| 【発明の名称】 |
電磁圧力制御弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】高井 勉
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| 【要約】 |
【課題】電磁圧力制御弁において、ソレノイドを大型化することなく、高圧の制御を可能とする構造を提供する。
【解決手段】制御圧Ppを逃がす制御圧ポート23と、制御圧ポート23を開閉するパイロットバルブ4と、パイロットバルブ4を閉弁方向に付勢するソレノイド11と、パイロットバルブ4を制御圧Ppにより開弁方向に付勢する円錐状弁部(第一受圧部)43と、パイロットバルブ4を制御圧Ppにより閉弁方向に付勢するピストン部(第二受圧部)41を備え、ピストン部41の受圧面積Bを円錐状弁部43の受圧面積Aより小さく形成するものとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】制御圧を逃がす制御圧ポートと、前記制御圧ポートを開閉するバルブと、前記バルブを閉弁方向に付勢するソレノイドと、前記バルブを制御圧により開弁方向に付勢する第一受圧部と、を備える電磁圧力制御弁において、前記バルブを制御圧により閉弁方向に付勢する第二受圧部を備え、前記第二受圧部の受圧面積を前記第一受圧部の受圧面積より小さく形成したことを特徴とする電磁圧力制御弁。 【請求項2】回路圧を逃がす回路圧ポートと、前記回路圧ポートを開閉するメインバルブと、前記メインバルブを閉弁方向に付勢する制御圧が導かれる制御圧室と、前記制御圧室に回路圧を導く絞りとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電磁圧力制御弁。 【請求項3】制御圧が導かれるシリンダ部を備え、前記第二受圧部として前記バルブに前記シリンダ部に摺動可能に嵌合するピストン部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁圧力制御弁。 【請求項4】前記バルブを前記制御圧ポートに着座するポペット形とし、前記バルブの途中に前記ピストン部を形成したことを特徴とする請求項3に記載の電磁圧力制御弁。 【請求項5】前記メインバルブと前記パイロットバルブおよび前記ソレノイドを同軸上に並んで配置したことを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに記載の電磁圧力制御弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ソレノイドを介して設定圧を調節可能とする電磁圧力制御弁の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電磁圧力制御弁として、例えば図2に示すようなリリーフ弁1がある。 【0003】これについて説明すると、リリーフ弁1はそのケーシング2に油圧回路19に連通する回路圧ポート21とタンク6に連通する低圧ポート22を有し、回路圧ポート21を通って逃がされる作動油の流れを制御するポペット形のメインバルブ3を備える。 【0004】ポペット形のメインバルブ3はシリンダ部28に摺動可能に嵌挿され、スプリング9の付勢力により回路圧ポート21に押し付けられる。 【0005】ケーシング2にはメインバルブ3の背後には制御圧室(背圧室)7が画成され、制御圧室7と回路圧ポート21を連通する絞り8を備える。 【0006】メインバルブ3はその前後差圧による開弁力がスプリング9の付勢力を越えると、シート部21cから離れて開弁し、油圧源5から導かれる作動油の一部を回路圧ポート21から低圧ポート22を通してタンク6へと逃がし、回路圧Pmを設定値Ps以下に保つ。 【0007】リリーフ弁1は制御圧室7の制御圧Ppを逃がす制御圧ポート23と、制御圧ポート23を制御圧Ppに応じて開閉するポペット形のパイロットバルブ4を備える。パイロットバルブ4はスプリング10の付勢力によって制御圧ポート23に押し付けられ、スプリング10の付勢力が比例ソレノイド11によって調節される。 【0008】パイロットバルブ4はその前後差圧による開弁力がスプリング10の付勢力を越えると、制御圧ポート23から離れて開弁する。