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【発明の名称】 方向制御弁
【発明者】 【氏名】高橋 敏和

【要約】 【課題】流体流路の途中に簡単に挿して装着することができるようにした方向制御弁を提供する。

【解決手段】中心部に流通孔8を有する板体7と、板体7の一方の面側に配置され流通孔8を開閉する弁体10と、弁体10の周囲と板体7の一方の面との間に介装された波巻ばね13と、弁体10に結合されて板体7の他方の面と接離可能に配置され流通孔14を有する保持板15とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中心部に流通孔を有する板体と、該板体の一方の面側に配置され前記流通孔を開閉する弁体と、該弁体の周囲と前記板体の一方の面との間に介装された波巻ばねと、前記弁体に結合されて前記板体の他方の面と接離可能に配置され流通孔を有する保持板と、を備えたことを特徴とする方向制御弁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流れる方向を制御する方向制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の方向制御弁の一例を示す断面図であって、ハウジング1の内部には、流体が流れる流通孔2が形成されていて、この流通孔2を開閉する板状の弁体3が流通孔2の直上に設けられており、弁体3は巻ばね4によって流通孔2を閉じるように付勢されている。ハウジング1の両側には流体の配管に結合するためのフランジ5,6が形成されていて、このフランジ5,6を流体の配管に結合して流体流路の途中にハウジング1を配置する。
【0003】圧力流体がフランジ6側からハウジング1の中に流入すると、巻ばね4の付勢力に抗して弁体3は二点鎖線で示すように流通孔2を開き、矢印で示すようにフランジ6側からハウジング1の中に流入した圧力流体はフランジ5側に流れることが可能になる。これとは反対に、圧力流体がフランジ5側からハウジング1の中に流入すると、弁体3は流通孔2を閉じたままの状態に保たれ、フランジ5側からハウジング1の中に流入した圧力流体は、フランジ6側に流れるのを阻止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方向制御弁は、流通孔2を閉じるように弁体3を付勢するのに巻ばね4を使用していて、巻ばね4を収容するためにハウジング1が大きくなり、このハウジング1を流体流路の途中に配置して配管に結合する場合には、大きなハウジング1のフランジ5,6間の長さだけ配管を短く切断しなければならいため、方向制御弁を流体流路の途中に配置することは極めて厄介であり、方向制御弁を簡単に挿入して装着することができなかった。本発明は、このような問題を解決し、流体流路の途中に簡単に挿入して装着することができるようにした方向制御弁を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の方向制御弁は、中心部に流通孔を有する板体と、該板体の一方の面側に配置され前記流通孔を開閉する弁体と、該弁体の周囲と前記板体の一方の面との間に介装された波巻ばねと、前記弁体に結合されて前記板体の他方の面と接離可能に配置され流通孔を有する保持板と、を備えたことを特徴とするもので、方向制御弁全体が偏平になって、流体流路の途中に簡単に挿入して装着することができるようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態の一例を示す断面図であって、板体7の中心部には大きな径の流通孔8が形成されており、板体7の外周近傍には複数のボルト挿通孔9が穿設されている。
【0007】板体7の左方の面側には、流通孔8の径よりも大きな外径の板状の弁体10が配置されていて、この弁体10の中央部は、板体7の流通孔8に密に嵌合するように板体7の方へ向けて凸状に成形されており、弁体10周囲のフランジ状部11には、複数の切欠部12が設けてある。そして弁体10周囲のフランジ状部11と板体7の左方の面との間には、波巻ばね13が介装されている。
【0008】波巻ばね13は、弾性帯状材を流通孔8の径よりも若干大きな内径で2巻き程度のコイル状に巻き、その巻いた円周全域に波状の山と谷とを備えた屈曲形状を順次形成し、その波状の山と谷とにより曲げ若しくは捩りの反力を発生させ、圧縮反力として用いるばねである。
【0009】この波巻ばね13を弁体10周囲のフランジ状部11と板体7の左方の面との間に介装させることにより、弁体10周囲のフランジ状部11は波巻ばね13の圧縮反力により常時板体7の左方の面から離れる方向に付勢され、図2に示すように弁体10の中央部は流通孔8から抜け出た状態に保たれるようになっている。
【0010】板体7の右方の面側には、弁体10の外径とほぼ同じ外径を有し小さな径の流通孔14が複数個穿設されている円板状の保持板15が、板体7の右方の面との間に隙間16があくように配置してあって、この保持板15と前述した弁体10とは、板体7の流通孔8を貫通させた結合杆17とナット18等によって一体的に結合されている。
【0011】上述した方向制御弁を既設の配管19,20の間に挿入して装着する場合には、配管19,20のフランジ21,22の対向している面の間を板体7の厚さに相当する寸法だけ空け、フランジ21,22と板体7のボルト挿通孔9とに亘ってボルト23を挿通し、ナット24によりフランジ21,22と板体7とを共締め締結をする。なお、弁体10及び保持板15の外径は、装着する配管19,20の内径よりも若干小さい寸法になるように、予め仕上げておく。
【0012】圧力流体が図1に矢印25で示すように配管19の方から方向制御弁の方に向かって流れて来ると、弁体10は配管19の方から流れて来る圧力流体の力を受け、波巻ばね13の付勢力に抗して板体7の方へ押し付けられて弁体10の中央部は流通孔8に密に嵌合して流通孔8を閉鎖し、配管19から流れて来た圧力流体が配管20に流入するのを阻止する。
【0013】これとは反対に、圧力流体が図2に矢印26で示すように配管20の方から方向制御弁の方に向かって流れて来ると、流通孔8に密に嵌合している弁体10の中央部は配管20の方から流れて来た圧力流体の矢印26方向の力を受け、波巻ばね13の付勢力も加わって弁体10は保持板15と共に矢印26の方向に移動し、保持板15は板体7の右方の面に当接して停止し、弁体10の中央部は流通孔8から抜け出て流通孔8を開いた図2に示す状態になる。
【0014】図2に示す状態では、配管20の方から方向制御弁の方に向かって流れて来た圧力流体は、保持板15の流通孔14、板体7の流通孔8、膨らんだ状態の波巻ばね13の間の間隙、弁体10周囲のフランジ状部11にある切欠部12を通って配管19に流入する。
【0015】上述したように、図1、図2に図示する方向制御弁は、配管19から配管20への圧力流体の流入は阻止するが、配管20から配管19への圧力流体の流れは許容することになる。
【0016】
【発明の効果】本発明は、既設配管の間に、板体の厚さに相当する僅かの隙間を作るだけで、流体流路の途中に方向制御弁を簡単に挿入して装着することができる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000176833
【氏名又は名称】三菱製鋼株式会社
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100078994
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀岳 (外2名)
【公開番号】 特開2001−74155(P2001−74155A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−253521