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【発明の名称】 ランプアクチュエータ機構を有するゲートバルブ
【発明者】 【氏名】スティーブン ヤング

【氏名】ヴァクラヴ ミスリヴェック

【要約】 【課題】振動や衝撃が少なく、動作寿命が長く、粉塵発生を少なくすること。

【解決手段】バルブ10は、流体導管14とバルブ座部16とを有するバルブハウジング12と、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを案内するための傾斜面を有する封止プレートを備えた封止プレートアセンブリ30と、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを移動させるためのアクチュエータアセンブリ32と、封止プレートを後退位置に向かって付勢するための装置とを含む。アクチュエータアセンブリは、アクチュエータ素子と、アクチュエータ素子に設けたローラ素子とを含む。ローラ素子は、封止プレートの傾斜面に係合し、封止プレートに対するアクチュエータ素子の移動に伴って傾斜面に沿って移動し、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを移動させる。傾斜面は、後退位置と閉鎖位置との間での急激でないスムーズな移動を提供するような輪郭を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】流体導管を有し、バルブ座部を形成するバルブハウジングと、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを案内するための傾斜面を有する封止プレートを備え、前記傾斜面が、後退位置と閉鎖位置との間の急激でないスムーズな移動を提供するような輪郭を有する封止プレートアセンブリと、前記封止プレートをバルブ座部から後退させた後退位置と前記封止プレートをバルブ座部に封止係合させる閉鎖位置との間で前記封止プレートを移動させるためのアクチュエータアセンブリであって、アクチュエータ素子と、アクチュエータ素子に設けたローラ素子とを含み、前記ローラ素子が、前記傾斜面に係合し、前記封止プレートに対する前記アクチュエータ素子の移動に伴って前記傾斜面に沿って移動して、後退位置と閉鎖位置との間で前記封止プレートを移動させるアクチュエータアセンブリと、前記封止プレートを後退位置に向かって付勢するための装置とを含むバルブ。
【請求項2】前記ローラ素子がボールである請求項1に記載のバルブ。
【請求項3】前記ローラ素子が円柱状ローラである請求項1に記載のバルブ。
【請求項4】前記封止プレートが、複数の傾斜面を含み、前記アクチュエータアセンブリが、上記傾斜面にそれぞれ係合する対応する複数のローラ素子を含んでいる請求項1に記載のバルブ。
【請求項5】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭は、後退位置付近においては勾配が大きく、閉鎖位置付近においては勾配が小さくなっている請求項1に記載のバルブ。
【請求項6】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭が、凸状半径部を含んでいる請求項1に記載のバルブ。
【請求項7】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭が、直線状部分を含んでいる請求項1に記載のバルブ。
【請求項8】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭が、断片的な直線状部分を含んでいる請求項1に記載のバルブ。
【請求項9】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭が、断片的な曲線状部分を含んでいる請求項1に記載のバルブ。
【請求項10】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭が、封止プレートの閉鎖位置に対応する部位を有し、この部位が、前記封止プレートの表面から後退している請求項1に記載のバルブ。
【請求項11】ローラ素子移動方向の前記傾斜面の輪郭が、種々の勾配部を含んでいる請求項1に記載のバルブ。
【請求項12】前記傾斜面が、前記封止プレートに対して前記アクチュエータ素子を直線移動させる請求項1に記載のバルブ。
