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【発明の名称】 遮断装置
【発明者】 【氏名】アルフレート ヘッテル

【氏名】アクセル オーベルマン

【要約】 【課題】遮断装置の作動時のノイズの発生を防止し、あるいは少なくとも実質的に少なくする。

【解決手段】遮断装置の遮断体2は、駆動装置によって当接部1a、5b間を移動する。摩擦ブレーキ部材6は、制御部材5aに当たるまでは遮断体とともに移動することができるが、遮断体が各当接部に到達する時点より少し前に制御部材に当たると、遮断体とは一緒に移動できなくなる。遮断体2がその後摩擦距離R1、R2を移動するとき、摩擦ブレーキ部材は摩擦面を摩擦し、これにより遮断体には摩擦が発生し、その動きにブレーキがかけられる。このような構成により、遮断装置の作動時に発生するノイズが減少する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動装置によって当接部間を移動することができる遮断体と、少なくとも一つの制御部材による制御のもとで間欠的に前記遮断体と共に移動することができる摩擦ブレーキ部材とを有する遮断装置であって、前記遮断体がなお各当接部までのそれぞれの摩擦距離を移動しなければならないときに、前記遮断ブレーキ部材は制御部材と接触し、その際前記摩擦ブレーキ部材は、前記遮断体が摩擦距離に沿って移動する間に摩擦面を摩擦することを特徴とする前記遮断装置。
【請求項2】 前記制御部材は、前記遮断体の開放位置において前記遮断体が当接する当接部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の遮断装置。
【請求項3】 前記制御部材は、前記遮断体に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の遮断装置。
【請求項4】 前記摩擦面は、前記遮断体を前記駆動装置に結合させる遮断体の弁棒によって、または前記弁棒周囲に施された被膜によって形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項5】 前記摩擦面は、前記駆動装置の駆動体が移動するハウジングの内壁によって形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項6】 前記摩擦ブレーキ部材は、リング形状であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項7】 前記摩擦ブレーキ部材は、2つの当接フランジを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項8】 前記摩擦ブレーキ部材は、熱可塑性ホモポリマー、特にポリオキシメチレン(POM)からなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項9】 前記駆動装置は、電磁的に作動するアーマチュアからなる駆動体を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項10】 前記駆動装置の駆動力に対抗するスプリングが設けられることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の遮断装置。
【請求項11】 前記遮断体は、遮断弁のゴム弾性の弁板であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の遮断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮断装置、更に詳細には、駆動装置によって当接部間を移動することができる遮断体を有する遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特に電磁的に駆動可能な、遮断弁を有するこの種の遮断装置は、開閉時にノイズを引き起こすことが多く、このようなノイズは、しばしば「弁のチャタリング」とも呼ばれている。弁板(バルブプレート)あるいは弁盤(バルブディスク)からなる遮断体は、ゴム弾性材からなるか、あるいは防音用の被膜を備えていることが多いが、このようなノイズを防止できないことが多い。