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【発明の名称】 金属製ガスケット
【発明者】 【氏名】杉本 淳

【氏名】三浦 正彦

【氏名】吉島 一也

【要約】 【課題】折り返しによって形成される空隙部を締め付け時においても維持することのできる金属製ガスケットを提供する。

【解決手段】基部15と、この基部15に対し空隙部16を存して形成される折り返し部17とを有し、この折り返し部17をボア孔に沿うように配してなり、折り返し部17の断面形状を、基部15の反対方向へ向かう滑らかな凸曲線部18,19を有する形状とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基部と、この基部に対し空隙部を存して形成される折り返し部とを有し、この折り返し部をボア孔に沿うように配してなる折り返し部形成板を備える金属製ガスケットにおいて、前記折り返し部の断面形状を、前記基部の反対方向へ向かう滑らかな凸曲線部を多段に連設してなる形状とすることを特徴とする金属製ガスケット。
【請求項2】 前記折り返し部形成板の上面および/または下面にビード板が積層され、このビード板のビードがその折り返し部形成板の基部に対向するように配される請求項1に記載の金属製ガスケット。
【請求項3】 前記折り返し部の先端に対向する基部の部位に予め屈曲部もしくは曲がり部が形成される請求項1または2に記載の金属製ガスケット。
【請求項4】 前記折り返し部形成板の上面および/または下面であって、その折り返し部形成板の基部に対向する位置に調整板が積層される請求項1または2に記載の金属製ガスケット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジンにおけるシリンダブロックとシリンダヘッドとの対向面間をシールするのに用いられる金属製ガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンにおけるシリンダブロックとシリンダヘッドとの対向面間をシールするために、弾性金属板により構成された金属製ガスケットが多用されている。
【0003】ところで、最近のエンジン開発の趨勢として、軽量化、小型化を図るためにエンジン構造部材をアルミニウム合金にて製作する、所謂オールアルミニウム合金化の方向と、高出力・高性能エンジンを指向する高燃焼圧化の方向とが同時進行している。しかしながら、シリンダヘッド、シリンダブロック等をアルミニウム合金により製作した場合には、鉄系材料に比べて軽量化が図れる反面、剛性が低いために、シリンダヘッドガスケットの締め付け時にシリンダヘッドの変形が大きくなって、ボア孔周りの静的シール面圧の均一化が困難になるという問題点がある。また、エンジンの稼動中においても、特に熱および筒内高圧によってシリンダヘッドおよびシリンダブロック間の相対変位が大きくなって、動的シール面圧の均一化が困難になるという問題点がある。
【0004】このような問題点に対処するために、ボア孔周りにおける滑りや変形に対して追随する自由度の高い構造を有するシリンダヘッドガスケットが、従来よりいろいろと提案され、また実用化されてきている。
【0005】例えば実開平1−118147号公報に記載のガスケット50は、図10に示されるように、基部51に対してα形の空隙部52が生じるように折り返し部53を形成し、この空隙部52のばね性によってボアシールを行うように構成されている。また、独国特許公開第19654283号公報に記載のガスケット60は、図11(a)に示されるように、2枚のビード板61,62間に、やはりα形の空隙部63を有するストッパー板64を介在させた構成とされ、このα形空隙部63によって、ストッパー機能とシール面圧発生機能とを達成できるようにされている。なお、この公報においては、ストッパー板64先端の折り返し部の形状として、図11(b)〜(i)に示される種々の形状のものが提案されている。さらに、米国特許第4995624号明細書に記載のガスケット70は、図12に示されるように、折り返し部の断面形状が、α形状部71と台形状部72との組み合わせ凸形状とされている。この組み合わせ凸形状は、ボアシールを強化するための二重シール機能を得ることを目的とするもので、特に台形状部72においては幅の広いシール部分を確保しようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の折り返し部形状のうち、図10もしくは図11に示されるα形の空隙部を設けるものでは、図13に示されるように、ガスケットの締め付け状態で既に空隙部がほどんど消失することになり、真の空隙部は曲げアール部81の最小部分のみになってしまう。