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【発明の名称】 弁装置
【発明者】 【氏名】西口 文雄

【氏名】畠平 誠一

【氏名】松本 修

【氏名】松田 宏

【氏名】安尾 貴司

【要約】 【課題】複数種類の弁を単一の弁装置として構成することにより、全体として必要な弁装置の数を少なくし、弁装置を含む装置ないし設備をコンパクト化するとともに操作性を良好なものとする。

【解決手段】弁装置を、()第一プランジャ42を有する弁体36の軸方向移動で流路28の開閉を行う開閉弁14と、()第二プランジャ56を有するスプール弁体46の軸方向移動により第一流出流路52及び第二流出流路54の開度を変化させる切替弁16とを備えた構成とする。そして共通の駆動コイル58による電磁吸引力にて第一プランジャ42及び第二プランジャ56を吸引し、開閉弁14の弁体36及び切替弁16のスプール弁体46をともに軸方向且つ互いに接近する方向に駆動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】()第一プランジャを有する弁体の軸方向移動によって流路の開閉を行う開閉弁と、()第二プランジャを有する、該開閉弁の弁体とは別体のスプール弁体を弁ハウジングの筒形滑り面に内接させ、該スプール弁体の軸方向移動により該筒形滑り面で開口する流路の開度を変化させるスプール弁から成る機能弁とを有しており、それら第一プランジャ及び第二プランジャが略同心状且つ軸方向に対向して配置されているとともに、()電磁吸引力によりそれら第一プランジャ及び第二プランジャを吸引することにより、前記開閉弁の弁体及び機能弁のスプール弁体をともに軸方向に駆動し、該開閉弁及び機能弁をそれぞれ動作させる、それら開閉弁及び機能弁に共通のソレノイドコイルから成る駆動コイルを有していることを特徴とする弁装置。
【請求項2】 請求項1に記載の弁装置において、前記開閉弁は前記駆動コイルへの通電により弁体を全ストローク軸方向に移動させて開閉動作を行い、前記機能弁は該駆動コイルへの通電量の変化に応じて前記スプール弁体の移動ストロークを変化させ、所定の動作を行うものであることを特徴とする弁装置。
【請求項3】 請求項1,2の何れかに記載の弁装置において、前記開閉弁からの流路上に前記機能弁が配設されており、該開閉弁からの液が該機能弁に供給されるものとなしてあることを特徴とする弁装置。
【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の弁装置において、前記開閉弁が主開閉弁と該主開閉弁の開閉を制御するパイロット開閉弁とを有しており、該パイロット開閉弁の弁体が前記共通の駆動コイルにて軸方向に駆動されるものとなしてあることを特徴とする弁装置。
【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の弁装置において、前記機能弁が、前記筒形滑り面で開口する流入流路と、軸方向の異なる位置において該筒形滑り面で開口する第一及び第二流出流路とを有しており、前記スプール弁体の軸方向移動によって該第一及び第二流出流路の開度を変化させるか又は流出流路の切替えを行い若しくはその両方を行うものであることを特徴とする弁装置。
【請求項6】 請求項5に記載の弁装置において、該弁装置が人体局部洗浄装置における弁装置であって、前記開閉弁が温水の流路を開閉するものであり、前記機能弁が、前記流入流路より流入した温水の供給を流量調整を伴って又は伴わずに肛門洗浄用のおしりノズルから女性局部洗浄用のビデノズルに若しくはその逆に切り替えるものであることを特徴とする弁装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は便器に備えられて人体局部を洗浄する局部洗浄装置やその他の装置,設備に適用可能な弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体を扱う各種装置や設備において様々な弁装置がその構成要素として用いられている。例えば便器に備えられて人体局部を洗浄する局部洗浄装置にあっては、洗浄用の水の流路を開閉する開閉弁装置,流量調整を行う流量調整弁装置,流路の切替えを行う切替弁装置等が用いられている。
【0003】図4はその一例を示したものである。同図において200は局部洗浄装置で、202はそのケーシングである。この局部洗浄装置200においては、供給管204を通じて供給されて来た水が、ケーシング202内部に収容された温水タンク206内部に流入して内部の温水を押し出し、そして押し出された温水がおしりノズル208,ビデノズル210の何れか一方から人体局部に向けてシャワー噴射される。ここでおしりノズル208は肛門洗浄用のノズルであり、またビデノズル210は女性局部洗浄用のものである。
