| 【発明の名称】 |
密封装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 慶
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| 【要約】 |
【課題】密封性能の安定化を図った密封装置を提供する。
【解決手段】第1シールリング1の外周12と第2シールリング2の内周21との密着面で形成される円周の中心O'を、軸30の軸心Oとずらすことによって、密着面での摺接を防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】互いに同心的に相対回転自在に組付けられた、軸とハウジングとの間の環状隙間を密封する密封装置であって、その内周が、軸外周に摺接自在に装着される第1シールリングと、その内周が、前記第1シールリングの外周に密着され、かつ、その外周が、ハウジングの内周に密着されるように装着される第2シールリングと、を備えた密封装置おいて、前記第1シールリングの外周と第2シールリングの内周との密着面で形成される円周の中心を、前記軸の軸心とずらしたことを特徴とする密封装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、軸受部を軸封して密封する密封装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば、連続鋳造機の軸受部などに図2に示す密封装置が利用されていた。 【0003】図2は従来技術に係る密封装置の概略構成図であり、(a)は装着された状態を示す概略構成断面図であり、(b)は(a)のAA'断面図である。なお、(a)は(b)のBB'断面図に相当する。 【0004】図に示すように、従来技術に係る密封装置は、樹脂製の第1シールリング100とゴム製の第2シールリング200と、から構成されており、互いに同心的に相対回転自在に組付けられた、軸300とハウジング400との間の環状隙間を密封するために設けられるものである。 【0005】これら第1シールリング100と第2シールリング200は、ハウジング400の内周に設けられた断面矩形状の環状溝401内に、軸300およびハウジング400に対して同心的に装着される。 【0006】第1シールリング100の内周101は、軸300の外周301に摺動自在に装着され、第2シールリング200の内周201は、第1シールリング100の外周102に密着され、かつ、第2シールリング200の外周202は、ハウジング400の内周402に密着されるように装着される。 【0007】以上のように、第1シールリング100および第2シールリング200が装着されることで、軸300とハウジング400との間の環状隙間が密封されて、密封流体の漏れやダストの侵入が防止される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。 【0009】上述した密封装置においては、軸300の外周301と第1シールリング100の内周101との間のみで摺動し、別体にそれぞれ取付けられた第1シールリング100と第2シールリング200、およびハウジング400は、一体的となって軸300に対して相対的に回転することが意図されている。 【0010】しかし、軸300とハウジング400とが相対的に回転した場合に、第1シールリング100は軸300に対して摺接するものの、軸300から回転力を受けている。 【0011】ここで、従来技術に係る密封装置の場合には、第2シールリング200の内周201と第1シールリング100の外周102との密着面で形成される円周の中心は軸300の軸心Oと一致するため、第1シールリング100が軸300から受ける回転力が比較的弱い場合であっても、第2シールリング200の内周201と第1シールリング100の外周102との密着面で摺動してしまっていた。 【0012】したがって、安定した密封性能を維持できないという欠点があった。 【0013】本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、密封性能の安定化を図った密封装置を提供することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明にあっては、互いに同心的に相対回転自在に組付けられた、軸とハウジングとの間の環状隙間を密封する密封装置であって、その内周が、軸外周に摺接自在に装着される第1シールリングと、その内周が、前記第1シールリングの外周に密着され、かつ、その外周が、ハウジングの内周に密着されるように装着される第2シールリングと、を備えた密封装置おいて、前記第1シールリングの外周と第2シールリングの内周との密着面で形成される円周の中心を、前記軸の軸心とずらしたことを特徴とする。 【0015】従って、軸が回転することによって、これに摺接する第1シールリングが回転力を受ける場合であっても、軸の軸心とずれた位置にその中心を有する、第1シールリングの外周と第2シールリングの内周との円周形状の密着部を摺接させることが防止される。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。 【0017】図1を参照して、本発明の実施の形態に係る密封装置について説明する。 【0018】図1は本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成図であり、(a)は装着された状態を示す概略構成断面図であり、(b)は(a)のAA'断面図である。なお、(a)は(b)のBB'断面図に相当する。 