この結果、折り返し部82においてはその折り返し部82の面全体に亙って面圧を均等にすることができず、ボア孔周縁に最も近接したアール相当部分のみに面圧が集中することになり、一重のシールラインしか形成されないばかりか、このアール相当部分に過度の局部応力が集中するという問題点がある。こうして、シリンダヘッドもしくはシリンダブロックのボア周りでの変形や歪みが大きくなった場合に、ボア孔周縁に最も近接した位置に形成された一重のシールラインにおいてその変形に対する追随性が悪化して、遂には部分的にシール破壊が発生し、ボアシールが維持できなくなるという不具合が発生することになる。
【0007】なお、前述の実開平1−118147号公報および独国特許公開第19654283号公報においては、空隙部の形状としてα形以外の円形状もしくは矩形状等の種々の形状(図11(b)〜(i)参照)のものが提案されているが、これらいずれの形状を選択した場合にも、ヘッドガスケット締め付け時にその空隙部形状が基本的にα形状と同様の現象を生じることは避けられない。また、これら種々の複雑な折り返し部形状は、この折り返し部が通常その幅を余り広く取れないことから、その加工が容易ではなく、コスト面および品質管理面からも得策ではない。
【0008】一方、図12に示されるようなα形状部71と台形状部72との組み合わせ凸形状のものでは、折り返し部に二重のシールラインを形成することができるとともに、外方側に台形状部72の平坦部が設けられていることによってシール幅を広くすることができてシールの強化を図ることができるという利点がある。しかし、このような形状のプレートを2枚のビード板間に介挿して、前述のような変形の大きなエンジンに用いた場合には、台形状部72の凸部の平坦面とビード板との接触部において安定したシールラインを形成することが困難であり、折り返し部に安定した二重のシールラインを容易に形成できないという問題点がある。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、折り返しによって形成される空隙部を締め付け時においても維持することができるようにし、これによってビード板との組み合わせ使用時における折り返し部によるストッパー作用の維持と、空隙部の変形追随性の向上と、折り返し部の二重シールラインの維持と、二重シール部の面接触維持とを図って、シールの信頼性および耐久性を向上させることのできる金属製ガスケットを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前記目的を達成するために、本発明による金属製ガスケットは、基部と、この基部に対し空隙部を存して形成される折り返し部とを有し、この折り返し部をボア孔に沿うように配してなる折り返し部形成板を備える金属製ガスケットにおいて、前記折り返し部の断面形状を、前記基部の反対方向へ向かう滑らかな凸曲線部を多段に連設してなる形状とすることを特徴とするものである。
【0011】本発明によれば、折り返し部形成板における折り返し部の断面形状が、基部の反対方向へ向かう滑らかな凸曲線部を多段に、すなわち例えば二つ連設してなる形状とされていることによって、この折り返し部形成板を例えばシリンダヘッドとシリンダブロックの対向面間に締め付けた際にも、基部と折り返し部との間に形成される空隙部をできるだけ多く残存できることになり、この折り返し部によって安定した二重のボアシールラインを形成することができる。また、例えばシリンダヘッドの変形時にも空隙部の変形追随性が良いので、その変形に二つの面接触シール部が容易に追随して二重シール効果を維持することができる。したがって、高いシール性能が要求されるボア孔周りに用いた場合に、このボア孔を通る燃焼ガス等の流体が漏出するのを確実に阻止することが可能となり、シールの信頼性および耐久性に優れたガスケットを得ることができる。
【0012】本発明においては、前記折り返し部形成板の上面および/または下面にビード板を積層し、このビード板のビードがその折り返し部形成板の基部に対向するように配する構成を採用することができる。このように折り返し部形成板をビード板と組み合わせて用いることで、この折り返し部形成板がビード板のビードの変形を抑制するストッパー作用を維持する機能を発揮することになり、より信頼性を向上させたガスケットとすることができる。
