| 【発明の名称】 |
四方切換弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】梅沢 仁志
【氏名】笹田 英一
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| 【要約】 |
【課題】冷媒流路の切換え動作の容易性及び敏捷性の向上を図るとともに、切換弁の構成簡素化が可能で切換弁の信頼性の向上を図り、さらに、製品コストの低減を達成することができる四方切換弁を提供する。
【解決手段】電磁コイルを備えた電磁コイル部と、ケースと、該ケース内の弁室に配置された主弁と、前記弁室を形成する弁座とからなる四方切換弁であって、該弁座は、圧縮機の吸入圧力側に連通する吸入圧力導通孔と、前記圧縮機の吐出圧力側に連通する吐出圧力導通孔と、室内及び室外の熱交換器にそれぞれ連通する導通孔とを備え、前記主弁は、磁石と、前記吸入圧力導通孔及び前記導通孔に連通する連通部とを備えるとともに、該連通部と前記弁室との圧力の移動を図る副弁とを備え、前記電磁コイルの励磁によって、前記主弁が前記磁石を介して前記弁座上を回動してなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電磁コイルを備えた電磁コイル部と、ケースと、該ケース内の弁室に配置された主弁と、前記弁室を形成する弁座とからなり、該弁座は、圧縮機の吸入圧力側に連通する吸入圧力導通孔と、前記圧縮機の吐出圧力側に連通する吐出圧力導通孔と、室内及び室外の熱交換器にそれぞれ連通する導通孔とを備え、前記主弁は、磁石と、前記吸入圧力導通孔及び前記導通孔に連通する連通部とを備えるとともに、該連通部と前記弁室との圧力の移動を図る副弁とを備え、前記電磁コイルの励磁によって、前記主弁が前記磁石を介して前記弁座上を回動することを特徴とする四方切換弁。 【請求項2】 前記副弁は、圧力の移動を図る逃がし弁であって、前記主弁の上方に具備されるとともに、磁石を備え、前記電磁コイルの励磁に伴って前記磁石を介して前記主弁上を回動することを特徴とする請求項1記載の四方切換弁。 【請求項3】 前記弁座は、該弁座に固定されるシャフトを備え、前記主弁及び前記副弁は、前記シャフトを中心に回動することを特徴とする請求項1又は2記載の四方切換弁。 【請求項4】 前記主弁は、前記連通部と前記弁室とを連通する高圧導入孔を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の四方切換弁。 【請求項5】 前記電磁コイル部は、前記ケースを覆うヨークを備え、前記電磁コイルの通電により、前記ヨークを帯磁させて前記主弁及び前記副弁を回動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の四方切換弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、四方切換弁に係り、特に、主弁に吐出圧力の逃がし弁を副弁として備えた四方切換弁に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、ルームエアコン等に用いられる空気調和機は、冷媒の流れる方向を切換えて、冷房運転又は暖房運転を季節に応じて行うことができ、前記冷媒の流れ方向の切換えは、切換弁によって行われている。図7は、前記切換弁を用いた空気調和機の冷暖房サイクルの一例を示したものであり、該サイクルは、圧縮機Cと、切換弁SVと、熱交換器Eと、電子リニア制御弁Tとが接続され、冷房運転時の冷媒は、実線矢印で示すように、圧縮機C、切換弁SV、室外熱交換器E1、電子リニア制御弁T、室内熱交換器E2の順に流れ、切換弁SVを経て、再び圧縮機Cに戻って循環する。一方、暖房運転時の冷媒は、一点鎖線矢印で示すように、圧縮機C、切換弁SV、室内熱交換器E2、電子リニア制御弁T、室外熱交換器E1の順に流れ、切換弁SVを経て、再び圧縮機Cに戻って循環するものである。 【0003】ここで、前記切換弁の一例として、四方切換弁の技術が提案されている(例えば、実用新案登録第2523031号公報参照)。