| 【発明の名称】 |
電磁弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】高木 昇
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| 【要約】 |
【課題】空調装置の冷凍サイクルに用いられる大口径の弁口を有する電磁弁の弁体に作用する冷媒圧力をキャンセルさせることにより、省電力が図れるようにした電磁弁の提供を目的とするものである。
【解決手段】本発明は、弁本体のチャンバーと吸引子側に設けた均圧室とをダイヤフラムで区画し、弁体アッシーとしては、断面カップ状の弁体ガイドと、中心部に連通孔を形成すると共にこの連通孔につながる横孔を形成してなる弁体とにより構成させると共に、弁座部の弁口径をφaとし、均圧室に収納される弁体ガイドの外形をφbとした時にφa=φbの寸法に設定し、非通電時には、低圧冷媒を弁体の連通孔、横孔を通して均圧室に連通させ、弁体に作用する冷媒の圧力をキャンセルさせて圧縮コイルばねのばね力のみによって弁体を開弁させることを特徴とする電磁弁である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】冷媒の流入口 (2)及び冷媒の流出口 (3)を備えた弁本体(1)には、その上方部分を段付き状に開口させて段付部(4a)を有するチャンバー(4)を設けると共に該チャンバー(4)の底部には弁座(5)を設け、前記チャンバーの段付部(4a)には、下方の中心部に弁体ガイドを収納させる均圧室(6)を設けると共に上方中心部に縦孔(7)を設けてなる吸引子(8)をダイヤフラム(9)を介し気密的に固定し、前記均圧室(6)内には、断面をカップ状に形成した弁体ガイド(10)を上下方向に摺動自在に収納し、前記ダイヤフラム(9)で区画される前記チャンバー(4)内には、下面にパッキン(11)を固着させると共に中心部の連通孔(12)並びにこの連通孔(12)につながる横孔(13)を設けた弁体(14)を収納させ、また前記弁体(14)の下面には該弁体(14)を上方に付勢させる圧縮コイルばね(15)を設け、さらに前記弁体ガイド(10)と弁体(14)とをダイヤフラム(9)を介し気密で且つ一体的に固定し、前記吸引子(8)の上方部分に固定したプランジャチューブ(16)内には、プランジャー(17)を上下方向に摺動自在に内挿させると共に該プランジャー(17)の下端部にはニードル(18)を固定し、前記プランジャチューブ(16)の回りには電磁コイル(19)を配置させ、前記弁座(5)部の弁口径をφaとし、均圧室(6)に収納される弁体ガイド(10)の外形をφbとした時にφa=φbの寸法に設定し、通電時には、前記ニードル(18)の押し下げにより、圧縮コイルばね(15)に抗して弁体(14)を下方に押し下げて閉弁させ、非通電時には、弁体に形成された連通孔(12)、横孔(13)及び均圧室(6)により弁体(14)に作用する高圧冷媒の圧力をキャンセルさせ、圧縮コイルばね(15)のばね力のみによって弁体(14)を上方に押し上げて開弁させるようにしたことを特徴とする電磁弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置の冷凍サイクルに用いられる大口径の弁口を有する電磁弁に係り、特に弁体に作用する冷媒圧力をキャンセルさせることにより、省電力が図れるようにした電磁弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図3は、空調機の冷凍サイクル等において用いられる従来のパイロット式電磁弁の縦断面図であり、図4は、このパイロット式電磁弁の弁部の拡大縦断面図である。このパイロット式電磁弁30は、車載用空調機等における膨張弁とエバポレータとの間に介装されるもので、流体として液・ガス混合状態の冷媒が流入するようになっており、弁本体31と、該弁本体31に螺着されたフランジ36付きの管状取付台37と、この管状取付台37を介して前記弁本体31取付固定されたヨーク43、コイル44,吸引子45、止めネジ46、プランジャチューブ49、ゴム製パッキン47、等からなる概略有底円筒状のソレノイド53とを備えている。なお、54は気密用のパッキンでる。 【0003】前記弁本体31における前記管状取付台37の下側には弁室34が形成されるとともに、該弁室34の中央に段付き円筒状の弁座35が突設され、前記弁室34に冷媒流入口32が開口せしめられるとともに、前記弁座35を介して冷媒流出口33が開口せしめられている。 【0004】前記ソレノイド53のプランジャチューブ49内には、前端部に円錐状のパイロット弁体51が下向きに突設されたプランジャ48が摺動自在に嵌挿されており、このプランジャ48は、それと前記吸引子45との間に縮装された主コイルスプリング50により常時弁座35側(下側)に付勢されている。 【0005】そして、前記プランジャ48と前記弁座35との間に、それらに対して接離可能な状態、つまり、前記管状取付台37内を上下方向に摺動自在な状態で主弁体40が配置されており、この主弁体40と前記プランジャ48との間に、容積(最小容積)S' のパイロット室52が形成されている。 