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【発明の名称】 リレー装置付きマニホールド形電磁弁
【発明者】 【氏名】林 文 也

【氏名】石 川 誠

【要約】 【課題】流体圧駆動のアクチュエータを制御するマニホールド形電磁弁と、電気モータ等の電気機器を制御するリレーを内蔵したリレー装置とを一か所に集約して、設置場所の省略と制御系及び配線の簡略化とを図ると共に、それら電磁弁とリレー装置との取扱いを同時に行うことができる、リレー装置付きマニホールド電磁弁を得る。

【解決手段】マニホールドブロック2に、該マニホールドブロック2と同形のものをリレー装置用マニホールドブロックとして連設し、リレー装置5には、上記リレー装置用マニホールドブロックに搭載可能なハウジング52を設けてリレー51を内蔵させ、該ハウジング52の取付面に、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタ34に接続され、電気機器の駆動を制御するための上記リレー51と電気的に接続される受電コネクタ56と、リレー装置用マニホールドブロック上に開口する流通路を塞ぐ流通路封止部材60とを設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】圧縮流体の流路を切換える必要数の電磁弁と、それらの電磁弁を個別に搭載して相互に連設されるマニホールドブロックと、それらのマニホールドブロックに連設され、それらのマニホールドブロック内の共通流路を通して圧縮流体を給排する給排気ブロックと、マニホールドブロック内を通して各電磁弁に駆動用の電力を供給する通電系とを備えたマニホールド形電磁弁であって、上記マニホールドブロックが、上記電磁弁を取付けるための弁取付面に、該電磁弁に設けられた受電コネクタを接続するための給電コネクタと、上記給排気ブロックに通じる給排気用の共通流路に連通し、電磁弁の給排気用開口に対応して開口させた流通路とを備えたものにおいて、上記マニホールドブロックに、該マニホールドブロックと同形のものをリレー装置用マニホールドブロックとして連設し、リレー装置には、上記リレー装置用マニホールドブロックに搭載可能なハウジングを設けてリレーを内蔵させ、該ハウジングの取付面に、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタに接続され、電気機器の駆動を制御するための上記リレーと電気的に接続される受電コネクタと、リレー装置用マニホールドブロック上に開口する流通路を塞ぐ流通路封止部材とを設けた、ことを特徴とするリレー装置付きマニホールド形電磁弁。
【請求項2】請求項1に記載のリレー装置付きマニホールド形電磁弁において、リレー装置のハウジングに気密性をもたせ、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタに対して受電コネクタをシール部材を介して接続し、リレーから導出されて外部の電気機器に接続するコードまたは出力用コネクタを、気密にシールしてハウジングから導出しているもの。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁に並設して電気機器の駆動を制御するリレー装置を搭載できるようにしたマニホールド形電磁弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種自動化装置内においては、エアシリンダ等の複数の流体圧駆動のアクチュエータや、電気モータ等の電気機器が併用されることが多く、これらのアクチュエータや電気機器は、それぞれマニホールド形電磁弁やリレー装置等で個別的にその駆動が制御されるのが一般的であり、しかもそれらの電磁弁及びリレー装置は、まったく別の場所に分散して設置されるため、それぞれの設置場所を別々に確保する必要があり、自動化装置全体の大形化につながる可能性がある。また、それら電磁弁及びリレー装置の設置場所が分散されると、給電用あるいは動作信号用の配線が分散して煩雑になり易いだけでなく、それらの取扱いも別個に行われることになるため、それぞれの設置や動作確認等のメンテナンスが非常に面倒である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題は、マニホールド形電磁弁とリレー装置とを一か所に集約することにより、設置場所の省略と制御系及び配線の簡略化とを図ると共に、それら電磁弁とリレー装置との取扱いを同時に行うことができる、リレー装置付きマニホールド電磁弁を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明のリレー装置付きマニホールド形電磁弁は、圧縮流体の流路を切換える必要数の電磁弁と、それらの電磁弁を個別に搭載して相互に連設されるマニホールドブロックと、それらのマニホールドブロックに連設され、それらのマニホールドブロック内の共通流路を通して圧縮流体を給排する給排気ブロックと、マニホールドブロック内を通して各電磁