該提案の技術は、弁本体の上部に配設された電磁石と、該弁本体の下端に取付けられた弁座と、前記弁本体内に回動可能に配設された弁体とからなり、前記弁座は、前記圧縮機の吐出圧力を導入する吐出圧力導通孔及び吸入圧力を導入する吸入圧力導通孔、並びに前記熱交換器に連通される室外熱交換器用導通孔及び室内熱交換器用導通孔とをそれぞれ所要の角度間隔で設け、前記弁体は、プラチックマグネットで形成され、前記吐出圧力導通孔と前記二つの導通孔のうちいずれかと交互に連通させ得るガイド孔が穿設されるとともに、前記吸入圧力導通孔と前記二つの導通孔のうちいずれかと交互に連通させ得る連結溝が形成され、前記吐出圧力導通孔には、先端を前記ガイド孔の端部に突出させた導入管が取付けられ、該導入管の突出部を前記ガイド孔の端部に当接させて前記弁体の回動を制限するストッパとしたものである。 【0004】また、前記と同様な四方切換弁の他の一例としては、吐出圧力導通孔及び吸入圧力導通孔と、室外交換器用導通孔及び室内交換器用導通孔とを弁座に設けて該導通孔を切換える摺動自在の主弁と、該主弁によって前記導通孔のすべてを覆って弁本体内を区画した弁室と、前記吸入圧力導通孔を電磁力により開閉する補助弁と、該補助弁と前記主弁とを連結するばねとを備え、前記吐出圧力導通孔の径が前記吸入圧力導通孔の径よりも小径である四方切換弁の技術が提案されている(例えば、特公平1−32389号公報参照)。 【0005】 【発明が解決しょうとする課題】ところで、前記従来の技術のうち、実用新案登録第2523031号公報記載の四方切換弁の技術は、前記弁本体内において前記吐出圧力導通孔及び前記導通孔、前記吸入圧力導通孔及び前記導通孔における相互間の冷媒流路の切換えを前記主弁の内側と外側で行っているが、前記主弁の内側では低圧の前記吸入圧力が生じ、前記主弁の外側では高圧の前記吐出圧力が生じているので、該主弁を挟んで圧力差があることから切り換え動作が重くなる傾向があり、前記四方切換弁は、冷媒流路の切換え動作の容易性・敏捷性については特に考慮がなされていないものである。 【0006】また、前記従来の技術のうち、特公平1−32389号公報記載の四方切換弁の技術は、前記弁本体の圧力差をなくした後に前記主弁による冷媒流路の切換え動作が行われるものであるが、弾性部材の伸縮により主弁の回動を行っているので、四方切換弁の信頼性、及び冷媒流路の切換え動作の敏捷性については格別の配慮がなされていない。本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、冷媒流路の切換え動作の容易性及び敏捷性の向上を図るとともに、切換弁の構成簡素化が可能で切換弁の信頼性の向上を図り、さらに、製品コストの低減を達成することができる四方切換弁を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、本発明に係る四方切換弁は、基本的には、電磁コイルを備えた電磁コイル部と、ケースと、該ケース内の弁室に配置された主弁と、前記弁室を形成する弁座とからなり、該弁座は、圧縮機の吸入圧力側に連通する吸入圧力導通孔と、前記圧縮機の吐出圧力側に連通する吐出圧力導通孔と、室内及び室外の熱交換器にそれぞれ連通する導通孔とを備え、前記主弁は、磁石と、前記吸入圧力導通孔及び前記導通孔に連通する連通部とを備えるとともに、該連通部と前記弁室との圧力の移動を図る副弁とを備え、前記電磁コイルの励磁によって、前記主弁が前記磁石を介して前記弁座上を回動することを特徴としている。 【0008】前記の如く構成された本発明の四方切換弁は、電磁コイルの励磁により主弁を弁室の弁座上で回動させ、かつ、主弁に備えられた副弁により主弁内外の圧力の移動を図るので、構成が簡単で前記主弁による冷媒流路の切換え動作を迅速に行うことができるとともに、その制御性を容易にすることができる。また、本発明の四方切換弁の具体的態様としては、前記副弁は、圧力の移動を図る逃がし弁であって、前記主弁の上方に具備されるとともに、磁石を備え、前記電磁コイルの励磁に伴って前記磁石を介して前記主弁上を回動することを特徴としている。 