【請求項13】前記傾斜面が、前記封止プレートに対して前記アクチュエータ素子を回転運動させる請求項1に記載のバルブ。
【請求項14】前記封止プレートを付勢するための前記装置が、1以上のバネを含む請求項1に記載のバルブ。
【請求項15】前記封止プレートを付勢するための前記装置が、1以上の板バネを含む請求項1に記載のバルブ。
【請求項16】前記アクチュエータアセンブリが、後退位置と開放位置のと間で前記封止プレートを移動させる請求項1に記載のバルブ。
【請求項17】前記傾斜面は、ローラ素子移動方向に直交する方向の形状がローラ素子の形状に整合している請求項1に記載のバルブ。
【請求項18】前記傾斜面が、封止プレートの後退位置に対応する深端部と、封止プレートの閉鎖位置に対応する浅端部と、前記深端部と前記浅端部との間の移行部とを含む請求項1に記載のバルブ。
【請求項19】流体導管を有し、バルブ座部を形成するバルブハウジングと、複数の封止プレート傾斜面を有する封止プレートと、複数の対向プレート傾斜面を有する対向プレートであって、前記封止プレート傾斜面および前記対向プレート傾斜面が、それぞれ後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートおよび対向プレートを案内し、後退位置と閉鎖位置との間の急激でないスムーズな移動を提供するような輪郭を有する対向プレートと、開放位置と、前記封止プレートを前記バルブ座部から後退させた後退位置と、前記封止プレートをバルブ座部に封止係合させる閉鎖位置との間で前記封止プレートおよび前記対向プレートを移動させるためのアクチュエータアセンブリであって、アクチュエータ素子と、前記アクチュエータ素子に設けたローラ素子とを含み、前記ローラ素子が、前記封止プレート傾斜面および前記対向プレート傾斜面に係合し、前記封止プレートおよび前記対向プレートに対する前記アクチュエータ素子の移動に伴って前記封止プレート傾斜面および前記対向プレート傾斜面に沿って移動して、後退位置と閉鎖位置との間で前記封止プレートを移動させるアクチュエータアセンブリと、前記封止プレートおよび前記対向プレートを後退位置に向かって付勢するための1以上のバネとを含むバルブ。
【請求項20】前記ローラ素子がボールである請求項19に記載のバルブ。
【請求項21】ローラ素子移動方向の前記各傾斜面の輪郭は、後退位置付近においては勾配が大きく、閉鎖位置付近においては勾配が小さくなっている請求項19に記載のバルブ。
【請求項22】ローラ素子移動方向の前記各傾斜面の輪郭が、凸状半径部を含んでいる請求項19に記載のバルブ。
【請求項23】前記各傾斜面は、ローラ素子移動方向に直交する方向の形状がローラ素子の形状に整合している請求項19に記載のバルブ。
【請求項24】ローラ素子移動方向の前記各傾斜面の輪郭が、封止プレートの閉鎖位置に対応する部位を有し、この部位が、封止プレートの表面から後退している請求項23に記載のバルブ。
【請求項25】前記各傾斜面が、封止プレートの後退位置に対応する深端部と、封止プレートの閉鎖位置に対応する浅端部と、前記深端部と前記浅端部との間の急激でない比較的スムーズな移行部とを含む請求項19に記載のバルブ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の分野】本発明は、バルブ構造に関し、特に、振動や衝撃が少なく、動作寿命が長く、粉塵発生が少ないことを特徴とするゲートバルブ構造に関する。
【0002】
【発明の背景】従来のゲートバルブ構造は、流体導管とバルブ座部とを有するバルブハウジングと、流体導管内において開放位置と閉鎖位置との間を移動可能な封止プレートと、開放位置と閉鎖位置との間で封止プレートを移動させるアクチュエータ機構とを備えている。封止プレートは、閉鎖位置においてバルブ座部と係合して流体導管を封止するようになっている。封止プレートは、閉鎖位置から後退位置へと移動し、そして開放位置へと直線移動するものであってもよい。
【0003】ゲートバルブと、スロットバルブなどの関連バルブ構造は、広範な用途に使用されている。様々な用途には、液体、気体、真空に関わるものがある。用途の中には、開放位置と閉鎖位置間の頻繁なサイクル動作を伴い、長動作寿命および低粉塵発生を必要とするものがある。この様な用途の一例として、半導体ウェハの真空処理用設備におけるものがある。半導体装置の形状寸法の小型化と回路密度の増加に伴って、半導体ウェハは益々粉塵汚染に敏感になっている。処理チャンバの真空密封容器内の構成部材、例えば、真空ライン内のゲートバルブなどは、潜在的な粉塵汚染源である。さらに、ゲートバルブの故障により、半導体製造ラインの一部あるいは全体の停止の必要に迫られる場合もあるから、生産性に悪影響を及ぼす。したがって、長動作寿命と低粉塵発生は、ゲートバルブの重要な特性である。
