| 【発明の名称】 |
3方制御弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】大塚 要
【氏名】大道 康史
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| 【要約】 |
【課題】小さなトルクで弁体を回転でき、弁体の磨耗が少なく、弁体の製造が容易である3方制御弁を提供すること。
【解決手段】ハウジング2中の弁室3に、円筒状の弁体4を回転自在に嵌合する。ハウジング2に第1ポート11、第2ポート21,第3ポート31を設ける。第2ポート21と第3ポート31の内面には、シールリング22,32を進退自在に嵌めこむ。上記シールリング22,32は外周部にピストン23,33を備える。上記ピストン23,33には夫々絞り25,35を設けて、絞り25,35の前後の差圧によって上記ピストン23,33に力を作用させて、シールリング22,32を弁体4に押し付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 3つのポート(11,21,31)を有するハウジング(2)内に弁体(4)を配置し、上記弁体(4)にシールリング(22,32)が押し付けられ、上記弁体(4)の回転により2つのポートまたは3つのポートが連通する3方制御弁において、上記2つのポートが連通しているときには、上記シールリング(22,32)を上記弁体(4)に押し付ける一方、上記3つのポートが連通しているときおよび切り換えるときには、上記シールリング(22,32)を弁体(4)に押し付けないようにすることが可能であることを特徴とする3方制御弁。 【請求項2】 3つのポート(11,21,31)を有するハウジング(2)内に弁体(4)を配置し、上記弁体(4)にシールリング(22,32)が押し付けられ、上記弁体(4)の回転により2つのポートまたは3つのポートが連通する3方制御弁において、上記シールリング(22,32)はピストン(23,33)を有し、上記ピストン(23,33)はハウジング(2)に形成したピストン室(24,34)に摺動自在に嵌合していることを特徴とする3方制御弁。 【請求項3】 請求項2の3方制御弁において、上記ピストン(23,33)にそのピストン(23,33)の両側の室(26,27;36,37)を連通させる絞り(25,35)を設けていることを特徴とする3方制御弁。 【請求項4】 請求項2の3方制御弁において、上記ピストン(23,33)の両側の室(26,27;36,37)の間の開閉を制御する制御弁(28)を有することを特徴とする3方制御弁。 【請求項5】 3つのポート(11,21,31)を有するハウジング内(2)に弁体(4)を配置し、上記弁体(4)にシールリング(22,32)が押し付けられ、上記弁体(4)の回転により2つのポートまたは3つのポートが連通する3方制御弁において、上記弁体(4)が円筒形状であることを特徴とする3方制御弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、弁体が回転して連通するポートを選択する3方制御弁に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、3方制御弁としては、図5に示すようなものがある。この3方制御弁51は、ハウジング52内に弁室53を形成し、この弁室53に球状の弁体54を軸55周りに回転自在に嵌合している。上記弁体54は、モーター56で回転駆動する。この弁体54は、図5の縦断面で示すように、鉛直方向と水平方向に延びるL字型の通路57を内部に有し、この通路57は図6の水平断面に示すように水平方向においてV字型に約110°の角度で開いて分岐している。 【0003】上記ハウジング52は、上記弁体54の下側に第1ポート61を備え、かつ、水平方向に一直線上に第2ポート71と第3ポート81とを備えている。 【0004】上記第2ポート71と第3ポート81の内面には、シールリング72と82を夫々水平方向に進退自由に嵌めこんでいる。上記シールリング72,82と、ハウジング52にネジ込んで固定した押さえリング73,83との間には夫々皿バネ74,84を配置して、各シールリング72,82を弁体54に向かって押圧して、気体あるいは液体が漏れないようにしている。 【0005】図5の縦断面に示す弁体54の位置において、弁体54内の通路57は第1ポート61と第2ポート71とを連通している。