【0009】さらに、本発明の四方切換弁の他の具体的態様としては、前記弁座は、該弁座に固定されるシャフトを備え、前記主弁及び前記副弁は、前記シャフトを中心に回動すること、前記主弁は、前記連通部と前記弁室とを連通する高圧導入孔を備えていること、並びに、前記電磁コイル部は、前記ケースを覆うヨークを備え、前記電磁コイルの通電により、前記ヨークを帯磁させて前記主弁及び前記副弁を回動させることを特徴としている。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の四方切換弁の実施形態について説明する。図1乃至図5は、本発明の四方切換弁の第一の実施形態を示すもので、図1はその外観を示す斜視図、図2はその分解斜視図、図3(a)はその縦断面図である。図示の実施形態の四方切換弁100は、電磁コイル部10と、主弁70を備えた本体部50とからなり、本実施形態の四方切換弁100は、主弁70が、電磁コイルの励磁に伴って弁座80上を回動し、冷媒の流路の切換えを行うようにされている。 【0011】前記電磁コイル部10は、ステータ部20と、鉄心30と、上ヨーク22及び下ヨーク23とから構成され、前記ステータ部20は、モールドされた電磁コイル21からなり、該電磁コイル21にはケーブル24が接続されている。また、前記ステータ部20は、電磁コイル部10の通電方向によってN極又はS極を帯びる前記上ヨーク22及び下ヨーク23に挟持されている。 【0012】前記上ヨーク22は、ステータ部20の上面及び側面の一部を覆うとともに、前記主弁70を包含するケース40の側面の一部を覆ってその下端部で前記ケース40に係合する形状をなしており、位置決め凹部22aをステータ部20の上面に設けられたヨーク位置決め凸部20Aに係合させることによりその位置が保持されている。なお、前記鉄心30は、前記上ヨーク22の上面からねじ22bを介してステータ部20内に固定される。 【0013】前記下ヨーク23は、ステータ部20の下面の一部を覆うとともに、前記ケース40の側面の一部を覆ってその下端部で前記ケース40に係合する形状をなしており、位置決め凹部23bをステータ部20の下面に設けられたヨーク位置決め凸部20Bに係合させることにより、その位置が保持されている。なお、前記鉄心30は、その下面の鉄心凸部31を介して下ヨーク23に、例えば、圧入により固定される。また、前記上ヨーク22及び下ヨーク23は、前記弁座80の側面に備えられた保持凹部87a、87aと係合するヨーク保持凸部22A、23Bによっても、その位置が保持される。 【0014】前記本体部50は、ケース40と、主弁70と、副弁60と、弁座80と、導管群90とから構成される。ケース40は、その下側に開口を有する略円形の筒状体をなしており、ケース40の上面の内面側には、副弁60の回転を規制する二つの副弁ストッパ42,43が適宜位置に設けられている。なお、該副弁ストッパ42,43は、金属製のケース40の上方から絞り加工されており、前記ケース40の上面から該ケース40内の弁室73に向けて鉛直下方に突出している。 【0015】前記主弁70は、略円形の第一筒状体71と、該第一筒状体71よりも小径の略円形の第二筒状体72とからなる形状をなし、ケース40内に収容される。第一筒状体71の内側には、弁座80の吸入圧力導通孔82と、室外熱交換器用導通孔84又は室内熱交換器用導通孔85のいずれか一方と連通する第一連通部74と、弁座80の吐出圧力導通孔83と、室外熱交換器用導通孔84又は室内熱交換器用導通孔85のいずれか一方と連通する第二連通部75とが備えられているとともに、前記第一連通部74と主弁70の外側の弁室73とを連通する連通孔(均圧孔)77が設けられている。 【0016】前記第一筒状体71の側面には、それぞれN極、S極の磁極を有する永久磁石71N、71Sが相対する位置に一体的に成形されているとともに、前記第二連通部75と主弁70の外側の弁室73とを連通する高圧導入孔76が設けられ、弁室73に吐出圧力を導入している。なお、前記第一筒状体71の下面には、弁座80に設けられた主弁ストッパ86に接して回動する主弁回動溝78が適宜位置に設けられ、前記第二筒状体72の上面には、前記連通孔77が形成されるとともに、前記シャフト81に係合されるガイド孔79が形成されている。また、前記主弁70は、該主弁70の内側の第一連通部74と外側の弁室73との圧力の移動を図るために、該主弁70の上方に副弁60を備えており、該副弁60もケース40内に収容される。 