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【発明の名称】 ホロージェットバルブ
【発明者】 【氏名】谷口 誠貴

【要約】 【課題】ニードル支持部材を取り外すことなく、圧力平衡室内を容易迅速に洗浄することができるホロージェットバルブを提供する。

【解決手段】バルブケーシング2の流路1に、先頭壁部で流路1の一端開口を開閉する筒状のニードル3を移動可能に収納し、ニードル3に外嵌合してニードル3を出退自在に支持する筒状のニードル支持部材4をバルブケーシング2に固定し、ニードル3の内部に圧力平衡室11を形成するとともに、ニードル3の先頭壁部に圧力平衡孔10を形成し、ニードル支持部材4の後尾壁部に、圧力平衡室11に洗浄用高圧水を噴射可能な洗浄用孔14を形成し、この洗浄用孔14を閉塞する栓部材15を着脱自在に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バルブケーシングの筒状流路内に、先頭壁部で筒状流路の一端開口を開閉する筒状のニードルを、筒状流路の軸線方向に沿って移動可能に収納し、ニードルに外嵌合してニードルを軸線方向に出退自在に支持する筒状のニードル支持部材をバルブケーシングに固定し、ニードルの内部に圧力平衡室を形成するとともに、ニードルの先頭壁部に圧力平衡孔を形成したホロージェットバルブにおいて、ニードル支持部材の後尾壁部に、圧力平衡室内に洗浄用高圧水を噴射可能な洗浄用孔を形成し、この洗浄用孔を閉塞する栓部材を着脱自在に設けたことを特徴とするホロージェットバルブ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホロージェットバルブに関し、ホロージェットバルブのニードルの内部に形成した圧力平衡室を洗浄する技術に係る。
【0002】
【従来の技術】従来から一般に使用されているホロージェットバルブは、図3に示すような構造を有している。図3において、筒状の流路1を有するバルブケーシング2の流路1内には、流路軸線a−b方向に移動可能なニードル3を収納配置している。このニードル3は、筒部3Aと、この筒部3Aの先端側に一体形成した先絞り状の椀状部3Bを有しており、椀状部3Bはニードル3が軸線a方向に一定量移動したとき、バルブケーシング2の一端開口の内周面に形成した環状弁シート部2aに当接して流路1を閉鎖する。椀状部3Bには、筒部3Aと同心状に配置した内側筒部3Cと、この内側筒部3Cの外周に同心状に配置した外側筒部3Dとを設けている。
【0003】バルブケーシング2は、ニードル3を軸線方向へ移動自在に保持するニードル支持部材4を固定支持しており、ニードル支持部材4はニードル3の筒部3Aに外嵌合してニードル3を摺動案内する筒状スリーブ5を有している。ニードル支持部材4は、ニードル3の内側筒部3C、外側筒部3Dの間に嵌合する筒状部4Aと、筒状部4Aに続いて形成した円錐状部4Bを有し、筒状部4Aでニードル3の内側筒部3Cの軸線方向への移動を案内する。
【0004】ニードル支持部材4の筒状部4Aの内部には、ニードル3の内側筒部3Cに形成された雌ねじ部3Eと、これに螺合する螺軸6Aを有する回転シヤフト6とからなるニードル駆動機構7を内装している。ニードル駆動機構7は、回転シヤフト6に設けた大径ベベルギヤ8Aと、回転操作軸9に固定した小径操作ベベルギヤ8Bとからなる回転駆動用ギヤ機構8に連動連結しており、この回転駆動用ギヤ機構8を介してニードル駆動機構7を操作してニードル3を流路軸線a−b方向に駆動移動させて椀状部3Bで流路1を開閉する。
【0005】ニードル3には、椀状部3Bに形成した複数個の圧力平衡孔10を通して流路1内の圧力と平衡状態に保たれる圧力平衡室11を内部に形成しており、この圧力平衡室11を設けることで、ニードル3の流路軸線方向の移動負荷を小さくし、ニードル3を小さな操作力で流路軸線方向に移動させることが可能となる。回転駆動用ギヤ機構8は、ニードル支持部材4における円錐状部4Bと、円錐状部4Bの後部に固定した蓋体17とで形成するギヤオイル室18内に収容している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のホロージェットバルブでは、長期間使用するうちに流体中に含まれている泥等が圧力平衡室11内に流入し、その泥等が沈殿する。このような沈殿物が増えると、圧力平衡孔10が閉塞されて圧力平衡を維持することが出来なくなり、ニードル3の移動が重くなるなど開閉動作に悪影響を及ぼす問題がある。