【0006】前記主弁体40は、円柱状の基体部38とそれに外嵌固定された筒状外周部39とからなっており、その基体部38の中央部にはそれを縦貫するように、前記パイロット室52と前記冷媒流出口33とを選択的に連通・遮断すべく、前記プランジャ48に突設された補助弁体51により開閉せしめられるパイロットオリフィス42が穿孔されている。また、前記主弁体40の筒状外周部39には、前記パイロット室52と前記弁室34とを連通させる均圧穴41が形成されている。なお、図4に示すd1は弁口径であり、d2は主弁体40の外形である。 【0007】なお、上記したパイロット式電磁弁30は、前記主弁体40とプランジャ48との間に形成されたパイロット室52の容積S' は60mm3 〜70mm3 程度とされ、その弁容量は、JISB8619A特性よる、例えば、公称3.49kw(3000kcl/h)、最大6.74kw(5800kcl/h)などである。このような構成のパイロット式電磁弁30においては、ソレノイド53を通電励磁してそれをON状態にすると、プランジャ48が主コイルスプリング50の付勢力に抗して吸引子45側(上側)に引き上げられ、パイロット弁体51が主弁体40から離れてパイロットオリフィス42を開く。 【0008】これにより、主弁体40とプランジャ48との間に形成されたパイロット室52の冷媒がパイロットオリフィス42を通じて冷媒流出口33に排出されてパイロット室52の圧力が低下し、パイロット室52の圧力が冷媒流入口32及び弁室34の圧力より小さくなり(冷媒流入口32及び弁室34の圧力>パイロット室52の圧力≧冷媒流出口33の圧力)、主弁体40は、図4に示される如くに、パイロット室52の圧力と弁室34の圧力との差圧によって上方にリフトせしめられて弁座35から離間し、開弁状態となる。この開弁状態では、冷媒流入口32から弁室34に流入した冷媒が主弁体40と弁座35との間を通って冷媒流出口33に流出する。 【0009】一方、ソレノイド53への通電励磁を解除してそれをOFF状態にすると、プランジャ48が主コイルスプリング50の付勢力によって弁座35側(下側)に押し下げられ、補助弁体51が主弁体40に圧接してパイロットオリフィス42を閉じ、均圧穴41及び主弁体40と管状取付台37内周面とのクリアランスを通じてパイロット室に流入する圧力により主弁体40が弁座35側に押し下げられられてそれに圧接せしめられ、閉弁状態となる。この閉弁状態では、弁座35と冷媒流出口33との間が遮断され、冷媒の流出が阻止される。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のパイロット式電磁弁においては、(1)主弁とパイロット弁の2つの弁体を必要とするため、コストが高くなる。(2)弁口径の寸法d1に対して主弁体40の外形寸法d2は2倍以上も大きくなっているため、弁本体が大きくなるだけでなく、パイロット弁(副弁)に差圧力が作用するので大容量のコイルパワーが必要である。という問題点があった。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、従来のパイロット式電磁弁における問題点に鑑みてなされたものであって、空調装置の冷凍サイクルに用いられる大口径の弁口を有する電磁弁において、弁本体のチャンバーと吸引子側に設けた均圧室とをダイヤフラムで区画し、弁体アッシーとしては、断面カップ状の弁体ガイドと、中心部に連通孔を形成すると共にこの連通孔につながる横孔を形成してなる弁体とにより構成させると共に、弁座部の弁口径をφaとし、均圧室に収納される弁体ガイドの外形をφbとした時にφa=φbの寸法に設定し、非通電時には、低圧冷媒を弁体の連通孔、横孔を通して均圧室に連通させ、弁体に作用する冷媒の圧力をキャンセルさせて圧縮コイルばねのばね力のみによって弁体を開弁させることにより、部品コストの削減並びに省電力化がはかれる電磁弁の提供を目的とするものである。 【0012】すなわち、本発明の電磁弁は、冷媒の流入口2及び冷媒の流出口3を備えた弁本体1には、その上方部分を段付き状に開口させて段付部4aを有するチャンバー4を設けると共に該チャンバー4の底部には弁座5を設け、前記チャンバーの段付部4aには、下方の中心部に弁体ガイドを収納させる均圧室6を設けると共に上方中心部に縦孔7を設けてなる吸引子8をダイヤフラム9を介し気密的に固定し、前記均圧室6内には、断面をカップ状に形成した弁体ガイド10を上下方向に摺動自在に収納し、前記ダイヤフラム9で区画される前記チャンバー4内には、下面にパッキン11を固着させると共に中心部の連通孔12並びにこの連通孔12につながる横孔13を設けた弁体14を収納させ、また前記弁体14の下面には該弁体14を上方に付勢させる圧縮コイルばね15を設け、さらに前記弁体ガイド10と弁体14とをダイヤフラム9を介し気密で且つ一体的に固定し、前記吸引子8の上方部分に固定したプランジャチューブ16内には、プランジャー17を上下方向に摺動自在に内挿させると共に該プランジャー17の下端部にはニードル18を固定し、前記プランジャチューブ16の回りには電磁コイル19を配置させ、前記弁座5部の弁口径をφaとし、均圧室6に収納される弁体ガイド10の外形をφbとした時にφa=φbの寸法に設定し、通電時には、前記ニードル18の押し下げにより、圧縮コイルばね15に抗して弁体14を下方に押し下げて閉弁させ、非通電時には、弁体に形成された連通孔12、横孔13及び均圧室6により弁体14に作用する高圧冷媒の圧力をキャンセルさせ、圧縮コイルばね15のばね力のみによって弁体14を上方に押し上げて開弁させるようにしたことを特徴とするものである。 