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【発明の名称】 電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造
【発明者】 【氏名】岡崎 健二

【要約】 【課題】本発明は、吸引子とプランジャーとのギャップのバラツキを少なくし、精度の高い流量制御が行える電磁弁の提供を目的とする。

【解決手段】本発明は、第1の流通路2とチャンバー3と第2の流通路4と弁口5並びに弁座6が設けられた非磁性材の弁本体1と、非磁性体のプランジャーチューブ7と吸引子9とプランジャー13と圧縮コイルばね11と電磁コイル14と磁性材のハウジング15とにより構成される電磁弁において、前記の吸引子9の外側部をストレートに形成し、予め、吸引子9の側面部とプランジャーチューブ7とをスポット溶接にて仮り止めし、その後、吸引子9とプランジャーチューブ7の上端部とをプラズマ溶接にて固定したことを特徴とする電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1の流通路(2)とこの第1の流通路につながるチャンバー(3)と第2の流通路(4)とこの第2の流通路につながる弁口(5)並びに弁座(6)が設けられた非磁性材の弁本体(1)と、前記弁本体(1)の上面に固着される非磁性体のプランジャーチューブ(7)と、該プランジャーチューブ(7)に固着される吸引子(9)と、前記プランジャーチューブ(7)内を上下に摺動自在に内挿したプランジャー(13)と、前記プランジャー(13)を下方に付勢させる圧縮コイルばね(11)と、電磁コイル(14)と、磁性材のハウジング(15)とにより構成される電磁弁において、前記の吸引子(9)の外側部をストレートに形成し、予め、吸引子(9)の側面部とプランジャーチューブ(7)とをスポット溶接にて仮り止めし、その後、吸引子(9)とプランジャーチューブ(7)の上端部とをプラズマ溶接にて固定したことを特徴とする電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸引子とプランジャーとのギャップのバラツキを少なくし、精度の高い流量制御が行える電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の電磁弁を示す縦断面図であり、図4は、図3における従来の吸引子とプランジャーチューブの接合部を示す拡大縦断面図である。弁本体1には、第1の流通路2と第2の流通路4が設けられと共に、前記の第1の流通路2につながるチャンバー3が設けられ、該チャンバー3の底部に弁座6が設けられている。また、弁座6部分には、第2の流通路4と連通する弁口5が設けられている。
【0003】また、前記弁本体1の上面には、非磁性体のプランジャーチューブ7と、該プランジャーチューブ7の上端部分に固着され下端部に弾性体のパッキン8を固着してなる吸引子9が設けられている。そして、図4に示すように、この吸引子9の段付き部9aにプランジャーチューブ7の上端部を当接させ、プラズマ溶接をおこなうようになっている。なお、図中、δは吸引子とプランジャーとのギャップである。
【0004】また、プランジャー13は、前記のプランジャーチューブ7内を上下に摺動自在に内挿されるものであり、このプランジャー13は、上方部分にコイルばねの挿入孔10が設けられると共に下端部に弾性体の弁パッキン12が固着されている。また、圧縮コイルばね11は、前記のコイルばねの挿入孔10に内挿されており、この圧縮コイルばね11によって非通電時にはプランジャー13を下方に付勢させるている。なお、14は電磁コイル。15は磁性材のハウジングである。
【0005】また、図5は、従来の他の吸引子とプランジャーチューブの接合部を示す拡大縦断面図である。この図5に示す例では、吸引子9に段付き部9aを設けると共にプランジャーチューブ7にも段付き部7aが設けられ、両者の段付き部9a、7aを当接させ、吸引子9の外周縁上端部をプラズマ溶接にて溶着するようになっている。なお、図中、δは吸引子とプランジャーとのギャップである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電磁弁における吸引子とプランジャチューブの固定構造については、いずれの場合も、吸引子9に設けた段付き部9aにプランジャーチューブ7の上端部を当接させ、プラズマ溶接をおこなうというみのであるから、プラズマ溶接の溶け具合(溶け不足、溶けすぎ)により、軸方向の寸法がばらついていた。このため、図4に示すように、吸引子とプランジャーとのギャップδがバラツキ、精度の高い流量制御が行えないという問題があった。また、図4に示すものでは、吸引子に段付き部が、図5に示すものでは、吸引子に加えプランジャーチューブにも段付き部が設けられているため、切削加工を必要とするだけでなく、部品の歩留まりが悪いという問題もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の電磁弁における問題点に鑑みてなされたものであって、電磁弁の一部を構成する吸引子の外側部をストレートに形成し、予め、吸引子とプランジャーチューブとをスポット溶接にて仮り止めし、その後、両者をプラズマ溶接にて固定することによって、吸引子とプランジャーとのギャップのバラツキを少なくし、精度の高い流量制御が行える電磁弁の提供を目的とするものである。
