| 【発明の名称】 |
管路遮断工法 |
| 【発明者】 |
【氏名】秋山 信一
【氏名】南 智之
【氏名】吉井 崇朗
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| 【要約】 |
【課題】管路の一部を押し潰して管路を遮断するための機器類を大げさなものとすることなく、作業性のよい押し潰しができるとともに、形状復元のためにも適用することができる管路遮断工法を提供する。
【解決手段】管路Aにおける遮断位置に加圧手段1を設置し、加圧手段には、管路外周面に当接する把持部1B、1Cの延長方向各端部が連結されることで把持部を含めてループ状をなす形状復元手段4を設け、管路を加熱軟化させて加圧手段の把持部同士を接近させて管路を加圧して扁平形状に変形させて内周面を密着させ、密着状態の管路を把持部の加熱源3により加熱軟化させながら把持部同士を離間させて形状復元手段4のループ形状を変更することにより管路の扁平長手側周面に形状復元手段を押圧させて管路を真円形状に復元する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部にガスなどの流体が流されている管路の敷設方向の一部を潰して流体を遮断する管路遮断工法であって、上記管路における遮断位置に該管路周面の相対位置から加圧する加圧手段を設置し、上記加圧手段には、上記管路外周面に当接する把持部と、上記把持部の移動に連動可能に設けられて上記把持部を含めて上記管路を囲繞するループ形状の一部をなす形状復元手段とを設け、上記管路を加熱軟化させながら上記把持部同士を接近させて管路を加圧することで管路を扁平形状に変形させて内周面を密着させ、内周面が密着している状態の管路を上記管路用加熱源により加熱軟化させながら上記把持部同士を離間させて上記形状復元手段のループ形状を変更することにより上記管路の扁平形状における扁平長手側周面に上記形状復元手段を押圧させて上記管路を真円形状に復元することを特徴とする管路遮断工法。 【請求項2】 上記管路の加熱軟化に用いられる構造として、上記把持部の内部に設けられた加熱源が用いられることを特徴とする請求項1記載の管路遮断工法。 【請求項3】 上記管路の加熱軟化に用いられる構成としては、上記管路外周面と上記把持部とにそれぞれ配置された電磁誘導加熱手段が用いられることを特徴とする請求項1記載の管路遮断工法。 【請求項4】 上記管路は熱可塑性の合成樹脂管で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載管路遮断工法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、既設管路の遮断工法に関し、さらに詳しくは、ポリエチレン管等の可撓管により構成される既設管路を対象とした遮断工法に関する。 【0002】 【従来の技術】周知のように、都市ガス等を搬送するための管路としては鋼管や鋳鉄管が多用されている。しかし、近年では、地震等の災害時に鋼管や鋳鉄管等からなる金属製の既設管路用配管が破損するのを防止することが望まれてきている。このため、上記の金属管に代えて、地震の際の振動に対してある程度の撓みを許容することで振動吸収が行える材料が配管材料として用いられるようになってきており、特に、ポリエチレン樹脂が多用されている。 【0003】一方、上記のポリエチレン管(以下、便宜上、PE管という)を用いた場合においても、金属管の場合と同様に継手部材や分岐部あるいはバルブを設置することが行われ、これら管構成部品を含めて管路として構築されるようになっている。管路をなすPE管は、必要に応じて上記の管構成部品の取付や分岐部の形成による管路構造の変更が行われる。このため、管構成部品の取付あるいは管路構造の変更時には、管路の一部を押し潰して管路内を流れるガスを一時的に遮断する必要がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】管路としてのPE管を押し潰す場合には、人手での押し潰し作業は無理であるので、一例として油圧を用いる場合がある。この場合には、PE管を押し潰す操作部をなす挟持部材や、この挟持部材を駆動するための駆動源、例えば油圧ジャッキ、さらには油圧ジャッキで使用する油を供給するためのタンクを準備する必要がある。しかし、PE管の押し潰しに必要とされる機器類の点数が多いと、作業現場に運搬する際に手間がかかるばかりでなく、部品管理が面倒となる。しかも、押し潰し対象となるPE管の口径に合わせた油圧能力が必要となることから、予めその油圧能力を備えた機器類の準備が求められることになり、それら機器類をすべて準備するには経費が嵩むことにもなる。このように、従来の遮断装置では、実際の作業性において運搬時での労力増加や管理コストの上昇等の不具合を招く虞がある。さらに、挟持部材は、通常用いられるクランプ部材と同様に挟持対象であるPE管を挟持面に配置して押し潰すようになっているが、PE管を押し潰す際には、大まかに潰すまでは比較的容易に行えるものの、潰されるPE管は、変形量が大きくなるに従い弾性復元力による反撥力も大きくなるので、内周面を完全に密着させるのが難しい。このため、PE管を潰す作業時には、PE管の内周面が完全に密着する段階、つまり内部空間が閉断面となる直前において最も強大な挟持圧力が必要となるので、そのための駆動源での動力制御や動力伝達に要する機構が大型化したり複雑となる場合がある。