弁に駆動用の電力を供給する通電系とを備えたマニホールド形電磁弁であって、上記マニホールドブロックが、上記電磁弁を取付けるための弁取付面に、該電磁弁に設けられた受電コネクタを接続するための給電コネクタと、上記給排気ブロックに通じる給排気用の共通流路に連通し、電磁弁の給排気用開口に対応して開口させた流通路とを備えたものにおいて、上記マニホールドブロックに、該マニホールドブロックと同形のものをリレー装置用マニホールドブロックとして連設し、リレー装置には、上記リレー装置用マニホールドブロックに搭載可能なハウジングを設けてリレーを内蔵させ、該ハウジングの取付面に、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタに接続され、電気機器の駆動を制御するための上記リレーと電気的に接続される受電コネクタと、リレー装置用マニホールドブロック上に開口する流通路を塞ぐ流通路封止部材とを設けたことを特徴とするものである。
【0005】本発明においては、リレー装置のハウジングに気密性をもたせ、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタに対して受電コネクタをシール部材を介して接続し、リレーから導出されて外部の電気機器に接続するコードまたは出力用コネクタを、気密にシールしてハウジングから導出しているものとすることができる。
【0006】上記構成を有するリレー装置付きマニホールド形電磁弁は、リレー装置を、電磁弁が搭載されているマニホールドブロックに連設した、該マニホールドブロックと同形のリレー装置用マニホールドブロック上に搭載して使用するが、このとき、リレー装置は、その受電コネクタが、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタに接続されて、通電系からの駆動用の電力がリレー装置用マニホールドブロックを通して供給され、一方、流通路封止部材が、該リレー装置用マニホールドブロックの流通路を塞いで、マニホールドブロックの共通流路の気密性を保つ。このように、マニホールドブロックと同形のものをリレー装置用マニホールドブロックとし、それにリレー装置を搭載させるため、リレー装置とマニホールド形電磁弁とを一か所に集約することができ、これにより、リレー装置分の独立した設置場所を省略することができるだけでなく、通電系の統一が図られるため、制御系及び配線を単純化することができる。また、リレー装置とマニホールド形電磁弁とを場所的及び電気的に集約したことにより、これらリレー装置と電磁弁との取扱いを同時に行うことができ、設置や動作確認等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るリレー装置付きマニホールド形電磁弁の一実施例を示している。この実施例のリレー装置付きマニホールド形電磁弁は、全体としての動作をシリアル信号によって制御するものとし、圧縮流体の流路を切換える必要数の電磁弁1と、それらの電磁弁1を個別に搭載して相互に連設されるマニホールドブロック2と、それらのマニホールドブロック2に連設され、それらのマニホールドブロック2内の共通流路22,23を通して圧縮流体を給排する給排気ブロック3と、マニホールドブロック2内を通して各電磁弁1に駆動用の電力を供給する通電系とを備えている。上記マニホールドブロック2には、該マニホールドブロック2と同形のものをリレー装置用マニホールドブロックとして連設し、そのマニホールドブロック2に、図2に示すような、電気モータ等の電気機器の駆動を制御するためのリレー51を内蔵したリレー装置5を搭載している。このリレー装置5は、マニホールド形電磁弁の全体的なデザインを考慮すると電磁弁1と略同形にするのが望ましい。なお、図1においては、給排気ブロック3と当接しているマニホールドブロック2をリレー装置用マニホールドブロックとしている。
【0008】上記電磁弁1は、内部に、シリアル信号によりその動作が制御される単一または複数のソレノイドを備え、それらのソレノイドにより電磁駆動されるパイロット弁11を介して、又はそれらのソレノイドにより直動的に3ポート又は5ポートの主弁12を駆動し、それによって該主弁における給排気を切換えるようにしたもので、上記マニホールドブロック2上面の弁取付面上に取付ねじによって固定された状態で搭載される。また、この電磁弁1の下面のマニホールドブロック2への取付面には、該マニホールドブロック2の弁取付面28上の給電コネクタ34と電気的に接続される受電コネクタを設けている。この受電コネクタは、後述するリレー装置5の受電コネクタ56と実質的に同じ構造を有するものである。なお、上記電磁弁1は、3ポートまたは5ポートのいずれであっても、共通のマニホールドブロック2を用いるため、同一の外形状で内部機構のみが相違するものとして構成する必要がある。
