートバルブを得ることができる。更に、上述した単一のアクチュエータを用いるので、駆動制御も容易になり、結果的に、信号系も簡単で安価に構成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実施の形態について詳述する。図1及び図2は、本発明に係る揺動型のゲートバルブの構成例を示している。このゲートバルブは、チェンバー1の下部にある開口部2を開閉するゲート3を備えている。このゲート3は、その周囲に、チェンバー1の開口部2の周囲に形成されたシール面に対して接離することにより、その開口部2を閉鎖するシール材4を備え、機枠6に支持されたアーム7の先端に上下不均等動の自由度をもって連結されている。このアーム7は、ゲート3がチェンバー1の開口部2を閉鎖する閉鎖位置(図2の実線位置)と、ゲート3が該開口部2から側方に待避する待避位置(図2の鎖線位置)との間において該ゲート3を移動可能にし、該開口部2に対面しないゲートの待避位置において、チェンバー1に対するワーク等の出し入れを容易にするものである。
【0011】上記アーム7を揺動可能に支持してそれを開閉動作させるため、機枠6にはアクチュエータを設けている。このアクチュエータは、機枠6の下部に配設した流体圧シリンダ8によって構成され、そのピストン9に連結した出力軸10は、ゲート3がチェンバー1の開口部2に正対して接離する方向と平行に駆動されるように配設され、機枠6の上下部においてベアリング11,11により回転自在に支持させ、しかもその軸方向に摺動自在に支持させている。上記ベアリング11による出力軸10の支持は、機枠6の上下部である必要はなく、機枠6の上部または下部の一方のみとすることができ、また、上下間の中間部のみとすることもできる。更に、ベアリング11に対する出力軸10の摺動は、キー溝機構またはボールスプライン軸等によるものとすることができる。なお、図中、16a,16bは、流体圧シリンダ8のピストン9の両側に圧力流体(圧縮空気)を給排するポートを示している。
【0012】上記アーム7は、流体圧シリンダ8の出力軸10に固定的に取り付けている。従って、出力軸10の周りにおけるアーム7の回転により、チェンバー1の開口部2を開閉するゲート3を、該開口部2に対面する位置と、側方に待避した位置との間でスイングさせることができ、また、出力軸10の軸方向移動により、アーム7を介してゲート3をチェンバー1の開口部2に接離する方向に移動させることができる。
【0013】上記流体圧シリンダ8を支持する機枠6には、アーム7の向きを制御するためのガイド機構を設けている。このガイド機構は、上記流体圧シリンダ8の駆動によりゲート3がチェンバー1の開口部2に近接した位置にあるときには、ゲート3を上記開口部2に対面する位置に保持し、ゲート3が開口部2から離間した位置にあるときには、ゲート3を該開口部2の側方に待避させるようにアーム7をスイングさせるもので、具体的には、図3及び図4に示すように、アーム7の基端にベアリングを介して転動自在な転動体(カムフォロア)12を取り付け、機枠6における流体圧シリンダ8の出力軸10の周囲の壁面13に、この転動体12が嵌入して移動するガイド溝14を設けることにより構成している。
【0014】上記ガイド溝14は、図4に明瞭に示すように、流体圧シリンダ8の駆動によりゲート3がチェンバー1の開口部2に近接した位置にあるときに、ゲート3を上記開口部2に対面する位置に保持して、開口部2の周りのシール面に対してシール材4を垂直に接離する方向にガイドする軸方向溝14aと、それに連接して設けられ、ゲート3が開口部2から若干離間した位置にあるときに、ゲート3を該開口部2の側方に待避させるようにアーム7をスイングさせるための傾斜周方向溝14bとによって構成されるものである。
【0015】上記構成を有するゲートバルブにおいては、ピストン9が流体圧シリンダ8の下端位置にあって、ゲート3がチェンバー1の開口部2から側方に待避した図2の鎖線位置にあり、従って、転動体12が傾斜周方向溝14bの終端(下端)にある状態において、開口部2をゲート3で閉鎖するために上記流体圧シリンダ8のポート16aに圧力流体を供給してピストン9を駆動し、そのピストン9を上動させると、出力軸10に作用する推力により、アーム7の基端の転動体12がガイド溝14における傾斜周方向溝14bに沿って移動せしめられ、それにより、ゲート3がチェンバー1の開口部2に接近しながら、該開口部2に対して側方に待避していた待避位置からチェンバー1の開口部2に正対する方向に移動(スイング)する。
【0016】アーム7のスイングによりゲート3が開口部2に正対する位置に達し、それに伴って転動体12が傾斜周方向溝14bと軸方向溝14aとの連接部まで達すると、該アーム7によりゲート3が開口部2に正対する位置まで移動し、その後は、転動体12が軸方向溝14aに沿って出力軸10の軸方向に移動するため、ゲート3がチェンバー1のシール面に向かって垂直に移動する。その結果、ゲート3をチェンバー1のシール面に垂直に接触させることができるので、その際のシール材4の滑りが無く、発塵を実質的に皆無にすることができる。
【0017】一方、ゲート3が開口部2を閉鎖している状態から、その開口部2を開放する位置に移動させる場合には、アクチュエータの逆方向への駆動により、ゲートが上述したところと全く逆の動作を行い、開口部から側方に待避する位置まで移動する。
【0018】即ち、流体圧シリンダ8のポート16aの圧力流体を排出すると共に、ポート16bに圧力流体を供給すると、ピストン9が下動し、アーム7を介して転動体12を軸方向溝14aに沿って下動させるため、ゲート3によるチェンバー1の開口部2の閉鎖状態が解除される。ピストン9がさらに下動すると、転動体12は軸方向溝14aと傾斜周方向溝14bとの連接部まで達し、そこで出力軸10に作用する推力により傾斜周方向溝14bに沿って軸方向に移動しながら水平方向に移動し、それによりアーム7をスイングさせて、ゲート3を図2のチェンバーの開口部に正対する実線位置から該開口部2の側方に待避した点線位置まで移動させる。この状態では、ワーク等をチェンバー1容易に出し入れ可能となる。
【0019】
【発明の効果】以上に詳述した本発明のスイングドアーゲートバルブによれば、ゲートのチェンバーシール面に対する垂直方向からの接離と、チェンバー開口部に対面する位置と側方の待避位置との間での移動を、単一のアクチュエータを用いた簡単、コンパクトで、しかも安価な構成によって実現することができ、また、ゲートをチェンバーのシール面に垂直に接離させるので、シール材の滑りが無く、発塵を実質的に皆無にすることができる。更に、ゲートの駆動部が、単一のアクチュエータにより駆動される簡単な構成を有しているので、駆動制御が容易であり、結果的に、信号系も簡単で安価に構成することができる。
【出願人】 【識別番号】000102511
【氏名又は名称】エスエムシー株式会社
【出願日】 平成11年12月6日(1999.12.6)
【代理人】 【識別番号】100072453
【弁理士】
【氏名又は名称】林 宏 (外2名)
【公開番号】 特開2001−165334(P2001−165334A)
【公開日】 平成13年6月22日(2001.6.22)
【出願番号】 特願平11−346262