特に、口径が100A程度の大きさの場合には、押し潰すために数10tの圧力が必要となり、このような圧力に耐える構造体を設置することは困難である。このため、管路内周面を十分に密着させることが難しく、管路の遮断が確実に行えないという問題があった。 【0005】一方、管路構造の変更作業等が終了すると管路の復旧作業が必要となる。このため、従来では、再度、管路を元の形状に復元するための設備を準備することが必要となる。従って、管路の遮断および形状復元には極めて大がかりの設備が必要となるばかりでなく、設備の規模によっては完全に遮断することができなくなる。 【0006】本発明の目的は、上記従来の管路遮断工法における問題に鑑み、管路の一部を押し潰して管路を遮断するための機器類を大げさなものとすることなく、しかも確実に管路の押し潰しができることで遮断性を確保できると共に、形状復元のためにも改めて設備を準備しなくてもすむことが可能な管路遮断工法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、内部にガスなどの流体が流されている管路の敷設方向の一部を潰して流体を遮断する管路遮断工法であって、上記管路における遮断位置に該管路周面の相対位置から加圧する加圧手段を設置し、上記加圧手段には、上記管路外周面に当接する把持部と、上記把持部の移動に連動可能に設けられて上記把持部を含めて上記管路を囲繞するループ形状の一部をなす形状復元手段とを設け、上記管路を加熱軟化させながら上記把持部同士を接近させて管路を加圧することで管路を扁平形状に変形させて内周面を密着させ、内周面が密着している状態の管路を上記管路用加熱源により加熱軟化させながら上記把持部同士を離間させて上記形状復元手段のループ形状を変更することにより上記管路の扁平形状における扁平長手側周面に上記形状復元手段を押圧させて上記管路を真円形状に復元することを特徴としている。 【0008】請求項2記載の発明は、上記管路の加熱軟化に用いられる構造として、上記把持部の内部に設けられた加熱源が用いられることを特徴としている。 【0009】請求項3記載の発明は、上記管路の加熱軟化に用いられる構成としては、上記管路外周面と上記把持部とにそれぞれ配置された電磁誘導加熱手段が用いられることを特徴としている。 【0010】請求項4記載の発明は、上記管路は熱可塑性の合成樹脂管で構成されていることを特徴と特徴としている。 【0011】 【作用】請求項1乃至4記載の発明では、管路として用いられる熱可塑性の合成樹脂管の周面に当接する加圧手段の把持部を用いて加熱軟化している管路の潰し作業が行える。これにより、加圧手段の負荷を小さくすることが可能となることで設備を大げさなものとしないですむ。しかも、加圧手段には把持部の接離動作に連動して把持部を含めたループ形状を変更することができる形状復元手段が設けられているので、その形状復元手段の加圧により扁平形状に変形して内周面が密着している管路を形状復元することができる。つまり、把持部を離間させるのに連動して形状復元手段のループ形状を変更し、扁平形状に変形している管路の扁平長手側周面をその形状復元手段により押圧することで管路を真円形状に復元させることができる。 【0012】 【実施例】図1は、本発明実施例による管路遮断工法を説明するための模式図であり、そのうち、図1(A)は、管路Aを潰す前および形状復元した状態を、また図1(B)は、管路Aを潰した状態をそれぞれ示している。図1において、管路Aは、熱可塑性樹脂の一つであるポリエチレンが用いられ、その管路Aでの遮断位置では加圧手段1が設置される。加圧手段1は、管路Aの中心を挟んで相対する位置に、基台1Aに固定されて管路Aに対する把持部の一方をなすダイ部1Bと、基台1Aによって昇降可能に支持されて把持部の他方をなすポンチ部1Cとを備えている。ポンチ部1Cは、基台1Aに設けられている油圧シリンダ2によって昇降することでダイ部1Bに対して接離する方向に移動することができる。なお、図1中、符号2Aは油圧シリンダ2への油圧配管を示している。 【0013】ダイ部1Bおよびポンチ部1Cの内部には、管路Aを加熱軟化させるための手段が設けられており、本実施例では、図示しない加熱源に接続されたヒータ3が配置されている。このヒータ3は、管路Aに対して伝熱させて管路Aを軟化させるようになっており、加熱源からの熱媒体の循環によって温度上昇する構成や通電により自己発熱する構成が用いられる。また、油圧シリンダ2とポンチ部材1Cとの間には断熱構造が採用されて油圧シリンダ2内でのオイルの沸騰などを防止している。また、この加熱手段としては、管路Aと把持部をなすダイ部1Bおよびポンチ部1Cとで関係する電磁誘導加熱手段を用いることも可能であり、この場合には、管路Aの外周面に磁性体を配置し、ダイ部1Bおよびポンチ部1C側に電磁誘導コイルを配置してコイルへの通電を行うことで磁性体での誘導電流生起による発熱を利用して管路Aの温度上昇を得るようにする。 【0014】加圧手段1における管路把持部を構成するダイ部1Bとポンチ部1Cとの相対位置には、図1に示すように、水平方向で管路中心を挟んだ両側に延長方向の各端部が連結された形状復元手段4が設けられている。形状復元手段4は、ダイ部1Bおよびポンチ部1Cに延長方向端部が連結された一対のワイヤやチェーンが用いられ、各端部が連結されているダイ部1Bおよびポンチ部1Cを含めて管路Aを囲繞することができるループ形状の一部を構成するようになっている。 