【0004】ゲートバルブに関わる別の問題として、バルブの開閉時に発生するノイズや衝撃、振動がある。ノイズ、衝撃および振動は、ゲートバルブ付近の繊細な装置の動作を損なったり、乱したりする。また、従来のゲートバルブの動作により発生した衝撃によって、深冷真空ポンプの内部からチャコールが振動剥離することが観察されている。したがって、ゲートバルブにより発生するノイズ、衝撃および振動を抑制することが望まれる。
【0005】直線移動可能な封止プレートを有するゲートバルブは、1977年10月4日にSchertlerに付与された米国特許No.4,052,036に開示されている。封止プレートと対向プレートが、板バネによってアクチュエータに向かって付勢されている。アクチュエータは、封止プレートおよび対向プレートの凹部に係合する一連のボールを担持している。封止プレートおよび対向プレートが停止位置に到達すると、アクチュエータは移動し続け、凹部からボールを押し出し、封止プレートおよび対向プレートを閉鎖位置に向かって移動させる。ボールが凹部から押し出されるとき、移行が急激に起こり、システムに機械的な衝撃を与え、粉塵汚染と摩耗が発生する。
【0006】公知の従来型ゲートバルブ構造は、何れも、ノイズ、振動および衝撃の発生、動作寿命の制約、高粉塵発生を含む1以上の短所がある。したがって、改良型ゲートバルブ構造が必要とされる。
【0007】
【発明の要旨】本発明の第1の態様によれば、バルブが提供される。バルブは、流体導管を有しバルブ座部を形成するバルブハウジングと、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを案内するための傾斜面(ramp:ランプ)を有する封止プレートを備えた封止プレートアセンブリと、封止プレートをバルブ座部から後退させた後退位置と封止プレートをバルブ座部と封止係合させる閉鎖位置との間で封止プレートを移動させるためのアクチュエータアセンブリと、封止プレートを後退位置に向かって付勢するための装置とを含む。アクチュエータアセンブリは、アクチュエータ素子と、アクチュエータ素子に設けたローラ素子とを含む。ローラ素子は、封止プレートの傾斜面に係合し、封止プレートに対するアクチュエータ素子の移動に伴って傾斜面に沿って移動して、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを移動させる。傾斜面は、後退位置と閉鎖位置との間での急激でないスムーズな移動を提供するような輪郭を有する。
【0008】ある実施形態においては、ローラ素子はボールである。また、別の実施形態においては、ローラ素子は円柱状ローラである。封止プレートは、複数の傾斜面を含んでいてもよく、アクチュエータアセンブリは、それらの傾斜面にそれぞれ係合する対応する複数のローラ素子を含んでいてもよい。ローラ素子移動方向の傾斜面の輪郭は、一定勾配を有していてもよいし、種々の勾配を有していてもよい。また、ローラ素子移動方向の傾斜面の輪郭は、後退位置付近においては勾配が大きく、閉鎖位置付近においては勾配が小さくなっていてもよい。さらに、ローラ素子移動方向の傾斜面の輪郭は、凸状半径部を有していてもよい。更に別の実施形態において、ローラ素子移動方向の傾斜面の輪郭は、直線状部分を含んでいる。更に別の実施形態において、ローラ素子移動方向の傾斜面の輪郭は、断片的に直線状であってもよいし、断片的に曲線状であってもよい。ローラ素子移動方向に直交する方向の傾斜面の輪郭は、低摩耗、低粉塵汚染のために、ローラ素子の形状に整合する形状を有することが好ましい。封止プレートの閉鎖位置に対応する傾斜面の部位は、封止プレートの表面から後退(recessed)していることが好ましい。
【0009】あるバルブ構成において、傾斜面は、封止プレートに対してアクチュエータ素子を直線移動させる。別のバルブ構成において、傾斜面は、封止プレートに対してアクチュエータ素子を回転運動させる。封止プレートアセンブリは、1以上の傾斜面を有する対向プレートを更に含んでいてもよく、アクチュエータアセンブリは、対向プレート傾斜面に係合するローラ素子を含んでいてもよい。封止プレートおよび対向プレートは、アクチュエータ素子の両側に位置し、1以上のバネによって後退位置に向かって付勢されている。封止プレートおよび対向プレートに対するアクチュエータ素子の移動に伴って、ローラ素子は傾斜面に沿って移動し、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートを移動させる。