図6の水平断面に示す弁体54の位置は、図5に示す位置から軸55を時計回りに70°回転した位置であり、上記弁体54内の通路57は第1ポート61と第3ポート81とを連通している。上記弁体54が、この位置から軸55を反時計回りに35°回転すると、弁体54内の通路57は、第2ポート71と第3ポート81とを略半分の開度で連通すると共に、第1ポート61とも連通して、全てのポート61,71,81が互いに連通するようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の3方制御弁は、弁体54にシールリング72,82を皿バネ74,84のバネ力により、常に押し付けているため、弁体54を回転させるのに大きなトルクを必要として、モーター56が大型となる。そのため、3方制御弁51が大型化して、高価なものになるという問題がある。 【0007】また、上記弁体54にシールリング72,82を押し付けているため、弁体54が磨耗しやすく、弁体54の保守を頻繁に行う必要があるという問題もある。 【0008】また、上記弁体54は球状であるため、球面加工が難しくて、3方制御弁の価格が高くなるという問題もある。 【0009】そこで、この発明の目的は、小さなトルクで弁体を回転でき、かつ、弁体の磨耗が少なく、また、弁体の加工が容易である3方制御弁を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明の3方制御弁は、3つのポートを有するハウジング内に弁体を配置し、上記弁体にシールリングが押し付けられ、上記弁体の回転により2つのポートまたは3つのポートが連通する3方制御弁において、上記2つのポートが連通しているときには、上記シールリングを上記弁体に押し付ける一方、上記3つのポートが連通しているときおよび切り換えるときには、上記シールリングを弁体に押し付けないようにすることが可能であることを特徴としている。 【0011】請求項1の発明によれば、2つのポートが連通しているとき、弁体にシールリングを押し付けると、2つのポートの間を流れる流体が弁体とシールリングの間から漏れないようにできる。3つのポートが連通しているときは、ポート間の流体の漏れを止める必要がないので、弁体にシールリングを押し付けないようにする。そして、互いに連通するポートを切り換えるために弁体を回転するとき、弁体にシールリングを押し付けないようにすると、弁体は小さなトルクで回転できる。そのため、上記弁体を駆動するためにアクチユエータを用いる場合には、そのアクチュエータを小さなものにすることができる。また、上記弁体が回転するときに弁体にシールリングを押し付けないようにできるので、弁体の磨耗が大幅に減少できる。 【0012】請求項2の発明の3方制御弁は、3つのポートを有するハウジング内に弁体を配置し、上記弁体にシールリングが押し付けられ、上記弁体の回転により2つのポートまたは3つのポートが連通する3方制御弁において、上記シールリングはピストンを有し、上記ピストンはハウジングに形成したピストン室に摺動自在に嵌合していることを特徴としている。 【0013】請求項2の発明によれば、例えば油や空気、冷媒などの流体圧をピストンに作用させて、シールリングの先端を弁体に押し付けたり、流体圧をピストンに作用させないでシールリングを弁体に押し付けないようにできる。したがって、この三方制御弁では、必要なときに弁体にシールリングを押し付けてシールできる一方、切り換え時にシールリングが弁体を押し付ける力をなくして、回転トルクを減少でき、かつ、弁体の磨耗を減少できる。 【0014】請求項3の発明の3方制御弁は、請求項2の3方制御弁において、上記ピストンにそのピストンの両側の室を連通させる絞りを設けていることを特徴としている。 【0015】請求項3の発明によれば、上記ピストンの両側の室のうち弁体から遠い側の室を圧力源に接続すると共に、上記弁体に近い側の室を開閉弁を介して低圧部に接続して、上記開閉弁を開閉するだけで、シールリングの作動を次のように制御できる。すなわち、上記開閉弁を開けて弁体に近い側の室を低圧部に連通すると、上記絞りの前後に差圧が生じて、上記弁体に遠い側の室は高圧である一方、上記弁体に近い側の室は低圧になってピストンに力がかかり、シールリングは弁体に押し付けられる。 【0016】一方、上記開閉弁を閉じると、上記絞りを通る流体の流れがなくなって、絞りの前後に差圧が生じなくなって、上記弁体に遠い側の室の流体の圧力と、上記弁体に近い側の室の流体の圧力とが同圧になるので、ピストンにかかる力がバランスしてシールリングは弁体に押し付けられない。