【0019】図に示すように、本発明の実施の形態に係る密封装置は、樹脂製(例えばPTFEなど)の第1シールリング1とゴム製の第2シールリング2と、から構成されており、互いに同心的に相対回転自在に組付けられた、軸30とハウジング40との間の環状隙間を密封するために設けられるものである。 【0020】これら第1シールリング1と第2シールリング2は、ハウジング40の内周に設けられた断面矩形状の環状溝41内に装着される。 【0021】第1シールリング1の内周11は、軸30の外周31に摺動自在に装着され、第2シールリング2の内周21は、第1シールリング1の外周12に密着され、かつ、第2シールリング2の外周22は、ハウジング40の内周42に密着されるように装着される。 【0022】ここで、上述のように第1シールリング1は樹脂製であり、軸30と摺動することから、摺動抵抗が小さく耐摩耗性に優れる部材で構成している。 【0023】一方、樹脂製の第1シールリング1だけでは軸30に対する緊迫力が十分に得られないために、ゴム製の第2シールリング2をその外周に装着することで、十分な緊迫力を出して、シール機能を確保している。 【0024】また、第2シールリング2は、第1シールリング1とハウジング40との間に押し込まれるように装着されることによって、径方向に弾性反発力が働いて、外周側を密封すると共に、内周側で第2シールリング2に対して緊迫力を付与している。 【0025】なお、図示の例では、第2シールリング2の外周側に肉盗み溝23が設けられており、緊迫力の緩和等の役割を持たせている。 【0026】以上のように、第1シールリング1および第2シールリング2が装着されることで、軸30とハウジング40との間の環状隙間が密封されて、密封流体の漏れやダストの侵入が防止される。 【0027】そして、本発明の実施の形態においては、第1シールリング1の外周12と第2シールリング2の内周21との密着面で形成される円周の中心O'を、軸30の軸心Oとずらしたことに特徴を有している。 【0028】この点について、以下に詳しく説明する。 【0029】互いに同心的に組付けられた、軸30とハウジング40が相対的に回転した場合に、軸30の外周31と第1シールリング1の内周11は摺動する。 【0030】この場合に、第1シールリング1は、軸30から回転力を受ける。 【0031】従って、上述した従来技術のように、第1シールリングと第2シールリングとの密着面で形成された円周の中心が軸の軸心と一致する場合には、第1シールリングに与えられた回転力によって、密着面において摺動してしまうことになる。 【0032】一方、本実施の形態のように、密着面で形成された円周の中心を軸30の軸心Oとずらしたことによって、軸30が第1シールリング1に対して相対的に回転することにより、軸30の外周31と第1シールリング1の内周11との摩擦力によって、第1シールリング1に対して回転力を付与した場合であっても、位置決めされた軸30に規制されるため、第1シールリング1はその中心O'を中心として回転することはできない。 【0033】従って、仮に、第1シールリング1が軸30と共につれ回ったとしても、軸30の軸心Oを中心として回転することになる。 【0034】この場合において、第2シールリング2の内周の中心が軸心Oに対してずれていることから、軸心Oを中心に回転する第1シールリング1が、第2シールリング2の内周に摺接しながら回転することは不可能であり、第1シールリング1と第2シールリング2は一体的に回転することになる。 【0035】このように、第1シールリング1と第2シールリング2との間で摺接することを防止できる。 【0036】なお、上記説明では、第1シールリング1が軸30と共につれまわることを仮定して説明したが、現実には、軸30の外周31から、第1シールリング1の内周11へ与える摩擦力によって得られる回転力は、第1シールリング1と第2シールリング2とを一体的に回転させるほどの力はないため、つれまわりすることはない。 【0037】従って、軸30と第1シールリング1との間でのみ摺動し、第1シールリング1,第2シールリング2およびハウジング40は、一体的となって軸30に対して相対的に回転することになる。 【0038】以上のように、第1シールリング1の外周12と第2シールリング2の内周21との密着面で形成される円周の中心O'を、軸30の軸心Oとずらしたことによって、第1シールリング1の外周12と第2シールリング2の内周21との密着面部で摺接することを防止することができ、密封性能の安定化を図ることができる。 【0039】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、第1シールリングの外周と第2シールリングの内周との密着面で形成される円周の中心を、軸の軸心とずらしたので、密着面での摺接を防止することができ、密封性能の安定化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004385 【氏名又は名称】エヌオーケー株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月17日(1999.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085006 【弁理士】 【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−173799(P2001−173799A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−359434 |
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