【0010】
【詳細な説明】本発明をより良く理解するために、参照によってここに組み込まれている添付の図面を参照する。本発明の特徴を組み込んだゲートバルブの第1の実施形態を図1〜図7Cに示す。図1〜図7Cにおいて、同様の部材は、同じ参照番号を有する。ゲートバルブ10は、気体または液体の通過のための流体導管14を有するバルブハウジング12を備えている。ゲートバルブを真空で適用する場合には、気体圧は低圧である。バルブハウジング12は、以下に示す封止プレートに係合するバルブ座部16を形成する。流体導管14は、ほぼ円筒形、正方形、長方形、その他適切な形状であり、バルブ座部16は、流体導管14を取り囲む表面の形態である。
【0011】ゲートバルブ10は、封止プレートアセンブリ30と、アクチュエータアセンブリ32とを更に備えており、エアシリンダなどのバルブアクチュエータ34を備えていてもよい。アクチュエータアセンブリ32およびバルブアクチュエータ34の制御のもとで、封止プレートアセンブリ30は、図1に示す開放位置と、図2および図5に示す後退位置と、図3および図6に示す閉鎖位置との間を移動可能である。開放位置において、封止プレートアセンブリ30は、バルブ座部16および流体導管14から離れて移動させられていて、液体または気体の通過を許容する。後退位置においては、封止プレートアセンブリ30は、流体導管14内において流体導管14に対して整合しているが、バルブ座部16からは離隔している。閉鎖位置において、封止プレートアセンブリ30は、後退位置から移動してバルブ座部16に封止係合し、これにより流体導管14を封止する。別の構成において、アクチュエータ34は、ゲートバルブの手動操作のために、ハンドルまたはその他の適切な装置に置き換えられる。
【0012】アクチュエータアセンブリ32は、一端においてシャフト封止部42を介してバルブアクチュエータ34に接続されているシャフト40を備えている。シャフト40の他端は、アクチュエータ素子44に接続されている。図5、図6によく示されているように、アクチュエータ素子44には、ボール50などのローラ素子を受けるための開口部46、48が設けられている。後述のように、ボール50は、封止プレートアセンブリ上の傾斜面と協働して、後退位置と閉鎖位置との間で封止プレートアセンブリ30を移動させる。
【0013】封止プレートアセンブリ30は、アクチュエータ素子44の両側に配置された封止プレート60および対向プレート62を備えている。バルブ閉鎖時にバルブ座部16と封止プレート60との間を真空気密にするための弾性体リング64が、封止プレート60の溝に装着されている。対向プレート62は、図5に示す後退位置においてはバルブハウジング12から離隔されており、図6に示す閉鎖位置においてはバルブハウジング12に接触している。封止プレートアセンブリ30は、板バネ70および板バネ72を更に備えている(図4)。各板バネ70、72は、その一端が封止プレート60に取り付けられており、その他端が対向プレート62に取り付けられている。板バネ70、72は、封止プレート60および対向プレート62を後退位置に向かって互いに近接する方向に付勢している。バルブ閉鎖時には、板バネ70、72は、図3に示すように変形し、封止プレート60と対向プレート62を後退位置へと戻す復元力を生じる。本発明の範囲において、皿バネ、コイルバネ、その他の適切なバネも使用できるものと解釈される。
【0014】封止プレート60には、傾斜面80と傾斜面82とが設けられている。同様に、対向プレート62にも、傾斜面84と傾斜面86とが設けられている。各傾斜面80、82、84、86は、各プレートに溝あるいは凹部の形態で設けられている。傾斜面80、82、84、86は、各ボール50に係合できるような位置および形状である。好適な傾斜面の構成を以下に詳述する。各傾斜面は、封止プレート60および対向プレート62の後退位置に対応する深端部と、封止プレート60および対向プレート62の閉鎖位置に対応する浅端部とを有する。