【0013】この場合、前記折り返し部の先端に対向する基部の部位に予め屈曲部もしくは曲がり部を形成するのが好ましい。このようにすれば、折り返し部形成板の締め付け時にその折り返し部形成板がビード板に圧縮されたとしても、この折り返し部形成板の所要部に繰り返し応力が作用することによる割れの発生を避けることができる。
【0014】本発明においては、また、前記折り返し部形成板の上面および/または下面であって、その折り返し部形成板の基部に対向する位置に調整板を積層する構成とすることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明による金属製ガスケットの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】図1には本発明の一実施例に係る金属製ガスケットの部分平面図が示され、図2(a)には図1のA−A視断面図が、図2(b)にはストッパー板の要部拡大図がそれぞれ示されている。
【0017】本実施例の金属製ガスケット1は、多気筒エンジンにおけるシリンダヘッドとシリンダブロックの対向取付面間をシールするために用いられる。この金属製ガスケット1は、二枚のビード板2,3とそれらビード板2,3間に介挿される中間板としてのストッパー板(折り返し部形成板)4とから構成されている。ここで、ビード板2,3は、所要厚みのステンレスばね鋼板(例:SUS301)の金属材料を打ち抜いてビード加工等の成形加工をし、必要に応じてその事前または事後に熱処理と表面処理を行う。また,ストッパー板4は、やはり所要厚みのステンレスばね鋼板(例:SUS304)もしくはこれと同等性状の金属材料を打ち抜いて折返し等の成形加工を施して形成される。
【0018】前記ビード板2,3には、シリンダブロックに形成された並列する複数のシリンダボアに対応してボア孔5,6がそれぞれ形成され、またストッパー板4には、ボア孔7が形成されている。また、ビード板2,3およびストッパー板4には、ボルト孔8、ボルト孔兼ノック孔9、水孔10、オイル孔11およびオイル孔兼ボルト孔12がそれぞれ穿設されている。
【0019】前記ビード板2には、ボア孔5に沿ってフルビードで構成される環状のビード13が形成されている。また、ビード板3にも、ボア孔6に沿って前記ビード13と同じ位置に同じ大きさのビード14が形成されている。ビード板2およびビード板3は、それぞれのビード13,14の各頂部が互いに対向するように、かつそれら各頂部がストッパー板4の対向面に当接するように配されている。
【0020】次に、図2(b)を参照しつつ、ストッパー板4の詳細形状について説明する。このストッパー板4は、基部15と、この基部15に対し空隙部16を存して形成される折り返し部17とを有し、この折り返し部17がボア孔7の全周に沿うように配された構成とされている。ここで、前記折り返し部17は、その断面形状が、基部15の反対方向へ向かう滑らかな円弧状の第1凸曲線部18と、この第1凸曲線部18に連設される滑らかな円弧状の第2凸曲線部19とを有する形状とされている。なお、この折り返し部17は、自由状態において基部15と接触しない図示のような形状に成形される。また、第1凸曲線部18と第2凸曲線部19との間に形成される凹曲線部20は、鋭いエッジ状断面とはせず、できるだけ滑らかなより曲率半径の小さな円弧形状にして、この部分に過度の面圧が集中しないように配慮する必要がある。
【0021】本実施例の金属製ガスケット1によれば、シリンダヘッドとシリンダブロックの対向面間に締め付けた状態においても、ストッパー板4の折り返し部17によって形成される空隙部16を維持することが可能であり、この折り返し部17に形成される二つの凸状部(第1凸曲線部18および第2凸曲線部19)によって二重のボアシールラインを形成することができる。また、前記空隙部16の変形追随性が良いので、エンジン変形時にも各シール部での面接触状態を維持することができる。さらに、これら第1凸曲線部18および第2凸曲線部19はビード板2のビード13とは重合することはなく、ビード13の変形を抑制するストッパー作用を維持する機能を有している。こうして、高いシール性能が要求されるボア孔5,6,7の周りにおいて、二重シール部の面接触状態を保持した環状接触部が形成されることになり、この結果ボア孔5,6,7を通る燃焼ガス等の流体が漏出するのを確実に阻止できるという効果を奏するものである。