従って、これらのノイズは、特に遮断体によって開閉される配管または導管に沿って、このようなノイズが非常に厄介でうるさいと感じられる場所にまで伝達される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡単な手段を使って、このような遮断装置の作動時のノイズの発生を防止すること、あるいは少なくとも実質的に減少させることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を達成するために、駆動装置によって当接部間を移動することができる遮断体と、少なくとも一つの制御部材による制御のもとで間欠的に前記遮断体と共に移動することができる摩擦ブレーキ部材とを有する遮断装置であって、前記遮断体がなお各当接部までのそれぞれの摩擦距離を移動しなければならないときに、前記遮断ブレーキ部材は制御部材と接触し、その際前記摩擦ブレーキ部材は、前記遮断体が摩擦距離に沿って移動する間に摩擦面を摩擦する構成を採用している。
【0005】その好ましい構成が、従属クレームに記載されている。特に好ましい実施形態は、後で図面を参照して説明される。
【0006】本発明では、摩擦ブレーキ部材は少なくとも一つの制御部材による制御のもとで間欠的に、すなわち一部区間で遮断体と共に移動でき、この摩擦ブレーキ部材は遮断体が対応する当接部に当たる少し前に遮断体の動きにブレーキをかけるので、遮断体は減衰した僅かな力で当接部に当たるようになる。従って、この摩擦ブレーキ部材は、遮断体が関連する当接部に到達する時点より前にそれぞれ摩擦距離にわたって作動状態になるように構成される。摩擦ブレーキ部材の機能は、遮断体が摩擦距離に沿って動くときに摩擦面を摩擦ないしこすることである。
【0007】この摩擦面は例えば、遮断体を駆動装置に結合する遮断体の弁棒によって形成することができる。遮断体を駆動する駆動体はハウジングの内壁に沿って移動することができ、従って、摩擦面はこのハウジングの内壁で形成することもできる。ノイズの発生は、特に摩擦ブレーキ部材と摩擦面間の摩擦力の程度に、すなわち特に、摩擦ブレーキ部材の材質と摩擦面の表面の性質に関係する。多くの場合、好ましくは、摩擦面は、摩擦面となる部分に薄い被膜を形成することによって実現される。
【0008】制御部材は、遮断体がその開放位置で当接する当接部に結合されるかないしはその当接部と一体的に形成される。本発明の他の実施形態によれば、制御部材は遮断体自身に結合される。この場合、遮断体を駆動する駆動体には制御部材として機能する面が形成される。
【0009】最も単純な構造では、摩擦ブレーキ部材はリング形状であってよいが、遮断装置の構造によっては、好ましくは2つの当接フランジを両端に備えた摩擦ブレーキ部材が使用される。
【0010】摩擦ブレーキ部材の材料としては、熱可塑性ホモポリマー、特にポリオキシメチレン(POM)を使用するのが好ましい。
【0011】駆動装置は、電磁的に作動される駆動体を有し、この駆動体は電磁的に作動するアーマチュアにより構成される。スプリングにより対抗する力が駆動体に掛けられ、それにより、駆動装置が作動していないときには、遮断体はスプリングにより閉鎖位置に押しやられ、例えば弁座(当接部)に当接するようになる。一方、遮断体を引き上げて開放するために、電磁駆動装置の電気コイルが励磁される。それにより、コイルの電磁場によってアーマチュアが移動され、同時に遮断体が閉鎖位置から開放位置に引き上げられる。遮断体を弁座から引き上げるときのストローク移動量は、もう一つの当接部によって制限される。この実施形態では、遮断体を閉鎖する力はスプリングによって生成され、開放する力は電磁駆動装置によって生成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0013】図1を参照すると、遮断体2は、当接リング(当接部材)5の環状ハブに係止していて閉鎖する力を発生させるコイルスプリング4によって配管または導管1のエッジに押し当てられる。このハブはまた同時に、摩擦ブレーキ部材6を固定ないし制御する制御部材5aを形成する。