【0017】前記副弁60は、電磁コイル部10の励磁によって回転する略I字状の形状をなしており、その中心部には前記シャフト81に係合されるガイド孔62が形成される。そして、副弁60は、ガイド孔62から前記シャフト81の半径方向に相対して延伸する面部材63,64を有し、該面部材63,64の両端には、ストッパ当接部63A、64Aが設けられているとともに、それぞれN極、S極の磁極を有する永久磁石61N、61Sがその下側に相対する位置に一体的にはめ込まれている。なお、永久磁石61N、61Sは、一体的に成形してもよい。また、前記面部材63、64の下面側は、前記第二筒状体72の上面側と常に接しており、さらに、面部材63は、副弁60の回転により前記連通孔77を開き、主弁70の回転によって連通孔77を閉じ、第一連通部74と弁室73との圧力の移動を図る逃がし弁の役割を果たしている。 【0018】前記弁座80は、前記ケース40の下端と係合する略円形の形状をなしており、図3(b)、(c)に示すように、その中央部には、前記各ガイド孔62,79と同心のシャフト81が圧入され、該シャフト81の軸心から半径方向所定位置に、圧縮機の吸入圧力を導入する吸入圧力導通孔82及び吐出圧力を導入する吐出圧力導通孔83、並びに室内及び室外の熱交換器に連通される室外熱交換器用導通孔84及び室内熱交換器用導通孔85と、前記主弁70による前記弁座80上の回動位置を規制する主弁ストッパ86とが設けられている。この弁座80は、前記主弁70の下端に溶接により固定される。なお、前記副弁60の永久磁石61N、61Sは、前記ストッパ当接部63A、64Aの上側にはめ込まれていても良く、この場合には、主弁ストッパ86を第一筒状体71上に設け、該主弁ストッパ86に当接する係合凸部を前記第二筒状体72の側面に設けた構成であってもよい。 【0019】前記吸入圧力導通孔82及び前記吐出圧力導通孔83は、前記シャフト81の軸心を通る同一直線上に設けられ、前記室外熱交換器用導通孔84及び前記室内熱交換器用導通孔85は、前記シャフト81の軸心を通り前記吸入圧力導通孔82と前記吐出圧力導通孔83とを有する直線に対して線対称をなす位置であって、前記吐出圧力導通孔83から所定角度位置にそれぞれ設けられている。前記導管群90は、前記吸入圧力導通孔82に接続される吸入圧力導通管92と、前記吐出圧力導通孔83に接続される吐出圧力導通管93と、前記室外熱交換器用導通孔84に接続される室外熱交換器用導通管94と、前記室内熱交換器用導通孔85に接続される室内交換器用導通管95の計四本からなり、前記弁座80の下端側から前記各孔82,83,84,85とそれぞれ溶接により接合される。 【0020】次に、前記四方切換弁100の作動について説明する。図4の(a)乃至(d)は、四方切換弁100の動作を説明するために、図2の上方から見た動作説明図であり、図5の(a)乃至(d)は、四方切換弁100の動作を説明するための内部構造に基づく動作説明図であり、各図の(a)乃至(d)がそれぞれ対応している。(a)は、冷房運転時のセット状態を示しており、吸入圧力導通管92と室内熱交換器用導通管95とが主弁70の第一連通部74内で連通し、吐出圧力導通管93と室外熱交換器用導通管94とが主弁70の第二連通部75内で連通している。この状態では、吐出側の圧力が第二連通部75の高圧導入孔76を介して弁室73内に導入されるため、第一連通部74内の圧力と弁室73内の圧力との間に大きな圧力差があり、主弁70はこの圧力差によって弁座80に押さえ付けられていて容易には移動しない。そこで、この状態から冷媒流路の切換えを行う場合に、本実施形態では逃がし弁である副弁60を用いて第一連通部74と弁室73との各圧力の均衡を図って主弁70を押さえ付けている力を除いた後に主弁70の回動動作を行っている。 【0021】まず、(a)の状態において、電磁コイル部10への通電により上ヨーク22にN極、下ヨーク23にS極を帯磁させる。