【0022】図3には、本実施例の金属製ガスケット1において、ボルト孔から離れた位置におけるシリンダヘッド変形時のシール効果を説明する断面図が示されている。図示のように、ボルト締め付け時もしくは爆発時に、シリンダヘッド21の変形によってボア内壁部のシリンダヘッド21、シリンダブロック22間のギャップtが外方側のギャップtよりも大きくなった場合でも、折り返し部17のストッパー作用およびばね作用により、上側のビード板2はストッパー板4の二つの凸状部(第1凸曲線部18および第2凸曲線部19)によってそのストッパー板4との間での面接触状態を維持することができる。このように、上下方向の歪みが発生しても、その変形に空隙部16、言い換えれば二つの面接触シール部を追随させることができるので、二重シール効果を確実に維持することが可能である。
【0023】次に、図4には、ボア内壁上端部のだれ変形発生時におけるシール効果の概念を説明する断面図が示されている。このように、折り返し部17をシリンダブロック22側に配するようにすれば、この折り返し部17は二つの面接触シールラインを維持したままで、空隙部16はだれ変形に追随し易くなり、安定した二重シール効果を維持することができる。
【0024】本実施例においては、ストッパー板4の折り返し部17に形成される第1凸曲線部18および第2凸曲線部19として、いずれも略同形状の円弧状曲線部を採用したものを説明したが、これら凸曲線部の形状としては他にいろいろな変形例が可能である。図5(a)〜(e)には、これら種々の変形例が示されている。
【0025】図5(a)に示されるのは、第1凸曲線部18Aを楕円形状にし、第2凸曲線部19Aを小円形状にして、これら両凸曲線部18A,19Aの基部からの高さを同一高さにした例である。また、図5(b)に示されるのは、第1凸曲線部18Bを大円形状にし、第2凸曲線部19Bを小円形状に形成した例である。また、図5(c)に示されるのは、第1凸曲線部18Cを小円形状にし、第2凸曲線部19Cを大楕円形状に形成した例である。さらに、図5(d)に示されるのは、第1凸曲線部18Dを小楕円形状にし、第2凸曲線部19Dを大楕円形状に形成した例である。また、図5(e)に示されるのは、第1凸曲線部18Eおよび第2凸曲線部19Eをともに小円形状にして、これら両凸曲線部18E,19Eの基部からの高さを同一高さにした例である。これらいずれの形状を採用しても前記実施例と同様の作用効果を奏することが期待できる。
【0026】前記実施例においては、二枚のビード板2,3とそれらビード板2,3間に介挿されるストッパー板4とからなる三枚構成のガスケットについて説明したが、一枚のビード板とストッパー板との組み合わせや、ストッパー板のみを用いる実施例も可能である。更には、前述の基部、折り返し部および空隙部を有するストッパー板を基本構成として、このストッパー板にビードを有さない調整板等を積層してなる構成を採用することもできる。
【0027】図6(a)〜(d)には、前述の構成よりなるストッパー板の適用例として、このストッパー板とビード板、調整板等の二枚板構成の別実施例が示されている。
【0028】図6(a)に示されるのは、ストッパー板4の基部15に調整板もしくはシム板23を積層した例である。また、図6(b)に示されるのは、凸曲線部18,19およびそれら凸曲線部18,19に対向する基部15の外面に部分的に、それ自体公知のゴム質などのコーティング部24を形成するとともに、調整板23Aおよびその調整板23Aに対向する基部15の外面に部分的に、それ自体公知のゴム質などの軟質材補助ビード部25を形成し、ボアシールを強化するように構成された例である。なお、これらコーティング部24およびビード部25の位置および数などの組み合わせは自由に選択可能である。また、コーティング材および軟質材の材質、厚さについても適宜設定することが可能である。
【0029】次に、図6(c)に示されるのは、凸曲線部18,19を内包するようにビード板2を積層するようにした例である。また、図6(d)に示されるのは、凸曲線部18,19を除いてビード板2を積層するようにした例である。これらいずれの場合にも、ビード板2の設定高さhは凸曲線部18,19の設定高さhより高いか、あるいは等しく設定して、ビード13,13Aの全圧縮を防止するようにされる。
【0030】図7(a)〜(c)には、二つの連設凸状形状の折り返し部を有するストッパー板の更に他の適用例として、このストッパー板と他の構成板との組み合わせ例が示されている。なお、図7(a)(b)は、図1のB−B視断面図にて示されている。