【0004】この局部洗浄装置200においては、水の流路上にメインバルブとしての開閉弁装置212,流量調整弁装置214,切替弁装置216が設けられており、その開閉弁装置212によって洗浄用の水の流路が開閉され、また流量調整弁装置214によって流路を流通する水の流量調整が行われ、以ってノズル208,210からの温水の噴射量が調整されるようになっている。更に切替弁装置216によって温水の供給がおしりノズル208からビデノズル210に若しくはその逆に切り替えられるようになっている。
【0005】このように局部洗浄装置においては機能の異なる少なくとも3種の弁装置がその構成要素として組み込まれている。或いはまた便器自体を洗浄する便器洗浄装置においても、洗浄用の水の流路を開閉する開閉弁装置と、水の供給先を便器上端の周縁に沿って延びるリム水路から便器底部の溜水部に向けて水をジェット噴射するジェット孔に若しくはその逆に切り替える切替弁装置とが備えられている。同様に流体を扱う他の種々装置,設備においても様々な機能の弁装置がその構成要素として組み込まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の局部洗浄装置200の例に見られるように、従来の装置,設備にあっては各弁装置がそれぞれ独立に設けられている。例えばこの局部洗浄装置200の場合、メインバルブとしての開閉弁装置212,流量調整弁装置214,切替弁装置216の3つの弁装置がそれぞれ独立に設けられている。
【0007】このため弁装置の数が多くなって部品点数,部品コストが高くなるとともに組付工数も多くなり、更に装置そのものが多数の弁装置によって複雑化し且つ大型化してしまうといった問題を生ずる。更に各弁装置の操作についても、各弁装置ごとにそれぞれ離れた場所で別々に行わなければならず、その操作も面倒であるといった問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の弁装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。而して請求項1のものは、()第一プランジャを有する弁体の軸方向移動によって流路の開閉を行う開閉弁と、()第二プランジャを有する、該開閉弁の弁体とは別体のスプール弁体を弁ハウジングの筒形滑り面に内接させ、該スプール弁体の軸方向移動により該筒形滑り面で開口する流路の開度を変化させるスプール弁から成る機能弁とを有しており、それら第一プランジャ及び第二プランジャが略同心状且つ軸方向に対向して配置されているとともに、()電磁吸引力によりそれら第一プランジャ及び第二プランジャを吸引することにより、前記開閉弁の弁体及び機能弁のスプール弁体をともに軸方向に駆動し、該開閉弁及び機能弁をそれぞれ動作させる、それら開閉弁及び機能弁に共通のソレノイドコイルから成る駆動コイルを有していることを特徴とする。
【0009】請求項2のものは、請求項1に記載の弁装置において、前記開閉弁は前記駆動コイルへの通電により弁体を全ストローク軸方向に移動させて開閉動作を行い、前記機能弁は該駆動コイルへの通電量の変化に応じて前記スプール弁体の移動ストロークを変化させ、所定の動作を行うものであることを特徴とする。
【0010】請求項3のものは、請求項1,2の何れかに記載の弁装置において、前記開閉弁からの流路上に前記機能弁が配設されており、該開閉弁からの液が該機能弁に供給されるものとなしてあることを特徴とする。
【0011】請求項4のものは、請求項1〜3の何れかに記載の弁装置において、前記開閉弁が主開閉弁と該主開閉弁の開閉を制御するパイロット開閉弁とを有しており、該パイロット開閉弁の弁体が前記共通の駆動コイルにて軸方向に駆動されるものとなしてあることを特徴とする。
【0012】請求項5のものは、請求項1〜4の何れかに記載の弁装置において、前記機能弁が、前記筒形滑り面で開口する流入流路と、軸方向の異なる位置において該筒形滑り面で開口する第一及び第二流出流路とを有しており、前記スプール弁体の軸方向移動によって該第一及び第二流出流路の開度を変化させるか又は流出流路の切替えを行い若しくはその両方を行うものであることを特徴とする。
【0013】請求項6のものは、請求項5に記載の弁装置において、該弁装置が人体局部洗浄装置における弁装置であって、前記開閉弁が温水の流路を開閉するものであり、前記機能弁が、前記流入流路より流入した温水の供給を流量調整を伴って又は伴わずに肛門洗浄用のおしりノズルから女性局部洗浄用のビデノズルに若しくはその逆に切り替えるものであることを特徴とする。