【0008】すなわち、本発明は、第1の流通路2とこの第1の流通路につながるチャンバー3と第2の流通路4とこの第2の流通路につながる弁口5並びに弁座6が設けられた非磁性材の弁本体1と、前記弁本体1の上面に固着される非磁性体のプランジャーチューブ7と、該プランジャーチューブ7に固着される吸引子9と、前記プランジャーチューブ7内を上下に摺動自在に内挿したプランジャー13と、前記プランジャー13を下方に付勢させる圧縮コイルばね11と、電磁コイル14と、磁性材のハウジング15とにより構成される電磁弁において、前記の吸引子9の外側部をストレートに形成し、予め、吸引子9の側面部とプランジャーチューブ7とをスポット溶接にて仮り止めし、その後、吸引子9とプランジャーチューブ7の上端部とをプラズマ溶接にて固定したことを特徴とする電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造である。
【0009】上記の本発明による電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造によると、吸引子とプランジャーチューブとをスポット溶接にて仮り止めし、その後、両者をプラズマ溶接にて固定するため、プラズマ溶接の溶け具合(溶け不足、溶けすぎ)に左右されることなく、軸方向の寸法が安定し、吸引子とプランジャーとのギャップのバラツキが極めて少なくなるので、作動不良が生じることなく且つ精度の高い流量制御が行える。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電磁弁の縦断面図であり、図2は、図1における吸引子とプランジャーチューブの接合部を示す拡大縦断面図である。本発明の電磁弁の弁本体1には、第1の流通路2と第2の流通路4とチャンバー3と弁座6及び弁口5が設けられているが、これらの部品構成については従来品と全く同じである。
【0011】また、前記弁本体1の上面に配置されるところの、非磁性体のプランジャーチューブ7、下端部に弾性体の弁パッキン12が固着されてなる吸引子9、上方部分にコイルばねの挿入孔10が設けられると共に該プランジャーチューブ7の上端部分に固着され下端部に弾性体のパッキン8を固着してなるプランジャー13、圧縮コイルばね11、電磁コイル14、磁性材のハウジング15のうち、吸引子9の形態を除いて他の部品構成についても従来品と全く同じである。
【0012】本発明における電磁弁の従来品との相違を以下に説明する。本発明における吸引子9は、その外側部がストレート状に形成されている。そして、本発明の電磁弁における吸引子とプランジャチューブの固定構造は、図2に示すように、予め、吸引子9の側面部とプランジャーチューブ7とがスポット溶接にて仮り止めされ、その後、吸引子9とプランジャーチューブ7の上端部とがプラズマ溶接によって固定されるようになっている。
【0013】
【発明の効果】本発明による電磁弁の吸引子とプランジャチューブの固定構造によると、吸引子とプランジャーチューブとをスポット溶接にて仮り止めし、その後、両者をプラズマ溶接にて固定するため、プラズマ溶接の溶け具合(溶け不足、溶けすぎ)に左右されることなく、軸方向の寸法が安定し、吸引子とプランジャーとのギャップのバラツキが極めて少なくなるので、作動不良が生じることなく且つ精度の高い流量制御が行える。また、従来の吸引子のように、段付き部9aを設ける必要がないため、切削加工によらず鍛造加工が行えるので加工コストが安価であり、さらに、部品の歩留まりも向上する。同様に図5に示すようなプランジャーチューブでは段付き部7aがあるためプレス加工を行えないが、本発明品のプランジャーチューブではプレス加工が行え、部品コストを低減することができる。
【出願人】 【識別番号】000204033
【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
【出願日】 平成11年7月21日(1999.7.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−32955(P2001−32955A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−206087