パイロットバルブ4が制御圧ポート23を開くと、流量Qpの作動油が制御圧室7から制御圧ポート23を通ってドレン室24へと流出する。これにより、メインバルブ3の前後に圧力差Pm−Ppが生じ、メインバルブ3はこの圧力差Pm−Ppによってスプリング9に抗して開弁し、流量Qmの作動油が回路圧ポート21から低圧ポート22へと流出し、回路圧Pmが低下して設定値Ps付近に保たれる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】パイロットバルブ4の開弁力Fpは、制御圧ポート23に対する受圧面積をAとすると、Fp=A×Ppとして表される。したがって、制御圧Ppを高めるためには、開弁力Fp(比例ソレノイド11の励磁力Fs)を高めるか、パイロットバルブ4の受圧面積Aを小さくする必要がある。 【0010】比例ソレノイド11を大型化すると、製品のコストアップを招くばかりか、コイル12のインダクタンスが大きくなり、アーマチュア13の質量が増えて、応答性を悪化させる原因になる。 【0011】また、パイロットバルブ4の受圧面積Aを小さくすると、制御圧ポート23の開口径Dpを小さくする必要があり、制御圧ポート23やパイロットバルブ4に要求される加工精度が高くなり、加工が難しくなり、生産性が悪化するという問題点があった。 【0012】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、電磁圧力制御弁において、ソレノイドを大型化することなく、高圧の制御を可能とする構造を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】第1の発明は、制御圧を逃がす制御圧ポートと、制御圧ポートを開閉するバルブと、バルブを閉弁方向に付勢するソレノイドと、バルブを制御圧により開弁方向に付勢する第一受圧部とを備える電磁圧力制御弁に適用する。 【0014】そして、バルブを制御圧により閉弁方向に付勢する第二受圧部を備え、第二受圧部の受圧面積を第一受圧部の受圧面積より小さく形成したことを特徴とするものとした。 【0015】第2の発明は、第1の発明において、回路圧を逃がす回路圧ポートと、回路圧ポートを開閉するメインバルブと、メインバルブを閉弁方向に付勢する制御圧が導かれる制御圧室と、制御圧室に回路圧を導く絞りとを備え、ソレノイドの励磁力に応じて回路圧を規制する設定圧を変えることを特徴とするものとした。 【0016】第3の発明は、第1または2の発明において、制御圧が導かれるシリンダ部を備え、第二受圧部としてバルブにシリンダ部に摺動可能に嵌合するピストン部を形成したことを特徴とするものとした。 【0017】第4の発明は、第3の発明において、バルブを制御圧ポートに着座するポペット形とし、バルブの途中にピストン部を形成したことを特徴とするものとした。 【0018】第5の発明は、第2から第4のいずれか一つの発明において、メインバルブとパイロットバルブおよびソレノイドを同軸上に並んで配置したことを特徴とするものとした。 【0019】 【発明の作用および効果】第1の発明によると、第二受圧部に受ける制御圧によりバルブを閉弁方向に付勢し、制御圧の最大値を高められる。これにより、ソレノイドを大型化することなく、高圧の制御が可能となり、製品のコストアップが避けられるとともに、応答性の向上がはかられる。 【0020】第2の発明によると、バルブがメインバルブの開弁力を調節し、メインバルブが回路圧ポートを開閉して作動油の流れを制御する。これにより、直動形の流量制御弁に比べて高圧、大流量の制御が可能となる。 【0021】第3の発明によると、ピストン部に受ける制御圧によりバルブを閉弁方向に付勢し、制御圧の最大値を高められる。 【0022】第4の発明によると、ポペット形のバルブがピストン部を介して軸方向に案内されることにより、安定した作動性を確保できる。 【0023】第5の発明によると、メインバルブとパイロットバルブおよびソレノイドを同軸上に並んで配置したことにより、コンパクト化がはかれる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 【0025】図1において、5は油圧源、6はタンク、1はリリーフ弁である。