したがって、上記弁体は小さいトルクで回転できる。また、弁体およびシールリングの磨耗も減少できる。 【0017】請求項4の発明の3方制御弁は、請求項2の3方制御弁において、上記ピストンの両側の室の間の開閉を制御する制御弁を有することを特徴としている。 【0018】請求項4の発明によれば、上記ピストンの両側の室のうち弁体から遠い側の室を圧力源に接続すると共に、上記弁体に近い側の室を開閉弁を介して低圧部に接続する。そして、上記開閉弁を開放するとともに上記制御弁を閉じると、上記ピストンは弁体側の方向に流体圧を受けてシールリングは弁体に押し付けられる。 【0019】一方、上記開閉弁を閉じて上記制御弁を開放すると、上記ピストンの両側の室の流体圧は同圧になって、シールリングは弁体に押し付けられない。したがって、上記弁体は小さいトルクで回転できる。また、弁体およびシールリングの磨耗も減少できる。 【0020】請求項5の発明の3方制御弁は、3つのポートを有するハウジング内に弁体を配置し、上記弁体にシールリングが押し付けられ、弁体の回転により2つのポートまたは3つのポートが連通する3方制御弁において、上記弁体が円筒形状であることを特徴としている。 【0021】請求項5の発明によれば、弁体が円筒形なので、弁体が球状であるよりも、弁体を簡単かつ安価に製造できる。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。 【0023】図1に示すように、この3方制御弁1は、ハウジング2内に弁室3を形成し、この弁室3に円筒形状の弁体4を軸5周りに回転自在に嵌合している。上記弁体4は、モーター6で回転駆動する。この弁体4は内部に空洞7を有し、上記弁体4は底面に空洞7と連通する開口10を有する。また、上記弁体4は、図2の水平断面に示すように、水平方向に図示しない軸を中心に互いに約110°の角度をなして位置する2個の開口8,9を有し、上記開口8,9は上記空洞7と連通している。 【0024】上記ハウジング2は、上記弁体4の下側に第1ポート11を備え、かつ、水平方向に一直線上に第2ポート21と第3ポート31とを備える。 【0025】図2に示すように、上記第2ポート21と第3ポート31の内面には、夫々、シールリング22と32を水平方向に進退自在に嵌めこんでいる。上記シールリング22,32は外周部に夫々ピストン23,33を備え、上記ハウジング2中に形成したピストン室24,34にピストン23,33を夫々水平方向に摺動可能に嵌合している。 【0026】図1の弁体4の位置において、第1ポート11と第3ポート31とが上記空洞7と上記開口9,10とを経て連通している。図2の水平断面において、上記弁体4は図1と同じ位置にあり、第1ポート11と第3ポート31とが上記空洞7と上記開口9,10とを経て連通している。この位置から弁体4が反時計回りに70°回転すると、第1ポート11と第2ポート21とが上記空洞7と上記開口8,10とを経て連通する。また、図2の位置から弁体4が反時計回りに35°回転すると、第2ポート21と第3ポート31とが夫々半分の開度で連通するとともに第1ポート11とも連通して、全てのポート11,21,31が互いに連通するようになっている。 【0027】上記3方制御弁は、ピストン23,33中に、ピストン23,33の両側の室を連通する絞り25,35を有する。上記ピストン23,33の両側の室のうち、弁体4に遠い側の室26,36を冷媒系内高圧部41に接続し、弁体4に近い側の室27,37を、開閉弁42を介して冷媒系内低圧部43に接続している。 【0028】上記構成において、第1ポート11と第2ポート21または第3ポート31とを連通しているときには、上記開閉弁42を開けて弁体4に近い側の室27,37を冷媒系内低圧部43に連通すると、上記冷媒系内高圧部41から絞り25,35を通って冷媒系内低圧部43へ流れる冷媒の流れができて、上記絞り25,35の前後に差圧ができて、上記弁体4に遠い側の室26,36は高圧である一方、上記弁体4に近い側の室27,37は低圧になって、ピストン23,33に弁体4に向けた力がかかり、シールリング22,32の先端は弁体4に押し付けられる。したがって、上記弁体4とシールリング22,32との間の漏れは殆ど生じない。 