【0015】動作時に、シャフト40は、封止プレートアセンブリ30とアクチュエータアセンブリ32とを、図1に示す開放位置から図2および図5に示す後退位置へと移動させる。この移動中には、封止プレート60および対向プレート62は、板バネ70、72によってアクチュエータ素子44に対して付勢され、図5によく示されているように、ボール50は各傾斜面80、82、84、86の深端部に係合している。封止プレートアセンブリ30が後退位置に到達すると、封止プレート60は、バルブハウジング12に当接して移動停止する。シャフト40によって、アクチュエータ素子44は、(図6において右方向に)移動し続ける。封止プレート60および対向プレート62に対するアクチュエータ素子44の移動によって、ボール50は、傾斜面80、82、84、86に沿って傾斜面の浅端部に向かって移動して、封止プレート60をバルブ座部16に向かって上方に変位させ、対向プレート62を下方に変位させる。図6に示す閉鎖位置において、ボール50は、各傾斜面の右端付近に位置し、封止プレート60および対向プレート62を閉位置に保持する。
【0016】図7A〜図7Cに傾斜面80の一例を示す。傾斜面82、84、86も同じ構成を有していてもよい。前述のように、傾斜面80は、封止プレート60に溝または凹部として形成されている。傾斜面80は、封止プレート60の後退位置に対応する深端部110と、封止プレート60閉鎖位置に対応する浅端部112と、深端部110と浅端部112とを連結する移行部114とを備えている。傾斜面80は、ボールの形態のローラ素子に係合するような形状をしている。深端部110には、ボール50に整合する形状の底部が形成されている(図5、図6)。浅端部112は、ボール50の移動方向に沿って平坦であってもよく、図7Cに示すように、ボール50の移動方向に直交する方向に沿ってボール50の形状に整合するような輪郭であってもよい。移行部114は、深端部110と浅端部112との間で移動方向に沿ってスムーズに湾曲していてもよく、図7Cに示すように、ボール50の移動方向に直交する方向に沿ってボール50の形状に整合するような輪郭であってもよい。特に、移行部114は、深端部110付近では大きく浅端部112付近では小さくなる局部的な勾配を有する凸状半径部を有していてもよい。したがって、ボール50は、傾斜面80に沿って深端部110から浅端部112へと移動するに伴い、移行部114の最初の部分においてより迅速に閉鎖位置へと移動し、そして、閉鎖位置に近づくに従い低速となる。この様に、後退位置と閉鎖位置との間の封止プレート60の移動は、急激ではなくスムーズであり、衝撃や振動を殆どあるいは全く生じない。さらに、傾斜面80はボール移動方向の直交方向に関して形取られているので、ボール50は、深端部110から浅端部112にあるいはその逆に移動する際に、円弧に沿って傾斜面80と接触する。点接触ではなく円弧に沿った接触は、接触力を分散し、これにより摩耗や粉塵発生を低減する。
【0017】後退位置と閉鎖位置との間で封止プレート60および対向プレート62を案内する傾斜面は、本発明の範囲内において様々な形状を有することができる。一般に、傾斜面は、後退位置および閉鎖位置への移動やこれらの間の移動が急激でなく比較的スムーズに行えるような形状である。傾斜面は、摩耗や粉塵発生を低減するために、ボール、ローラ、その他のローラ素子の形状に整合するような、ローラ素子移動方向に直交する輪郭を有していてもよい。ローラ素子がバルブの閉鎖位置に静止する傾斜面の浅端部は、封止プレートの表面から後退しており、移動方向に直交する輪郭を有するようになっていることが好ましい。結果的に、従来のバルブと比較して、ノイズや機械的衝撃を低減し、粉塵汚染を低減し、バルブの動作寿命が延びる。
【0018】図8A〜図8Cに傾斜面の第2の例を示す。傾斜面120は、ボールではなく円柱状ローラを用いた動作用に構成されている。したがって、傾斜面120は、ローラの形状に整合した輪郭を有する。傾斜面120は、封止プレートの後退位置に対応する深端部130と、封止プレートの閉鎖位置に対応する浅端部132と、深端部130と浅端部132との間の移行部134とを有する。ローラ移動方向の輪郭は、図7A〜図7Cに示す上記の傾斜面80の輪郭と同様であってもよい。ただし、傾斜面120は、図8Cに示すように、ローラ移動方向に直交する方向に平坦な輪郭を有し、円柱状ローラを収容するようになっていてもよい。