油圧回路19は油圧源5に発生する油圧を図示しない油圧機器に導き、比例電磁式リリーフ弁1は油圧回路19の回路圧Pmを比例ソレノイド11の励磁力Fに応じた設定値Ps以下に保つ。 【0026】リリーフ弁1はそのケーシング2に油圧回路19に連通する回路圧ポート21とタンク6に連通する低圧ポート22を有し、回路圧ポート21を通って逃がされる作動油の流れを制御するポペット形のメインバルブ3を備える。 【0027】ポペット形のメインバルブ3はシリンダ部28に摺動可能に嵌挿され、スプリング9の付勢力により回路圧ポート21の円錐面状シート部21cに押し付けられる。 【0028】ケーシング2にはメインバルブ3の背後には制御圧室(背圧室)7が画成され、制御圧室7と回路圧ポート21を連通する絞り8を備える。なお、絞り8はメインバルブ3に形成されているが、ケーシング2に形成してもよい。 【0029】メインバルブ3はその前後差圧による開弁力がスプリング9の付勢力を越えると、シート部21cから離れて開弁し、油圧源5から導かれる作動油の一部を回路圧ポート21から低圧ポート22を通してタンク6へと逃がし、回路圧Pmを設定値Ps以下に保つ。 【0030】リリーフ弁1は制御圧室7の制御圧Ppを逃がす制御圧ポート23と、制御圧ポート23を制御圧Ppに応じて開閉するパイロットバルブ(バルブ)4を備える。 【0031】ケーシング2は低圧ポート22に連通するドレン室24と、ドレン室24と制御圧室7を連通する制御圧ポート23を有する。 【0032】ポペット形のパイロットバルブ4は制御圧ポート23のシート部23cに着座する円錐状弁部43を有する。パイロットバルブ4はスプリング10の付勢力によって円錐状弁部43がシート部23cに押し付けられる。円錐状弁部43はその制御圧ポート23に面する部位が制御圧Ppによりパイロットバルブ4を開弁方向に付勢する第一受圧部を構成する。 【0033】パイロットバルブ4はその前後差圧による開弁力がスプリング10の付勢力を越えると、制御圧ポート23から離れて開弁する。パイロットバルブ4が制御圧ポート23を開くと、パイロット流量Qpの作動油が制御圧室7から制御圧ポート23を通ってドレン室24へと流出し、制御圧Ppをスプリング10の付勢力に応じた設定値Ps以下に保つ。 【0034】スプリング10はその一端がパイロットバルブ4に着座し、その他端がリテーナ14に着座する。比例ソレノイド11はコイル12に流れる励磁電流に応じてアーマチュア13をリテーナ14と共に軸方向に移動し、スプリング10の付勢力を調節する。こうして、ソレノイド11の励磁力Fsに応じてスプリング10の付勢力が調節されることにより、制御圧Ppと回路圧Pmが調節される。 【0035】そして本発明は、設定圧Psを高めるため、制御圧Ppによりパイロットバルブ4を閉弁方向に付勢する第二受圧部を備えるものとする。 【0036】ケーシング2にはパイロットバルブ4が摺動可能に嵌挿されるシリンダ部31および穴32が形成される。パイロットバルブ4はシリンダ部31に摺動可能に嵌挿されるピストン部41と、穴32に摺動可能に嵌挿されるロッド部42とを有する。 【0037】シリンダ部31とピストン部41およびロッド部42の間にバランス圧室26が画成され、このバランス圧室26に制御圧室7から通路27を介して制御圧Ppが導かれる。 【0038】ピストン部41はそのバランス圧室26に面する部位が制御圧Ppによりパイロットバルブ4を閉弁方向に付勢する第二受圧部を構成する。 【0039】ピストン部(第二受圧部)41の受圧面積Bは円錐状弁部(第一受圧部)43の受圧面積Aより小さく形成される。これにより、パイロットバルブ4がその前後差圧によりスプリング10の付勢力(ソレノイド11の励磁力Fs)に抗して制御圧ポート23のシート部23cから離れることが可能なる。 【0040】ケーシング2にロッド部42の背後に背圧室25が画成される。背圧室25は低圧ポート22に連通する。 【0041】メインバルブ3とパイロットバルブ4および比例ソレノイド11が同軸上に並ぶ構造とし、シリンダ部28と制御圧ポート23とシリンダ部31および穴32は同軸上に形成される。 【0042】以上のように構成されて、次に作用について説明する。 【0043】回路圧Pmが設定圧Ps以下の場合、開弁力Fpが比例ソレノイド11の励磁力Fsより小さく、パイロットバルブ4が閉弁する。