【0007】このため、圧力平衡室11内に生じる沈殿物を排出するために、この圧力平衡室11の下部に、図3に示すように、ドレン管12及びドレン弁13を設けているが、この場合にも、ドレン管12に沈殿物が詰まると、結果としてニードル3の移動に支障が発生する可能性がある。このため、従来のホロージェットバルブにおいて、沈殿物による悪影響を除去するためには、ニードル支持部材4を取り外してニードル3の後端開口を開放し、そこから高圧水を噴射して圧力平衡室11内を洗浄する必要があり、非常に手数のかかる面倒な作業が必要であった。
【0008】本発明は上記した課題を解決するものであり、ニードル支持部材を取り外すことなく、圧力平衡室内を容易迅速に洗浄することができるホロージェットバルブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決するために、本発明に係るホロージェットバルブは、バルブケーシングの筒状流路内に、先頭壁部で筒状流路の一端開口を開閉する筒状のニードルを、筒状流路の軸線方向に沿って移動可能に収納し、ニードルに外嵌合してニードルを軸線方向に出退自在に支持する筒状のニードル支持部材をバルブケーシングに固定し、ニードルの内部に圧力平衡室を形成するとともに、ニードルの先頭壁部に圧力平衡孔を形成したホロージェットバルブにおいて、ニードル支持部材の後尾壁部に、圧力平衡室内に洗浄用高圧水を噴射可能な洗浄用孔を形成し、この洗浄用孔を閉塞する栓部材を着脱自在に設けたものである。
【0010】上記した構成の本発明によれば、栓部材を離脱してニードル支持部材の円錐状部に形成された洗浄用孔を開放し、その孔にホースを差し込んで高圧水を圧力平衡室内に噴射させるといった極く簡単な作業を行うことで、圧力平衡室内に沈殿した砂等の沈殿物を排出して洗浄することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態におけるホロージェットバルブの基本的な構成は、図3に示した従来のものと同様であるので、同様の作用を行なう部材については同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
【0012】図1において、ホロージェットバルブは、ニードル支持部材4における円錐状部4Bに、圧力平衡室11内に洗浄用高圧水を噴射可能な洗浄用孔14を、周方向に適当な等間隔を隔てて複数個形成し、洗浄用孔14を閉塞可能な大きさのフランジ状の栓部材15をねじ込みボルト16を介して着脱自在に設けている。上記した構成のホロージェットバルブにおいて、通常は栓部材15で洗浄用孔14を閉塞しており、圧力平衡孔10によって圧力平衡室11内の圧力と流路1の圧力との平衡状態を保ち、ニードル3の流路軸線方向の移動負荷を小さく保っている。
【0013】使用に伴って流路1を通る流体内に含まれている砂等が、圧力平衡孔10を通して圧力平衡室11内に流入して沈殿した場合には、ねじ込みボルト16を取り外して栓部材15を取り外し、洗浄用孔14を開放し、洗浄用孔14にホース(図示省略する)を差し込んで高圧水を圧力平衡室11内に噴射させることによって、圧力平衡室11内に沈殿した砂等の沈殿物を洗浄用孔14、ドレン管12及びドレン弁13、圧力平衡孔10などから排出し、圧力平衡室11内の洗浄によってニードル3の移動を正常な状態に維持することができる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ニードル支持部材の後尾壁に形成した洗浄用孔からホースを差し込んで高圧水で圧力平衡室内を容易に洗浄することができ、ニードルの後端開口をオープンにするために、ニードル支持部材をわざわざ取り外す等の面倒な作業が不要となる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
【公開番号】 特開2001−74148(P2001−74148A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−252358