【0014】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の弁装置は、開閉弁及びスプール弁から成る機能弁に共通の駆動コイルを設け、その駆動コイルの電磁吸引力により第一プランジャ及び第二プランジャを吸引することで、開閉弁の弁体及び機能弁のスプール弁体をともに軸方向に駆動し、開閉弁及び機能弁をそれぞれ共通に動作させるようになしたもので、この弁装置の場合、少なくとも2種類の弁を単一の弁装置として構成することができ、従って必要な部品点数を少なくし得て部品コストを低減することができるとともに、共通の駆動コイルにて少なくとも2種類の弁を働かせることができ、操作性も良好となる。
【0015】また複数種類の弁を単一の弁装置として構成できることから、全体の弁装置をコンパクト化でき、ひいてはかかる弁装置を構成要素として含む装置ないし設備をコンパクト化することができる。
【0016】本発明においては、上記開閉弁を駆動コイルへの通電により弁体を設定した全ストローク軸方向に移動させて開閉動作を行うものとなし、また機能弁を、駆動コイルへの通電量の変化に応じてスプール弁体の移動ストロークを変化させ、所定の動作を行うものとなしておくことができる(請求項2)。
【0017】請求項3の弁装置は、開閉弁からの流路上に機能弁を配設したもので、このようにすれば、開閉弁の開弁により機能弁に液を供給するとともに、その機能弁において所定の弁機能を発揮させることができる。
【0018】本発明においては、上記駆動コイルにより直接流路の開閉を行う主開閉弁の弁体を駆動するようになすこともできるが、その主開閉弁の開閉を制御するパイロット開閉弁の弁体を駆動コイルにて駆動するようになすことができる(請求項4)。このようにすれば僅かな力及びストロークで主開閉弁の開閉動作、即ち流路の開閉動作を行わせることができる。
【0019】請求項5の弁装置は、上記機能弁を、流入流路と軸方向の異なる位置に設けた第一及び第二流出流路とを有し、スプール弁体の軸方向移動によりそれら第一及び第二流出流路の開度を変化させるか又は流出流路の切替えを行い若しくはその両方を行うものとしたもので、このようにすれば機能弁を種々の弁として働かせることができる。
【0020】例えば、流入流路からの液を第一流出流路と第二流出流路とに分配し或いはまたその分配比率を変化させる分配弁として働かせることもできるし、または流入流路から流入した液の流出流路を第一流出流路から第二流出流路に若しくはその逆に切り替える切替弁として、更にその際に第一流出流路,第二流出流路からの流出流量の調整を行う流量調整弁としての機能を併せ持った切替弁として働かせることができる。
【0021】而してこのように機能弁を切替弁として、或いは流量調整弁としての機能を併せ持った切替弁として用いる場合において、かかる弁装置を人体局部洗浄装置の弁装置として用い、そして開閉弁を温水の流路を開閉する弁として、また機能弁を、流入流路から流入した温水を流量調整を伴って又は伴わずに肛門洗浄用のおしりノズルから女性局部洗浄用のビデノズルに若しくはその逆に切り替える切替弁となすことができる(請求項6)。このようにすれば、従来局部洗浄装置において必要であった2つ又は3つの弁装置、即ちメインバルブとしての開閉弁装置と温水の供給をおしりノズルからビデノズルに若しくはその逆に切り替える切替弁装置又は開閉弁装置と流量調整弁装置と切替弁装置とを1つの弁装置として構成でき、従って必要な弁装置を少なくすることができるとともに、その操作も共通の操作部において操作するだけで各弁を適正に働かせることが可能となる。
【0022】即ち共通の駆動コイルに対して通電のための操作若しくは通電量を変化させるための操作を行うことにより、開閉弁における弁体の軸方向移動及び機能弁におけるスプール弁体の軸方向移動を行わせ、以って2種類又は3種類の弁機能を発揮させることができる。またこのようにすることによって局部洗浄装置自体をコンパクト化することができる。
【0023】
【実施例】次に本発明を人体局部洗浄装置における弁装置に適用した場合の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。図1において、10は局部洗浄装置における温水タンクで、12はその温水タンク10に取り付けられた弁装置の弁ハウジングである。この例の弁装置は、温水タンク10への洗浄水の供給・停止を行う開閉弁14と、温水タンク10内の温水を局部洗浄装置のおしりノズル又はビデノズルに供給し且つその供給を切り替える流量調整弁を兼ねた機能弁としての切替弁16とを備えている。