これにより、制御圧Ppは絞り8を介して回路圧Pmと等しくなり、メインバルブ3はスプリング9の付勢力によって閉弁し、作動油が回路圧ポート21から低圧ポート22へと流出しない。 【0044】回路圧Pmが設定値Psを越えて上昇すると、開弁力Fpが比例ソレノイド11の励磁力Fsを越え、パイロットバルブ4が制御圧ポート23を開き、流量Qpの作動油が制御圧室7から制御圧ポート23を通ってドレン室24へと流出し、制御圧Ppが低下する。これにより、メインバルブ3の前後に圧力差Pm−Ppが生じ、メインバルブ3はこの圧力差Pm−Ppによってスプリング9に抗して開弁し、流量Qmの作動油が回路圧ポート21から低圧ポート22へと流出し、回路圧Pmが低下して設定値Ps付近に保たれる。 【0045】そして、パイロットバルブ4は制御圧Ppにより閉弁方向に付勢する本発明の第二受圧部としてピストン部41を備えることにより、設定圧(制御圧Ppおよび回路圧Pmの最大値)Psを高められる。 【0046】パイロットバルブ4の開弁力Fpは、Fp=(A−B)×Ppとして表される。したがって、A−Bを小さくすることにより、開弁力Fp(比例ソレノイド11の励磁力Fs)を高めることなく、設定圧Psを高められる。したがって、比例ソレノイド11を大型化することなく、製品のコストアップが避けられる。また、比例ソレノイド11を小型化すると、コイルのインダクタンスが小さくなるとともに、アーマチュア13の質量が減って、応答性の向上がはかられる。 【0047】そして、ピストン部41の受圧面積Bを大きくすることにより、円錐状弁部43の受圧面積Aを小さくすることなく、A−Bを小さくして、設定圧Psを高められる。 【0048】シリンダ部31の開口径をD2、穴32の開口径をD3とすると、B=π×(D2×D2−D3×D3)/4として表される。したがって、シリンダ部31の穴32の開口径差D2−D3を大きくすることにより、設定圧Psを容易に高められる。 【0049】制御圧ポート23の開口径をD1とすると、A=π×D1×D1/4として表される。受圧面積Aを小さくするため、制御圧ポート23の開口径D1を小さくする必要がなく、制御圧ポート23やパイロットバルブ4の円錐状弁部43の加工が難しくならず、生産性の悪化が避けられる。 【0050】リリーフ弁1はメインバルブ3が回路圧ポート21を開閉して作動油の流れを制御し、パイロットバルブ4がメインバルブ3の開弁力を調節することにより、直動形のリリーフ弁に比べて高圧、大流量の制御が可能となる。 【0051】パイロットバルブ4を制御圧ポート23のシート部23cに着座するポペット形とすることにより、構造の簡素化がはかれる。そして、ポペット形のパイロットバルブ4の途中にシリンダ部31に摺動可能に嵌合するピストン部41を形成することにより、パイロットバルブ4がピストン部41を介して軸方向に案内され、安定した作動性を確保できる。 【0052】メインバルブ3とパイロットバルブ4および比例ソレノイド11が同軸上に並ぶ構造のため、リリーフ弁1を細い円柱状に形成して、コンパクト化がはかれる。 【0053】他の実施の形態として、パイロットバルブを制御圧ポートに摺動可能に嵌合するピストン形としてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000929 【氏名又は名称】カヤバ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月8日(1999.10.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075513 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 政喜 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−108138(P2001−108138A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月20日(2001.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−287756 |
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