【0014】図1において、遮断体2の閉鎖位置では、摩擦ブレーキ部材6の上方当接フランジ6aはスプリング4の閉鎖力によって制御部材5aに押し当れられる。コットンリール(糸巻き)状の摩擦ブレーキ部材6は、熱可塑性ホモポリマー、特にポリオキシメチレン(POM)からなり、その下端部は締め付けリング7によって遮断体2の弁棒3cに堅固に固定されている。また、この弁棒により遮断体2は、駆動装置の駆動体、すなわち電磁的に作動されるアーマチュアで形成される駆動体3に結合される。弁棒3cは、後述するように摩擦ブレーキ部材6の内周面に対する摩擦面3aを形成する被膜で包囲される。ゴム弾性部材、例えばニトリルゴム(NBR)のようなゴム材料からなる遮断体2は、アーマチュア(駆動体)3によりスプリング4の付勢力に抗して、閉鎖位置(図1)から完全に開放する位置(図2(B))にストローク移動量Hだけ移動する。開放位置で遮断体2は、遮断体2の当接部として機能する当接リング5の下部エッジ5bに押し当てられる。
【0015】この状態でノイズを防止するために、摩擦ブレーキ部材6は、図2(A)に示すように、遮断体2がまだ当接部5bから摩擦距離R1隔たっているときに作動状態になる。具体的には、その瞬間に下方当接フランジ6bは、制御部材5aとして機能する環状ハブに押し当てられる。摩擦ブレーキ部材6が弁棒3cに変位不能に結合されている場合には、遮断体2は当接位置に到達できない。これを可能にするために駆動体3の力により、遮断体2を図2(A)に示す位置から図2(B)に示す位置に移動させる。これにより、摩擦ブレーキ部材6は、摩擦面3aをこすり、それによって遮断体2が当接部5bに突き当たる力は実質的に減少する。遮断体2がストローク移動量Hの最後の部分をこのように移動することによって、駆動力は摩擦ブレーキ部材6による摩擦力を克服するのに用いられる。その結果、当該移動距離の終りでは開放運動にブレーキが掛かり、当接部に当たる遮断体の衝撃が減衰される。
【0016】駆動装置が作動を停止すれば、遮断体2はスプリング4により図2(B)に示す位置から図2(C)の位置を経て再び図1の閉鎖位置に戻される。ストローク移動量Hに沿った移動中、遮断体2は当接部1aに到達する少し前に、摩擦距離R2を走行する。そこで、上方当接フランジ6aが制御部材5aに到達したときに、今度は反対方向に、摩擦ブレーキ部材6が作動する。アーマチュアの運動エネルギーによって「形成」された力はスプリング4のスプリング力に重畳されるが、摩擦ブレーキ部材の摩擦力はこれらの力に対抗し、それによって弁座(当接部1a)に当たる衝撃が減衰する。
【0017】スプリング4のばね力が強くて摩擦力によっては変えることができないような大きさの場合には、摩擦ブレーキの状態がここで異なる(例えば、直径を異ならしめる)ように摩擦面を形成する。その結果、閉鎖動作は、3段階、具体的には、摩擦ブレーキ部材が非作動の第1段階と第3段階、並びにこの間で摩擦ブレーキ部材が作動状態となる段階に分けることができる。
【0018】図3に示す実施形態では、環状の摩擦ブレーキ部材6は、円筒状の駆動体3の主要部と、同じく円筒状で弁棒3cを介して主要部に結合されている第2部分3b間の中間スペースに配置される。摩擦ブレーキ部材6が摩擦面8aに沿って図3に示す位置から図4(A)を介して図4(B)に示す位置に移動し、そこから再び図4(C)に示す位置を介して図3に示す遮断体2の閉鎖位置に戻るときに、第2部分3bの下方面が摩擦ブレーキ部材6に対する制御部材3eの機能を果たし、また駆動体3の主要部の上端面が、他の制御部材3dの機能を行なう。摩擦作用は、摩擦ブレーキ部材6の円筒状外壁と、摩擦面8aとして働くハウジング8の円筒状内壁の間で発生する。制御部材3d、3e間の間隔と環状の摩擦ブレーキ部材6の厚さによって、開閉運動を制動あるいは減速させる摩擦ブレーキ部材の機能開始時点が決まる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、遮断体が摩擦距離移動する間に、摩擦ブレーキ部材が摩擦面をこするので、遮断体に制動が掛かり、遮断体が各当接部に当接するときに発生するノイズが顕著に減少される。
【出願人】 【識別番号】500348321
【氏名又は名称】シーメンス ビルディング テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト
【出願日】 平成12年7月26日(2000.7.26)
【代理人】 【識別番号】100075292
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓
【公開番号】 特開2001−65735(P2001−65735A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願2000−224703(P2000−224703)