【0024】開閉弁14は、主開閉弁18と、その主開閉弁18の開閉を制御するパイロット開閉弁20とを有している。主開閉弁18は、ダイヤフラムから成る主弁体22と弁座24とを有しており、主弁体22の弁座24への着座により、流入口26からの水を温水タンク10へと導く流路28を閉鎖し、また主弁体22の弁座24からの離間によって流路28を開放する。
【0025】主弁体22の背面側(図1中右側)には背圧室30が形成されており、主弁体22は、通常はその背圧室30内の圧力により弁座24に着座した状態、即ち流路28を閉鎖した状態に保たれている。
【0026】背圧室30は、主弁体22を貫通する導入孔32を通じて流路28の主弁体22の上流部と連通しており、また排出孔34を通じて流路28の主弁体22の下流部と連通している。そしてその排出孔34がパイロット開閉弁20における弁体36により、詳しくは弁体36の弁部38により開閉されるようになっている。即ち、主弁体22に形成された弁座40に対し弁部38が当接することによって排出孔34が閉鎖され、また弁部38が弁座40から離間することによって排出孔34が開放されるようになっている。
【0027】通常の状態では弁体36の弁部38は主弁体22の弁座40に当接した状態にあって排出孔34は閉鎖されており、この状態では背圧室30内の圧力によって主弁体22が流路28を閉鎖した状態にある。従ってこのときには流入口26からの水は温水タンク10へと供給されない。
【0028】一方、パイロット開閉弁20の弁体36が図中右向きに移動して排出孔34が開放されると、ここにおいて背圧室30内の水が排出孔34を通じて主弁体22の下流側に排出される。すると背圧室30内部の圧力が低下して主弁体22が流路28の給水圧により開弁動作し、流入口26からの水が温水タンク10へと流れ込む。
【0029】パイロット開閉弁20の弁体36は、磁性材から成る第一プランジャ42を一体に有しており、この第一プランジャ42が、後述の駆動コイル58によって図中右向きに電磁吸引されるようになっている。即ち駆動コイル58の電磁吸引力によって弁体36が軸方向且つ図中右向きに駆動され、開弁動作するようになっている。
【0030】ここでパイロット開閉弁20の弁体36は、駆動コイル58の内側に位置を固定して設けられた磁性材から成る固定コア43との間に介設されたスプリング44によって常時図中左向き、即ち閉弁方向に付勢されている。尚、弁体36はその固定コア43との間の隙間分が全移動ストロークとなり、駆動コイル58への通電時にその全ストローク分図中右向きに移動し、開弁動作する。
【0031】上記切替弁16は、弁ハウジング12の内部に円筒形滑り面45を有しており、そこにスプール弁体46が軸方向に摺動可能に内接されている。詳しくは、スプール弁体46は大径の弁部47,48を有しており、それら弁部47,48が滑り面45に摺動可能に内接されている。
【0032】切替弁16は、温水タンク10内部の温水を流入させる流入流路50と、第一流出流路52及び第二流出流路54とを有している。ここで第一流出流路52と第二流出流路54とは、軸方向の異なる位置で上記滑り面45に開口している。尚流入流路50もまた、本例ではそれら第一流出流路52,第二流出流路54とは軸方向の異なる位置で滑り面45に開口している。
【0033】ここで第一流出流路52から流出した温水は局部洗浄装置におけるおしりノズルへと供給され、また第二流出流路54から流出した温水はビデノズルへと供給される。
【0034】この例の切替弁16の場合、スプール弁体46の軸方向の移動によって、弁部47,48により第一流出流路52,第二流出流路54が開放又は閉鎖され、或いはそれらの開度が漸次変化させられる。即ち第一流出流路52,第二流出流路54からの温水の流出流量が漸次多く又は少なく調整される。
【0035】切替弁16におけるスプール弁体46には、磁性材から成る第二プランジャ56が一体に設けられている。そしてこの第二プランジャ56に対する駆動コイル58による電磁吸引力により、スプール弁体46が一体に軸方向、即ち図1中左方向に駆動されるようになっている。
【0036】この第二プランジャ56と上記固定コア43との間にはスプリング60が介設されており、このスプリング60によってスプール弁体46全体が図中右向きに付勢されている。尚、スプール弁体46の図中右方向の移動端即ち後退端は、第二プランジャ56とストッパ62との当接により規定される。
【0037】本例において、パイロット開閉弁20の弁体36と切替弁16のスプール弁体46とは、同心状且つ軸方向に対向して配置されており、それらの第一プランジャ42及び第二プランジャ56が、それぞれ共通のソレノイドコイルから成る駆動コイル58によって互いに接近する方向に電磁吸引されるようになっている。