【0009】上記マニホールドブロック2は、流体流路部21と電気的回路部31とをそれぞれ備えたもので、上記流体流路部21は、周知のマニホールドブロックと同様に、マニホールドブロック2を貫通して給排気ブロック3内の流路(図示せず)と相互に連通させる給気用の共通流路22と、排気用の2つの共通流路23,23と、マニホールドブロック2の一端面に設けた2つの出力口24,24に電磁弁からの出力流体を給排する出力流路とを備えていて、それらの共通流路及び出力流路を、電磁弁1におけるマニホールドブロック2への取付面に設けた給排気開口に連通させる、供給用流通路25及び排気用流通路26、出力用流通路27の各流通路を上面の弁取付面28に開口させている。
【0010】また、上記電気的回路部31は、その内部に電気回路部品を収容していて、この電気回路部品は、プリント基板35に、連接するマニホールドブロック間において通電系からの電力を供給すると共に、電磁弁1の駆動制御用のシリアル信号を伝送する雄コネクタ33と、隣接するマニホールドブロックの雄コネクタ33が接続される雌コネクタ(図示せず)と、電磁弁1に駆動制御用シリアル信号の伝送及び主弁12の切換えのための駆動用電力を供給する給電コネクタ34とを取付けたもので、これらはプリント基板35上のプリント配線により互いに電気的に接続されていて、雄コネクタ33からの電力及びシリアル信号を給電コネクタ34を通じて電磁弁1のソレノイドの駆動系に給電・伝送し、それをさらに雌コネクタから隣接するマニホールドブロック2に給電・伝送するようにしている。なお、図示しない上記雌コネクタは、マニホールドブロック2における上記雄コネクタ33とは反対の側に設けられているものである。
【0011】上述したマニホールドブロック2は、必要数の電磁弁1及びリレー装置5の数だけ連設し、連設したマニホールドブロック2内を通して圧縮流体を給排する給排気ブロック3を、それらの一端に配し、他端にエンドブロック6を配設している。上記給排気ブロック3は、その一端面に図示しない給気用継手及び排気用継手を備え、それらを各マニホールドブロック2を貫通する給気用の共通流路22及び排気用の共通流路23,23と連通させて、外部からの給気を給気用の共通流路22に供給し、各電磁弁1からの排気を排気用の供給流路23,23を通して排出するものである。
【0012】この給排気ブロック3には、中継ユニット4が取付けられていて、この中継ユニット4は、その一端面に設けれた接続端子41,42を介して、制御系から伝送されるシリアル信号の受入、中継、及び電源ユニットからの駆動用電力の受電を行って、マニホールドブロック2に伝送及び給電すると共に、次位のマニホールド形電磁弁等の制御機器にシリアル信号の伝送及び駆動電力の給電を行うものである。上記中継ユニット4による各マニホールドブロック2へのシリアル信号の伝送及び電力の供給は、給排気ブロック3におけるマニホールドブロック2との接合面に設けられた雄コネクタ33と接続される雌コネクタ(図示せず)を介して行われる。
【0013】また、上記エンドブロック6は、連設したマニホールドブロック2の他端に位置し、テンションボルト61により給排気ブロック3と連結され、マニホールドブロック2を貫通して設けた共通流路22,23等の端部を閉鎖するものである。この連結に際し、各マニホールドブロック2の間、並びにマニホールドブロック2と給排気ブロック3及びエンドブロック6との間には、それぞれガスケット7を介装し、マニホールドブロック2における流体流路部21と電気的回路部31とを個別的にシールしている。このエンドブロック6には、隣接するマニホールドブロック2の雌コネクタに接続される雄コネクタが設けられていて、該雄コネクタを通して伝送されたシリアル信号は、該エンドブロック6に内蔵した短絡線によりリターン信号に変換され、その雄コネクタを通して中継ユニット4へ伝送される。
【0014】上記リレー装置用に供するマニホールドブロック2に搭載したリレー装置5は、そのリレー用マニホールドブロックの弁取付面28上に取付ねじ62によって固定されるもので、図2及び図4に詳しく示す電気回路部材50をハウジング52内に内蔵している。この電気回路部材50は、基板53上に、電磁式または電子式のリレー51(図4は電磁式のものを示す。)と、該リレー51から基板53上の配線により接続され、外部の電気機器に接続するコード54の各導線54cが取付けられた中継端子55と、リレー51と電気的に接続される給電コネクタ56の受電端子57と、表示ランプ58やダイオード、抵抗器等を含む必要な電子部品59とを組み付けたものである。なお、この電気回路部材50は、ハウジング52の上面部分を気密に塞ぐカバー52cの脚部52dにより、該ハウジング52内において動かない程度に安定的に押圧されている。このリレー装置5は、受電コネクタ56の受電端子57を通じてシリアル信号の受入及び駆動用電力の受電を行い、そのシリアル信号に基づいてリレー51が動作することにより、コード54を通じてその先端の出力プラグ54aに駆動信号や駆動用電力を出力するようになっている。