【0015】形状復元手段4における延長方向途中には、管路Aの曲率半径に対応した曲面を有する押圧駒部材4Aが着脱可能に設けられている。押圧駒部材4Aは、管路Aの外周面の曲率に合わせて取り付けることができ、これにより、管路Aの外周面が押圧駒部材4Aの表面形状に倣って成形されて形状を復元しやすくなっている。図1において、ダイ部1Bおよびポンチ部1Cに連結されている形状復元手段4の端部同士の間隔(図1中、符号Lで示す間隔)は、管路Aの外径よりも短くされている。これにより、図1(A)に示すように、ポンチ部1Cが初期位置に復帰すると、扁平形状に変形している管路の扁平長手側周面(図1(B)において左右の側面に相当する周面)に形状復元手段4が当接し、この周面を押圧できるようになっている。 【0016】本実施例は以上のような構成の加圧手段1を用いて次の手順により管路Aの遮断および遮断後の形状復元が行われる。 (1)管路Aの遮断位置に加圧手段1を設置し、加圧手段1の把持部の一方をなすダイ部1Bに管路Aを載置する。管路Aに対してダイ部1Bおよびポンチ部1Cをそれぞれ当接させた状態で管路Aを加熱軟化させる。この場合には、ヒータ3の温度を上昇させて管路Aを加熱する。管路Aを加熱しながら管路Aの外周面に当接させる位置までポンチ部1Cを下降させ、軟化した管路Aに変形が起こる程度の圧力を設定する。 (2)管路Aの温度がポリエチレンの軟化温度に達すると、管路Aに対しポンチ部1Cによる加圧を開始し、図1(B)に示すように、管路Aを押し潰して扁平形状に変形させる。この場合には、管路Aが軟化しているので、ポンチ部1Cの加圧力は従来の圧力に比して極めて小さい値ですむ。ポンチ部1Cの加圧により押し潰される管路Aは、変形が進行するに従って、内部空間が閉じられ、内周面全域が密着することで遮断される。 (3)管路Aの内部空間が完全に密着して遮断状態とされたことを図示しないガス漏洩検知手段により検知し、漏洩が発生していない場合にはヒータ3による管路Aの加熱を停止し、ポンチ部1Cによる加圧状態を維持する。また、漏洩が検知された場合には、ヒータ3による加熱を継続すると共に、ポンチ部1Cの加圧力を増加させて管路Aの内周面を密着させる。これら両方の場合は漏洩検知手段を観察しながら実行される。 (4)管路Aを遮断した状態での作業、例えば、分岐部の形成などの作業が終了すると管路Aの形状復元が行われる。この場合には、再度、ヒータ3による加熱を開始し、ダイ部1Bに対してポンチ部1Cを離間させる。これにより、ポンチ部1Cが、図1(B)に示す状態から図1(A)に示す状態へと上昇移行する過程で形状復元手段4が展張され、ループ形状が変更されるのに伴い押圧駒部材4Aが互いに接近することにより扁平形状に変形している管路Aの扁平長手側周面に当接し、その周面を押圧する。従って、潰されて扁平形状に変形している管路Aの扁平長手側周面が押圧駒部材4Aにより押圧されることにより管路Aが扁平形状から真円形状に復元され、内部空間が開放される。 【0017】本実施例によれば、管路Aの押し潰しと形状復元とを同一手段により行うことができるので、各作業を行う設備を準備する必要がない。なお、上記実施例では、固定されているダイ部1Bに対してポンチ部1Cを昇降させて管路Aを変形させる構成を示したが、本発明ではこの構成に限らず、ダイ部1Bとポンチ部1Cとを相対方向に移動させるようにしても良い。この場合には、各部の移動ストロークが半分ですむので、作業時間を短縮することができる。 【0018】 【発明の効果】請求項1乃至4記載の発明によれば、加熱軟化している管路の遮断に用いられる加圧手段により扁平形状に変形させて潰すことができるので、従来の工法と違って、潰すための圧力を軽減することが可能となる。このため、圧力を増大させる必要がないことから、設備を大がかりのものとすることもなくなり、運搬や管理コストを低減させることが可能となる。しかも、上記圧力を軽減できることで加圧手段の支持部の剛性を大きく高めることも必要ないので、これにより、設備を大型化しなくても管路内周面の密着に必要な圧力を確保することができ、管路の遮断が確実に行えることになる。さらに、加圧手段には把持部の接離に連動して扁平形状に変形している管路の扁平長手側周面を押圧可能な形状復元手段が備えられているので、特別な形状復元手段を準備しなくても加圧手段を管路の遮断と形状復元との異なる作業を一括して行える手段として用いることができるので、これによっても設備の大型化や嵩張るような構成を不要にすることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000220262 【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月5日(1999.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
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| 【公開番号】 |
特開2001−21051(P2001−21051A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月26日(2001.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−190212 |
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