【0029】一方、上記三方制御弁を切り換えるとき、または3つのポート11,21,31を互いに連通しているときには、上記開閉弁42を閉じると、上記絞り25,35を通る冷媒の流れがなくなって、絞り25,35の前後に差圧が生じなくなって、上記弁体4に遠い側の室26,36の流体の圧力と、上記弁体4に近い側の室27,37の流体の圧力とが同圧になるので、ピストン23,33にかかる力がバランスしてシールリング22,32は弁体4に押し付けられない。したがって、上記弁体4は小さいトルクで回転できる。また、弁体4およびシールリング22,32の磨耗も減少できる。 【0030】また、上記弁体4は円筒形であるので、球体の弁体よりも簡単、安価に製作できる。 【0031】図3に示す実施の形態の3方制御弁は、ピストン23,33に、図1,2に示す絞り25,35を設けないで、制御弁28を設けている点のみが、第1,2図に示す実施の形態と異なる。したがって、図1,2の実施の形態の構成部と同一構成部は同一参照番号を付して説明を省略し、異なる構成部のみを以下に説明する。 【0032】上記3方制御弁1は、ピストン23,33の両側の室の間の開閉を夫々制御する制御弁28を備える。開閉弁42を開けるとともに、上記制御弁28を閉じると、上記ピストン23,33は弁体4側の方向に冷媒圧を受けて、シールリング22,32は弁体4に押し付けられる。一方、上記開閉弁42を閉じて上記制御弁28を開放すると、上記ピストン23,33の両側の室が同圧になるので、シールリング22,32は弁体4に押し付けられない。したがって上記弁体4は小さいトルクで回転できる。また、弁体4およびシールリング22,32の磨耗も減少できる。なお、図2,図3において冷媒系内低圧部43に開閉弁42を設けたが、冷媒系内高圧部41に開閉弁42を配置してもよい。 【0033】図4は、図1,2に示す三方制御弁1をスクリュー圧縮機47に直接取り付けて、配管系48を簡素化している。 【0034】上記実施の形態では、弁体を電動モーターで回転させているが、人力や油圧や空気圧などの他の動力源によって弁体を回転させてもよい。 【0035】上記実施の形態では、シールリングを弁体に押し付ける力をピストンに作用する冷媒圧で得ているが、空気圧や油圧などの他の流体圧によるものでもよい。 【0036】 【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発明の3方制御弁によれば、2つのポートが連通しているときには、シールリングを上記弁体に押し付ける一方、3つのポートが連通しているときおよび切り換えるときには、上記シールリングを弁体に押し付けないようにすることが可能であるので、弁体を駆動するのに必要とするトルクを小さくでき、かつ、弁体とシールリングの磨耗を減少できる。 【0037】請求項2の発明の3方制御弁は、シールリングにピストンを設けて、シールリングのピストンに流体圧を作用させてシールリングを弁体に押し付けたり、シールリングのピストンに流体圧を作用させないでシールリングを弁体に押し付けないようにできるので、必要なときに弁体にシールリングを押し付けてシールできる一方、切り換え時にシールリングを弁体に押し付ける力をなくして、弁体の回転トルクを減少でき、かつ、弁体の磨耗を減少できる。 【0038】請求項3の発明の3方制御弁によれば、シールリングのピストンに両側の室を連通する絞りを設けているので、上記絞りの前後の差圧でシールリングを弁体に押し付けたり、絞りの前後に差圧を生じないようにしてシールリングを押し付ける力をなくすることができ、したがって、弁体の回転トルクを減少でき、かつ、弁体の磨耗を減少できる。 【0039】請求項4の発明の三方制御弁によれば、シールリングのピストンの両側の室の間の開閉を制御する制御弁を備えるので、制御弁を開閉して、シールリングを弁体に押し付けたり押し付けないようにできるので、弁体の回転トルクを減少でき、かつ、弁体の磨耗を減少できる。 【0040】請求項5の発明の3方制御弁によれば、弁体が円筒形なので、弁体が球体であるよりも、弁体を簡単かつ安価に製造できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月25日(1999.8.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−65714(P2001−65714A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−238217 |
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