【0031】図7(a)に示されるのは、二枚のビード板2,3間にストッパー板4を介挿した三枚構成のものに対して、ストッパー板4と下側ビード板3との間に更に中間板26を介挿した四枚構成のガスケットの例である。また、図7(b)に示されるのは、前記三枚構成のものに対して、ストッパー板4と上側ビード板2との間に調整板もしくはシム板27を部分的に介挿して四枚構成とした例である。さらに、図7(c)に示されるのは、前記三枚構成のガスケットにおいて、上下のビード板2A,3Aにおけるビード13A,14Aをハーフビードとした例である。なお、これら各実施例において、ビード板のビードとしてフルビードを採用するか、ハーフビードを採用するかの組み合わせは自由に選択することができる。また、各部材の板厚の組み合わせも自由に選択することができる。
【0032】前述の各実施例に用いられる中間板およびシム板などを含む調整板の材質の代表例としては、軟鋼、ステンレス鋼などが挙げられる。
【0033】また、前記実施例では、互いに隣接する二つのボア孔間でそれぞれのビード同士が会合しない場合について説明したが、本発明は、図8(a)(b)に示されるように、隣接ビード同士が会合するタイプのガスケットに対しても適用することができる。図示の例では、ボア孔28,28の周囲に沿ってそれぞれビード29,29が形成されており、これらビード29,29が、ボア孔28,28間以外の領域Pにおける単独ビード部29aと、この単独ビード部29aと隣接の単独ビード部29aとが会合する領域Qにおける会合ビード部29bと、ボア孔28,28間の領域Rにおける一本の共用ビード部29cとを備える構成とされている。この場合、単独ビード部29aを共用ビード部29cと実質的に同一ビード幅に形成するとともに、会合ビード部29bを単独ビード部29aの曲面より小さい曲率で滑らかな曲面で共用ビード部29cと単独ビード部29aに接続し、かつ共用ビード部29cから単独ビード部29aへとビード幅が漸次大きく形成するようにすることで、会合ビード部29bにおけるばね定数を適正な大きさに設定することができ、この会合ビード部29bにおけるビードの負荷応力が極端に高くなるのを防止することが可能となる(特開平6−74343号公報参照)。
【0034】次に、図9(a)(b)には、二つの連設凸状形状の折り返し部を有するストッパー板の変形例がそれぞれ示されている。
【0035】図9(a)に示されるストッパー板4Aにおいては、折り返し部の先端に対向する基部15Aの部位に屈曲部30が形成されており、図9(b)に示されるストッパー板4Bにおいては、折り返し部の先端に対向する基部15Bの部位に曲がり部31が形成されている。このような屈曲部30もしくは曲がり部31を形成するのは次の理由による。すなわち、図3に示されるように、ストッパー板の締め付け時にそのストッパー板が下側ビード板3に圧縮されると、図9(a)に示されるような屈曲部30もしくは図9(b)に示されるような曲がり部31が生じることがある。このようにして形成された屈曲部もしくは曲がり部に繰り返し応力が作用すると、この部分に割れが発生する恐れがある。これを避けるためには、予めストッパー板4A,4Bの所要部に屈曲部30もしくは曲がり部31を形成しておくと良い。なお、図9(b)に示されるような曲がり部31が生じる場合には、第1凸曲線部18の先端が撓んで、図の上下方向に均等な隙間dが生じるような好都合な変形になることもある。
【0036】前記各実施例において、ストッパー板、ビード板、中間板に用いられる材質としては、前述した材質に限定する必要はなく、アルミニウム合金、チタン−アルミニウム合金等を用いることができ、またその他の金属材料を用いることもできる。
【0037】前記各実施例においては、折り返し部の断面形状を、二つの凸曲線部を連設してなる形状にしたものを説明したが、この凸曲線部は二つに限らず、三つ以上連設した形状にしても良い。
【出願人】 【識別番号】000228383
【氏名又は名称】日本ガスケット株式会社
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成11年12月22日(1999.12.22)
【代理人】 【識別番号】100097755
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 勉
【公開番号】 特開2001−173789(P2001−173789A)
【公開日】 平成13年6月26日(2001.6.26)
【出願番号】 特願平11−363884