これにより、副弁60は、永久磁石61Nを備えたストッパ当接部64Aの一端が副弁ストッパ42との当接を解かれ、永久磁石61Sを有するストッパ当接部63Aが上ヨーク22側(永久磁石61Nを有するストッパ当接部64Aが下ヨーク23側)に引き寄せられて図4の時針方向(図5の左方向)に回動するとともに、面部材63(永久磁石61Nを有する面部材64)も同方向に回動し、ストッパ当接部63Aの一端が副弁ストッパ42に当接するまで回動される。副弁60が回動すると、面部材63の下面側と第二筒状体72の連通孔77との接触が解かれ、第一連通部74と弁室73とが連通し、弁室73の圧力は、吸入側である第一連通部74内に導入され、弁室73の圧力が低下して圧力の均衡が図られる。 【0022】(b)の状態において、弁室73と連通部74との圧力の均衡が図られると、主弁70は、第二連通部75の圧力により浮上して主弁回動溝78の一端が主弁ストッパ86との当接を解かれ、主弁70の永久磁石71S(永久磁石71N)が上ヨーク22側(下ヨーク23側)に引き寄せられて図4の時針方向(図5の左方向)に回動し、主弁回動溝78の他端が主弁ストッパ86に当接するまで回動される。この時、連通孔77が閉じられる。この動作により、吸入圧力導通管92と室内熱交換器用導通管95との連通が、該吸入圧力導通管92と室外熱交換器用導通管94との連通に切換わる。これと同時に、吐出圧力導通管93と室外熱交換器用導通管94との連通が、該吐出圧力導通管93と室内熱交換器用導通管95との連通に切換わる。そして、主弁70は、高圧導入孔76からの圧力で弁座80に当接する。 【0023】(c)の状態において、吸入圧力導通管92と室外熱交換器用導通管94とが第一連通部74内で連通されると、電磁コイル部10への通電を停止する。これは、暖房運転時のセット状態、すなわち、吐出圧力導通管93と室内熱交換器用導通管95とが主弁70の第二連通部75内で連通し、吸入圧力導通管92と室外熱交換器用導通管94とが主弁70の第一連通部74内で連通することになる。なお、(d)の状態から(a)冷房運転時のセット状態に切換える場合には、上記動作と反対の動作を行うことになる。 【0024】図6は、本発明の四方切換弁の第二の実施形態を示すものであり、主弁及び副弁の形状を除き、前記第一の実施形態と同一の構成からなるものであることから、この主弁及び副弁について詳細に説明する。図6に示すように、本実施形態の四方切換弁100Aの主弁70Aは、略円形の筒状体71Aからなり、ケース40内に収容される。筒状体71Aの内側には、前記第一の実施形態の四方切換弁100と同様に、弁座80の吸入圧力導通孔82と、室外熱交換器用導通孔84又は室内熱交換器用導通孔85のいずれか一方と連通する第一連通部74と、弁座80の吐出圧力導通孔83と、室外熱交換器用導通孔84又は室内熱交換器用導通孔85のいずれか一方と連通する第二連通部75とが備えられているとともに、前記第一連通部74と主弁70の外側の弁室73とを連通する連通孔77が設けられている。 【0025】前記筒状体71Aの側面には、それぞれN極、S極の磁極を有する永久磁石71N、71Sが相対する位置に一体的に成形されているとともに、前記第二連通部75と主弁70の外側の弁室73とを連通する高圧導入孔76が設けられている。なお、前記筒状体71Aの下面には、弁座80に設けられた主弁ストッパ86に接して回動する主弁回動溝78が適宜位置に設けられ、前記筒状体71Aの上面には、前記連通孔77が形成されるとともに、前記シャフト81に係合されるガイド孔79が形成されている。また、前記主弁70Aは、該主弁70Aの内側の第一連通部74と外側の弁室73との圧力の移動を図るために、該主弁70Aの上方に副弁60Aを備えており、該副弁60Aもケース40内に収容される。 【0026】前記副弁60Aは、電磁コイル部10の励磁によって回転する前記主弁70Aと同一外径の略円形の柱状体をなしており、その中心部には、前記シャフト81に係合されるガイド孔62Aが形成される。そして、副弁60Aは、該ガイド孔62Aから前記シャフト81の半径方向に相対して延伸するストッパ係合凹部65,66を有している。また、前記副弁60Aの側面には、それぞれN極、S極の磁極を有する永久磁石61N、61Sが相対する位置に一体的に成形されている。 