【0015】上記ハウジング52におけるリレー装置用マニホールドブロックとの取付面には、該リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタ34と電気的に接続される上述の受電コネクタ56と、リレー用マニホールドブロック上の弁取付面28に開口する供給用流通路25及び排気用流通路26、出力用流通路27の各流通路を気密に塞ぐ流通路封止部材60が設けられている。上記流通路封止部材60は、ハウジング52の取付面におけるリレー装置用マニホールドブロックの上記各流通路に対応する部分を平坦状に形成したもので、この流通路封止部材60で各流通路の開口周縁に取付けられたガスケットを全体として押圧することにより、それらの流通路を気密に塞いで、共通流路22,23の気密性を保っている。
【0016】また、上記ハウジング52は、外部に対して気密性を有していて、リレー装置用マニホールドブロックの給電コネクタ34に対して受電コネクタ56はシール部材8を介して接続され、上記コード54は、ハウジング52に設けられた導出部52aにおいて取付けられたOリング9によって気密にシールされている。具体的には、図2に示すように、コード54に嵌着したOリング9を、ハウジング52のコード54の導出側のエンドプレート52bで押圧、変形させて導出部52aとコードとの間の隙間を塞いでいる。
【0017】この実施例では、リレー51から導出するコード54をハウジング52から導出させ、その先端の出力プラグ54aによって駆動信号等の出力を行う構成のリレー装置としているが、図5に示すように、この出力プラグ54aに代えて、エンドプレート52bに、配線を行うための出力用コネクタ54bを直接を設けると共に、この出力用コネクタ54bに、コード54の導線54cを接続したものとすることができる。この場合であっても、出力用コネクタ54bを取付けたエンドプレート52bと、ハウジング52との間にガスケット10を介在させて、ハウジング内の気密性を保つ必要がある。
【0018】上記構成を有するリレー装置付きマニホールド形電磁弁は、制御系からのシリアル信号及び電源ユニットからの駆動用電力が中継ブロック4に一括して伝送、給電され、それらシリアル信号及び電力が、中継ブロック4から通電系を通じてマニホールドブロック2に搭載された各電磁弁1、及びリレー用マニホールドブロックに搭載されたリレー装置5に伝送、給電され、各電磁弁1及びリレー装置5はそのシリアル信号に基づいて駆動される。上記リレー装置5は、マニホールドブロック2の1つをリレー装置用マニホールドブロックとしたものに搭載して、該リレー装置5とマニホールド形電磁弁とを一か所に集約しているため、リレー装置5の分の独立した設置場所を省略することができ、しかも、部品の共通化を図ることができため、製造コストを抑えることも可能である。また、リレー装置5とマニホールド形電磁弁とを一か所に集約したことにより、通電系を統一することができるため、制御系及びその配線を単純化することができるだけでなく、これらリレー装置5とマニホールド形電磁弁との取扱いを同時に行うことができ、設置や動作確認等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0019】上記実施例では、リレー装置5を1個だけ使用したものとしているが、リレー装置用マニホールドブロックとするマニホールドブロック2の数を増やすことができれば、複数個使用することが可能である。また、この実施例では、リレー装置用マニホールドブロックを、給排気ブロック3と当接するマニホールドブロック2としているが、このリレー装置用マニホールドブロックとするマニホールドブロック2は、基本的にはどの位置であってもよい。
【0020】さらに、上記実施例では、リレー装置5及び電磁弁1をシリアル信号によってその駆動を制御するようにしていたが、これに限らず、リレー装置5及び電磁弁1に、それらの駆動用電力の通電系を通した給電を制御することができる制御手段であれば、任意の制御手段を用いることができる。
【0021】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明のリレー装置付きマニホールド形電磁弁は、マニホールドブロックと同形のものをリレー装置用マニホールドブロックとし、それにリレー装置を搭載させるため、リレー装置とマニホールド形電磁弁とを一か所に集約することができ、これにより、リレー装置分の独立した設置場所を省略することができるだけでなく、通電系の統一が図られるため、制御系及び配線を単純化することができる。また、リレー装置とマニホールド形電磁弁とを場所的及び電気的に集約したことにより、これらリレー装置と電磁弁との取扱いを同時に行うことができ、設置や動作確認等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000102511
【氏名又は名称】エスエムシー株式会社
【出願日】 平成11年7月16日(1999.7.16)
【代理人】 【識別番号】100072453
【弁理士】
【氏名又は名称】林 宏 (外1名)
【公開番号】 特開2001−32956(P2001−32956A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−203410