【0013】 【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる電磁弁の構造を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電磁弁が開の状態にある縦断面図であり、図2は、電磁弁が閉の状態にある縦断面図である。本発明の電磁弁は、弁本体1と吸引子8と弁体ガイド10とダイヤフラム9と弁体14と圧縮コイルばね15とプランジャチューブ16と、プランジャー17および電磁コイル19とにより構成されている。 【0014】前記弁本体1には、その上方部分を段付き状に開口させることにより段付部4aを有するチャンバー4が設けられると共に該チャンバー4の底部には弁座5が設けられている。また、前記弁本体1には、冷媒の流入口2及び冷媒の流出口3が設けられ、これらは前記チャンバー4につながっている。 【0015】吸引子8は、ダイヤフラム9を介して前記チャンバーの段付部4aに気密的に固定されるものであり、該吸引子8は、その下方中心部が開口され後述する弁体ガイド10を収納させるための均圧室6が設けられると共に、上方中心部に縦孔7が設けられている。 【0016】弁体ガイド10は、縦断面がカップ状に形成されたものであり、該弁体ガイド10は前記均圧室6内を上下方向に摺動自在に収納されている。 【0017】弁体14は、前記ダイヤフラム9で区画される前記チャンバー4内に収納されるものであり、該弁体14は、その下面にパッキン11を固着させると共に中心部には連通孔12が設けられ、さらにこの連通孔12につながる横孔13が設けられている。また、前記弁体14は、ダイヤフラム9を介して前記弁体ガイド10の下方に気密で且つ一体的に固定されている。 【0018】プランジャチューブ16は、前記吸引子8の上方部分に固定され、該プランジャチューブ16内には、プランジャー17を上下方向に摺動自在にプランジャー17が内挿されている。また、このプランジャー17の下端部にはニードル18が固定され、通電時にはこのニードル18が該吸引子8の縦孔7を通して弁体14を下方に押し下げるようになっている。また、電磁コイル19は、前記プランジャチューブ16の回りに配置されている。 【0019】また、本発明の電磁弁においては、弁体14に作用する高圧冷媒圧力をキャンセルさせるために、前記弁座5部の弁口径をφaとし、均圧室6に収納される弁体ガイド10の外形をφbとした時にφa=φbの寸法に設定してある。 【0020】従って、本発明の電磁弁においては、通電時には、図2に示すように、吸引子8にプランジャー17が吸着し、前記ニードル18が押し下げられ、弁体14が圧縮コイルばね15に抗して下方に押しつけられて弁座5を閉弁させるようになっている。 【0021】また、非通電時には、図1に示すように、チャンバー4ないの高圧冷媒による弁体を押し下げる力F1 と押し上げる力F2 が相殺される。また、均圧室6の圧力は、低圧冷媒の圧力が弁体14に形成された連通孔12、横孔13を通って均圧室6に流れるため、低圧冷媒の圧力と等しくなっている。したがって、弁体14に作用する冷媒の圧力差がキャンセルされ、圧縮コイルばね15のばね力のみによって弁体14が上方に押し上げられて弁座5を開弁させるようになっている。 【0022】なお、上記の実施例においては、ノーマルオープンタイプのものでで説明しているがノーマルクローズタイプのものであっても同じ作用効果が得られるのは言うまでもない。 【0023】 【発明の効果】本発明によると、弁本体のチャンバーと吸引子側に設けた均圧室とをダイヤフラムで区画し、弁体アッシーとしては、断面カップ状の弁体ガイドと、中心部に連通孔を形成すると共にこの連通孔につながる横孔を形成してなる弁体とにより構成させると共に、弁座部の弁口径をφaとし、均圧室に収納される弁体ガイドの外形をφbとした時にφa=φbの寸法に設定し、非通電時には、低圧冷媒を弁体の連通孔、横孔を通して均圧室に連通させ、弁体に作用する高圧冷媒の圧力をキャンセルさせて圧縮コイルばねのばね力のみによって弁体を開弁させるものであるから、空調装置の冷凍サイクルに用いられる大口径の弁口を有する電磁弁であっても従来のようなパイロット式の電磁弁を必要としないため、従来品に比べて部品コストの削減並びに省電力化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204033 【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月29日(1999.10.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−124229(P2001−124229A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月11日(2001.5.11) |
| 【出願番号】 |
特願平11−307888 |
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