【0027】前記主弁70Aと前記副弁60Aとの間には、前記連通孔77を開閉する逃がし弁体67が備えられており、該逃がし弁体67は、その上面から上方に延びる係合ピン67Aが前記副弁60Aの係合孔67aに係合されることによって前記副弁60Aとともに回動し、該逃がし弁体67の下面で前記主弁70A上を回動する。なお、前記逃がし弁体67は、前記副弁60Aと一体のものであってもよい。 【0028】そして、前記四方切換弁の作動は、電磁コイル部10を通電して上ヨーク22及び下ヨーク23に磁極を帯磁させると、副弁60Aは、ストッパ係合凹部66の一端面66A(ストッパ係合凹部67の一端面67A)が副弁ストッパ43(副弁ストッパ42)との当接を解かれ、永久磁石61S(永久磁石61N)が上ヨーク22側(下ヨーク23側)に引き寄せられて回動し、ストッパ係合凹部66の他端面66B(ストッパ係合凹部67の他端面67B)が副弁ストッパ43(副弁ストッパ42)との当接するまで回動される。副弁60Aが回動すると、逃がし弁体67と筒状体71Aの連通孔77との接触が解かれて、第一連通部74と弁室73とが連通し、吐出側である第二連通部75の圧力は、吸入側である第一連通部74内に導入され、弁室73の圧力が低下して圧力の均衡が図られる。そして、その後に主弁70Aの回動動作を行うことは、前記第一の実施形態の四方切換弁100と同様である。 【0029】以上のように、本発明の前記各実施形態は、前記の構成としたことによって次の機能を奏するものである。前記第一及び前記第二の実施形態の四方切換弁100(100A)は、前記主弁70(70A)が、ケース40内に収容され、下側に開口を有する略円形の筒状体からなる形状をなしており、該略円形の筒状体の内側部分は、弁座80の吸入圧力導通孔82と、前記室外熱交換器用導通孔84又は室内熱交換器用導通孔85のいずれか一方と連通する第一の連通部74と、該第一の連通部74と主弁70(70A)の外側とを連通する連通孔77を備えるとともに、連通孔77を開閉する副弁60(60A)とを備え、該副弁60(60A)が、電磁コイル部10の励磁によって、前記連通孔77を開閉しているので、弁室73と第一連通部74との圧力の均衡を図った後に冷媒の流れの切換えを行うことができ、冷媒の流路の切換え動作を容易に行うことができる。 【0030】また、前記主弁70(70A)及び副弁60(60A)は、シャフト81を介してマグネットワイヤを備えた電磁コイル部10の励磁によって回動されているので、その構造を簡単にし、製品の信頼性の向上を図ることができるとともに、製造コストの抑制をも達成することができる。さらに、モータ等を用いて主弁等を移動させる場合に比して四方切換弁100(100A)の制御性を良くすることもできる。以上、本発明の二つの実施形態について詳説したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、また、空気調和機に限られず、流路の切換えを行うすべての機器に利用できるものである。 【0031】 【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発明の四方切換弁は、主弁に副弁を設けて、圧力の均衡を図った後に主弁の切換え動作を行っているので、冷媒流路の切換え動作の容易性及び敏捷性の向上を図ることができるとともに、切換弁の信頼性の向上を図ることができる。また、製造コストの抑制及び制御性の容易化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391002166 【氏名又は名称】株式会社不二工機
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| 【出願日】 |
平成11年11月12日(1999.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091096 【弁理士】 【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141080(P2001−141080A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−322330 |
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