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【発明の名称】 ソレノイドバルブ
【発明者】 【氏名】若井 勝之

【要約】 【課題】容易で確実な組み立て方法でパイロットスプールハウジングをソレノイドに固定して一体化し、全長を短縮したソレノイドバルブを提供するものである。

【解決手段】コイルに通電すると可動鉄芯に電磁力が発生しシャフトがパイロットスプールハウジング内にあるパイロットスプールを動かし、油圧を変化させる油圧制御用ソレノイドバルブに於いて、ソレノイドケースとパイロットスプールハウジングとの固定をソレノイドケースに凹部と凹部の内壁に円周溝を設け、円周溝にOリングを配置し、パイロットスプールハウジングとソレノイドケースを凹部内で締結する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】コイルに通電すると可動鉄芯に電磁力が発生しシャフトがパイロットスプールハウジング内にあるパイロットスプールを動かし、油圧を変化させる油圧制御用ソレノイドバルブに於いて、ソレノイドケースと前記パイロットスプールハウジングとの固定を前記ソレノイドケース先端に凹部、及び前記凹部の内壁に円周状の溝を設け、前記円周溝にOリングを配置してパイロットスプールハウジングとソレノイドケースを締結したソレノイドバルブ。
【請求項2】パイロットスプールハウジングの先端部をフック状にし、パイロットスプールハウジングをスムーズに装着すると同時に、取り付け後パイロットスプールハウジングが脱落しないようにしたことを特徴とした請求項1記載のソレノイドバルブ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する分野】本発明は油圧用ソレノイドのパイロットスプールの取付け構造、及び小型化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パイロットスプールをソレノイドに取付ける際、図3に示すようにソレノイド側にソレノイドケース1に突出する形でネジ止め部9、及び前記ネジ止め部9の内側にネジ溝10を設けて、パイロットスプールのハウジング7にネジ山11を形成し締め付けていた。しかし、この方法だと、ネジ溝10を切るのに手間が掛かり、コスト高になって製造そのものが容易ではなかった。
【0003】また、ネジ止め部9をソレノイドケース1の外側に突出する形で設けてあるため、組み付け後のソレノイドバルブの全長が長くなっていた。全長を短くするためには、ソレノイド本体の全長を短くする方法があるが、コイル3の全長が短くなるのでコイルの巻数も少なくせざるを得なくなり、その分吸引力特性が低下するという欠点を有していた。
【0004】そこで、改良例1を図4に示す。改良例1のソレノイドケース1はソレノイドの磁気回路を内蔵するものであり、口付近にソレノイドケース1の内側を掘り下げる形状で凹部14を設けた。取り付け方法としては、凹部14にパイロットスプールハウジング7を圧入していた。図4の構造は前記凹部14がソレノイドケースの内部に設けられているため、比較的短い全長になっている。そのため、吸引力特性を落とさずに、全長を短くする課題は解決できた。しかし、取付けの際に、凹部14の内壁が摩擦を起こして削れることによりコンタミ(削り屑)が発生し、ソレノイドの流体の通路内にコンタミが侵入すると、流体の流れが妨げられ、ソレノイドの作動に悪影響を与えていた。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】本発明はソレノイドの大きさを大きくすることなしに、パイロットスプールを容易に取り付け、しかも信頼性の高いソレノイドバルブを提供するものである。
【0006】
【問題を解決する手段】請求項1の発明は、図1の本発明の実施例に示す様に、ソレノイドケース1の口付近に内側を掘り下げる形状で凹部14と前記凹部14の内壁に円周溝17を設け、前記円周溝17にOリング15を配置した上で、パイロットスプールハウジング7をソレノイドケース1に嵌合した。
【0007】請求項2の発明は、図2に示すように、前記パイロットスプールハウジング7の先端にフック状突起16を設けて、前記フック状突起16を前記Oリング15に引っ掛けることにより、パイロットスプールハウジング7をソレノイドケース1の締結後、パイロットスプールハウジング7がソレノイドケース1から脱落しないようにした。
【0008】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例であり、ソレノイドケース1はソレノイドの磁気回路を内蔵するものであり、口付近にソレノイドケース1の内側を掘り下げる形状で凹部14と前記凹部14の内壁に円周溝17を設けた。図2はパイロットスプールハウジング7の先端部を拡大したものである。パイロットスプールハウジング7の先端部には、フック状突起16が設けられている。パイロットスプールハウジング7をソレノイドケース1に取付ける際には、前記円周溝17にOリング15を配置し、前記パイロットスプールハウジング7を前記ソレノイドケース1に勘合する。前記フック状突起16は先端が斜めになっており、はめ込みやすいようになっている。また前記フック状突起16は先端が鍵状になっているので、前記Oリング15に一度はまると、引っ張っても抜けないように工夫されている。この方法で、確実に強固な固定を得ることができる。また、Oリング15を用いた固定位置は、凹部としてソレノイドケース1の内部に侵入する形状で設けられているので、ソレノイドバルブの全長を短縮することができる。更に締結にはOリングが用いられているので、凹部14の内壁が削れてコンタミが発生することはない。
【0009】次に本発明のソレノイドバルブの作動を図1に基いて説明する。可動鉄芯4はシャフト6とカシメ等で締結されている。図示しない電子制御装置から電流がリード線12へ供給され、この電流がコイル3に送られることによって、コイル3は電磁力を発生する。この電磁力によってソレノイドケース1は電磁回路を形成し、エンドキャップ2、固定鉄芯5を通り、可動鉄芯4に力が発生し、可動鉄芯4と可動鉄芯4に一体固定されたシャフト6、及びシャフト6に押圧されたパイロットスプール8は、スプリング13の付勢力に抗して吸引され、可動鉄芯4は固定鉄芯5に吸着される。可動鉄芯4とシャフト6、及びシャフト6に押圧されたパイロットスプール8は、この吸着位置でコイル3の電磁力により停滞する。
【0010】そして、通電をオフにしてコイル3への電流の供給が停止して電磁力が作用しなくなると、スプリング13の付勢力により、シャフト6は通電前の位置に戻り、エンドキャップ2と当接する。この時、パイロットスプール8も通電前の位置に戻る。この一連の動作中に、流体は可動鉄芯4が固定鉄芯5に吸着されてから、通電前の元の位置に戻るまで、孔18を通過し、図示しないマニホールドへ噴射される。
【0011】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ソレノイドの全長を長くすることなく、しかもコンタミによる不良の発生しない信頼性が高く、更に取り付けも容易なソレノイドバルブを供給するものであり、産業上の利用可能性大なるものである。
【出願人】 【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
【出願日】 平成11年10月25日(1999.10.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−124227(P2001−124227A)
【公開日】 平成13年5月11日(2001.5.11)
【出願番号】 特願平11−302048