【0038】尚前述のようにパイロット開閉弁20の弁体36は駆動コイル58に通電が行われた段階で全ストローク図中右向きに移動し、流路28を開放する。一方スプール弁体46は、駆動コイル58への通電量が少ないときには少ないストロークで図中左向きに移動し、通電量が多くなるに従って移動ストロークが大きくなる。
【0039】次に本例の弁装置の作用を、図2及び図3を参照しつつ説明する。図1はパイロット開閉弁20及び主開閉弁18が何れも閉弁した状態、また切替弁16が第一流出流路52を開放、第二流出流路54を閉鎖した状態を示している。この状態で駆動コイル58に弱電流(例えば0.5A)が通電されると、ここにおいて駆動コイル58による電磁吸引力が発生し、これによりパイロット開閉弁20における弁体36が第一プランジャ42と固定コア43との間隔分、即ち全ストローク図中右向きに吸引される。ここにおいて図2に示しているようにパイロット開閉弁20が開弁し、続いて主開閉弁18が開弁する。これにより流入口26からの水が温水タンク10へと供給される。
【0040】さて駆動コイル58に弱電流が通電されると、切替弁16におけるスプール弁体46もまた電磁吸引力により図中左向きに移動させられる。但しこのときの第二プランジャ56に対する電磁吸引力はそれ程強くないのでスプール弁体46の移動量も少なく、従ってスプール弁体46は図2(B)及び図3(I)に示しているように第二流出流路54を完全閉鎖状態、第一流出流路52をほぼ全開状態に保持している。従って温水タンク10への水の流入に伴って流入流路50を通じ温水タンク10から押し出された温水は、第一流出流路52を通じておしりノズルへと供給される。
【0041】続いて駆動コイル58への通電量を増大させると、第二プランジャ56に対する電磁吸引力がこれに対応して強くなり、これに伴ってスプール弁体46が更に図中左向きに移動し、図3(II)に示しているように第一流出流路52の開度を狭く変化させ、おしりノズルへの温水の供給量を減少させる。
【0042】そして更に駆動コイル58への通電量を増すと、図3(III)に示しているように第一流出流路52がほぼ全体的に閉鎖され、引き続く通電量の増大により今度は第二流出流路54が部分的に開放されて(図3(IV)参照)、温水タンク10内の温水が第二流出流路54を通じてビデノズルへと供給される。
【0043】そして更なる通電量の増大によりスプール弁体46が更に図中左向きに移動して第二流出流路54を全開とし(このとき第一流出流路52は全閉状態に保たれている)、第二流出流路54を通じて大流量の温水がビデノズルへと供給される。
【0044】このような本例の弁装置の場合、従来局部洗浄装置において必要であった3つの弁装置、即ちメインバルブとしての開閉弁装置,流量調整弁装置及び温水の供給をおしりノズルからビデノズルに若しくはその逆に切り替える切替弁装置を1つの弁装置として構成しているため、必要な部品点数を少なくし得て部品コストを低減することができるとともに、共通の駆動コイル56にて3種類の弁機能を発揮することができ、操作性も良好となる。
【0045】また複数種類の弁を単一の弁装置として構成していることから、全体の弁装置をコンパクト化でき、ひいては局部洗浄装置自体をコンパクト化することができる。
【0046】本例の弁装置では、開閉弁14からの流路上に切替弁16を配設しており、開閉弁14の開弁により切替弁16に温水タンク10内の温水を供給できるとともに、その切替弁16において温水の供給先の切替え及び流量調整を行わせることができる。
【0047】本例においては、パイロット開閉弁20の弁体36を駆動コイル58にて駆動するようになしてあることから、僅かな力及びストロークで主開閉弁18の開閉動作、即ち流路28の開閉動作を行わせることができる。
【0048】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば本発明は上記人体局部洗浄装置の弁装置以外の他の装置や設備における弁装置として適用することが可能であるし、また機能弁を上記のような切替弁以外の機能弁として構成することも可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【出願人】 【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
【識別番号】000000479
【氏名又は名称】株式会社イナックス
【出願日】 平成11年8月31日(1999.8.31)
【代理人】 【識別番号】100089440
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 和夫
【公開番号】 特開2001−65727(P2001−65727A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願平11−246143