【0019】図9に傾斜面の第3の例を示す。傾斜面140は、封止プレートの後退位置に対応する深端部150と、封止プレートの閉鎖位置に対応する浅端部152と、深端部150と浅端部152との間の移行部154とを有する。図9の構成では、移行部154の輪郭は、一定勾配の直線的な傾斜面である。傾斜面140は、ローラ素子移動方向の直交方向については、図7Cに示すようにボールの形状に整合するような、あるいは、図8Cに示すように円柱状ローラの形状に整合するような輪郭となっていてもよい。浅端部152は、封止プレートの表面から後退しており、その底面を形取るようになっていることが好ましい。
【0020】図10に傾斜面の第4の例を示す。傾斜面160は、封止プレートの後退位置に対応する深端部170と、封止プレートの閉鎖位置に対応する浅端部172と、深端部170と浅端部172との間の移行部174とを有する。図10の構成では、移行部174は、2以上の直線状あるいは曲線状の断続的な輪郭、例えば、輪郭180、182を備えている。湾曲部180、182は、線184に沿って交わっている。このように、移行部174は、深端部170と浅端部172との間において、ローラ素子移動方向に沿って断片的に直線状または断片的に曲線状であってもよく、あるいは、直線状と曲線状の混ざったものであってもよい。面の交わりによって、ローラ素子の速度あるいは方向の急激な変化が起こらないようにすることが好ましい。ローラ素子移動方向の直交方向に関しては、傾斜面16は、図7Cに示すようにボールに整合する形状としてもよいし、図8Cに示すように円柱状ローラに整合する形状としてもよい。
【0021】本発明に係るゲートバルブの第2の実施形態を図11および図12に示す。ゲートバルブ210は、流体導管214およびバルブ座部216を有するバルブハウジング212を備えている。ゲートバルブ210は、封止プレートアセンブリ230とアクチュエータアセンブリ232とを更に備えている。アクチュエータアセンブリ232は、一端においてアクチュエータ(図示せず)に連結され、他端において連結部242を介してアクチュエータ素子244に連結されているシャフト240を備えている。アクチュエータ素子244には、ボール250などのローラ素子を受けるための開口部246が設けられている。
【0022】封止プレートアセンブリ230は、封止プレート260と対向プレート262とを備えていてもよい。封止プレート260とバルブ座部216との封止係合を確保するために、封止プレート260には弾性体リング264が装着されている。封止プレート260および対向プレート262を、バネ(図示せず)によってアクチュエータ素子244に対して後退位置に向かって付勢してもよい。封止プレート260および対向プレート262には、ボール250に係合するような位置および形状の傾斜面280が設けられている。図11および図12の実施形態において、傾斜面280は、図12に最も良く示されているように、封止プレート260に対してアクチュエータ素子244を回転運動させるような形状となっている。封止プレート260は、ヨーク270内に取り付けられており、このヨークは、シャフト240の直線移動に応答して封止プレート260を回転運動に限定する。
【0023】動作時において、シャフト240の直線運動は、封止プレート260に対するアクチュエータ素子244の回転運動に変換されるので、ボール250は傾斜面280に沿って移動し、これにより封止プレート260はバルブの閉鎖位置に対して近接/離反移動する。バルブが開放位置にあるとき、アクチュエータアセンブリ232および封止プレートアセンブリ230を含むアセンブリ全体が、バルブハウジング212の低部位へと移動するようにしてもよい。傾斜面280の形状は、上述の何れの形状であってもよい。
【0024】現時点において本発明の好適な実施形態と考えられるものについて、図示、説明してきたが、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、修正が可能であることは、当業者にとって明白であろう。
【出願人】 【識別番号】599060928
【氏名又は名称】ヴァリアン インコーポレーテッド
【出願日】 平成12年3月16日(2000.3.16)
【代理人】 【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作 (外2名)
【公開番号】 特開2001−21048(P2001−21048A)
【公開日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【出願番号】 特願2000−74322(P2000−74322)